2013年12月7日 別府観光港にて
♪モンスタ~ さあ貴方の出番なのよ~
などと、懐かしいナンバーを歌ってみたのは・・・
冬の午後、陽が傾くのも早くなり、そろそろ夜釣りも終わりにしなくては。そう思いながらも朝寝坊。
いや~、目覚ましの鳴らない朝って、ほんっとうに爽やかですね。な~んて、惰眠を貪っていたら、じんわり頭痛。人は、寝すぎると血液中に二酸化炭素が増えて頭痛がするのだそうで。
朝食の菓子パンを頬張りながらカフェオレ(パックのアイス珈琲と牛乳を混ぜてチン!)を飲み、新聞を読む。
タイマーで洗っておいた洗濯物を干し、道具の積み込んだら、港にGO!
第一目標・・・釣り人に占領されております!
第二目標・・・台船に占領されております!
第三目標・・・閑古鳥が鳴いております!
って、ことで、本日の釣り座は第三目標に決定。
仕掛けを投入すると、少し時間が経ってから、たまに浮子が沈みますが、針掛りはせず。
そこへ、1ラウンド終えた釣り仲間が様子見にやってきた。
「あれ?第一目標に行くんじゃなかったの?」
「占領されちょった」
「あぁ・・・そう」
「タッチの差やったんやけどな。餌を買いに行く前は無人やったけど、餌買って戻ってきたら満席やった」
「そりゃあ、残念」
あ~だこ~だと薀蓄を垂れていると、浮子がスッと沈んだ。
「何じゃろか~?」
「何じゃろね~?」
25センチのチャリコ(真鯛の子供)でした。針を外して、海に蹴り込みます。
「あ~!真鯛を蹴込んだ!」
「だって、外道やもん」
「せやけど、真鯛やで~」
「じゃあ、持って帰るかい?」
「いらん!あんなサイズの真鯛持って帰ったら怒られる」
「そやろ?よって、価値無し!」
「むむぅ・・・」
次は、30センチ近い鯵が釣れました。またまた海に蹴り込みます。
「また蹴込んだ!」
「持って帰るかい?」
「いらん」
「そやろ?」
私はチョンガー!釣りから帰って、魚を捌く元気はありません。まぁ、それに、釣りが終わったら、飯を食って銭湯(別府の銭湯は温泉)でゆっくり汗を流して帰るので、帰宅するのは夜中です。翌日は、疲れでぐったりしてるので、魚を捌く気にはなれません。それに、一人ではそんなに沢山食べられない。釣った魚を全部持ち帰っていたら、それこそ365日魚を食わなくちゃならない。
一方、隣に居る釣り仲間はちゃんとした家庭を持っていますが、今時の女は魚を捌けない。丸のままの魚を持ち帰ると「誰が捌くんよ!」と雷が落ちるそうで。私の母の時代は、お金持ちでない限り(つまりは貧乏人)魚は、丸のままを買う(魚屋に捌いてもらうと高くなる)のが当たり前だったのだが・・・
そう言う大人の事情で、二人共魚は嫌いじゃないんだが、持って帰れない。
私は、たまに大漁だったら持ち帰って、福岡の知り居合いに送ったりしますがね。
「今日は、倶楽部の忘年会じゃから」
「しっちょる」
「あんたも入いりゃあいいのに」
「人は、群れると図々しくなる」
「はい!はい!ほんなら」
「ほんなら!」
その後は大した当りもなく時間が流れて行きます。少し暗くなった頃、メールが来たので返信を打っていると、置き竿がガタガタっと竿尻を上げて持っていかれそうになります。慌てて携帯電話を持ち替え、竿を掴みましたが、既に手応えは無く、からまん棒の下で道糸が切れていました。
「あっちゃ~!!!」
「何やったんやろか?」
竿受けをセットしたバッカンを少し引き摺って、2号の道糸を切った魚です。小物ではなかったはずですが、いくら悔やんでも、バラした魚は帰ってきません。
それからは、餌取りの当りもなく、ただ浮子を眺める時間が流れて行くだけ。いくら寒くなっても、海底には河豚がいる場所。なのに、河豚はいない。かと言ってチヌも居ない。どうなっちょるんじゃろか?
「上の方に何かおるんかなぁ?」
タナを50センチ上げてみました。
すると、ケミホタルがするすると海底に引き込まれて行きます。
「やっぱぁ、上に何かおったんじゃ」
竿を手に取り、ゆっくりと立てます。動作に同期して「日新 イングラム チヌ 06」が曲がります。
が、何やら大物の感触。走り出した魚は、ドラッグの音をたてて一気に20メートル走りました。
そこから私を中心に円を画くように岸に向って泳ぎます。
誰もいない岸壁。私は魚を追いかけて歩きます。歩きながら糸を巻き、底に突っ込むさかなをいなしの繰り返し。パワフルな走りと何度も潜る動きは鯔特有。「鯔かなぁ?」
漸く水面近くに浮いた魚は、ひょろ長い。そしてまたまた潜ります。「やっぱり鯔かなぁ?」
何度かの突込みをかわすと、水面に浮いて横になりました。扁平した体形、鯔ではありません。が。
若干、魚体が赤いような・・・
魚を追いかけて歩いたせいで、タモは遥か向こうです。釣り仲間もいません。どうしたものかと思いましたが、魚を引き摺ってタモの所まで行くしかありません。
ぐにゃりと曲がった竿を持って、そろりそろりと歩きます。
体力を使い果たしたのか、魚は暴れる事も無くついてきました。タモに入れた魚を持ち上げ・・・「重ってぇ!!!」
「赤ぇし!!!!」70センチを超える真鯛でした。
忘年会で盛り上がっているであろう釣り仲間数人に写真付きのメールを送ります。
さて、針を結び直して、仕掛けを投入したものの、そのクラスの真鯛が群れているはずもなく、そこら辺に、まだ数匹いるのでしょうが次にヒットするのはいつのことやら。それに、あんなモンスターがうろうろしていたのでは、チヌは怯えて近寄りません。
外道の真鯛とは言え、自己記録を塗り替えたら、魚拓を取るのが僕の主義。捻くれ者の師匠とは違います。
閉店前1時間。今から撤収すれば間に合う。
って事で撒き餌を捨て、とっとと撤収。
釣具屋のニーチャン達が褒め称えますが「所詮外道じゃ!」褒められれば褒められる程、機嫌が悪くなります・・・あ!やっぱり私も捻くれ者でした。
真鯛でも 外道にされる 臍曲がり