うつを口実にうだうだしていたら、各種の雑用がたまってきてどうにもならなくなってしまった。しかたないので、今週末は少しばかり仕事をしてみることにした。


大学のビルには夜間と週末、鍵がかかる。老舗大学の古いビルディングの鍵は、今でも昔ながらの金属製だと思うけれど、私の研究室の入っているビルディングは新しいので、鍵はプロキシミティー・カードというやつである。ドアの前で振りかざすと鍵が開くというあれね。


プロキシミティー・カードでのビルの出入りは大学のコンピューターに記録される。つまり私が週末に出勤したということが証拠に残るのである。もしかしたら、私は勤勉な従業員に見えるかもしれないではないか。なんだか得をしたような気がする。

日本の科研費のようなものはオーストラリアにももちろんあって、オーストラリアン・リサーチ・カウンシル、略してARCというところが仕切っている。そのARCの一番メジャーな研究助成の選考結果が発表になった。


真偽のほどは定かではないが、日本の科研費の場合は、勤務先の大学名がものをいうという話を聞いたことがある。この国は個人主義の国なので、勤務先ではなく、申請者個人の名前がものをいう。じつは最初、「研究者個人の名前がものをいう」と書いたのだが、すぐに考え直して「研究者」を「申請者」に書き換えた。それというのも、ものをいうのは「研究」者としての名前ではなく、ARCのメンバーの友人としての名前であるといううわさが絶えないからである。数年前に、明らかにその友人グループに属していないと思われる先生方が盛大に文句を言ったことがあったが、けっきょく何も変わらなかった。


こういうことをぶつぶつというのは、もちろん自分が今年も当たらなかったから。くそっ。

タイムス・ハイアー・エデュケーションの本年の大学ランキングが発表になったらしい(こちら )。


ANU(オーストラリア国立大学)が16位にランクされたというニュースが、なんと全国紙ジ・オーストラリアンの一面を飾った。ANUは国内一の研究重点大学なのだが、その業績は世界的にもりっぱなものであるというのはすばらしいことであるといえるかもしれない。


しかし、それって、新聞の一面に載せるような話だろうか???

オーストラリア・ドルが大暴落したのをうけて、学内は落ち着かない。


それというのもアメリカからの留学生の急増が期待できるから。彼らはオーストラリアの大学に短期間だけ留学してきて、取得した単位をアメリカの大学に持って帰ってアメリカの学位をとる。すると、全単位をアメリカの大学で履修するより安く学位が取れる。オーストラリアの大学にとってはアメリカ人留学生は、授業料だけもらって学位は出さなくていいというすばらしいお客さんなので、この機を逃すまいと留学生獲得作戦があちこちで話し合われている。


みんなが話すのはどうやって留学生を確保するかなんだけど、きっと頭の中では、自分が海外へ転職できるかどうかを考えていると思う。

私は外人なので、有期契約の非常勤だと思われがちなのだが、じつはテニュア・トラックの専任なのである。したがって、とくに転職先を探す必要はないといえばないのだが、求人広告を見るのは趣味の一つなのでやめられない。ここ最近は、専任職の募集が少なくなっていて、ちょっとさびしいものがある。


それというのも、昨年、政権党がかわったのに伴って、大学に対する政府の資金配分方法が変更になることが決まっているせいだと思う。決まっているのは変更になるということだけで、どういうふうになるのかわかっていないから、大学は予算がたてにくい。しかも、今年は運悪く、大学教員年俸表改定の労使交渉の年でもあるので、大学はますます予算がたてられない。政府にはこの際、なんでもいいからぱっぱと決めて実行に移してほしいものである。


オーストラリアの大学教員公募でよく知られるサイトというと、まずSEEK(リンクはこちら )だろう。そのほか、私が気に入っているわりと新しくできたサイトでUniJobs(リンクはこちら )というのがある。

守衛のお兄ちゃんときつねの話をした。夜になると、よく道路を横切っているのを見かけるからさ。ここのきつねは日本のきつねとちがって、どうもあまり人間のことを気にする様子がない。


守衛のお兄ちゃんによると、それは都市部住まいのきつねに限った話なんだそうだ。都市部じゃ撃ち殺される心配がないから逃げる必要がないということらしい。たしかに街中で銃を持ってきつね狩りというのは、さすがのオーストラリア人でもやらないな。


きつねはそのことをよくわかっているから、人間の目の前を平気で歩くんだそうだ。たいしたもんだ。

すっかり忘れていたが、来年前期は一科目だけだけど授業が入っていた。忘れていた理由は、責任者が私ではないことにある。後期に三科目も入っているので、そちらに意識が集中して、前期は頭から抜け落ちていた。


この前期の科目は、私を含めた三人の講師のチームでのティーティングなので、私ともう一人は責任者ではない。この科目の責任者と私は以前にもいっしょに仕事をしたことがあるが、二人ともとてもいいかげんな性格なので打ち合わせなどというもののは一度もしたことがなかった。べつにそれで問題なかったんだからいいんじゃなかろうか。


ところが、来年いっしょに仕事をする責任者以外のもう一人は、あきらかに我々二人とは別種に属するヒトのようなのである。まだ10月になったばかりだというのに、もう授業の分担の打ち合わせをしようという提案をしてきた。授業が入っていたのを忘れていたのとあわせて、二重にびっくりしたよ。


これは想像にすぎないのだが、責任者の先生もびっくり仰天したんじゃないかと思う。音沙汰がないところをみると。じつは私もその別種のヒトに返事をしていないのだった。


日本の学生さんで、レポートや試験の結果に「問い合わせ」というタイトルで文句を言ってくる人ってどれくらいいるのだろう。私が学生だったころとは時代も違うだろうから、あまり想像がつかないが、いたとしても、おそらくそうとうに少ないのではないかと思う。


ここオーストラリアの学生さんの場合、「問い合わせ」率は大学により、また学部や学科により異なるものの、私の専攻では、ざっと一割というのが目安だと思う。この手の統計を調査している人もいるかもしれないけれど、私の耳には入ってきていないので、いたとしても、たぶんあんまり衝撃的な数字は出ていないにちがいない。もちろんこの一割というのは、とくに問題がなかったレポートや試験の場合で、出題がトリッキーだったりミスがあったりすると、数字は飛躍する。


一般的には、「問い合わせ」率、つまり不満率は低いほうがいいことになっている。もちろん、そのほうがらくだし。でも、私はあんまり低い数字はどうかと思うのだ。その科目に興味のある学生があまりにも少なかったか、出題か採点もしくは講評コメントがあまりにもテキトウだったか、何かそういう数字に出ない問題点があるような気がするから。


今回の中間レポートの「問い合わせ」率は、想定していた数字より少し低かった。大きくはずれたわけではないのだが、ちょっと気になるところである。


昨日、ゾロフトを100mg飲んだら、スーイサイド・アイディエーション(日本語だと希死念慮???)が収まったような気がしたので、しめしめと思ったら、今日はまただめだった。このままではつらいので、今日は150mgにしてみようかどうか悩むところだ。


この薬、たぶん日本では100mgまでしか承認されていない。ここでは200mgまではふつうの範囲で、精神科医が処方すれば、200mg以上でも問題ないとされている。私がゾロフトを使い始めたのは、今年の5月からで、セレクサ(これは日本では認可されていないらしい)からの切り替えだった。オーストラリアの精神医学は、アメリカそのままなので、メンタル・ヘルスの勉強をちょっとしていて、しかも製薬会社にとくに借りもないような医者だと、最初に選ぶ抗うつ剤はセレクサであることが多い。セレクサを調子のいい時は20mg、調子が悪いときは30mg、ほぼ一年飲んだ。


一年すぎたところで、またひどく調子が悪くなって、30mgでもどうにもならなかったので、しかたなく40mgに挑戦してみた。そこで、吐き気がしたので、薬剤を変更することにした。なにしろここは精神科医に会えない国だし、私の医者(GPとよばれる一般医)はもうどうしたらいいかわからないというので、薬を替えてみるというのは、なんと素人の私が自分で決めた(!)。ちょうどその頃、たまたま精神科医と知り合いになる機会があったので、薬を替えたいけれど何にしたらいいかわからないと話したら、その精神科医が私の医者に話をしてくれて、ゾロフトということになった。セレクサが効かない場合、次はゾロフトというのはよくあるパターンなので、あまり抵抗なくゾロフトに乗り換えた。


ゾロフトは、100mgではちょっと足りない感じが抜けず、150mgにすると気持ちが悪くなったので、125mg飲んでいた。数週間したところでちょっと落ち着いた気がしたので100mgに減らして、一ヶ月ほど前からは50mgにまで減量していたんだけど、やっぱりちょっと無理だったか。なかなか治らんもんだねぇ、私のうつは。


ところで、セレクサとゾロフトの使い心地はというと、私は断然、セレクサが好きである。飲んで二、三時間すると頭がすっきりする感じがする。ゾロフトは15分くらいで効いてくる感じがするものの、頭がすっきりすることはないのである。ただし、セレクサを飲むと、どうも視界のブレが激しくなるので、ゾロフトのほうが飲みやすいかもしれない。

ここ数日、久しぶりに死にたい気分が続いている。しょうがないからSSRIをちょっと増やしてみたものの、あんまりかわりばえがしない。