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沈みかけ泥舟のメモ

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内容が定まらない更新少なめ不定期なメモ。

今はネタバレなしの映画感想ブログ化してます。

ファンタスティックビーストの第三弾、ダンブルドアの秘密を鑑賞してきました。

 

映像も物語も悪くはないのですが、なんというかこれまでの二作品と比べてあまりのめり込めなかった印象です。

 

理由の一つは物語の軸になる敵役、グリンデルバルドがジョニーデップから変更になったことだと思います。

 

やはり物語の中心にいる人物がまるで別人になってしまったのは痛いです。

新しいグリンデルバルドが画面に登場した時にそれがグリンデルバルドだと納得するまでに時間を要してしまいました。

 

新しいグリンデルバルドであるマッツ・ミケルセンはジョニーデップが構築した像とはまるで違うので

天才肌のカリスマ詐欺師が明晰な頭脳を駆使する政治家にいきなり変貌したくらいの違和感があります。

 

最初からマッツ・ミケルセンだったら問題なかったのでしょうが。

 

グリンデルバルドの今回の作戦や映像から伝わる魔法の実力も前作に比べて小物感が増してしまったのも違和感に拍車をかけてます。

 

交代のタイミングが悪すぎたという感じです。

 

また、ファンタスティックビーストではニュート・スキャマンダーの活躍を期待していたのでその点も残念でした。

 

「ダンブルドアの秘密」という副題が物語るように今回の主人公はほぼ若きダンブルドアです。

 

「ハリーポッターシリーズ」ファンがダンブルドア校長の若き日の活躍を見たい、という気持ちで鑑賞するにはいいですが

「ファンタスティックビーストシリーズ」最新作を期待すると少し肩透かしを食うかもしれません。

 

残り二作で完結ということなので、そちらに期待したいと思います。

 

それまでの期間を使ってマッツ・ミケルセンのグリンデルバルドに慣れておこうと思います。

僕のヒーローアカデミアの劇場版第三弾を鑑賞してきました。

 

三連休中日ということもあり、同じ時間帯に上映するのが「クレヨンしんちゃん」ということもあって

ホールは人で混雑していて新型コロナの見えない脅威にびくびくすることになりました。

座席に座ってしまえば距離も取られていて空調も良いので心配ないのですがその前の段階での脅威は計算違いでした。

 

映画前に余計な緊張感を味わいましたが、上映が始まってからは一気に引き込まれ最後まであっという間の作品でした。

 

前二作は「僕のヒーローアカデミア」という看板通りに学生が戦う話という感じで

日常の雰囲気から戦いへという流れでしたけれども、今作は冒頭からヒーローとして戦いに臨む場面から始まります。

 

大勢が巻きこまれるテロ場面から始まり、世界各地での戦いがあり、その最初の戦いが終わってからオープニングという流れは

ハリウッド映画を彷彿とさせるものがあってオープニング映像も凝った演出と気合いが入った作画で魅せてくれます。

 

劇場版二作目の「ヒーローズ:ライジング」はA組全員がまとまって戦う話でしたが、

今回は世界各地にプロヒーローとともに全員が散っているので残念ながら出番が少ない、活躍の場面がないキャラクターもいます。

 

好きなキャラクターによっては活躍がなくて不満かもしれません。

 

その代わりといってはなんですが、緑谷出久、轟焦凍、爆豪勝己の三人の活躍はすごいものがあります。

アクションシーンの画はよくぞここまで作り込んだと唸る映像ばかりです。

 

特に比較的最初の方にある「黒鞭」を使ったスパイダーマンのようなアクションシーンは見応えがありました。

 

二度目のヒーローインターン中の事件という物語であるため、これまでの二作と比べてはるかに「ヒーロー」している三人を見るだけでも一見の価値がある映画です。

 

巨大なスクリーンでこそ映える映像なのでぜひ映画館で。

モンスターバース最新作を鑑賞してきました。

 

映画館のグッズ売り場には○○○○○のグッズもあり、いきなりネタバレの洗礼を受けたので

本気でネタバレが嫌な人はネット情報を遮断するだけではなくてグッズ売り場にも近づかないことをおすすめしたいです。

 

ゴジラVSコングですが、このブログでもシン・ゴジラなどゴジラ映画の感想で前にも書いたかもしれませんが

初代ゴジラのような核の脅威、破壊の象徴としての「ゴジラ」はシン・ゴジラを見ても感じるように

今後も日本で描いていくことが出来るし描き続けるべきだと思いますけど、

ゴジラVS○○のような何作も作られてきた「怪獣プロレス」みたいな映画は

もうハリウッドに任せるしかないかなというのが今回も感じた正直な印象です。

 

ゴジラ、ゴジラ キング・オブ・モンスターズ、そしてゴジラVSコング。

 

どれもゴジラもゴジラと戦う怪獣も迫力があり、日本映画でこれを超える映像を撮るには相当な予算が必要だと思います。

 

今回のゴジラVSコングは前二作と比べて人間ドラマ部分はかなり希薄な印象です。

 

製作者が「観客が見たいのはゴジラとコングの戦いだろう」という意識で作ったように思います。

 

怪獣の戦いが見たい、と思っている方にはおすすめの映画です。

 

そのあおりを受けたのか、日本人役者・小栗旬さんはかなり残念な出演になってしまったなと思います。

 

前二作で渡辺謙さんが演じた芹沢博士の息子、芹沢蓮という役柄の小栗さんですが

おそらく脚本がずいぶん変わったんじゃないかなと思わせる状態でした。

名前こそ芹沢博士との繋がりを感じさせますが、博士との親子関係やなぜ今のポジションになったのかなど

芹沢蓮という人物の背景がまったくといっていいくらい見えないキャラクターでした。

 

今回の映画では過去の「コング」「ゴジラ」両作品に出ていたキャラクター以外は本当に背景が希薄です。

完成した脚本の前には芹沢蓮や他のキャラクターの人物造形に関わるシーンがあったのかもしれませんが、

少なくとも今回の映画では「人間」はとても弱いです。

 

その分だけ、怪獣達が暴れるシーンに時間を割いたのかもしれないと思います。

 

宇宙人と戦おうがゾンビと戦おうが人間ドラマには力を入れてるイメージのアメリカ映画ですが、

これだけ潔く人間同士のドラマを希薄にしているのは珍しいと思います。

 

怪獣が暴れる映像が見たい、という欲求には十分に応えてくれる作品になってます。

 

これまでのこの「モンスターバース」シリーズは映画のラストに次回作の予告のように伝説の壁画が出てきましたが、

今回はそのような次回に繋がることを匂わせる演出はありませんでした。

 

ゴジラやコングが暴れる映画はとりあえず一旦終了ということのようです。

 

次にゴジラが帰ってくるのがいつになるかわかりませんから、この迫力は映画館の大スクリーンで味わってもらいたいと思います。

「るろうに剣心 最終章The Beginning」を鑑賞してきました。

 

マンガ原作の映画というと、多くは物語が長すぎてエピソードを拾って再編することになってますが、

この「The Beginning」は「るろうに剣心」のほぼコミック一冊分相当なので原作のエピソードはほぼ網羅している感じです。

 

歴史上の出来事をなぞったシーンや原作にはあったコミカルなシーンは削られて、

これまで実写映画化した関係で変更になった部分、実写化にあたっての変更はありましたけど、

原作ファンが怒るような重要シーン削除はなかったように思います。

 

映画オリジナルの追加シーンはなかなか見応えがありましたし、これまでの実写映画「るろうに剣心」四作と比べて、

アクションシーンはよりリアリティがある剣劇シーンとなっていました。

 

また、緋村剣心の人斬りとしての苦しみも描かれているなど正統派時代劇のような雰囲気もあり、

これまでの実写四作よりもおとなの鑑賞にも堪える作品かなと思います。

 

時代劇的なリアリティと娯楽作品としてのバランスとしては「必殺仕事人」シリーズくらいの感じでしょうか。

 

実写映画版「るろうに剣心」シリーズの最後を飾るにふさわしい作品だったと思います。

 

この作品からスタートして残る四作を観るというのもいいかもしれません。

未だに新型コロナウイルスの猛威は続いている。

 

ライブや映画館、飲食店が悪者にされて政府ごり押しイベント東京オリンピックだけが優遇される今日この頃。

 

るろうに剣心の久しぶりの実写新作映画を鑑賞してきました。

 

原作マンガファンとしては二時間ほどの映画にするために

あの長い人誅編をどう再編集するのかを興味深く拝見しました。

 

個人的にはエピソードやモチーフをきちんと消化して

映画らしい作品に昇華したなという印象です。

 

人誅編が長かった原因、神谷薫の「死」から剣心の無気力化と

それに伴う左之助のエピソードなどはごっそり削られていました。

 

今回の映画版の話が出てきた時から原作ファンも覚悟していたことだと思います。

なにせ前作に夷腕坊=外印はおらず、第一作に別キャラクターとして登場しているので

神谷薫の「死」偽装エピソードを自然に挿入するのが困難ですから。

 

個人的には人誅編で一番剣心がカッコよく見えたのが

仲間の誰の言葉も届かなかった剣心が助けを求める声に立ち上がり

馳せ参じるシーンだったので正直なところ残念ではありましたが。

 

ともかく、一番時間がかかるであろうエピソードをごっそり削り

不自然さがないように戦うキャラクターや場面の再配置を行い、

きちんと映画として面白い「るろうに剣心」になっていたように思います。

 

ただ、神谷薫の「死」偽装シーンが惜しかったのか、

それを思い出させる「アイテム」が出てくるのですが

まったく意味がわからないモノになっていてそれだけは残念でしたが。

 

これまでの実写映画「るろうに剣心」シリーズが楽しめた人なら

間違いなく楽しめる作品なのでおすすめしたいです。

Covid-19、新型コロナウイルスの影響でしばらく行けなかった映画館に久しぶりに行きました。

 

それはクリストファーノーラン最新作「TENET」を鑑賞するためです。

 

一言で言うなら「クリストファーノーランらしい作品」でした。

 

「インターステラー」が面白いと思える人にはおすすめですが、

「インターステラー」が難しいと思った人にはおすすめしません。

 

「なぜそんなことが起こっているのか?」を理解しようとすると

「インターステラー」以上に難しい映画です。

 

これまでの「タイムトラベル」作品、「過去に戻る」作品は

「過去のある地点に突如として現れる」という表現でしたけど、

「テネット」では「時間が逆に流れている世界を移動する」ことで「過去に戻る」ので

これまでの「タイムトラベル」作品とは一線を画した映像が見られます。

 

「タイムトラベル」作品では必ず発生するパラドックスが今作にも見られますけど、

そこはあまり気にしないで見た方がいいかなと思います。

 

一度で理解するためには伏線が回収される段階でそれまで見てきたシーンを

頭の中にそのまま再現できるような超人的記憶力が必要なので、

出来れば二度三度と鑑賞するのがこの映画の正しい見方かなと思います。

 

日本のドラマや映画、テレビ番組などは「わかりやすく作る」ことに囚われるあまり

観客の理解力を低く見積もっている感じがしますので、

この「TENET」くらい観客が考えることを求めてくる作品を見ると

「誠実に作っている」という感じがします。

 

何度も見て考える。

 

久しぶりの映画館で久しぶりに頭を使う楽しい作品を鑑賞できました。

 

それにしてもあのラスト。

 

あのキャットは未来から来たキャットなのかあの時間のキャットなのか。

もう一人のキャットはどこへ消えたのか。

ネタバレ考察する人達でもあまり触れてないので気になります。

普段、内容には触れない感想を心がけているのですが

スターウォーズ全9部作の最終作の感想をしっかり書こうとすると

やはりこれまでの作品のネタにも触れて書かないと無理なので

今回は物語の核にも触れつつ少し。

 

最後の三部作の第一作「フォースの覚醒」は

エピソード6から8をまとめたような「スターウォーズファンによる作品」という感じで

「何のために一度きれいにエピソード1から8までで完結した物語を再開したのか?」

という「どうせ作るなら新規性が欲しかった」といった感じの批判を受けていました。

また、ダースベイダーに代わるキャラクターであるはずのカイロ・レンが迷う若者として登場し、

力不足感が否めなかったというのも批判されていたように思います。

 

第二作「最後のジェダイ」は「フォースの覚醒」と真逆。

主人公レイの親が「名もなき一般人」とされるなど「スターウォーズのお約束を壊してみました」

という部分が多くて「スターウォーズになんてことをするんだ」といった批判を受けていたように思います。

「フォースの覚醒」でのハン・ソロに続いてルーク・スカイウォーカーまで故人にしてしまったことも

物議を醸していたかなという記憶があります。

 

個人的には新主人公のレイとカイロ・レンを「迷う若者」にすることで新しい世代を意識させたり

「最後のジェダイ」でのお約束壊しは「新たなスターウォーズを見せる」という気概が感じられて

成功していたかどうかはともかくとして好ましいように思いました。

 

が、しかし。

 

エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」は「変える」ことが好ましく思った人間としては

なぜ戻してしまったんだろうか、という残念さがありました。

 

物語の見せ方としてはエピソード4「新たなる希望」のような冒険作品みたいになっていて

楽しく鑑賞できるようになっていたので良かったのですが、

ファーストオーダーの指導者となったカイロ・レンが強大な存在となり

それがレンとの戦いで変化するというような物語に収斂するのかと思っていたら

まさかの「皇帝パルパティーン復活」。

カイロ・レンではスターウォーズのラストを支える敵役として力不足と思ったのでしょうか。

パルパティーンが帰ってきてしまったことでエピソード9「スカイウォーカーの夜明け」は

エピソード6「ジェダイの帰還」と印象が変わらないということになってしまいました。

 

これなら「フォースの覚醒」でハン・ソロを「最後のジェダイ」で指導者スノークを殺害し

カイロ・レンが変化していくというような流れは不要だったのではと思います。

それなら代わりにパルパティーンの影を感じさせるエピソードを盛り込んでいた方が

エピソード9の唐突感を緩和させることも出来たのではないかと。

 

また、「最後のジェダイ」でレイを「一般人の子」という展開をしたにも関わらず

実は「パルパティーンの孫」という話を作ってしまったことで

やはりこれも「ルーク・スカイウォーカーの父はダースベイダー」を想起させて

「手垢が付いた感じ」を与えてしまったように思います。

 

カイロ・レンことベン・ソロの最後の戦いでの扱いもひどかった。

気絶中に吹き飛ばされて退場はちょっと。

 

何だか迷走している印象の三部作。

 

それでも「スカイウォーカーの夜明け」の良かったところを上げるなら

弾圧されている人々をしっかり描き、そこから立ち上がった群衆

(戦闘用の艦隊ではなく一般の船の艦隊)が決戦の地に集結した場面とか、

ラストシーンで「レイ・スカイウォーカー」と名乗った場面でしょうか。

レイが「血筋」である「パルパティーン」ではなく「スカイウォーカー」を名乗ったのは

「血筋」からの逃亡を図ったけれど殺された両親の遺志を継いで

「血」ではない「絆」を選び取った象徴として良かったように思います。

 

ジョージルーカスが始めた「スターウォーズ」はここまでの9部作で終わり、

今後はディズニーが「スカイウォーカー」とは無関係な「スターウォーズ」を作るという話がありますが

完全に切れることで自由な発想の面白い作品が生まれるのか、

「スターウォーズ」という金になる名前を冠しただけの駄作になるのか。

 

心配しながら見守りたいと思います。

スターウォーズ全9部作完結編を鑑賞してきました。

 

「スターウォーズ フォースの覚醒」から始まった最後の三部作は

ジョージルーカスの案がディズニーから却下されて反映されてないという話も伝わり、

スターウォーズの旧来ファンからは辛い評価を受けています。

 

最後になる「スカイウォーカーの夜明け」での大逆転を期待していたのですが。

 

映画の盛り上げ方がわかっているハリウッドやディズニーらしい

名場面がいくつもある作品ではあるのですが、

1977年から始まった歴史ある作品の締めくくりとしては物足りないというのが正直なところです。

 

2005年の「シスの復讐」で終わった作品群に思い入れがそんなにない

2015年の「フォースの覚醒」から始まった今回の三部作が初スターウォーズという方には

かなり楽しい満足がいく作品だったかなと思います。

 

全9部作をこの作品で締めるというのは力不足感がありますが、

「フォースの覚醒」「最後のジェダイ」という前2作からの締めとしては「あり」です。

 

「フォースの覚醒」を楽しめた人には期待していただいていいですし、

「フォースの覚醒」にガッカリした人はその気分をさらに下げる事はないレベルが保たれた作品だと思います。

 

好きな人も批判的な人もこの「お祭り」には参加する価値があると思います。

 

ディズニーとしては「お金」になるシリーズは簡単に手放せず、

「スカイウォーカー」とは無関係なキャラクターにフィーチャーしたさらなる3部作を作るようですが

そちらまで追いかける気はもうなかったとしても「スターウォーズシリーズ」締めくくりにどうぞ。

怪獣映画としては大満足の作品をハリウッド大作で観られる時代が来るとは。

 

映画「ゴジラ キングオブモンスターズ」を鑑賞しました。

 

ハリウッド映画と言えばどんなスペクタクル作品にも人間ドラマが盛り込まれていますけれど、

この作品は人によっては批判しそうなくらい人間ドラマが希薄な作品です。

 

この作品の元になっている「三大怪獣 地球最大の決戦」か少年マンガくらいのシンプルなドラマ構成です。

 

その辺りを評価に加える人にとっては「駄作」かもしれません。

 

ですが、この映画の真骨頂はそこではありません。

 

画面狭しと暴れ回る怪獣同士の戦いこそこの映画の観るべきポイントでしょう。

 

主役級で見せ場が多いのはゴジラとキングギドラですけれども、ラドンもモスラも「このシーンが観られて良かった」という見せ場があります。

 

ネタバレを避けようとすると何も語れなくなりますけれども、個人的に感動したのは

成虫モスラの登場シーンとCMにも使われている天に向かって火炎を放つゴジラが現れるまでの一連のシーンです。

そこまでの話の流れもかかる音楽も最高です。

 

壁一面の大型テレビと大音響のオーディオシステムを完備している家にお住まいの方なら家で観るのも良いと思いますが、

そうじゃないなら映画館で一度は観ておいていただきたいなと思います。

 

音楽以外にもあるアイテムや渡辺謙さん演じる芹沢博士の行動など日本の怪獣特撮映画に対する「愛」「信奉」が詰まっていて

海外にこんなに怪獣が好きな人達がいたんだと驚きますし嬉しくも思います。

同時に前回の「ゴジラ」を観た時もそうでしたけれど、日本映画界では

この「ゴジラ」を超えることは出来ないのではないかと寂しくも思います。

前回は「シン・ゴジラ」が不安を払拭してくれましたけれども、今回は難しいかもしれません。

日本の政財界には文化や歴史継承にお金をかけていただきたいと願ってやみません。

 

いつまで公開するかわかりませんが、祖父母からお孫さんまで三代引き連れて映画館に行っていただきたい作品です。

 

難しく考えず、映像の迫力をただただ味わっていただきたいです。

「ポケットモンスター」のファンとしては見逃せない映画「名探偵ピカチュウ」を鑑賞してきました。

 

実写映画化の元になったのは「ポケットモンスター」本編ではなくスピンオフのゲーム「名探偵ピカチュウ」ですが。

 

「ポケットモンスター」は遊んだことがありましたが、「名探偵ピカチュウ」は未プレイでした。

でも映画はそんな事は関係なく楽しめる作品に仕上がっていました。

 

多国籍というか無国籍な印象がある舞台となった街、ライムシティは「ブレードランナー」のような

近未来サイバーパンクを思わせる雰囲気がありつつ、街をたくさんのポケモンが跋扈する感じは「スターウォーズ」みたいでもあり。

この「ポケモンが実在する風景」を見るだけでもポケモン好きなら見に行く価値がありそうです。

 

画面をさっと横切っていくだけのポケモンまで存在感があって全ポケモンの名前を知っている人にはたまらない映像でしょう。

私は新しいポケモンには疎いので知らないポケモンが多めでしたけれども

かえって子どもの頃に見知らぬポケモンと初めて遭遇した時みたいなワクワクがありました。

 

物語としては「名探偵」とタイトルを付けているわりにはミステリー要素はあまりなく

主人公のティムとピカチュウのやり取りとピカチュウの表情を楽しむのがメインという感じです。

大人が物語を楽しむには少し物足りないくらいかもしれませんが、小学生が楽しむにはちょうど良い難しさかと思います。

 

極端な動物愛護団体からは「動物虐待をイメージさせる」とポケモンバトルやモンスターボールの描写は嫌われているらしいので

「ポケットモンスター」本編ではなく「名探偵ピカチュウ」を実写化に選んだのは良い選択だったんだろうと思います。

今回の実写化映像を見ると本編の実写映画化を期待する人もいそうですが、

動物愛護団体からクレームがきてイメージダウンする可能性を考えると今後も本編の実写化は難しいかもしれません。

 

映画を見るとわかりますが、続編制作はない終わり方をしているので「名探偵ピカチュウ」としても続きは望めないので

ひょっとすると最初で最後の成功した実写化「ポケットモンスター」となるかもしれないので

少しでも興味が湧いたら見に行くことをおすすめしたいと思います。