ハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)OKな方、DRの誤訳を笑って許して下さる方のみお読み下さいませ。




前回、会話のほとんど全てを訳そうとしたらかなり堪えました。


ですので、やはり、要約と感想で、前回の続きから4章の終わりまでをご紹介したいと思います。




Chapter4 Horace Slughorn(ホレイス・スラグホーン:人名)続き



ロンの家、愛称?通称?公称?隠れ穴の前に姿現しした校長とハリー。


ハリーは、懐かしさに一杯になり、すぐにもロンやモリー(ロンの母)のいる隠れ穴に突進して行きたくなりました。

そんなハリーを、内々に話があるからと制する校長。

なんの話かと思いきや、5巻の終り近くで起こった例の魔法省での事件がらみのことでした。


「シリウスも君を誇りに思っておるじゃろう。
 君たちが短い間しか一緒に過ごせなかったのは酷く残念じゃ。
 君たちは長く幸せな関係を築いていくはずじゃったのに」


「僕には、ただ難しいだけです。
 シリウスが手紙をくれることはもう無いって事実を受け入れることが」


ハリーの身を親のように気遣ってくれる誰かが学校以外にいること。

それは、名付け親のシリウスに出会えて最も良かったことのひとつだった。

でも今となってはそんな慰めの手紙がハリーに届くことも無い…。


「僕は引きこもることも挫けることも出来ない。
そんなことシリウスは望まなかったはずですから。
それに…マダム・ボーンズやエメリン・ヴァンス…次は僕の番かもしれない。

もしそうだとしたら、僕は必ずデスイーターの奴らを出来る限り道連れにしてやるし、

叶うことならヴォルデモートと刺し違えてやります」


ハリーの言い分はどこかで聞いたような気がすると思いました。

まるで、敗戦が時間の問題となった国の少年兵のような思い詰めようじゃないでしょうか。

校長は、そんなハリーの心情に危機感を持つどころか、


「その言い方、まことに君は御両親の息子じゃな。
 それに、いかにもシリウスの名付け子じゃ!」


とかなんとかハリーの悲壮な決意を称えちゃったりしてます・・・


   いいの?

ハリーとおんなじ言い方をしたであろう両親もシリウスも死んじゃったんですよ。

本当に次はハリーの番でもいいんですか、校長?


あるいは戦時下での思想教育とはそんなものなんでしょうか?

DRが平和ぼけなだけですか?



5巻の最後でハリーと校長と読者には明らかになった予言の内容について、ロンとハーマイオニには打ち明けても良いと校長は許可します。


こういう重要な件で親友を信用しなかったらそれは酷い仕打ちだ、と言うのが校長の考えだからです。


「でも僕はふたりに話したくないんです」


「心配させたり恐がらせたりするのを懸念しとるのかね?
それとも君自身が心配したり恐がったりしているのを告白することになりかねんからかね?
だがの、君には友人が必要なのじゃ、ハリー。
あと別件だが、今年はわしの個人授業を受けてもらいたいのじゃ」


「校長の授業を受けるんなら、もう、スネイプとの個人授業はしなくて良いんですね?」


「スネイプ教授と呼びなさい、ハリー。そうだ、もうやらなくて宜しい」


「良かった、だってあれは――」


「大失敗 というのが言い得て妙だと思うがの」


ハリーは笑った。


「じゃあ、これからは僕、スネイプ教授とあんまり会わなくなると思います。
O.W.L.で“Outstanding”を取らない限り、魔法薬学を続けさせてもらえないでしょうから。

自分がそれを取れなかったのはわかってるんです」


校長は、配達がある前に梟を数えてはいけない(獲らぬ狸の皮算用?)


と、魔法界の格言?諺?を述べたあと、二つだけハリーに忠告して4章はおしまいです。


一つめ、いつでも透明マントを持ち歩くがよかろう。万一のためホグワーツに着いてからもじゃ。


二つめ、君が隠れ穴に居る間、魔法省はここに鉄壁の警備を敷くつもりじゃ。
だがもし、君がここに居る間に自らその身を危険にさらそうものなら、アーサー(ロンの父)やモリーに恩を仇で返すことになるじゃろう。








ハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)OKな方、わたしの誤訳を笑って許して下さる方のみお読み下さいませ。


今回は感想は抑えて、原書にある会話を中心にご披露したいと思います。



Chapter4 Horace Slughorn(ホレイス・スラグホーン:人名)


ここ数日間、目覚めている時はいつもダンブルドア校長がここ(プリベット通りのダーズリ―家)から連れ出しに来てくれることを願ってやまなかったのに、いざプリベット通りを出て校長とふたりきりになると、ハリーは決まり悪くなってしまった。


これまで校外で校長とまともに会話をしたことは一度もなかった。いつもはふたりの間に机があった。


しかも、この前最後に校長と会った時自分がしでかしたことを思うと、更に気まずい気持ちになった。


その時ハリーは叫び、わめき、その場(校長室)にあった貴重な品(校長の持ち物)をいくつも壊したのだった。


しかしそんなことがあっても、校長のほうは完全にリラックスしているように見えた。


「杖を用意しておくのじゃ、ハリー」と校長は明るく言った。


「でも僕は校外で魔法を使うことは許されていません」


「もし襲われたなら、わしは君にどんな防御魔法だろうと使う許可を与えよう。

まあじゃが、今夜襲われる心配はないと思うがの」


「なぜです、校長?」


「君はわしと一緒におる。だからじゃよ」


ハリーが校長の(怪我をしていない)左腕をとると、ふたりは Apparition 姿現しで移動した。


ハリーにとって初めての姿現し。とてもきついゴムチューブを無理やり通リ抜けたような感じだった。


校長がハリーを連れてきたのは、真夜中の閑散とした村の広場のような所。


「大丈夫かね?」


「ええ、大丈夫です。でも僕は箒のほうが好きかも知れません」


校長はそれを聞いてにっこりして言った。


「ハリー、君の傷は・・・少しでも痛んだかな?」


「いいえ。僕もずっとそれを不思議に思ってました。

ヴォルデモートの力が強くなったので、ひっきりなしに痛むと思ってたのに」


「わしは間違っておったようじゃ。

どうやら今では、ヴォルデモートは君に対し、オクルメンシー(精神防御)を用いておるようなのじゃ」


「僕はそれでいいです。それより、ここで何をしようとしているんですか?」


「おお、そうじゃ。君に言っていなかったのぉ。

わしの昔の同僚を隠居暮らしから引っ張り出して、ホグワーツ(魔法学校)に戻って来るよう説得しに来たのじゃ。」


「校長、なぜその方の家に直接姿現しできないんですか?」


「それは玄関の扉を蹴りあけるくらいの無作法になるからじゃよ。

それにほとんどの魔法使いの家は、望まない姿現し防止の魔法がかけられておる。

たとえばホグワーツは――」


「――建物の中や敷地のどこにも姿現しすることはできない。ハーマイオニ が教えてくれました」


「あのこのいうとおりじゃ」


ハリーは、ではこんな遅い時間に訪問することについては、なぜ無作法に思わないのだろうかと訝しんだが、もっと差し迫って聞きたいことがあった。


「校長、ファッジが解任されたのを新聞で読んだのですが…」


「そのとおり。後任はルーファス・スクリンジャーじゃ。彼は闇祓い局長じゃった」


「彼は…彼は適任だと思いますか?」


「興味深い質問じゃな。彼は有能だ、間違いなく。コーネリアスよりも断固としていて、芯が一本通っておる」


「はい、でも僕が言おうとしたのは・・・」


「君が言おうとしたことはわかっておるよ。

ルーファスは在職中の殆どを闇の魔法使いと戦ってきたのじゃ。

ヴォルデモートを見くびるようなことはすまい」


「それに…マダム・ボーンズのことも読みました」


「そうじゃな。ひどい損失じゃ。彼女は偉大な魔女じゃった。わしらが目指す所はすぐそこじゃ――お、痛」


校長は怪我の手で道を指し、痛さにうめいた。


「校長、その腕はいったい?」


「今それを説明している時間はない。(略)ここがそうじゃ、ハリー、まさにここじゃ」


ふたりは小じんまりとしたきれいな石造りの庭のある家の前まで来ていた。


その家の玄関の扉は外れてぶらさがっていた。人がいる気配は感じられなかった。


「杖を出してわしの後について来るのじゃ、ハリー」


灯りのついた杖を高く差し上げ、校長はハリーを従え居間に入っていった。


ハリーが小さく息を飲むと校長がふり返った。


「あまり美しいとは言えんのう。ここで何かひどいことが起こったようじゃ」


校長は注意深く部屋の真中に行き、足元の残骸を精細に調べた。


ハリーは荒れた部屋をじっと眺め、ピアノの残骸やひっくり返った長椅子で見えない陰に何かあるのではないかと少なからず恐れた。が、死体はなかった。


「たぶん襲撃があって――奴らは彼を連れ去ったんじゃないでしょうか、校長?」


「そうは思わんよ」


「じゃあ、彼はまだこの家のどこかにいる?」


「そうじゃとも」


校長は、詰めものをしすぎた肘かけ椅子のシートに、唐突に杖先を突き刺した。


「痛い!!」


たった今肘かけ椅子のあった場所には、とてつもなく太ったハゲの老人が屈み込み、下腹をさすりながら校長を横目で睨んでいた。


「こんばんは、ホレイス」


「そんなに強く刺さないでもよかったはずだ!痛かったぞ。しかし何でわかったんだ?」


ホレイスと呼ばれた男は、肘かけ椅子の振りをしていたのを見つかったばかりにしては、ちっとも決まり悪くなさそうだった。


「親愛なるホレイス。デスイーターがやって来たのなら、家の上に闇の印が上がっていたじゃろう」


「闇の印・・・何か忘れたことがあるとは思っていた…ああそうだった。でもどのみち時間がなかった。

君が部屋に入って来たときに、私はちょうど椅子の詰めものの最後の仕上げを終えたところだったんだ」


「部屋を片付ける手助いをした方がいいかね?」


「ああ、お願いするよ」


「ちなみにあれは何の血だったのかな?」


「壁のか?ドラゴンだよ(略)」


ホレイスの視線がハリーをとらえ、その大きな丸い目がハリーの額にある稲妻型の傷を素早く見つけた。


「ほお・・・」


「こちらは、ハリー・ポッターじゃ。

ハリー、こちらはわしの古い友人でありかつての同僚、ホレイス・スラグホーンじゃ」


「では、これ(ハリーを連れてくること)が私を説得する方法と考えたわけか?

だが、答えはノーだ、アルバス」


「飲み物をいただけるものと思っておるんじゃが?」


「いいとも。では、一杯だけ」


「さて、調子はどうかね、ホレイス?」


「あまりよくない。胸が弱っているんだ。ぜいぜいいうし、リューマチもある。前のようには働けない。

まあ想定の範囲だ。年を取ったんだ。疲れたんだ」


「それでも君は、わし等のためにああいう歓迎をあんなに素早くするには、かなり速く動いたに違いなかろう。

君に3分以上の猶予があったとは思えんが?」


「2分だ。それでも私が年寄りだという事実は歴然としてあるんだ、アルバス。

私は静かな生活と少しばかり慰めの品を手にいれた老いぼれだ」


「だとしても、君はわしほどの老いぼれではないぞ、ホレイス」


「まあ、君も自分の引退について考えるべきだろう。

反応が以前のようにはいかないらしいな(黒焦げの腕を見て)」


「まったくその通りだ。わしは前よりも遅くなっている。

だがその一方で…(特殊な指輪を獲得したことを見せつける)。

で、一連の侵入者に対する用心は、ホレイス…

デスイーターのためなのか、それともわしのためなのかな?」


「デスイーターが哀れなくたびれた老いぼれに何の用がある?」


「あ奴らは少なからぬ君の才能を、強要や拷問や殺人に使いたいのだろうとわしはにらんでおる。

君はあ奴らが今まで誘いに来なかったと、本気でわしに言っとるのかね?」


「私は奴らに踏み込むチャンスを与えなかった。私は一年間ずうっと引っ越しを続けていた。

ひとつの場所に一週間以上は決していなかった。マグルの家からマグルの家へ――(略)」


「器用なものじゃ。しかし静かな生活を求めるガタのきた老いぼれにとって、それはちいとばかり疲れる生き方に思えるがの。どうかな、もし君にホグワーツに戻る気があれば――」(略)


校長は唐突に立ち上がった。


「帰るのか?」


「いや、バスルームを使わせてもらえないかと思ったのじゃ」


校長が席を立って、ハリーと二人きりになるとホレイスは話しかけてきた。


「ハリー、彼がなぜ君を連れてきたか、私が知らないとは思わんでくれ。君は父親にとてもよく似ている」


「ええ、そういわれます」


「目は別だが。君の目は――」


「母の目です」


「ふむ。そうだな。

教師というものはえこひいきをするべきではない、もちろん。

だが彼女は私のお気にいりのひとりだった。君の母親、リリー・エヴァンズは。

私の教え子のうちで最も輝ける生徒のひとりだ。快活だった。魅力のある娘だった。

よく彼女には、私の寮に入るべきだったと言ったよ。

その度にとてもこしゃくな返事を受けとったものだった・・・」


「あなたの寮は?」


「私はスリザリンの寮監だった。だからといって悪く思わないでくれ!

きっと君は彼女と同じグリフィンドールなのだろう?そうだ、一般的に家族は同じ寮になる。

しかし絶対ではない。シリウス・ブラックのことを聞いたことがあるかね?

聞いたことがあるはずだ――ここ数年、ずっと新聞を賑わしていて――数週間前に死んだ―。

まあ、それはそうと、彼は学校時代、君の父親の大親友だった。

ブラック家は全員私の寮だったが、シリウスはグリフィンドールに入った!

残念なことだ―彼は才能ある少年だったのに。

弟のレグルスの方は手に入れたがね。しかし兄弟は揃っていた方が良かった」


ホレイスの言い草はまるで、競売で値を吊り上げるコレクターのようだった。


「君の母親はマグル生まれだった。それを知ったときには信じられなかった。

彼女は純血に違いないと思っていた。彼女はとても良く出来たから」


「僕の親友のひとりもマグル生まれで、彼女は僕達の学年で一番です」


「私が偏見を持っているなどと考えてはいけないぞ!違うん、違う、違うんだ!

私は君の母親がずっと私のお気に入りの生徒だったと言わなかったかね?(略)

…私が有名な選手と名前で呼びあう仲で、いつでもタダでチケットがもらえると聞くと、世間の人は決まって驚いたものだよ」


「その有名なみんなは、あなたが今どこにいるか知ってるんですか?」


ハリーは、もし、チケットを送ったり、彼の助言を求めたりする人々がコンタクトできるなら、なぜデスイーターに彼の居所がわからないのか不思議だった。


ホレイスの顔から、壁から血が消えたと同じ位の速さで笑顔が消えた。


「もちろん知らない。私はこの一年、誰とも接触を持っていないからな。

当然…慎重な魔法使いならこんな御時世には目につかないようにするものだ。

ダンブルドアと話をするのはまったくかまわないが、今この時、ホグワーツの教師になることは不死鳥の騎士団に公然と忠誠を誓うようなものだ!

騎士団は賞賛すべきであり、勇敢であり、他にも色々素晴らしいことは認めるが、その死亡率がいけない」


「ホグワーツの教師になるために騎士団の一員となる必要はありません」


ハリーは嘲るような声の調子を隠すことはできなかった。


洞窟でネズミを喰らって生きてきたシリウスを思うにつけ、スラグホーンのぬるい生き方には共感できなかった。


「ほとんどの教師は騎士団に入っていませんし、誰も殺されてはいません――クィレルを別にすればですが。

彼はヴォルデモートに協力していたのですから、その報いを受けました。

ダンブルドアが校長でいるうちは、ホグワーツの教師は他のたいていより安全だと思います。

彼はヴォルデモートが唯一恐れた相手です。そうでしょう?」


「まあ、そうだな。名前を言ってはいけないあの人が決してダンブルドアと戦おうとしなかったことは事実だ。私はデスイーターにならなかったから、名前を言ってはいけないあの人は、私をまず友人としては迎えないだろう…だからアルバスの側にいることで、ずっと安全になるかも知れない…

でも、私はアメリア・ボーンズの死に震え上がらなかったような振りは出来ない…

あの、魔法省とのつながりも保護もある彼女でさえ…」


校長が部屋に戻ってきた。ホレイスは彼が家にいたことを忘れていたかのように驚いた。


「ああ、君か、アルバス。ずいぶん長かったな。腹の具合でも悪いのか?」


「いや、マグルの雑誌を読んでいただけじゃ。わしは模様編みが好きなんでの。

さて、ハリー、もうおいとまする時間じゃ」


ホレイスは不意をつかれたように見えた。


「帰るのか?」


「そうだとも。わしは駄目になった人間は会えば判ると思っておる」


「駄目になった…?」


「君が職をほしがっていないのは残念だった、ホレイス。

ホグワーツの警備は厳重になっておるが、君が訪ねてくれればいつでも歓迎しよう」


「そうか…それは…どうもご親切に…」


別れの挨拶をしてハリーと校長が玄関扉の前に来た時、後ろから叫び声がした。


「わかった、わかった、やるよ!」


「隠居暮らしから出てくるつもりかな?」


「そうだ、そうだとも。私は気が狂ってるに違いない、だがそうしよう」


「よろしい。では、ホレイス、9月1日に会おうぞ」


「そうだな、そうなるだろうな。給料を上げてもらうぞ、ダンブルドア!」


校長はくすりと笑った。


「よくやった、ハリー」


「僕は何もしてません」


「ああいや、君はしたとも。

ホレイスにホグワーツに戻って来れば、どれだけのものを得るか気づかせたのじゃ。

彼が好きかね?」


「それはその…」


「ホレイスは、自分を悦ばせてくれる者が好きなのじゃ。

有名で成功していて力を持った者とつきあうこともまた好きじゃ。

そんな著名人達に自分が影響を与えている気分を楽しむのじゃ。

彼は自分自身が玉座に就こうとは一度も望まなかった。後ろの席を好むのじゃ。

――展示スペースをもっと広げたがる、わかるじゃろう。

彼は、学校で、これと見込んだ生徒を選び出しておった。

ある時は野望や優れた頭脳を持つ者を選び、ある時は魅力や才能のある者を選んでおった。

彼は、さまざまな分野で傑出する者を選ぶことに抜群の才覚をもっておったのじゃ。

自らを中心としてお気に入りの生徒のクラブのようなものを作り、見込んだ者同士を引きあわせては、為になる交際をさせ、いつも何かしら見返りを得ておった。

見返りは、好物のパイナップルの砂糖漬けだったり、ゴブリン局の新メンバーを推薦する機会だったりというわけじゃ。

わしが君にこんな話をするのは、ホレイスに――スラグホーン教授に、反感を持たせるためでなく、用心させるためじゃ。

彼は間違いなく君をとりこもうとするぞ、ハリー。君は彼のコレクションの宝石になるじゃろう。

生き残った男の子 …あるいは、この頃人々が呼んでいるところの、選ばれし者じゃからな」


先ほど通り過ぎた教会と同じところまで来ると校長は止まった。


「ここでいいじゃろ、ハリー。わしの腕につかまるのじゃ」


ふたりは再びアパレイションした。


                                             つ づ く








ハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)OKな方、DRの誤訳を笑って許して下さる方のみお読み下さいませ。


本日はやっと第3章です。


ハリー本に限らず一般に、UK版が日本の装丁とは違うなと、まず感じるのは、目次が無いことです。


だから第何章が何ページ目から始まって何ページ目で終わるのかは、本をぱらぱらめくってみないとわかりません。


日本版なら一目瞭然なのに。。。わたしは自分が読書の際、どれほど目次を活用していたか、目次の無い本と付き合うようになってしみじみわかりましたよ。


あ、スルーしてきましたが6巻第1章のタイトルは「もう一人の大臣」。


2章はちょっと難しくて「錘糸(つむいと)小路」、「つむぎ(紡ぎ)小路」、「蜘蛛の巣小路」・・・うーん・・・


で、本日第3章は Will and Won't 「遺書と嫌(いや)」・・・うーん・・・うまく訳せないけど掛詞なんですよね。韻を踏んだ・・・


Will はシリウスの最後の意志遺言、Won't はハリーの気持ちと思われます。


そして舞台はやっと、毎度おなじみプリペッド通りのダーズリー家となりました。


4巻を除く既刊はいつもここから物語が始まっていたんです。


ダーズリー家の人間に、ハリーがどんな風にイジメラレテルだとか、魔法学校行き(またはロンの家行き)をどんな風に妨害されてるだとかが語られるのが常でした。


しかし、今年(1996年)の7月でハリーも満16歳。


いつまでも「おしんのシンは辛抱のシン」古~、わかる方いらっしゃるかしら?)とばかりに、堪えてばかりじゃありません。


しかも6巻の今回は、ハリーを魔法界へと連れて行くお迎えが、なんと魔法学校(ホグワーツ)の校長、ダンブルドアなのです。心強いですね。


おっと、じゃあ今までは誰がどんな方法で迎えに来てたんだっけ。


おさらいしてみます。


1巻 ハグリッド:空飛ぶバイク

2巻 ロン、フレッド&ジョージ(ロンの双子の兄達):空飛ぶ車

3巻 ナイトバス:風のように建物をもすり抜けて走る(建物の方が避ける)バス

4巻 アーサー、ロン、フレッド、ジョージ:フルーパウダー

5巻 騎士団:空飛ぶ箒


さてこうして改めてみてみると色んな手段で移動してるハリー。


今回"Apparition"(姿現し)で移動でした。って書いてしまうと3章終わってしまうんですが、、、、


では、初めからみていきましょう。(すみません、続きは19日に)



*ハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)OKな方、DRの誤訳を笑って許して下さる方のみお読み下さいませ。




前回の記事で、登場人物をシシィとベラと表記しましたが、それは正確には、ナルシッサとベラトリクスです。


わたしはこの二人を好きになれないので、愛称というより略称として、シシィ、ベラと表記しました。


二人は姉妹で、シリウスとはいとこ(平仮名なのは年齢の上下関係がわからないため)です。


つまり、シリウスってばいとこのベラに殺されたんです。


というか、ベラは嬉々としていとこのシリウスを殺したんです。許すまじ!!(現在ベラはお尋ね者です。)


ところでベラトリクスとはラテン語で「女戦士」の意味。


オリオンを女性化して与えられた名前だそうで、オリオン座のガンマ星はベラトリクスと命名されてます。


2章では、この女戦士ベラと教授のチョウチョウハッシなやり取りがあります。


教授がダンブルドア(イイモンのボス)の手先と信じて疑わないベラ(2章の冒頭でシシィを止めようと躍起になってたのはそのためなんです)

VS我こそはヴォルデモート(ワルモンのボス)の腹心の部下と言い張る教授


2章の見せ場ですね。(一方の見せ場はシシィと教授のプチ昼メロ)


読んでいて昼メロとは違った意味でどきどきでした。


このやりとりで読者の何割かは、もしかして教授ってば裏切り者?という疑惑をもったのではないでしょうか。


テンちゃんは端っから教授を信用していないので、「ほらね、やっぱ、スネイプは悪い奴なんだよ!」と鬼の首でした。。。


教授はほんとにほんとはイイモンなのかワルモンなのか、それは次章以降のお楽しみです。やるなJK!


ただ、教授がどちらの側であったとしても、二重スパイってことですよね。


教授、危険率高いです。Unbreakable Vow なんか結ばされちゃって不吉です。死んじゃいそうで怖いです。


かつて、5巻で重要な人物の誰かが死ぬ、とJKがリリースした時、そりゃハグリットだろうって意見が世界的に多かったようです。

が、わたしは彼だけはありえないと思っていました。今でも、主人公のハリーが死んだところでハグリットだけは生き残るんじゃないのと密かに思ってます。


誰かが死ななくちゃならないのなら個人的希望としては*アーサー(ロンたちの父)なんだけど、実のところは①教授、②ルーピン先生、③シリウスの順にあやしいと思ってました。


*なにもアーサーが嫌いなわけでなく、ロンにとって当たり前の父親という存在が失われたとき、ハリーといろんな意味でもっと分かり合えるというか絆が深まると思ったからです。だから5巻でアーサーが襲われた件(くだり)を読んだ時、不謹慎にも嬉しかったのですが、実際は・・・。涙


ああ、教授、せっかく5巻で助かった命。6巻を生き延びて、最終巻(7巻)でもお元気な姿をみせてね!







さて、前回つい私的な叫びで終わってしまいましたが、本題にはいります。


*ハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)OKな方、DRの誤訳を笑って許して下さる方、のみお読み下さいませ。



Chapter 2 Spinner's End


ゴミがぷかぷか浮いてる汚らしい川。その川縁をつかつか歩いている女。


その女を追いかけて、行く手を阻もうとしているもうひとりの女。


「待って、行っちゃだめよ、シシィ!」


「ほっといてよ、ベラ!わたしにはもう後がないの!こうするしかないの!これだけが頼みの綱なのよ!」


                            注:上の会話はDRの補完妄想


言い争いながら二人が辿り着いたのは、廃墟のごとき街。


長いこと打ち棄てられた工場、すすけた家々。そんな荒(さ)びれた街の中でも一番奥まった場所にある家。


その陰気な家のドアを叩くシシィ。


ドアを開けたのは、なんとスネイプ教授!


シシィたちを丁重に迎え入れました。こんなセリフを言いながら、

   
            ‘What a pleasant surprise!’


・・・いいな、いいな、シシィはいいな!教授にこんなこと言ってもらえるなんて!

すッごくいいな!わたしも言ってもらいたい!
テンちゃん、これって教授、何て言ってると思う?

「えっと・・・『なんとうれしい驚きか!』」

それじゃちっとも嬉しく無さそうだよ、『ひょー、マジで?感激だぜ!』くらいでもいいんじゃない?

「・・・そのテンション、人格変わってるよ。スネイプ(テンちゃんは教授を呼び捨て)じゃないみたいだよ。」
閑話休題。


シシィは、この家にはわたしたちだけでしょうねと念を押します。


すると教授、意外なことを言います。


「ああ、もちろんそうだとも。ワームティルがいるにはいるが、害虫はものの数に入らんだろうからね。」


教授、ステキv

それにしても、またもびっくり!ワームティルもこの家に住んでいました!
シリウスとリーマスが同棲することになった時は、わたくしを含む世の腐女子がトキメイタものですが・・・。
スネイプ×ワームティル、いやワームティル×スネイプなのか?

いずれにしてもそんな掛け算、思いも寄りませんでした!斬新です。

さすが、JK!どんでん返しの女王(DRが勝手に命名)です。

既刊では、ワームティルは友達を売った卑怯者、そのうえ何年もペットネズミとして潜伏していた臆病者として描かれています。奴はある意味ヴォルデモートよりもハリポタ界では許されざる者なのです。

そして腐女子界では萌えの食指がぴくとも動かないキャラなのです。

そんなワームティルが教授と同棲??闇の帝王の命令?じゃ、しかたない?


今は教授に下男として扱われている(虫けら扱い?)ワームティル。


教授は彼が盗み聞き出来ないようにします。
たいした信頼関係です。


で、安心したところでシシィ、教授に苦しい胸のうちをコクリます。


といっても恋愛沙汰じゃないです。

ま、教授は独身、シシィは人妻ですけどね。いや、そういう話じゃないです。そうだったらおもしろいのに


「ドラコが危ないの!息子を護って!お願いよ!」泣き崩れるシシィ。


取り乱して要領を得ない彼女をソファに座らせ、


「落ち着いて。これをお飲みなさい。」とワイングラスを握らせてあげる教授。


いいな、いいな、シシィはいい(自己規制)


魔法省での事件(シリウスほか数名死亡)で、とっ捕まって刑務所送りになったシシィの夫ルシウス。


そのルシウスの代わりに、どうやらヴォルデモート(ワルモンのボス・別名闇の帝王)は、ドラコ(シシィとルシウスの息子でハリーの敵役)に特命を与えたようなのです。


その特命とやらが、どう転んでも17歳になるやならずやのガキに遂行できるものじゃないらしいです。


で、完遂できない時は死あるのみ。


「セブルス(きゃぁ!シシィは教授にファーストネームで呼び掛けてます!いいな以下略)、・・・お願い・・・ドラコはいつもあなたを崇拝していたわ・・・あなたはルシウスの古くからの友人だわ・・・お願いよ・・・あなたは闇の帝王のお気に入りだし、あの方が最も信頼なさる片腕ですもの・・・あの方を説得して下さらない?」

教授は説得はお断りしましたが、代わりに「リアル指切りげんまん」な Unbreakable Vow(違えられぬ誓い)を迫られます。


応じた教授は、ベラを証人にシシィとUnbreakable Vow を結ぶ羽目になりました。


「ドラコの身を守ること」


「ドラコが任務遂行不可能と判断したときは、代わってそれを果たすこと」


を誓わせられちゃいましたよ。<あーぁ、おら知らね・・・




                               2章がらみの記事、まだ続きますです・・・








スネイプ教授は小学生に人気が無いようです。


ていうか嫌われています。


現役小学生を代表してテンちゃんにそのわけを尋ねてみると、


「だって、エコヒイキなんだもん。マルフォイたちには甘いけどハリーにはすっごくきびしいんだよ!」


それだけ?ほかにもある?


「髪の毛が油っぽいのもイヤ!」


はぁ、なるほど。まだある?


「暗いし、意地悪だし、イヤミだし・・・」


そっか。テンちゃんのクラスにそんな人いる?


「あ~、いるよ!いるいる!○○っていう子・・・」


もし、テンちゃんがその○○の妹のA子(がいると仮定)の面倒をみなくちゃならなくなったとして、


あ、そのA子のほかにも二十人くらいのちっちゃい子をまとめて監督するとしてね、


A子が○○にそっくりの態度をとったら、もしくはとっているように感じられたら、テンちゃんは、他の二十人よりA子にキビシクなったりしないかしら?


――テンちゃんはちょっと考えてから、あるかも、と言いました。


教授は特別仲が悪かった同級生の息子であるハリーの面倒をみなくちゃなりません。


教授にしてみればハリーはいけ好かない同級生にやることなすことそっくりでいちいちカンに障ります。


そりゃ厳しくもなろうというものですよね(笑)。


わたしは教授、OKです。むしろ好き。


教授を初めて知ったのが本ではなく映画だったからかもしれませんが。


あるいは先に本を読んで教授のイメージが出来ていたら、これほど好きになれなかったかもですが。


わたしが「教授を初めて知った」=「ハリー・ポッターシリーズを初めて知った」のは、第1作の「賢者の石」が映画になって話題になった時でした。今から4年くらい前のことです。


映画ではアラン・リックマンが演じているんですがやばいくらい素敵です!


映画を観たあと、当時静山社から発行されていてた3巻までをムサボルように読み、すっかりハマってしまい、4巻邦訳を待ちきれず原書に手を出しました。


ひとえに愛ゆえです。


待ちきれないのであちこち誤訳だらけでもとりあえずハリーや教授がどうなるのか一刻も早く知りたいんです・・・


6巻2章はそんな教授私生活を垣間見ることが出来ます!!うふふ63890


シリーズ初登場ですよ教授のプライベート!


ああ、JK(作者)よ、ありがとう!ありがとう!


世界に何万といる(?)教授ファンは鼻血吹き出しそうなほど喜んでますよーーーっ!!



おまたせしました。(もはや呆れてどなたも待っていないかもしれませんが、ともかく!)


ハリー・ポッター6巻の感想を書いていきたいと思います。


もちろんこれから先はハリー・ポッターシリーズのネタバレ(6巻のみならず、既刊のネタバレを含みます)

OKな方、DRの誤訳を笑って許して下さる方、のみお読み下さいませ。


――はじめに、


なんだかんだと話題になっていますがこの本(シリーズ)は児童書です。


わたしは児童書とは児童も読解できる作品と心得ます。


というわけで、先月末からは『100語で始める英会話』を中止し、小5の児童と一緒にこの本を読んでいます。


今5章まで読了しましたので、とりあえず本日より五夜連続でUPしていきたいと思っています。


6巻ではハリーたちも16,7歳。日本でいえば高校2年生。女の子とつきあうとかキスがどうしたとかの話題もたっぷり出てきます。


6巻は青春まっさかり?って感じのくすぐったいようなエピソードも満載の巻(まき)なのです。


ハリーたちを取り巻く環境はいよいよ切迫しているのに、ホレタハレタの話は別腹で進行してくんだなぁ、と妙な所でしみじみしました。


しかもハリーたちのちょい上の世代になると、「こういう時代だから、じっくり付き合わずにすぐ結婚してしまう」という現象も起きているようです。


わたしの曽祖父母の時代(忍び寄る戦争の影)もそんなふうに急いで結婚したという話を思い出しました。


さて、ではほんとに始めます。



Chapter 1 The Other Minister 


もう七月だというのに来る日も来る日も、街は深い霧に覆われ、人々は不安な気持ちになっていました。


そんな中、騎士団のメンバーが二人、殺されました。


Amelia Bones (魔法省法執行部長官)とEmmeline Vance です。合掌。


マグル界では、まだそれほど古くもないブロックデール橋が突発的ハリケーンで倒壊。通行中の車輌が川に落下という惨事が起きていました。


真夜中、英国首相はひとり執務室で塞ぎこんでいました。


というのも橋の事件などで国中から非難GOGOなのです。


そこへ、執務室の壁に掛かっていた肖像画のひとつが突然しゃべり出します。


「マグルの首相よ、 緊急にお目に掛かりたいのだが、よろしいか?直ちにお答えあれ。 Fudge 拝」 

                       

Fudgeとは、首相が密かにもうひとりの大臣(Minister)と呼んでいる、魔法界の大臣です。

*魔法界の政治的最高位の呼称はMinister


他国の首相からの電話を待っていた英国首相ですが、電話は明晩かけてもらうよう取り計らった(電話するのを忘れさせる魔法をかけた)からと説得され、しぶしぶ Fudgeと会うことになりました。


FudgeはFlooネットワークを使って首相の元に到着します。


Fudgeはこれまでも何度か首相(6巻世界は1996年に相当。当時在職はメイジャー氏)に会っていました。


魔法界の大臣は、マグルの(英国限定?)為政者のトップにのみ姿を見せます(トップが変わる度に挨拶に訪れる)。

ですから就任して初めて魔法界の存在を知った首相は、


「こんな大事なこと、なぜ、前任者は話してくれなかったんだろう?」と訝っていましたが、


「あなただったらこの事実を誰かに話しますか」と逆に問われ、納得していました。
(話したところで信じてもらえない、下手すりゃ正気を疑われかねないですものね)


魔法界の大臣は挨拶のみならず、魔法界の事件でマグル界に関与すると思われる事件が起こる度、それを伝えにやってきました。


しかしこれまでは、何事かあったといっても、「心配ないけど念のため」としていました。


が、今回は風向きが違いました。ヴォルデモートとの戦争は、マグル界をも巻き込むほど激化して来たのです。


Fudgeは、もはや自分は大臣ではなく(3日前にクビになった)、新大臣のパシリにすぎないことも明かしました。


すると先ほどの肖像画がまたもしゃべり出しました。


「マグルの首相よ、 緊急にお目に掛かりたいのだが、よろしいか?直ちにお答えあれ。  

                                   魔法大臣Rufus Scrimgeour」


首相がああ、もう好きにしてって感じで返事をすると、新大臣Rufus Scrimgeour が暖炉を通って現れました。


ワイヤーフレームの眼鏡。黄褐色の髪に太い眉。鋭い黄の瞳。


彼は老長けたライオンを思わせました。


Scrimgeour は、魔法界が戦争に突入したことや、より厳重な*首相のセキュリティについて説明します。

(*最近、首相の元で働き始め、最高秘書格に就くまでの信頼を得ているキングズレー・シャックルボルトは魔法省が密かに送り込んだ護衛だということも話しました。)


魔法界の現状を聞いて、

‘But for heaven's sake - you're wizards! You can do magic! Surely you can sort out - well - anything!’

「あなた方は魔法使いなんだから魔法でどうにかならないのか!」と叫ぶ首相。
(魔法が使えるんならなんでも魔法で解決できるだろう?!→実にマグルらしい感想)


魔法界の大臣は捨て台詞を残し、 Fudgeとふたり、暖炉の中に消えていきました。


‘The troble is, the other side can do magic too, Prime Minister.’

「残念ながら敵も魔法が使えるのでね」<そりゃ、そうだ!