どっちが良心的? | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

以前のブログで、大したことの無い症状で肛門科を受診したら「こんなことくらいでどうして肛門科へ来たの?」とか「もっとひどくなってから来て下さい」と言われた患者さんの話を書きました。

そのブログの記事について

親しくさせて頂いている

同業の肛門科の先生から

「ひどくないのに」手術してしまう先生に比べたら、ある意味良心的かもしれません

という意見を言われ、

なるほど~と納得してしまいました汗

このブログでも肛門科のことを色々と書いていますが、

肛門科って書いてあるからって専門の先生が診てるとは限らないワケで・・・ふむ

また施設や先生によって診断まで違うことも多々あるワケで・・・・・・。

だから

手術って言われたからって、本当に手術が必要なのかどうかは分からない・・・がーん


大した症状もないのに

痔も全然ひどくないのに

手術って言われている患者さんがたくさんいますから・・・。


そこで手術せずに患者さんを帰す先生の方が良心的かもしれません・・・。


地方の肛門科の先生から

「大阪の肛門科事情って、そんなに荒んでるのですか?」

と尋ねられましたが、

東京で肛門科の研修をして居た時、

院長が東京の先生から

「関西は暗黒大陸だから」

と言われていたことを思うと

やっぱり関西だけなのかもしれません兵長の顔1

それだけ専門外の先生が肛門科をやっていることが多いのでしょうか。

東京は専門特化している施設が多いのでしょう。


飲食店で例えると

東京ではフランス料理のシェフはフランス料理しか作らないけど

関西ではラーメンやお寿司も作ってお店に出している・・・みたいな?汗

いや、それが悪いとか間違ってるとか言ってるんじゃなくて汗

飲食店なら「おいしければ」いいんですけどね苦笑い

別にフランス料理店で出されたラーメンやお寿司がまずかったとしても

命に関わることも無ければ、生活に支障を来すこともありませんからにっこり

でも医療は違います。

たかが肛門
されど肛門


です。

「排泄」という死ぬまで必要な「行為」をする大切な部位です。

ここが具合悪くなると一生台無しになることだってあります。

実際に専門外の医師による手術の後遺症もたくさん診てきました。

切りすぎた肛門は元に戻せません。

取り過ぎた肛門は機能を損ないます。


腸の末端じゃないか
大腸癌などのもっと大変な手術が出来るんだから肛門なんて簡単さ


と考えている外科医も多く、どうしても学術的に下に見られることが多い肛門科。

だから安易に手を出す医師が多いのでしょう。

本当は知識と技術には熟練を要する奥の深い難しい領域なのに・・・。


また売り上げ、収入、利益といった経営面の問題もあるでしょう。

だって

切らずに患者を帰すよりも
切って帰した方が儲かります・・・。


大したことない症例も手術すれば

それだけ「売り上げ」になりますし

手術件数の「実績」を増やせます。


だから手術件数の多い肛門科は要注意なんです。


もしかして

「大したことない」と何もせずに患者さんを帰す先生の方が良心的かもしれません。

大したことないのに切られるくらいなら

肛門科なんて受診せずに

ひどくなってから受診して手術を受けた方が

まだいいのかもしれませんあせ

でもね

それもこれも

どこを受診するか
誰に診てもらうか


で違います。

星の数ほどある肛門科。

まじめに良心的にやっている先生にかかってくださいね。

あなたが良い先生に巡り会えることを祈っています。

きっとあなたの近くにもいるはずです。

肛門科を専門にして

一生懸命やっている先生が・・・。

肛門科の専門性についての話はコチラ↓

「肛門科専門医の探し方」
「何が専門?」
「本業か副業か」
「女医さんはもうこりごりです(;。;)」
「ちゃんと肛門科の先生に診てもらってる?」
「専門じゃないって書いてて欲しかった!」


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