第二講 ノーコードでプログラムを制作する具体的な方法と手続き 1
[博士]
さて、アプリ開発プロジェクトの経験豊富な山田花子プロジェクトマネージャーが、今日のセミナーのオープニングテーマを提案してくださいますか。
[PM]
博士、わたくし、 山田花子はJava、C#、Javascriptなどの言語を使って9年間アプリケーションプログラムを開発し、SI事業体に転職して、最近6年間受注開発プロジェクトのPMを担当してきました。
ところが、現在、私の経験と常識ではノーコーディング方式で、複雑な実務用ビジネスアプリを開発できるということ自体が理解できません。 そのため、ノーコード技術文書を読んでみても具体的な説明が足りず、ノーコードソリューションが一体どのようなものであり、どのような方法でコーディングなしでプログラムを開発することができるのかが理解できません。 今日は理論的な講義方式ではなく、具体的な事例を中心に、そして実際にプログラムを作っていきながら、コーディング技術と比べて説明していただければと思います。
[博士]
はい、いい提案ですね。 それでは、今日はスマートフォンで使える簡単なアプリを一つ作りながら説明します。 例題は、私が以前に講義する時に使用した"出張旅費明細書"アプリにします。 最近の現実では実用性はやや劣りますが、我々が出張に行ったり、旅行をする時、使用する経費を記録するプログラムを作ると考えれば良いと思います。
最近、グローバルベンダー社もローコードやノーコードプラットフォームを先を争って発表しています。 グーグルはアプリシートを、マイクロソフトはパワープラットフォームを、オラクルはエイペックスを、アマゾンはハニーコードを発表するなど技術市場変化に追いつくために全力投球しているようです。しかし、それらの製品は、ほとんどローコード技術に近く、専門開発者の立場から見ると、実装対象や具現化するUI及び機能の水準に制限が多いようです。
今回のセミナーはノーコーディングソリューションがテーマでありますので、実際にコーディングという概念自体を排除したノーコードプラットフォーム分野の先頭走者として、CやJavaなどプログラム言語を使ったときのように、その具現化する対象や、その完成水準に対する自由度が非常に高く、すでに多くのユーザーが使用している、'スマートメーカー'というソリューションがありますので、 ノーコード技術の現在水準と実用性について調べてみたいと思います。
まず、「新規作成」メニューを選んで、スマホの画面の形に似た空キャンバスを表示しました。まさにここで、私たちが具現化するアプリプログラム画面UIと機能をデザインする作業も一緒に行います。
それでは、画面の上段に「出張旅費明細書」というプログラムタイトルを作成してみましょう。 「四角形」アイコンをこのように選択して描き込み、タイトルを入力してみます。 タイトルだからフォントを少し大きくした方がいいでしょう。 一般オフィスプログラムを使うように、上段にある道具バーを利用して、フォントを24程度に大きくしてみました。
次はこのアプリで管理したい情報やデータ項目を一つずつ、よく考えて描き入れます。 四角形をもう一つ描き、その中に「社員番号」という項目名称をいれます。
続いて、このように四角形をいくつかコピーして、 所属、氏名、出張先、日付、支払先、交通費、宿泊費、日当、その他、摘要、小計、合計、仮払金、差引支払額などの項目も書き入れるようにします。 そして、このように間隔を合わせたり、きれいに整列したりすることもできます。
今ご覧のとおり、このツールの左側には様々な編集用ツールがアイコンとして作られていますが、このアイコンがプログラム画面や機能をデザインするツールなのです。「スマートメーカー」ではこれらをアトムと呼びます。
次の段階作業は、これらの項目の横に、 実際にこのアプリを使う人から文字や数字などの情報を入力する領域を描き込むようにします。
このように「データ入力ボックス」アトムを選択して、「社員番号」という項目名の横に描き込み、続いて、この入力ボックスをコピーして、他の項目の横にも置きます。 支払先のボックスは経費を支給する取引先コードと取引先名を同時に表示できるように、このように2つの入力ボックスを並べておきました。この時、各項目別に実際に入力されるデータの長さを考えながら適当な大きさに調整します。このようにマウスでデータ入力ボックスの大きさを調整すると、マウスの右側のトラッカーに小さい数字が表示されますが、この数値が実際に入力可能な文字の数を表し、また今後データベースに保存するデータの長さまで自動的に指定する情報にもなります。
さて、こうしてユーザーが実際にデータを入力するボックスまですべてデザインしました。
これからこのプログラムが実際に動作するように、機能ボタンを置く作業を行います。このように「機能ボタン」というアトムを選択して、画面に追加し、そのボタンを右クリックすると、動作するスタイルを指定するウィンドウが表示します。ここで実際に動作する機能を選択すればよいです。 最初に「保存」というボタンを作り、続いて、このボタンをコピーして「修正」 、「削除」ボタンも作ります。入力されたデータの前のページに移動する「前ページ」機能ボタンと次のページに移動できる「次ページ」ボタンまで追加してみます。
ここまでくれば、一つのアプリを作るために、やるべきことはほとんど終わったと言えます。
<目次>
第一講_ノーコード技術セミナー(C, Javaように自由度の高い新技術)
第二講 ノーコードでプログラムを制作する具体的な方法と手続き
第三講 親和性のあるUI/UX機能と繊細な処理ロジックを実現化
第四講 多様なユーザーのモバイル端末環境に合うようにパッキング
第五講 イベント処理のような動的機能や、複雑な機能と処理条件具現化
第六講 ノーコーディングソリューションでデータ照会及び分析類型のアプリ作成方法
第七講 3階層アーキテクチャの統合システム構築に必要なサーバプログラム具現化方式
第八講 大規模統合システム構築プロジェクトに、ノーコーディングソリューション適用の可能性