奥山久美子の美と健康のワインライフ -2ページ目

Y d'or イドル @代官山

1年前の2024年8月30日にオープンしたイドル

代官山のフレンチ「サンプリシテ」跡に、青山の元「ランタンポレル」シェフを4年半務めた金川大輝氏が独立開業した

ランタンポレルでは気働きのある古賀支配人のサービスがあったので、ワインと共に料理をエレガントに楽しめましたが、ワインを飲むお客が非常に少ないというイドルでは、、、

お茶やジュースを飲みながらフランス料理は厳しいと思うが、アルコール嫌いでは仕方が無い

 

ワインをあまり飲めないYMさんと一緒なので、グラスでワインを頼みましたが、広域AOCブルゴーニュでもコラヴァンを利用するほどで

ワインがグラスに注がれるを待つ間に料理が冷めるのは辛い

 

マトンのコンソメ、鹿のタンのブルゴーニュ風煮込み、ランド産仔鳩のロティは個人的に苦手でしたが、他は美味しかったです

 

ラ・メゾン・コンフォタブルで暑気払い @麻布十番

シンガポールから里帰り中のAちゃん+気のおけない友達MちゃんS君との食事会は、心身の癒やしにもなる居心地の良い料理店(ラ・メゾン・コンフォタブル)で

 

料理界のピカソと称されるピエール・ガニェールの申し子のような赤坂シェフのアミューズは、まるでシンガポールの植物園のようにバラエティに富んでいる

マングローブの下には紫蘇で巻かれた甘エビ、アボカドピュレにイサキ、ラタトウイユに半熟卵、タスマニアサーモン、馬肉のタルタル

 

豚足コロッケの香ばしさはシャンパーニュにぴったり

 

赤坂シェフの真骨頂は、とんでもない食材の組み合わせを調和のとれた上品な味わいにまとめあげるという不思議な逸品ばかり

その意外性が美味しくて楽しい

 

ピエール・デヴィル・プリミティヴ・エクストラ・ブリュット

ワインリストから選んだシャンパーニュは、ヴェルズィ村のレコルタン・マニピュラン

ドライフルーツやアーモンドロースト風味にミネラル感とフレッシュさ、厚みとエネルギッシュな味わいが良かった

 

ブルターニュの帆立貝のポワレ、すいか、砂肝とマダコのコロッケに、きゅうりとミョウガが乗っている

 

ドメーヌ・アルベール・グリヴォ、ムルソー・ペリエール2022

飲み頃が早いグリヴォの2022年は、とろりとしたテクスチャーとボリューム感が今ピーと言える

 

鮑のポワレの下には烏賊が敷き詰められ、野沢菜の種の粒マスタード、ジロール茸、ズッキーニ

ソースによって渾然一体となる贅沢な魚介料理

 

鱚の蒸し煮、鱚の中にはサフラン風味のスズキのすり身、ブイヤベース

生ハムとの組み合わせ

 

ドメーヌ・トマ・モレ、バタール・モンラッシェ2014

涼しい年ながらも完熟した2014年は、果実味の肉付きの良さに加えぎっしり詰った酸とミネラル風味のストラクチャーが素晴らしい

それらが一帯となりつつある活き活きとしたバタール

 

私が持参した赤ワインは、ドメーヌ・シモン・ビーズのラトリシエール・シャンベルタン2020

旱魃や熱波のあった年だが、その圧倒的に凝縮度の高い果実味に力強いミネラル感と酸がバランス良く調和して、甘く柔らかいタンニンと融合している

栽培と醸造の研究熱心な千砂ちゃんが造るラトリシエールを故パトリックが飲んだら、きっと大喜びしてくれるでしょう

 

青森の銀の鴨のロースト(2週間熟成)と才巻海老と折戸なす

バジルソースとビスク

 

銀の鴨の唐揚げに感動!

 

カルナローリ熟成米(イタリア産)トマト、ココナッツミルクのリゾット

大粒でサクッとした食感のカルナローリは、別次元の穀物という感じ

 

デザートに合わせてグラスシャンパーニュを

 

ファンシーな極上デザートとフィリポナのシャンパーニュ

全て大満足、素敵なディナーでした

 

コート・ドールの赤ワイン&チーズクラスと放課後

赤ワインのタンニンは、ワインとチーズの間に壁をつくるので、双方が一緒になってもマリアージュ(1+1=2以上の効果)はない

でも繊細なタンニンがワインに溶け込んでいれば問題は無さそうだが、

やはりシェーヴルのような淡めの味わいに合わせる時は、熟成の進んだセック(ナッツのようなコクと塩味が強い)が理想的だ

今回はかなり硬めのシェーヴル、ピコドンとクラックビトウとの相性は抜群でした

 

①セル・シュール・シェール、②ピコドン、③クラックビトウ、④コンポステル、⑤モルビエ、⑥コスナール、⑦ポンレヴェック、⑧マンステール、⑨マロワール、⑩エポワス

 

赤ワインの色が背景の暗さで分からないのが残念

①ドメーヌ・フィリップ・シャルロパン  ジュヴレ・シャンベルタン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2020

②ドメーヌ・コンフロン・コトティド  シャンボール・ミュジニ・プルミエ・クリュ・デリエール・ラ・グランジュ2020

③シプリアン・アルロー  ヴォーヌ・ロマネ2022

④ジャン・ミシェル・ジブロ  サヴィニ・レ・ボーヌ・プルミエ・クリュ・レ・フルノー2010

 

卓越した造り手の①②③はエネルギッシュな果実味と華やかさが魅力的だが、④は2010年にもかかわらず、風味が失せてダシガラのよう  

サヴィニーのシモン・ビーズの2010であれば、ドライフルーツ風味や旨味の余韻が凄いはずだが

 

放課後は、いつものように青山ラポルトの野趣家でクラス会を楽しみました

 

ジャン・マリ・フーリエは「テロワリスト」と呼ばれるほど畑仕事に熱心な偉大なヴィニュロン、オーストラリアの最高峰ドメーヌ「バス・フィリップ」の醸造者から2022年に経営者になり、私がジュヴレ・シャンベルタン村にあるドメーヌ訪問した時もオーストラリア出張中で会えなかった多忙なドメーヌ・フーリエの当主だ

古木のブドウで造られたムルソーは、パワーのある緻密な果実味とミネラル感が凄かった

 

 

 

 

 

 

 

豪華なワインが沢山飲める楽しいクラス会でした