2014年01月11日 別府観光港にて
正月気分も抜けて、一部地域では鏡開きの今日11日「男寡にゃ関係ねぇ!」と強がりを言って釣りに出かけるのでありました。
今日も今日とて朝寝坊。目覚ましに叩き起こされない朝を満喫した後、仏壇に線香をあげ、洗濯物を干し、じっくりと新聞を読んだ後、支度に取り掛かる。
当然、お天道様は天高く、間も無く頂点に達しようかと言う時間。他の釣り人は1ラウンドを終えて、撤収しようか、継続しようか、それとも場所を変えようかと考える頃合でありますな。
最近、好調の岸壁に行くと、顔見知りが並んでおります。二人は朝から、一人は他の場所で撃沈して移動してきたとか。
チヌが少ないこの時期に、釣り人が沢山いれば単純に確率が下がる。
が、彼らは朝駆けの組で、午後の中頃には撤収して帰る。こちらは、午後の早い時間に出撃して、釣れなければ夜釣りも辞さないタイプ。
なので、問題は無かろうと、餌を買いに行く。
ケミホタルを購入すると、店員が「夜釣りするんですかぁ?」と訊く。
「まぁね」
「この寒いのに?」
「俺は、夜しか釣りきらんでねぇ」
「またまた、御冗談を!」
「ちぃ~と寒いけど、可能性があるのであれば、実験せんと気が済まんタイプなんでね?」
「釣れるんですかぁ?」
「それは、やってみんとわからん」
「可能性、無いと思いますよぉ!」
と、余計な事を言う。君は神ではないし、有名な魚学者でもない。自分の経験値だけで結論を出し、ましてやそれを他人に押し付けてはならない。
が、そんな事を説いたところで、理解できない奴には理解できない。
数少ない成功体験で、その釣り方に固執する釣り人と同じだ。同じ条件で失敗した経験と比較して確率を計算しなければ、その釣り方がベストだとは言えない。
「釣れん!」と不満をぶちまける連中は、おおむね向上心が無く、一年中同じ釣りをしている。が、それで楽しければ、それはそれでいいのだと思う。沢山釣る事だけが釣りの楽しみじゃない。
僕は、過去の経験から仮説を立て、それを立証するための実験を繰り返し、その季節とその場所に合った、ベストの釣り方を確率することを最大の楽しみとしているので、今日明日の釣果に拘らない。
が、研究心を持たない釣り人が、たまたま釣れた釣果を引っ提げて、こちらの釣果を嘲笑うとカチンとくる。もちろん、過去の実績を列挙した、完膚なきまでに叩きのめす。だから、友達がいない。
さてさて、撒き餌を作り釣り始めては見たものの、その場で釣っていた知り合いの言う通り、当りも無く餌を取られるばかりで、チヌの気配はない。
「チヌが居なかった」と言うと、激怒する手合いがいるが、居ないものは居ないのである。無論、海の中を見たわけではないので確証は無いが、数十年、そこで糸を垂れている。その経験値からはじき出した答はそうそう間違っているとは思えない。
餌を取られない中層を探して、しばらくそのタナを流してみるが、そこは何もいない沙漠のタナだった。
やがて知り合いは撒き餌が終了し、片付けを始める。
「今日も夜釣りですか?」
「まぁね。夕方、爆釣すれば別だけど」
「頑張ってください」
そして、ひとりになった。誰もいない岸壁。好きなだけ流せる自由を手に入れたけど、真冬のひとりの岸壁は淋しい。
が、帰ってもテレビを観るだけ。だったら、岸壁で爆釣の夢を見ている方がいい。が、1月の夜に釣れるのだろうか?
やがてどっぷり日が暮れた。段々、潮の流れが緩くなる。そして、浮子がもぞもぞ・・・「チヌか?」
浮子釣りの醍醐味はこの瞬間である。相手が、河豚であろうと鯔であろうと、この瞬間にはわからない。「チヌかもしれない」と言う期待感がたまらない。
竿を立てると、重量感は無いがチヌらしき手応え。タモに収まったのは29センチのメイタ(小型のチヌ)ちゃん。呼称については各論あるが、僕は30センチ未満をメイタ、30センチ以上をチヌと呼ぶ。
それから、暫く当りが無かったが、18時30分を過ぎる頃、潮の流れがピタリと止まった。浮子は投入した所でじっとしている。少しすると、浮子がひょこひょこと沈んでは沈黙を繰り返す。上げてみると餌のオキアミは無傷。
「撒き餌に寄った魚が糸に当たったかな?」
で、30センチほど浮子下を浅くする。が、そのタナでは、何の当りもない。
「魚が、移動したかな?まぁ、駄目元だ」
って事で、浮子下を50センチ下げて、少し這わせてみる・・・と、浮子がもぞもぞ、浮子がもぞもぞ。半信半疑で竿を立てる。まずまずの重量感と竿を叩く感触
「もしやチヌでは?」
「いやいや、まさか」
「でも、この感触は」
「真冬の夜だぜ!?」
「そうだけどさぁ」
などと、一人二役で会話しているうちに魚が浮いてきた。と、思ったら、海中に突っ込む、上がってきたかと思ったら突っ込む・・・
「鯔か?」
「いやいや、さっき海面を叩いた音は、鯔じゃなかったぜ」
「でも、チヌだったら、こんなに何回も突っ込まないぜ」
「そう言うチヌもいるだろ?」
「いやいや、何度も何度も突っ込むのは鯔でしょう?」
が、水面に浮いて月明かりと街明かりを反射する魚体は扁平しているように見えた。
タモで掬うと、想定外の重量感。
44センチのおチヌ様、降臨!
それから41センチのチヌを仕留めた後は、恐怖のゴンズイ、そして40センチのチヌと絶好調・・・だったのはここまで。
その後、穴子の連荘モードに突入し、三匹釣ったところで心が折れた。
日中、沈め探りの仲間が苦戦する中、この夜釣りの成果は、彼等に衝撃を与えた。
先週も、夜釣りで釣果を出したが、30オーバー2枚。私にしては十分な超過だったのだが、彼らは40オーバーでなければ「大したことない」と、あまり気にしなかった。が、今週は40オーバー3枚で、俄然盛り上がった。
日中は、何をやってもチヌが釣れないポイント。夜にだけ釣果が出るのは、夜の塒(ねぐら)なんだろうか?
さて、来週はどうすっぺ?
同じ場所で調査を続け、データーを厚くするか?それとも、チヌを探して他の場所に行くか?
明日の心だぁ~~~~~~~!
翌12日も同じ場所で夜釣りをしたが、28センチ1枚で終わった。
あの40オーバーの集団な何だったんだろう?
謎だ!



