第六講 ノーコーディングソリューションでデータ照会及び分析類型のアプリ作成方法
[PM]
博士、これまで、ノーコーディングソリューションでひとつのアプリプログラムモジュールを作ってパッキンし、配布して、モバイル機器で実際に動作する過程を見てきました。 そして、ユーザ操作によるイベント処理機能や複雑な取引条件などを具現化する新技術についても十分に理解できるようになりました。 初めてこのセミナーに参加した時はノーコード技術が大したことはないと思っていましたが、全く違っていて、本当に感動しました。
ところで私がプロジェクトを遂行してみた経験では、先に説明したようにデータを入力して保存及び管理する形態のプログラムよりは、保存されたデータを検索して分析及び出力する形態のプログラムの方がもっと多かったようです。今回は、DBに保存されているデータを検索して報告書を作ったり、検討·分析する類型のプログラムを具現化する方法について説明していただければ幸いです。
[博士]
山田PMの要請どおり、データベースで蓄積されたデータを検索して分析する類型のアプリを以前より素早く作っていきながら、説明を進めていきたいと思います。
ただいま実装するアプリの事例も、先に説明した「 出張経費 」に関する内容で、実際に登録された経費のリストを探す「出張経費内訳」プログラムモジュールを実装してみたいと思います。
参考までに、このプログラムモジュールはデータ検索が主な機能であり、アプリを実装した後に、動作テストのためには、十分な事例データが必要なので、事前に例題データを約100件用意してきました。 これらのデータを利用して、これから検索アプリプの事例を作ってみたいと思います。
「スマートメーカー」制作ツールから、「新規作成」メニューを選択し、前のように空きキャンバスを一つ開きます。 まず、画面の上段に「出張経費の内訳」というプログラムのタイトルを作ってみましょう。
やはりアプリのタイトルだからフォントを少し大きくした方がいいでしょう。 オフィスプログラムのように、上段にあるツールバーでフォントを24程度に大きくします。
次のステップとして左側のツールバーで「検索結果ボックス」のアトムを選択し、検索されたデータが実際に表示される領域をこのように適当な大きさで画面に描き込みます。
その次は [DB 管理者] メニューを選択します。[DB 管理者] というウィンドウが表示されます。 すると、このウィンドウに現在接続されているサーバのデータベースについての情報がツリーの形で全て表示されていることが分かります。 このツリーリストに示されたDBテーブルの中から、今回のアプリ制作を説明するため、事前に作成し、多数の例題データを盛り込んだ「出張経費2」テーブルを選択します。 すると、ウィンドウの右側にこのテーブルを構成しているデータ項目、すなわちDBフィールドリストがすべて表示されます。
[DB管理者]ウィンドウの右側にあるフィールドリストの中で、検索用アプリが処理する項目をこのように選択して、ドラッグ&ドロップ方式で左側「検索結果ボックス」へおくと、該当フィールドが「検索結果ボックス」項目に設定されていることがわかります。このような方式で必要な項目をすべてドラッグすると、「検索結果ボックス」を作動させる機能実装は人工知能エンジンがすべて自動処理します。
続けて、プログラムの検索機能を動作させる機能ボタンを描き入れます。 「機能ボタン」を選択して描き込み、スタイル属性ウィンドウで検索機能を選択します。
そして、制作ツールの右上にある「実行モード切替」ボタンを押して、実際に動作するかどうかを見てみましょう。このようにDBからデータを探して画面に表示してくれますね。
それなら、機能の実装作業は実際に何も起こらなかった「検索」ボタンを右クリックして、「実行クエリ」を確認してみましょう。 先にドラッグ&ドロップしたフィールドを中心にSelectプログラムが自動的に作成されています。データを検索するアプリをこんな短い時間で簡単に具現化できるなんて信じられないでしょう。
次は「閉じる」ボタンも同じ方法で描き込み、続いて「詳細」ボタンを追加し、先ほど実装した「出張旅費明細書」アプリモジュールをここに直接接続してみましょう。このように 「検索結果ボックス」から、ユーザーが選択した件に対して領収書や支給場所などの詳細情報を検索できる有用な機能も素早く具現化できます。
続いて、この「検索結果ボックス」でデータを照会する時、ユーザーが様々な条件式を与え、自分が望む情報だけ探せる機能を具現化できたらいいでしょう? まず、このように「検索条」アトムを選択し、「検索結果ボックス」の上段の適当な位置に描き込みます。
このアトムを右クリックして「データ属性」というメニューを選択すると、該当DBテーブルとフィールドリストが表示されますが、ここで検索する時、よく使われそうなフィールド名、支給日時、出張件名、出張者名、費目、支給額などのような項目を主要な検索項目として、このように指定します。
最後に、検索件数を確認できるように、検索ウィンドウの最大行数と現在選択されている行数を表示する機能を追加します。 四角形のアトムを画面に描き、「参照アトム名」を検索結果ボックスに設定すると、四角形に検索ウィンドウの行数が自動的に表示されます。
実際にうまく動作するのか見てみましょうか?右上の「実行モード切替」ボタンを押し、実行状態に変えます。下段にある検索ボタンを押すと、実際に執行された経費リストが計100件表示されるのが見られます。 続いて上段に実装された検索条件ボタンを選択して、様々な条件を付与してみましょう。 まず、類型が諸経費であることを選択して検索してみたら64件が検索できますね。 続いて出張者名が「中村真一」である諸経費だけを指定して探すと25件がありました。 ここに支給額が8千円以上1万円以下のものだけを検索するように条件を追加してみましょう。 もう3件だけ検索されました。 ここで各件別にこのように詳細ボタンを押して詳細情報を一つずつ見ていくことにしましょう。
どうですか?検索専門プログラム言語であるSQLを全く知らない一般ユーザーでも、「 検索条件」というアトム一つだけうまく活用すれば、SQLに熟練した技術者のように、自分が望む正確なデータだけを、とても簡単に素早く探してきて、非常に能率的に業務を処理できることがわかりますね。 このようにノーコード技術は、C、Javaプログラム言語では時間や費用のために実装できなかった高度な機能もワンクリックで2~3秒以内に必要なあらゆるところで簡単に実装できるということです。
今回は、チャート分析機能を支援するため「チャート」という機能ボタンも追加します。このアトムは他のものよりもう少し設定しなければなりませんが、 「チャートオプション」というメニューから選択しましょう。 ここで実際チャートの作図基準を設定します。 まず、チャートを描くとき、X軸の値は「支給日」に指定し、Y軸の値は「支給額」という項目を選択します。
これから実行してみましょうか?費用科目別に使った金額を自動集計してチャートで描いてみることもできますし、チャートも2次元、3次元に変えて、棒、折れ線、円などで自由に分析することもできます。
もっとも重要な事は、このようなチャートの機能も開発者ではないユーザーがリアルタイムでX軸やY軸変数を変えたり、統計関数を適用して非常に個人化された高級分析機能まで活用できるという事実です。 今回はX軸を「費目」に指定し、Y軸の値はそのまま「支給額」という項目を選択します。 また、今回は支給額項目の金額ではなく、発生件数をグラフで描くように頻度数という統計関数を使ってみましょう。
どうですか?分析する項目も変わり、支給額も金額ではなく発生件数でチャートが描かれたことを確認できます。
このようなチャート分析結果は、例えば出張費を精算する職員の業務量を人事部長が分析し、人員を増員もしくは減員したり、それに伴う科学的な資料としても活用することも有用でしょう。
ただいま完成した検索プログラムモジュールも保存します。 皆さんが今ご覧になったように「スマートメーカー」では、一行コーディング作業なしで、このように強力な検索プログラムや分析用チャート機能まで実装できます。 実際に実務で作成しているプログラム6~70%は、これと似た検索機能です。
このようにノーコーディングソリューションを活用すれば、アプリを実務に使用する効果において、過去に一般のプログラミング言語を使用し、一つ一つコーディング作業をして開発したプログラムとは比較できないほど、柔軟で、強力なアプリを簡単に素早く実現できます。
特に検索条件アトムやチャートアトムの説明でも分かるように、今日のノーコーディングソリューション技術は、単に顧客が要求するアプリを簡単かつ迅速に具現化する初歩的水準をすでに超えていると言えます。顧客が要求しなくても、有用な数多くの機能や様々な現実的問題のため、以前のコーディング開発体制で、到底実現できなかった、とてもレベルの高い機能や非常に有用なサービスまで、素早く安価で提供できるようにすることで、ソフトウェア開発事業者の競争力を画期的に高めることができます。
今回も、作った検索モジュールを、先ほど作ったアプリモジュールのように、パッキンし、スマートフォンにインストールして、正常に動作するかチェックしましょう。
スマートフォンで「 出張経費の内訳」モジュールを実行して、検索ボタンを押してデータを照会もし、段階別に多様な検索条件を与えて具体的なデータだけを探して、詳細ボタンを押して詳細な情報を探せます。今示したように、実装する段階では、簡単に指定した機能が実際のユーザーには、非常に有用なサービスを提供できることを確認できます。
続けてチャートボタンを押して、チャートを作成して見ることができます。チャートの種類を、棒型チャート、線型チャート、円チャート、バブルチャートなどさまざまに変更してみます。チャート形態を2次元または3次元に変更したり、色、凡例などを自由に変更できます。さらに、すでに完成したアプリから、開発者ではなく、ユーザー自身がX軸、Y軸の値を自由に変えていきながら、分析できる強力なチャートツールであることを発見できるはずです。
<目次>
第一講_ノーコード技術セミナー(C, Javaように自由度の高い新技術)
第二講 ノーコードでプログラムを制作する具体的な方法と手続き
第三講 親和性のあるUI/UX機能と繊細な処理ロジックを実現化
第四講 多様なユーザーのモバイル端末環境に合うようにパッキング
第五講 イベント処理のような動的機能や、複雑な機能と処理条件具現化
第六講 ノーコーディングソリューションでデータ照会及び分析類型のアプリ作成方法
第七講 3階層アーキテクチャの統合システム構築に必要なサーバプログラム具現化方式
第八講 大規模統合システム構築プロジェクトに、ノーコーディングソリューション適用の可能性