クーリング ヴァイオリニスト
私の後輩にロックなヴァイオリニストがいます。
名前は大ちゃんといいます。
もちろん、エディ・ジョブソン大好きです。
彼は幼い頃からのクラッシック畑の人間なので、
ライブ中など、あんまりロック特有の
アドリブはききません。
しかし、バック転や逆立ちしながら演奏したりと、
金取って観せてる立場での最低限の?
責任は取れるロックな奴です。
彼とは長い付き合いもあり一番信頼してるので、
今回もRECを手伝ってもらいます。
彼は普段、演奏の他、編集などの仕事もしておりますので、
音も拾ってもらいます。
今回のチューンドPCは何でも出来ます。
ハイエンドなパーツの塊なので当り前です。
色々なベンチデータも必要ですが、
動画編集や音楽編集のデータも簡単ですが
カタログに載せようと思ってます。
winなので定番Cubaseあたりで良いでしょう。
そこでRECの合間を縫って普段彼が使用している
編集用PCとduckPCの変換速度とかの比較も行い、
比較結果をカタログデータに記載すれば
一石二鳥と思いました。
仕事用にPC何台も所有し、彼自身、
自作もしますので
敵(比較PC)にするのは申し分ない・・
と思ったからです。
んで・・
現場にどんなPC持ってくんの?
今、あちこち繋がっていて
メインPCは外せなくなってるんですよ~
P-Ⅲマシンでいいですか?
・・・えっ?
聞こえなかった?
もう一回
ペンスリーで
いいですか?
人間の耳は普段聞きなれていない音には
俊敏に対応出来ないものです。
duck-マシンは凄いです!!
軽乗用車?いやオート三輪と比べて
何倍も速く走れました~(驚
とカタログに書くようなものです。
んなモン載せたらオツムどころか精神まで
疑われてしまいます。
もちっと何とかなんないの?
あ~じゃあ、Pさん家(スタジオオーナーね)
に新し目のMacあるんで、
単純な比較は厳しいでしょうが
少しはマシでしょう。
という答えが返ってきました。
最近のMacはcore2とか入ってるみたいなので
何とかなるな・・と思いましたが、
今度は・・
あ・・・
duck-PCってOS何使ってます?
俺のCubase、
WinXP以前じゃないと動きませんよ。
お前~いつの使っとんじゃ~
ほんとに仕事しとんのか~??
duck-PC ハイエンドモデル
話題のOS『WindowsMe』
を使ってガチンコ勝負!!
もし、RECが失敗したら、
彼には責任を取ってもらい
200年モノのヴァイオリンにLN2ぶっかけて
『コールドヴァイオリニスト』として
今後はステージに立ってもらいます。
これで・・私、大佐、大ちゃんと揃って
LN2イベントやれば、間違いなく違う方面から
スカウトされる可能性が高くなってきました。
名機
以前、ASUSの御方が
『うちのM/Bのことを
Blogでも取り上げてもらえたら
嬉しいなぁ・・』
と仰ってました。
イメージUPはお任せ下さい。
P5P800
今も私の心に残る名機です。
前の記事で発熱に関して書いてる時、
すぐ頭にフィードバックしてきました。
仕様といいますと、
ちょうど時代はソケット478から
LGA775に移行してる最中で
何もかも不完全な時期でもありました。
普通は・・・
CPU:ソケット478
Mem:DDR 1
CPU:LGA775
Mem:DDR 2
の・・どちらかになるのですが、このM/Bは
CPU:LGA775
Mem:DDR 1
という親切なのか?不完全なのか?
よく判らん仕様でした。
まだ極冷なんぞベンダーが視野に
入れてない時代です。
それまで極冷でまともに廻る板は
P4C800しか選択肢はありませんでした。
しかし、めちゃくちゃ廻る!ということを
TAMさんが発見され、沸騰くんがWRを
出されたりしたお陰で、皆こぞってこの板に特攻しました!
しかし、それも長くは続きませんでした。
理由は・・
1) 当たりハズレが激しすぎる。
廻るモノは20マイに一枚。
2)すぐ死ぬ。飛んできたコンデンサが
顔面にブチ当たるのは当たり前、
いわゆる炎上もする。
3)非常~にシビア。
それこそティッシュ一枚の厚みでも
性格が激変、途中でまったく起動しないどころか、
そうなったら2週間くらい後まで電源すら入らない。
4)基盤上の各チップの発熱が尋常ではない。
恐ろしく安物を使用している。
でも利点も一つありました。
約1万円
唯一の救いでしょうか。
絵描きの3WAYベンチも同時に
5個のPOTを面倒見なきゃだったので、
ベンチやってるのか?モグラ叩きやってるのか?
判らなくなる状態でしたが、
P5P800はCPUしか冷やさないのに、
それに負けないくらい忙しいベンチでした。
CPUを冷やすのは当たり前・・
当たり前とは言っても、なぜか?
LN2満水状態OKなはずのP-4が
LN2満水だとシステム落ちやがります。
適温が-180℃前後という非常~に
人間業を超えたところをキープしなきゃいけません。
点滴作業どころか?ソレ以下?
のコントロールが義務づけられます。
それ以外にも・・・
基板上の爆熱危険箇所約8箇所に
小さく砕いたドライアイスを
乗せ続けなければいけません。
気を抜いたら爆発したからです。
しかも、チップ自体が小さい為、
ドラの大きさは大きくても
直径0.5センチ程度と、手を抜いたらすぐ気化します。
もちろん、ドライアイス大もメモリ2枚の上や、
ノースチップに乗せてます。
それに加え、揃いも揃って
安物揃いなコンデンサ群が
冷却に手を抜いたらロケット花火のように
襲いかかってきます。
コンデンサまでLN2で冷やしたのは
最初で最後かもしれません。
アゲていけばキリがないのですが、
次第に世の中では
使い捨てマザー
と呼ばれるようになりました。
私も最高一日3回殺してました。
たとえ良い結果が出ても、
次回にはそのM/Bはこの世にはいないのです。
寂しかったですね~
こういったこともあり、
当時のTeamJapanな皆さんもしだいに
廻さなくなり、最後はとうとう私だけになりました。
世界中見回しても、その頃は誰もLN2で廻しておらず、
私一人、ただのバカ状態で毎日毎日充填して
何ヶ月も廻してた記憶があります。
当時、そういうパターンも多かったのですが。
なんで??そこまで拘ったのか?
そう・・
このASUS P5P800が
好きだったからです(爆)
最近のM/Bやパーツ類が嫌いなわけではありません。
ベンダーの努力のお陰で安心してOC出来る時代になりました。
私もいっぱい結果を出す事が出来ました。
完璧を目指すのも良いことでしょう。
しかしOverClockerとはヘンチクリンな生き物で、
それがベストとは言わないようです。
眠ってる能力を引き出すのがOverClockであって、
引き出されてしまってるモノには
魅力も半減してしまうものです。
何を書きたかったかというと・・
完璧な商品より魅力ある商品を。
今回、その地獄を味わってきた連中が作るパーツ類は
POTからベンチテーブル、常用PCまで
確実に魅力ある製品となっていくでしょう。
工場
最近、近所の工場まわってます。
しかし、殆どが門前払いでした。
日本を造った京浜工業地帯のお膝元です。
無いわきゃ~ありません。
しつこく探した結果、一件だけわりと大きな会社ですが、
ちゃんと話を会長おん自ら
聞いてくれたとこがありました。
何年か前の話ですが・・・
戦艦武蔵の技術系乗組員な御方にパーツを
製作してもらったことがあります。
その御方は銅のPOTを見るなり・・
これは何だ?新型の砲弾か?
と正気で聞いてこられました。
私は・・
はい!新型のアームストロング砲です!
と答えるしかありませんでした。
凄くよいオジイチャンだったのですが、
なんせ手が震えているせいか?
納期が恐ろしくかかった記憶があります。
しばらくして代金清算に行った時、
『9GHzは達成出来たかい?ヨーロッパ連合に負けるなよ』
と心配されていたので、オジイチャンが武蔵のトコに
いってしまう前に何とか達成させなきゃいけませんが。
今回、応接室にやってきた会長さんも
かなりの年配で心配しましたが、
今回は何か?が違います。目や会話にキレがあります。
でもかなり私に不信感バリバリのようです(笑)
そりゃそうです。
平日の昼間にパチンコ帰りみたいな出で立ちで、
片手にPOTを持ち、アポ無しの
殴りこみに近い形で入りこんでるからです。
どーみても酔っ払ったニートのニーちゃん
(おっさん)と写ってるでしょう。
しかも、使用用途(製作用途)を尋ねられても
宇宙にロケットを飛ばす規模の大口を叩き
完全に向こうは支離滅裂状態です。
しかし、なんでも言ってみるもんです。
長々と一時間くらい説明して理解していただけたのか?
商談らしい会話になっていきました。
私は一発でその工場が一流であると見抜きました。
理由は・・・
どこまで可能ですか?
と尋ねても絶対に・・・
出来ないと言わない
ほぉ~面白くなってきました。
ちょっと意地悪して無茶苦茶?
な注文を出してみましたが・・・
やっぱり・・
出来ないと言わない(爆)
いや、たとえ自分達には無理な注文でも
引き換えにこれで代用は駄目なの?と
打開策を次々と提案してきやがります。
決して逃げてるのではありません。
どの意見も?かなりのハイテク技術です。
しかも、単純見積もりではありますが、
恐ろしく安い!!ここは綱島省か?と思う程です。
今日は有難うございました!
次回は担当の人間と図面もって来ます。
と・・応接室を後にしようと振り返った時、
私の目に見慣れた光景が飛び込んできました。
大中小・・・おびただしい数の放熱板・・・
ヒートシンクのサンプルです。
それも恐ろしく巧妙で見たこともないような小さいものから、
不思議な色のアルマイト系や、
千石や秋月に転がってそうなモノ、
何に使うの??というものまで多種多様です。
おっちゃん・・・今日説明したモノ、ここにあんじゃん!!
『あ~ソレ?最近はやってないけど、うちのオリジナルばっかだよ。』
どうやら・・・
今日長々と説明した使用用途については
残念ながら、まったく理解してなかったようです(笑)
前回、空冷ネタにふれたのは
こういう理由があったからでした。
Air Cooling Artist
Cooling Artistと言うくらいですから、
極冷専用・・という訳ではございません。
第一弾は間に合わないかもしれませんが、
私が造りたいモノはPOTと同じくらい空冷のパーツです。
私も最初からOverClockは極冷ではありません。
その半分は空冷に拘ってやってました。
最初にハマッタのはヒートパイプです。
最近では当然のように市販パーツに用いられてますが
昔はコストも高く、目にすることも少なかったです。
んじゃ・・作ってしまえ~
ということで、色々なHPを参考にして製作に入りましたが、
低温火傷ばかり増えてなかなか上手くいきません。
結果的に20本作って一本くらいしか成功しない確立でしたが、
それでもぺルチェ内臓自作クーラーに用いて満足度100%でした。
ビルの1フロア丸ごと冷やせる威力の
当時国内最強ファンを改造し、
部屋で自作ダクトと共に窮地を救って
もらったこともあります。
風力でM/Bがグニャっと沈んでしまうのを見たのは
これが最初で最後です。
しかし、あまりの風量にM/Bのコンデンサが曲がったり、
吹っ飛んだりして
途中で断念したこともありました。
でもやはり一番お世話になったのは
冷たい空冷・・冷凍庫です。
これは時間が経つとドンドン庫内の温度が上昇しますので、
毎回時間との戦いでスリルがあり面白かったです。
当時やりたかったけど出来なかったことなど、
空冷OCの案をまとめて少しずつ製品化出来たらなぁ
・・と考えてます。









