やぎりん訳詞《鶴》決定版歌詞
《鶴》を訳すという難題


大前恵子さんのご依頼で訳詞に取り組んだものです。

(歌詞の翻訳)
詞:ラスール・ガムザートフ
 (ダゲスタン共和国)
曲:ヤン・フレンケリ(ウクライナ)

私はふと思うことがある
血まみれの戦場から
帰ってこなかった兵士たちは
我らの大地にたおれたのではなく
白い鶴に姿を変えたのではないかと

彼らは昔も今も
あの遠い時の果てから
飛んできて私たちに声を落とす
そのせいか
私たちはしばしば悲しげに
空を見上げながら黙ってしまう


疲れた鶴の群れが
空を飛んでゆく
夕暮れの靄の中を飛んでゆく
その列の中に
小さな隙間がある
ひょっとしたらそれは
私のための場所なのかもしれない

その日が来れば
あの鶴の群れと共に
私もあの灰青色の霧に包まれ
飛んでゆく
地上に残してきた者たちすべてに
空の彼方から鳥の声で
呼びかけながら

[Coda]
私はふと思うことがある
血まみれの戦場から
帰ってこなかった兵士たちは
我らの大地に倒れたのではなく
白い鶴に姿を変えたのではないかと


訳詞:やぎりん

戦から還らぬあなたは
大地に斃(たお)れたのか
わたしは思う あなたは
鶴に姿を変えたと

はるかな遠い空から
時を超えて語りくる
わたしは言葉をなくして
夕空を見上げるだけ


空を渡り行く鶴の
隊列のすき間には
いずれわたしが行くだろう
あなたとまた逢うために

薄紫に染まる
夕闇を超えて飛ぶ
この世に残したわれらに
その想いを伝えながら

わたしもいつか空から
誰かに呼びかける
その日が必ず来ると
今はわかる 宿命(さだめ)だと

[Coda]
戦から還らぬあなたは
大地に斃れたのか
わたしは思う あなたは
鶴に姿を変えたと


ボク以前にこんなにたくさんの訳詞が♪

訳詞:坂山やす子
(合唱版の歌詞)

私は ふっと思う
傷つき帰らぬ兵士ら
異国の土に眠り
いつしか白い鶴に

鶴は昔から今も
訪れては声伝う
それ故か いつも切なく
声もなく 空見守る


日暮れの 霧の空を
疲れた渡り鳥が飛ぶ
あの列の中の隙間は
もしや 私の為に

やがて鶴の群れとなり
青い夕もやを飛び立とう
大空へ 鶴の言葉で
世の人々 偲びつつ


訳詞:中村五郎
(ダーク・ダックス/鮫島有美子)

空を飛ぶ鶴の
群の中にあなたは
きっといる きっと 
このわたしを待っている
激しいたたかいの日も
空に群れて飛ぶ
美しい鶴の群れ
あなたはそこにいる


いくさにいのち捨てても
死んではいない あなたは
きっといる きっと生きてる
このわたしを待っている
激しいたたかいの日も
空に群れて飛ぶ
美しい鶴の群れ
あなたはそこにいる


訳詞:北島真行

ご覧 暮れなずむ霧の空を
白い翼 連ねて
鶴の群れが流れて行く
静かに舞いながら

遥かな山脈(やまなみ)越えて
羽ばたく白い炎
あれは戦に散って燃える
帰らぬ兵士の魂(こころ)


呼びかける問いかける
貴方に私に
戦争の空しさと
生きる事の尊さを

冷たい静寂(しじま)に谺する
祈りと鐘の響き
応える術(すべ)なく佇む
頬を涙が濡らす


父よ母よ 妻よ子らよ
愛しあった 恋人よ
私達は哀しく還る
別れの時を告げて

春よ大地を抱けよ
平和よ永遠にあれと
大空高く歌いながら
命の 故郷へ

以下の三つは全部「見上げる」で始まる。
最後の二つは1行目が全く同じ。


訳詞:星野和正
(ボニー・ジャックス)

見上げる空を旅行く
白い翼の群れよ
はるかなる時を超えて
悲しみを今日も運ぶ

傷つき力尽き果て
戦の野辺に眠る
今は帰らぬ兵士らの
変り果てた白い姿


大空高く旅行け
疲れた翼の群れよ
夕暮れの霧に歌え
再び帰らぬ時を

大空高く旅行け
疲れた翼の群れよ
夕暮れの霧に歌え
再び帰らぬ時を

日は去り時春 今こそ
一人たたずむ僕も
つばさ広げ飛び立とう
飛び立とう 鳴きながら


訳詞:不明
(ロイヤル・ナイツ)

見上げる夕暮れの空に
失われた時を求めて
今日も悲しく飛ぶのか
白い鶴の群れ

あれはわたしを呼ぶ声
還らぬ友の祈り
翼ひろげてわたしを
いつまでも 待つのか

2番以後ロシア語


訳詞と歌:山之内重美

見上げる夕暮れの空に
白い鶴の群れ
あれは遥かな戦の地に 
たおれ帰らぬ兵士(あなた)

ふるさとの空に抱かれ
翼広げて飛ぶよ
大空高く呼ぶ声 
愛しい人いずこ


空を行く渡り鳥の
群れとともにわたしも
いつの日か飛び立つだろう
この世の命終えて

ふるさとの空に抱かれ
翼広げて飛ぶよ
大空高く呼ぶ声 
愛しい人いずこ

ああ・・・・
空を行く鶴よ

◎シリーズ連載
『先人の訳詞、やぎりんの訳詞』
鳥の歌/カタルーニャ民謡
思い出のサリーガーデン/アイルランド民謡
広い河の岸辺/イングランド民謡
つばめよ/N.S.セビージャ作(メキシコ愛唱歌)
ロッホ・ローモンド/スコットランド民謡

「先人の訳詞、やぎりんの訳詞」の
テーマで書き続けているのには
わけがあります。

ボクの訳詞作品のある歌が
盗作されたことがありました。
先方の言い分は
「英語の歌詞が同じなのだから
日本語にしてそっくりなのは当たり前。
あなたの訳詞にオリジナリティはない」
というものでした。
これはボクには侮辱と感じました。
ボクの心は傷つきました。
しかし傷ついただけではこの先
作詞家として生きていけません。
この一件を整理し総括しなくては・・・

原語の歌詞が同じでも、それを
日本語の歌詞にした場合つまり
単なる翻訳でなく歌詞として訳した場合、
結果は千差万別になる、ということの
証明として綴っています。

裁判になったとき、元の歌詞から訳せば
「違って当たり前」という証拠を
裁判長に見てもらうために
さまざまな訳詞の例を曲ごとに
まとめて載せています。

◉1回に10万円〜20万円くらいの
赤字の出るコンサートが
1年半も続いています。
赤字穴埋めのため(公演継続のため)、
2022年3月6日の
自由の風コンサート千葉公演を記録した
DVDまたはCDを、
ご寄付下さった方々への御礼にいたします。
ご支援金1口¥3000 で
ディスクを1枚お送りします。
自由の風コンサートのチケットをお求めの方は
1口¥2000です。

★ご支援金お振り込み先
◎郵便振替口座
00180-2-612135 八木倫明
通信欄に『公演継続支援』とお書き下さい。
よろしくお願いします。

銀行口座にお振り込みの場合は明細不明と
なりますのでお振り込みの後に
メールでご連絡ください。
yagirin88@gmail.com
◎三菱UFJ銀行高田馬場支店
普通0051411八木倫明(ヤギリンメイ)

◎三井住友銀行光が丘支店
普通0724543 地球音楽工房 代表
八木倫明(ヤギリンメイ)


★九条が平和を守ってきた証拠


クローバーこのブログを訪ねて下さった方々が
幸運に恵まれますように、祈っています虹ドキドキ




大好評♪絶賛出版♪
やぎりん(文)+小澤一雄(絵)
絵本『わくわくオーケストラ楽器物語』
(ポトス出版)¥1800(+税)


◎秋の立川公演
10月31日(日)午後2時
立川市女性総合センターアイムホール
チケットは7月14日発売


◎ケルティックXmasコンサート♪
★2021年12月10日(金)
午後2:00開演(4:00終演)
千葉市美浜文化ホール
音楽ホール【定員150/臨時定員75 】
音響抜群のコンサート専用ホール
京葉線検見川浜駅徒歩7分

★2021年12月23日(木)
午前11:00開演(1:00終演)
午後2:00開演(4:00終演)
東京オペラシティ3階
近江楽堂(おうみがくどう)
【定員120/臨時定員60】



お申込み yagirin88@gmail.com
(年中夢求♪)
★2021年12月27日(月)
昼の部 午後2:00開演(4時終演)
夜の部 午後6:30開演(8時半終演)
横浜市鶴見区民文化センター
サルビアホール3F音楽ホール(定員100)
JR/京急 鶴見駅前ビル「シークレーン」
●公演開催協力券(全指定席)
一般¥4000 学生¥500
会員¥3000(手紙届く方)

★2022年1月18日(火)
昼の部 午後2:00開演(4時終演)
夜の部 午後6:30開演(8時半終演)
日暮里サニーホール
コンサートサロン(定員100)
臨時定員50人
JR日暮里駅南改札徒歩2分。
京成日暮里駅からもすぐ。
ホテル・ラングウッド4階
●公演開催協力券(全自由席)
一般¥4000 /学生¥500
会員¥3000(手紙届く方)

★2022年1月23日(日)
午後2:00開演(4時終演)
ウェスタ川越小ホール(定員200)
臨時定員100人/川越駅西口、徒歩5分
●公演開催協力券 (全自由席)
一般¥4000 /学生¥500
会員¥3000(手紙届く方)

★2022年3月6日(日)
午後2:00開演(4時終演)
千葉市美浜文化ホール
音楽ホール(定員150)臨時定員75人
京葉線検見川浜駅徒歩7分。
●公演開催協力券(全指定席)
一般¥4000 学生¥500
会員¥3000(手紙届く方)


大前恵子×木星音楽団 セカンド・アルバム
鳥たちの詩、海の詩

1.くじらの子守歌
小笠原育美・作曲/相馬邦子・編曲
2.海はふるさと【大海啊故郷】
王立平・作詞作曲/やぎりん訳詞
3.浜辺の歌
林古渓・作詞/成田為三・作曲
4.アメイジング・グレイス
英国賛美歌
5.ロッホ・ローモンド
スコットランド民謡/相馬邦子・編曲/やぎりん訳詞
6.ふるさとのナナカマド
スコットランド民謡/相馬邦子・編曲/やぎりん訳詞
7.聖母の御子
カタルーニャ民謡
8.鳥の歌
カタルーニャ民謡/やぎりん訳詞
9.つばめよ
ナルシソ・セラデル・セビージャ作詞作曲/やぎりん訳詞
10.海はふるさと【大海啊故郷】
王立平・作曲(インストゥルメンタル)
2017年8月25日
東京文化会館小ホールでのライヴ録音
11. 童神(わらびがみ)
古謝美佐子・作詞/佐原一哉・作曲
12. コンドルは飛んで行く
ダニエル・アロミーア・ロブレス作曲/やぎりん作詞

歌:大前恵子
演奏:木星音楽団
小野美穂子【箏:十七絃/十八絃】
藤枝貴子【アルパ】
三塚幸彦【尺八】
八木倫明【ケーナとナイ】
ゲスト
金亜軍【揚琴】
古谷真未【チェロ】
★定価¥2600(+税)
★通販価格¥3000(送料¥180込み)
*******************

◎エッセイ『広い河の岸辺』
大変好評で、販売中ですドキドキ


クローバー必然と偶然が時を得て生み出した、
大いなる奇跡!
この歌は今後50年、
100年と歌い継がれて
日本の歴史に残るでしょう。
湯川れい子

本の表紙
ドキドキ やぎりんBOOK『広い河の岸辺』
(主婦と生活社)発売しました!!¥1000+消費税

コンドル合唱譜混声
やぎりん作詞《コンドルは飛んで行く》
やぎりん訳詞《つばめよ》
吉田桂子編曲
合唱譜が出版されました。
女声三部/混声三部の2種類。
それぞれに、易しい二部合唱の楽譜も
収録されています。
¥1300(+税)全音楽譜出版社


合唱譜女声
ドキドキやぎりん監修の合唱譜が発売(全音楽譜出版社)。
小川類・編曲
☆女声三部/二部
★☆混声三部/二部

《広い河の岸辺》(スコットランド民謡)
《思い出のサリーガーデン》(アイルランド民謡)

2曲セット。
定価¥1200(+消費税)


ジャケ写
いちよ・たかこ・やぎりんトリオ♪
+ゲスト・チェロ古谷真未
アルバム『いのちと平和の音源』
¥2800(+税)通販価格¥3000(すべて込み)

収録曲(★歌入り/☆チェロ入り)
1.愛は花、君はその種子(たね)
(A.マックブルーム)[高畑勲 訳詞]★☆
2.黄色い村の門(アイルランド民謡)☆
3.思い出のサリーガーデン
(アイルランド民謡/やぎりん 訳詞)★☆
4.白鳥の停車場(藤平慎太郎)☆
5.ラ・サンドゥンガ
(メキシコ民謡/やぎりん 日本語詞)★
6.君の影になりたい【アルパ・ソロ】
7.ラピュタ・シチリアーナ
(イタリア・ルネサンス〜久石譲) ☆
8.よろこびのうた
(メキシコ民謡/枝元一代ほか 日本語詞)★
9.童神【わらびがみ】
(佐原一哉/古謝美佐子・作詞)★
10. 蕾【つぼみ】(小渕健太郎)【アルパ・ソロ】
11. チョグイ鳥(パラグアイ民謡)
12. 広い河の岸辺
(スコットランド民謡/やぎりん 訳詞)★☆
13. コンドルは飛んで行く(D.A.ロブレス)☆
14. 人生よ、ありがとう
(ビオレータ・パラ/やぎりん 訳詞)★☆
15. 島唄(宮沢和史)★☆


木星CDジャケット
木星音楽団アルバム
Winds & Strings
湯川れい子さん推薦メッセージ
和楽器とラテン楽器による、
実にユニークで魅力的な異文化四重奏団だ。
でも異文化というより、
むしろどこか大昔に
深くつながっていた音と文化だ!
という確信に近い懐かしさであり、
新鮮なアイデンティティの再発見なのだ。
そう、ひょっとしたらこれは、蒙古斑まで遡る、
とんでもなく壮大なロマンかもしれない。

湯川れい子(音楽評論・作詞)
¥2800(+税)通販価格¥3000(すべて込み)

木星音楽団
箏:小野美穂子/アルパ:藤枝貴子
尺八:三塚幸彦/ケーナとナイ:八木倫明
1.木星【ジュピター】
2.北飛行(小野美穂子オリジナル)
3.涙そうそう
4.少年時代
5.アルパ協奏曲《鐘つき鳥》
6.オリーブの首飾り
7.コーヒー・ルンバ
8.芭蕉布
9.引き潮
10. イエスタデイ
11. 明日
12. 江差(三塚幸彦オリジナル)
13. 月の沙漠 幻想
14. 砂山
15. 雪(三塚幸彦オリジナル)


完成した絵本表紙
ドキドキ葉祥明さんの絵本(文:八木倫明)
『ひろいかわのきしべ』(国土社)
発売しました!!


絵本『ひろいかわのきしべ』推薦文の
帯付きは初版のみです。
クミコさんと湯川れい子さんの言葉が
載っています。

ドキドキクミコさん
いま世界にあってほしいと思うものが
この絵本の中にあります。それは
暗い空をてらす、希望の光です。

ドキドキ湯川れい子さん
この歌は、これからの時代に愛され、
その時代を踏み越えて、
未来に継承されていくと信じています。


クミコジャケ写
合唱のスコアもついた
《広い河の岸辺》CD
You Tubeには載っていない合唱バージョンが
このCDには収録されています。
女声合唱団「青い鳥」が素晴らしい演奏をしています。

★台湾に広がる《広い河の岸辺》
http://amba.to/1z1p6NO


★《広い河の岸辺》の本質
『小さな死』からの出発。
http://amba.to/1oBdnE3


★地球人が渡るべき河のこと
http://amba.to/1t0E3O6

***********************

「なにも知らない。なにもできない。
なにもない。
なのに、なにかを求めている。
自分の微力は、よく承知している。
とるに足りない才能についても自覚している。

でも、せっかく生まれて来たのだから
感動したい。共鳴したい。
おなじ心のひとに会いたい。

それがせめて
みじかい生命の軌跡の中で
ぼくらが望むものではないか。

ところであなたは・・・。


★『詩とメルヘン』サンリオ刊
1982年4月号編集後記やなせたかし
◎やなさたかしさんの限りない優しさ
*********************

★音楽、落語、ラジオ、読書。想像力が抗認知症?
http://amba.to/1osUvYd

★エーリッヒ・フロムの愛の論理と音楽