「月 雪 (桜の花びらの絵) によし」。
何と読むのかと思ったら、
「月 雪 花によし」だそう。
一体何が「よし」なんだろう、というと、
瓢箪の絵にある通り、「お酒」が、月にも良し、雪にもよし、花にもよしということなんだそう。
こういう書き方もあるんだな、とちょっぴり感動。
床には、「拈華微笑春」の軸。「ねんげみしょうのはる」と読むそう。
拈華微笑とは、言葉を使わずに、心から心へ伝えること。つまり、以心伝心。
もともとは、仏教語で、「拈華」は花をひねる、
「華」は草木の花の総称。
この言葉の由来・・・
お釈迦様が弟子に説法しているとき、
一本の花をひねって見せたが、
弟子たちはその意味を理解できず沈黙していた。
ただ一人、迦葉(かしょう)だけが悟ってにっこりと笑った。
お釈迦様は、迦葉が言葉で表せない仏教の奥義を理解できる者として、
彼に仏法の奥義を授けた、という故事から。(「無門関」)
茶道は、まさに、「以心伝心」だな、と思う。
思いをすぐに口にする前に、ひと呼吸しよう。
そして、相手の気持ちを慮ろう。
そんなこと思った稽古だった・・・・。
利休型の旅箪笥。
「祇園棗」という素敵なお茶入れだった。
蓋の裏には、満月!
主菓子は、静岡増田屋製の「桜餅」。
月、桜、とくれば、やっぱりあとは日本酒かな。
あ!先生が床の軸を「拈華微笑春」にしたのは、
「一緒にお酒を飲みましょう」というお誘いだったのかぁ。
以心伝心だわ。
はい、先生。是非、ご一緒によろしくお願いします。