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B級パラダイス

健康優良不良中年が、映画、音楽、読書他好きなことを気まぐれに狭く深くいい加減に語り倒すブログであります。

またこのサブテーマですんません(笑)
ちょっと前にBSで吹替版が放映されていて、久しぶりに見返したら、先日の「コンドル」同様、映画に夢中になり出した中学生当時を想い出してしまったので記します。
エアポート'75 Airport 1975 (1974年)
監督 : ジャック・スマイト  製作 : ウィリアム・フライ 製作総指揮 : ジェニングス・ラング 脚本 : ドン・インガルス 撮影 : フィリップ・ラスロップ 編集 : J・テリー・ウィリアムズ 音楽 : ジョン・カカバス
出演者 : チャールトン・ヘストン、カレン・ブラック、ジョージ・ケネディ、エフレム・ジンバリスト・Jr、グロリア・スワンソン、リンダ・ブレア、スーザン・クラーク、ヘレン・レディ、ロイ・シネス、エリック・エストラーダ、ダナ・アンドリュース、ナンシー・オルソン、エド・ネルソン、リンダ・ハリソン 、ジェリー・スティラー、マーサ・スコット、マーナ・ロイ、シド・シーザー、アリス・ナン、クライド・クサツ
 
懐かしいなあ、このチラシ。
これは映画を観出したかなり初期、中一の夏に観た一本だ。この映画の公開は1974年の12月だから75年のお正月映画扱いだったんだろう。当時の映画ノートを見てみたら、75年の7月、夏休みに入ってすぐに地元の洋画専門館で観ている。前の記事の「コンドル」の半年前。
映画を観だし、記録ノートを付け始めてまだそのナンバーが一桁の頃の映画だ。ちなみに併映は後にあの「ブッシュマン」を監督するジャミー・ユイスのユーモラスな動物記録映画「ビューティフル・ピープルゆかいな仲間たち」。ううむ、なんという2本立てだ(笑)。
 
以前書いた記事でも記したが、「エクソシスト」の音楽から、「ゴジラ」映画以外の映画に興味を覚えた小学生の俺は、その「エクソシスト」のテーマが入った映画音楽のオムニバスLPを買ったのだった。
サントラ版ではなく「なんちゃらオーケストラ」の演奏したものだったが、その中にはアラン・ドロンの「愛人関係」や「フェリーニのアマルコルド」から「ゴッドフォーザーPartⅡ」、「ボルサリーノ2」などが収録されていた。概ね74年頃に製作・公開された当時の「最新映画」のオムニバスだったのだ。その他「大地震」やロジャー・ムーアの「ゴールド」などに混ざって、この「エアポート'75」も収録されていたのだった。

ジョン・カカバスの哀愁を帯びたスコアは大空を飛ぶジャンボジェットの雄大さもイメージできて大のお気に入りだった。

勇んで映画館に行ったものの、当然聴きなじみのある「なんちゃらオーケストラ」の演奏ではない、本物のサントラのスコアに大いに違和感を覚えたのも覚えている(笑)。
 
当時はブルース・リーのブームでの「ドラゴン映画」、エクソシストのヒット後の「オカルト映画」に続き、本作や前述の「大地震」、そして金字塔の「タワーリング・インフェルノ」などのグランド・ホテル形式の災害物の他、「ジャガーノート」(おお、これもいつか書かねば!)や「ゴールド」などのサスペンス物もみんな「パニック映画」の括りだったのも懐かしい。
 
満員の乗客を乗せたコロンビア航空409便ボーイング747。
そこにパイロットが心臓発作を起こしコースアウトした自家用機が接近!
うわあ、前!前!
衝突されたジャンボ機の操縦室の右側一部が大破し、副操縦士は機外へ放り出され、機関士は即死、機長も重傷を負ってしまう。
操縦士たちを失った409便は、スチュワーデス(敢えて当時の気分でこう書きます(笑))のナンシー(カレン・ブラック)の手に委ねらる。
管制塔からの通信を頼りに、ナンシーは高度を上げたり旋回して山への衝突は何とか避けるものの、到底空港に無事に着陸するスキルは無い。
事態を知った副社長のパトローニ(ジョージ・ケネディ)は、ナンシーの恋人で元747機の教官だったマードック(チャールトン・ヘストン)と共に、120人の乗客乗員を救うべく作戦を立てる。
それは空軍のジェットヘリから空中給油のように、ジャンボの右上部に空いた穴からパイロットを送り込むというものだった・・・。
 
もうチャールトン・ヘストンとジョージ・ケネディが揃い踏みしたら絶対何とかなる感は間違いないのだが(笑)、実は本作でのヘストンはラスト近くまで活躍しないんだよなあ(笑)。
それでも操縦桿を必死に操作する元々斜視気味のカレン・ブラックの凄い形相と共に、空いた穴にヘリから吊り下げたパイロットを送り込む作戦は今観てもなかなかスリリングであった。
1人失敗の図!

その後テレビで観た前作「大空港」で、当時大好きだったジャクリーン・ビセットやジーン・セバーグがスチュワーデスだったのを見て、彼女たちがこっちに出ていればよかったのに!と思ったのもよく覚えている(笑)。

まあ、今回見直しても主役の3人はともかく、その他は、腎臓移植手術を控えている少女にエクソシストのリンダ・ブレアは有名だったけど、彼女を励まし寄り添うシスターのヘレン・レディ(歌手なのですぐわかった)以外は、映画女優のスワンソンを自身を演じたグロリア・スワンソンや、副社長のパトローニ夫人のスーザン・クラーク、機長のエフレム・ジンバリスト・Jrや機外に放り出される副機長ロイ・シネス、即死の機関士エリック・エストラーダや客席にいたシド・シーザーなどは、俳優名だけ見ても当時は誰が誰やら(笑)。最初に出したチラシでも俳優名が写真順に並んで無いしで往生しました(笑)。

その後観た「タワーリング・インフェルノ」は出演者の大半が他の映画でも主役級の面々だったのにこちらはどうしても2流感が当時から漂っていた人が多く、色々俳優の顔を覚えた今観てもやはり地味だったな(笑)。
 
なんでも製作総指揮のジェニングス・ラングは、当時のユニバーサル映画副社長だったそうで、なんと「大地震」も同時進行していたとのこと。チャールトン・ヘストンとジョージ・ケネディは掛け持ちだったんですな(笑)。
重低音の新型音響の「センサラウンド方式」が宣伝された「大地震」の制作費700万ドルに対し、本作は300万ドルと半分以下の制作費であったので、「大地震」の余った製作費で作られたのではないかと噂されたそうだ(笑)。
だけどその「大地震」より絶対スリリングで面白かったと今でも思うのだ。「タワーリング・インフェルノ」には全くかなわないが(笑)。
 
何にせよ前作「大空港」のように空港が舞台にならない(笑)正調エアポートシリーズは、その後もジャック・レモンの「エアポート'77/バミューダからの脱出」、アラン・ドロンの「エアポート'80」とパイロット(と監督他出演者)は変われど、ジョー・パトローニ(ジョージ・ケネディ)だけは変わらず続いていくのも懐かしく思い出されるのでありました(笑)。
 
今日は夕飯にカレーが食べたくなったのでリクエスト。エアコンの買い替えなどの帰りに材料を買ってきたが、ついでに久々自分で作ることにした。

郡山の単身赴任から戻って2ヶ月。何やかやで料理は毎日かみさんや上の娘が作ってくれるので、5年半鍛えた腕を披露する幕がなかったのだが、まあ腕ならしには良いかと台所に立ったのであった(笑)。

AC/DCのLiveCDをかけながら、いつものようにニンジン、玉ねぎなど具材をガシガシ切り刻み、一人暮らしのアパートの時の電熱器とは違う迫力あるガスの火力で、肉も加えてわっせわっせと炒め、大きな鍋に水を加えて煮込みながら、後から入れるジャガイモに、かみさんリクエストのエリンギを用意してこれも炒めて追加。灰汁を取ってブイヨン加えて煮込む、いつもの進行。

ほぼ目分量ながら順調に仕上がるはずが、ルーが俺の好きなジャワカレー中辛が無く、辛いの苦手な下の娘に合わせた甘口しかない。ううむとキーマカレー用の中辛ルーを加えてみたのだが、どうも今ひとつ。
まあ水ちょっとが多かったかもだから煮込めば何とかなるだろと、味は充分だがとろみが足らないのでさらにルーも加えたっぷり煮込んで完成した。

んまあ、不味くはない。だがなんか今ひとつなのだな。
かみさんからも娘からも「久々のおとーさんカレー、美味しい!」の言葉はなく、「もう少しルーを加えても良かったかも」なんてアドバイスがあったくらい。

ううむ、なんか悔しいぞ。まあ一人暮らしの量ではないのでちょっと目分量が狂ったのは正直あるのだが。
やはり慣れってあるんだろうな。段取りなどは上手くできていただけに、ちょっと我ながら腕が落ちたようで不満なのであった。
まあ、明日1日おいたらもう少し旨くなっている気はするが、次回はいつリベンジできるかな?(笑)。
夏が過ぎたらもう少してめえの好物だけでも自分で作るようしてみますかねえ(笑)。

梅雨でジメジメの中、久々に中古屋巡りをして欲しかったDVDやBlu-rayの安い掘り出し物を3枚ほどゲットしてちょっと嬉しい気分。

どれも古い映画で1本は初見、2本は以前ビデオ時代に鑑賞したっきりだったもの。また再見したらレビューしておきたいな。


そういえば前の記事は、自分の映画関係レビューテーマ「シネマニアック」の中でのサブテーマとして、映画を昔の思い出と共に語る「懐かシネマ」タイトルで記事を書いたのだが、実は最初書いた時に「13年ぶりにVol.5を記す」と書いていた。

そんなに間が空いていたっけ?と改めて過去記事を見直したら何のことはない見落としがあって「5年ぶりVol.6」だったことがわかり、慌てて修正した次第(笑)。


ちょっと前にテーマカテゴリーの記事を書いたが、実は、映画テーマの「シネマニアック」には他にも人知れずシリーズを設定していたのだが、このところとんとご無沙汰で、覚えていないのも困ったもんで(笑)。


いくつか書きたいことも堪り出しているので、次回記載時に間違いが無いよう、何より最近新しく訪問いただいている方も増えてちょっと嬉しいので()

以前の記事のご紹介も兼ねて書き出しておくことにした。


まずはその「懐かシネマ」をばご披露。

製作年度が古くても初見の映画ではなく、70年代、80年代当時に観た時のことを交えて記している時にこのタイトルをつけています。


Vol.1 ヘルハウス

 

『懐かシネマVol.1 「ヘルハウス」』ヘルハウス  The Legend of Hell House (1973年)監督:ジョン・ハフ原作・脚本:リチャード・マチスンCAST:パメラ・フランクリン…リンクB級パラダイス 

 

Vol.2 追想

 

『懐かシネマVol.2 「追想」』追想(1975年)LE VEUX FUSIL製作・監督・原案 : ロベール・アンリコ   脚本 : パスカル・ジャルダン、クロード・ベイルー   音楽 : フ…リンクB級パラダイス 

 

Vol.3 続 荒野の用心棒

 

『懐かシネマ vol.3「続 荒野の用心棒」』続・荒野の用心棒?(1966)  DJANGO   監督:  セルジオ・コルブッチ   脚本:  フランコ・ロゼッティ 、ホセ・G・マエッソ  、 ピエロ・…リンクB級パラダイス 

 

Vol.4 ある日どこかで

 

『懐かシネマVo.4 ある日どこかで』そんな「JIN-仁ー」の切ないラストシーンで想い出した映画がある。ある日どこかで Somewher in time(1980年)監督 : ヤノット・シュワルツ…リンクB級パラダイス 

 

Vol.5 大巨獣ガッパ

 

『懐かシネマ Vol.5 大巨獣ガッパ』大巨獣ガッパ (1967)監督:野口晴康企画:児井英生原案:渡辺明 脚本:山崎巌、中西隆三 撮影:上田宗男 美術:小池一美 編集:辻井正則 音楽:大森盛太郎 …リンクB級パラダイス 

 

わはは、我ながらなんて節操もないラインナップなんだ()


個人的な想い出と共に、エポックとなった愛しい映画たちです。まだまだ書きたい映画がいくつかあるので記していきます。

まあ、考えてみれば映画を通した自分史みたいなもんですなって大袈裟か()


さてもう一つ。自分が大好きな映画の傾向をまとめた「私的映画ジャンル」ってのも以前書いていました。近々復活させようかと画策中(笑)。


其の壱 男二人女一人映画

 

『私的映画ジャンル 其の壱』映画にはご存知の通り色んなジャンルがある。アメリカ映画や香港映画などの国別で反応する人もいればアクションやホラー、サスペンスにコメディなど映画が纏う表層の部分…リンクB級パラダイス 

 

其の弐 異能集団ミッションクリア映画

 

『私的映画ジャンル 其の弐』私的映画ジャンル、なんかノッテきたので予告した「異能役立たず集団奮起映画」いっちゃうぜ!と思って、まずは設定を書こうとして気づいたことがある。このジャンルを語…リンクB級パラダイス 

 

其の参 役立たず異能集団奮起映画

 

『私的映画ジャンル 其の参』前回紹介した「異能」はプロフェッショナルの「技」だったがこの「異能」が全く逆の能力・・・能力というか、一般生活では役に立たない特技だったりしてそしてそういう連…リンクB級パラダイス 

 

其の四 負け犬暴発映画

 

『私的映画ジャンル 其の四』ちょっと前に書いた「リトルミスサンシャイン」は失敗した。 ハートウォーミングな家族ロードムービーであり、オフビートなコメディでもあるんだが自分の中の「異能集団…リンクB級パラダイス 

 

こんな傾向の映画が大好きなのであります。


殆どがアメブロに引っ越し前に記したので、以前の方のコメントは消えてるのも多いけど、こんなのあるよ、なんてお勧め映画がありましたら、前のを掘り返してコメントいただいても構いませんので是非教えてくださいまし(笑)。

いつも映画館には一人で行っていた。

かみさんも娘たちも映画好きなのでコロナ前はよく家族でも行っていた。
4月までの福島一人暮らしの時は当然一人だったが、毎回一人で行くのは学生の時以来だった。そう、映画館に通いだした中学生のころから大学まではいつも一人だった。
もちろんかみさんと付き合いだしてデートした時もあったけど(というかデートは毎回映画だったな(笑))、名画座をハシゴする時などは一人で映画街を彷徨っていた。

ガキの頃は友人たちと行っていたが、中学1年の冬に初めて一人で行った映画のことはよく覚えている。

先日敗れてしまったプレゼン企画で講演者の候補としてある大学の教授の女性を挙げていた。
残念ながら敗退となって一緒に仕事をすることはなくなったのだが。
彼女のことを思い出したら記憶がよみがえった映画がまさに「初めて一人で行った映画」だったのだ。

5年ぶりに「懐かシネマ」のタイトルでVol.6を記しておく。

 

コンドル (1975年)

Three Days of the Condor
監督 : シドニー・ポラック 製作 : スタンリー・シュナイダー 製作総指揮 : ディノ・デ・ラウレンティス 原作 : ジェームズ・グラディ『コンドルの六日間』 脚本 : ロレンツォ・センプル・Jr.、デビッド・レイフィール 撮影 : オーウェン・ロイズマン 音楽 : デイブ・グルーシン 
出演 : ロバート・レッドフォード、フェイ・ダナウェイ、クリフ・ロバートソン、マックス・フォン・シドー、ジョン・ハウスマン、アディソン・パウエル、ウォルター・マッギン、ティナ・チェン、マイケル・ケーン、ハンク・ギャレット、カーリン・グリン、ラッセル・ジョンソン

ニューヨークにあるCIAの下部組織は「アメリカ文学史協会」として世界各国の雑誌書籍の情報分析を行っている。協会職員はつまりCIA分析官なのだ。
ある日の白昼、協会はサイレンサー付きサブマシンガンで武装した男たちに襲撃され職員は次々と射殺される。たまたま裏口から外出していたため命拾いをしたコードネーム“コンドル”ことジョセフ・ターナー(R.レッドフォード)は、CIA本部に緊急連絡し保護を求める。 上司のヒギンズ(C.ロバートソン)からの指示で課長のウィクスという男に落ち合うことになったが、そのウィクスに銃撃を受ける。辛くも逃走するも、もはや誰も信じられず孤立状態となったコンドルは、偶然見かけた女性写真家キャサリン・ヘイル(F.ダナウェイ)を拉致同然に巻き込み、独力で真相を暴こうとする。 
CIAの暗部=上層部の陰謀に近づこうとするコンドルに謎の殺し屋ジュベール(M.V.シドー)が忍び寄る・・・。

俺が中学生なった1975年はアメリカン・ニューシネマを通過したアメリカ映画が様々な闇に切り込んでいた時代だ。「大統領の陰謀」のような事実の映画化はもちろん、「カッコーの巣の上で」のような権力の横暴、社会の矛盾、欺瞞、裏側を描く辛口の映画が多かった。たぶんその翌年の「ロッキー」その次の年の「スターウォーズ」まで自己反省のような映画がよく公開されていた印象だ。
予告編はこんな感じ。今にして思えばシドニー・ルメットの丁寧な演出。
冒頭の襲撃シーンの怖さの一端がわかる。

初めて命の危険にさらされ、明らかになるCIAの内部抗争。その先の見えない恐怖。相手が何者なのか、今後どうなるのかもわからぬ絶望。混沌の闇の中にあって、たった一人で、国家ぐるみの陰謀に立ち向かっていこうとするサスペンスに彩られたこの映画は滅法面白かった。

当時の俺は映画雑誌「ロードショー」も買い出して「ポリティカル・フィクション」なんて言葉も覚えて一人悦に入っていたものだ。マカロニ・ウエスタンやカンフー映画も大好きだったが、とにかく映画に飢えていた。

地元の洋画専門館で、約2、3週間毎に上映番組が変わるたびに、何がかかろうと毎回通い詰めていた。静岡市でのロードショーが終わった大作2本立ての時もあったが、ラブロマンスからB級アクション、犬が活躍する「ベンジー」なんてファミリー映画からオカルト映画まで、中には「ドラゴン危機一髪」「ドラゴン怒りの鉄拳」に加えて「ドーベルマンギャング」とハリー・ハウゼンの「シンドバッド七回目の冒険」という、とち狂った4本立て(笑)なども含めとにかく何でも観ていた。

このサスペンスフルな「コンドル」も「ロードショー」で紹介されていて、観たかった映画だった。デイブ・グルーシンの主題曲も当時NHKFMで火曜日の夜放送していた映画音楽番組で先に聞いていて気にいっていたのを覚えている。


記録だと75年11月の公開だが地元で観たのは翌76年2月、アラン・ドロンとジャン=ルイ・トランティニャンの「フリック・ストーリー」と2本立てだった。調べたらどちらも東宝東和の配給だったからもしかしたら首都圏でも2本立てだったのかもしれない。

フリック・ストーリーでもジャン=ルイ・トランティニャンの悪役ぶりが怖かったが、この「コンドル」ではマックス・フォン・シドーの殺し屋が印象的だったな。プロ中のプロ、余裕たっぷりのこの殺し屋を、CIAと言っても言うなれば文系の学生のようなレッドフォードが必死で出し抜こうとする。そんなレッドフォードに何となく友情を感じてしまうシドーの表情。

それまでドラゴンや恐怖映画やパニック映画ばかり観ていた、中学1年生の俺にしては「大人の映画を観たなあ」と満足したものだった。
陰謀に抗い、最後には決定的な証拠を公にすることを匂わせて終わるレッドフォードが「キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー」では逆の立場だったのも何だかニヤリとさせられたものだったな(笑)。

焦り、絶望しつつも逃げて逃げて頭脳で反撃するレッドフォードだが、ほんとカッコ良かったのだ。当時丸坊主だった俺は、髪を伸ばしたらああいう髪型になりたいと思ったもんだ(笑)。
そのレッドフォードに最初は怯え、次第に魅かれていくフェイ・ダナウェイの美しさときたら!

ニューヨークという舞台と孤独同士が身を寄せ合う関係性にもドキドキしたものだった。
その前に「タワーリング・インフェルノ」で観ていたフェイ・ダナウェイをより好きになった一本だった。
冒頭に書いた女性の教授と出会ったのは中学生の時だった。昔から才女だったが、所謂美人でも可愛くもなかったが、憎まれ口や切り返しがいつも上手くて、下ネタさえ物怖じしない彼女と話をするのは本当に刺激的だった。
その彼女がフェイ・ダナウェイの大ファンだったのだ。

「コンドル」を一人で観に行ったのも、彼女が前の日に「明日見に行くかも」と友人たちと話していたのを聞いていたからだ(笑)。
映画館で「偶然」彼女と会う。

もしかしたら、彼女も一人で観に来ていて一緒に観るなんてことになるかもしれない。

そのためにも俺は一人でいなくては!

13歳の俺は物凄くシンプルにそう計画したのだった(笑)

前述の通り「フリック・ストーリー」と2本立てだったが、俺は朝から最後の上映までずっと観ていた。

1本終わるごとにいつも座っていた前から5番目の席から後ろを振り返っては、彼女の姿を探したものだった。
結局彼女の姿を見つけることなく、昼飯も抜いてヘロヘロのまま自転車で帰ったのだった。ああ入れ替え制などなかった良き時代よ(笑)。

翌月曜。そんな想いで朝から晩まで映画館にいたことはひた隠し、「おい、『コンドル』観たぞ」と言う俺に、「あーいいなあ」と羨ましそうな顔で答える彼女。
結局家の用事を言いつけられて行けなかったから来週観るんだと言っていたが、俺は前週に「フレンチコネクション2」とスピルバーグの「激突!」を観ていたので、当時の小遣いではもう一度行く余裕はなく、泣く泣く諦めたのだった。

彼女とはその後も同じ高校に進学し、大学は別だったが何回か今のかみさんも交えて会ったりしてよく話をした仲だった。

「昔はフェイ・ダナウェイがやっていた役を最近だとメリル・ストリープがやっちゃうんだよねえ」なんて話したこともよく覚えている。

時は流れ、大学も卒業間際になった頃。当時、今のかみさんとは別れていた俺に、就職が決まらない彼女がフランス映画社を受けることにしたが、受ける前に公開中の映画を見ておきたいから付き合ってくれと連絡が入った。

携帯なんてなかったあの時代、アパートの共同電話にかかってきた彼女の依頼に二つ返事でOKしたのだった。


ナスターシャ・キンスキー主演の「哀愁のトロイメライ」と「ハンガリアン狂詩曲」なんて、今では絶対進んで観そうもない映画のハシゴをし、お礼にと新宿で焼き肉をおごってもらったのも懐かしい想い出だ。


結局彼女は卒業後、一度民間のシンクタンクに就職し、その後大学院に入り直し、アメリカに留学して博士号を取った頃まではメールや年賀状でやり取りをしていたのだが、その後20年ほど音信不通になっていた。

数年前に何の気なしに彼女の名前を検索したらある大学の准教授になっていたのを見つけて、少しふっくらしていたが元気そうな姿に安心したものだった。


今回の企画で彼女の扱う分野とちょうどテーマが合致していたのを思い出し、大学を通じ企画を伝えたい旨を依頼したところ、本人から連絡が入ったのだ。

ちょうどかかってきたその電話を受けたのが俺だった。向こうがもっとびっくりするのかと思ったが、拍子抜けするくらいに普通で、あの頃のフェイ・ダナウェイみたいにクールだったのも変わらねえなあと電話を切った後、苦笑いした。
企画が負けてしまい、一緒に仕事ができなかったのは本当に残念だった・・・。

そう、好きだったんだよな、彼女のことが。

そんなことまで「コンドル」のことと一緒に想いだしてしまったのであった(笑)。


たぶんこの先彼女と会うこともないだろうが、映画「コンドル」の面白さとフェイ・ダナウェイの美しさ、彼女がいないか映画館で何度も後ろを振り返ったあの冬の日のことは死ぬまで忘れないだろうと思うのだ。


最後にテーマ音楽を。ああ、懐かしいなあ…

昨日は上の娘の仕事終わりを待って、夕方より積み忘れの荷物をもって下の娘のアパートを訪問。久々外食をして戻ってきた。帰宅後の深夜、酒を飲みながらこれまた久しぶりにマカロニウエスタンを鑑賞!

砂塵に血を吐け (1966年)

1000 DOLLARI SUL NERO

BLOOD AT SUNDOWN / SARTANA

 

監督アルバート・カーディフ 製作マリオ・シシリアーノ 製作総指揮アントニオ・モレリ 脚本エルネスト・ガスタルディ、ヴィットリオ・サレルノ 撮影ジーノ・サンティーニ 音楽ミケーレ・ラチェレンツァ

出演アンソニー・ステファン、ジョン・ガルコ、エリカ・ブラン、カルロ・ダンジェロ、ジェリー・ウィルソン、キャロル・ブラウン、アンジェリカ・オットー

 

これは自分の中の「声に出して読みたいカッコイイ邦題」の横綱級のタイトルだが、もうひとつの横綱級の「野獣暁に死す」同様、悪役の魅力はあるものの、全体的にはもう一声何かが欲しかった一作であった(笑)

 

無実の罪で12年間投獄されていたジョニー(A・ステファン)が、故郷の町へと帰って来ると、そこは弟サルタナ(J・ガルコ)が彼を「将軍」と呼ぶゴロツキどもを引き連れやりたい放題の無法を行っていた。サルタナは町の用心棒を口実に金を集め、保安官も口を出せない。かつての恋人はサルタナの妻となり、ジョニーに父を殺されたと信じるホセリータ(E・ブラン)という娘と知り合うが彼女も町の連中もまだ彼の冤罪を信じず、傍若無人のサルタナの兄としてジョニーを歓迎しない。


ホセリータの弟のジェリーへの仕打ちを含めサルタナの暴力は次第にエスカレートするが、彼の無法をことごとく邪魔する兄ジョニーが目障りになるサルタナ。彼こそ12年前の殺しの真犯人で、その際に取引した判事と共謀しホセリータを誘拐・監禁し、ジョニーを始末すべくおびき寄せようとするのだが・・・。

 

親子・兄弟の因縁や骨肉の争いの物語はマカロニ・ウエスタンでは数あるが、本作はそのお手本のような、血で血を洗う兄弟の因縁物語だ。

ただ、主演はアンソニー・ステファン(笑)。ここで「(笑)」と記されても知らない人には「?」だろうが、彼はその数27本と、フランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマをはるかに超えるマカロニ・ウエスタン最多出演本数を誇る「マカロニ第4の男」なのだ。

しかし彼の映画は「地獄から来たプロガンマン」「荒野の棺桶」「復讐のガンマン・ジャンゴ」など観ているんだが、正直微妙な出来なのが多くて、おお!面白かった!書くぞ!という気がすぐに起こらず1本もレビューしていないんだよね~(笑)

 

アンソニー・ステファンは、ドイツのプロイセン王国に端を発する伯爵家(フォン・ホーンホルツ家)の家柄で、曽祖父は大富豪、父親もブラジル大使だった良家の出だ。第二次世界大戦中、10代だった彼もパルチザンに参加し、ナチス・ドイツと戦っているそうな。

そんなアンソニー・ステファンは長身で甘いマスク、イーストウッドにも少しだけ面影が似ているルックスだけ見れば主役に据えたい気持ちはわからないでもない。


ただ、正直演技は今一つ印象に残らないんだよねえ。良い監督に恵まれなかった不幸もあるだろうが、大体どの作品も身内を殺されたりした「復讐譚」が多く、笑顔のない深刻な顔をしているのだ。それが、フランコ・ネロのように暗さと飄々としたキャラを作品ごとに演じ分ける演技の幅も狭く大体「同じようなキャラ」だったり、前述の通りバッタモンの「ジャンゴ」を演じることも多く、主役の数は多いものの「マカロニ第4の男」という言い方さえ褒めすぎと思えてしまうのだ(笑)。

 

本作も同様で凶悪な弟サルタナ役を演じたジョン・ガルコの方が強烈な印象を残している。

彼は、本作で一躍マカロニ・ウエスタン俳優として注目されたようだ。イタリア語題名こそ「黒い1000ドル」だが別タイトルでは主役を差し置いて「SARTANA」となっているし、上のDVDのジャケットでも一番上に大きく、下にもギラギラした目つきでと主役を差し置いて2つも配置されているように、よほど悪役サルタナの方が印象が強いのだ。下の公開時のポスターなど、惹句も完全にサルタナの台詞だもんね(笑)。

もともとカトリーヌ・スパークと共演した、『太陽の下の18才』『狂ったバカンス』などで青春スターとして人気のあったハンサムなジャン・ガルコが、このサルタナ役を気に入り、前にレビューしたとおり“サバタ"シリーズの元ネタとなった洒落者のワル“サルタナ"が主人公のシリーズは、ジョン・ガルコ=ジャンニ・ガルコの看板映画となり、、同名異人ながら、主人公サルタナの名前は本作を元に名付けられたのだ。

 

ただし本作のサルタナはマカロニの諸作で悪役を演じたクラウス・キンスキーのように、頭は切れるが情緒不安定、兄を想っても罠に嵌め、かといって自分では手をくだして殺すことは避ける愛情も捨てきれないという複雑な「悪」をガルコが好演している。

特にクライマックス前の街への襲撃、「ジョニーはどこだ!ジョニー!ジョニー!ジョニー!」と兄への憎しみ、嫉妬などないまぜになってその名を呼ぶ狂気の表情はなかなかなものだった。


町では奴隷の立場からのし上がって大きな屋敷に住む二人の母親がいる。サルタナもこの母親だけには頭が上がらないのだが、兄弟の母親として町でも疎んじられているこの母がサルタナの無法に町の女たちの願いを聞いて立ち上がるところもなかなかなのだ。

他にもジョニーの元恋人でサルタナの女になったマニエル、ジョニーを父殺しの犯人として恨むものの次第に心を開くホセリータ、彼女の弟でサルタナに虐げられるも反旗を翻しジョニーに協力するジェリー、サルタナの無法に目をつぶるしかない保安官、12年前の冤罪のもとになった悪徳判事、サルタナの片腕でホセリータに色目を使う部下など主人公以外のキャラは立っている(笑)

ただ、主役のジョニー=アンソニー・ステファンだけは相変わらず華がない(笑)。颯爽と現れるかと思えば、とにかくよく助けられる(笑)。

腹にダイナマイトを巻きつけ、刺し違え覚悟で弟一味が待ち構えるアジトへ向かうがあっさりつかまってリンチに合うわ、サルタナ一味が逆上して町を襲撃するクライマックスなど肝心な時にいない()

同じ監督の&主演の「地獄から来たプロガンマン」もそうだったのだが、演出がもたもたしているのだ。

本作でもやたら殴り合いが多いし銃撃のシーンに緊迫感がない。主役のステファンのライフルは結構上の方向いているのに敵はバタバタ倒れる(笑)。さっきまで下にいたのにいきなり屋根の上にいたりとか。嫌がらせのようにステファンが全然輝かないのだよねえ(笑)。

このショットはカッコいいが、あらかた街は襲われた後なのだ!(笑)

というわけで本作はジョン・ガルコの別人「サルタナ」のもがきぬく悪の魅力を堪能する一作だと思えわなければならないのであった(笑)。

しょぼしょぼの演出を盛り上げてくれる音楽はミケーレ・ラチェレンツァ。なかなかかっこいいスコアなのだがこれ一作しかマカロニやってないようですな。

では主題曲も、楽しめる予告編をどーぞ!


昨日もプレゼン負けの知らせで、何だか疲れた1週間を終えた。

以前はこんな週末は映画三昧が多かったのだが、このところ観ていないなあ。


代わりに音楽は取っ替え引っ替え色々聴いている。

まあロックやメタルやBiSHなんだけどね(笑)。


そう言えば、以前いかにして音楽=アーチストにハマるか書いたことがある。こんな記事↓

『長い序文:私はいかにして音楽に嵌まるのか・・・』(・・・というタイトルは後から付けました(笑)) 自分があるアーチストに夢中になるときのパターンがある。1.ラジオで偶然かかった曲、またはCDTVあたりの音楽…リンクB級パラダイス

もう、12年も前の記事だから内容が古いよなあ(笑)


ラジオやテレビで偶然かかった曲や一節を聴いてピンとくるという出会いは同じながら、

あの頃はそれをレンタルCDを借りて、当たりがあればアルバム、またはベスト盤等を借り、それが更に当たり、かなりお気に入りになると、遡って過去アルバムを借りまくる/または購入するなんていうハマり方をしたものだった。


今ではYouTubeで確かめて、配信でさらに聴いて、かなりお気に入りになり、アルバム未収録の曲の入ったシングルなどにも手を伸ばし確信したら、やっと「購入」のパターンになっちまったなあ。


でも今でこそ「プレイリスト」に曲を並べて聴くことも増えたが、未だに自分で曲を並べ替えるなどしてMY BEST盤を作って悦に入るのは変わらぬ楽しみ方だ。


さて、そのベスト盤だ。

7月に発売される、ライブハウス&CDショップ応援企画のBiSHFOR LiVE -BiSH BEST-の収録曲が発表されていた。

DISC 1

01. スパーク

02. BISH -星が瞬く夜に-

03. MONSTERS

04. OTNK

05. beautiful

06. ALL YOU NEED IS LOVE

07. DEADMAN (2nd)

08. オーケストラ

09. 本当本気

10. プロミスザスター

11. GiANT KiLLERS

12. Nothing.

13. My landscape

14. SMACK baby SMACK

15. JAM


DISC 2

01. PAiNT it BLACK

02. Life is beautiful

03. HiDE the BLUE

04. NON TiE-UP

05. stereo future

06. 遂に死

07. I am me.

08. DiSTANCE

09. MORE THAN LiKE

10. GRUNGE WORLD

11. KiND PEOPLE

12. リズム


うむ、わかる。わかるよ。ベストとしては文句ない。充分だ。いや、最高だ。曲順も初期の頃から順番になっていてわかりやすい。


ただ、にわかファンの俺でもこれでは足らないのだ!

大好きなあの曲も、スペシャルなベストだからこそ入れて欲しい、アルバム未収録曲やシングルのカップリング曲もと考えれば全然足らない。

特に初期の名曲のいくつかが落とされているのは納得いかないのだなあ。


俺が選ぶ裏ベストとも言える以下の曲を入れて3枚組にしてくれないかな(笑)。

高くてもみんな買うと思うのだがなあ。


希望するDISC 3()

ライブのハイライト01、パンキッシュな02、配信されていない03、ハードロックぽさが大好きな09、切ない10、北斗の拳のイメージアルバム収録曲なのかな?でもカッコいい11をはじめ、どれも勝るとも劣らぬ名曲揃い。これは追加して欲しいぞ。


01. サラバかな

02.ファーストキッチンライフ

03. ヒーローワナビー  

04. DA DANCE 

05. ぴらぴろ

06. デパーチャーズ 

07. Story Brighter

06. My distinction

07. NO THANK YOU

08. ウォント

09.ALLS


10.Primitive

11. spare of despair

12. Help!!

13. SHiT

14. Small Fish

15. BUDOKANもしくはTAMANEGI 


こんな名曲がベストに入らないBiSHの曲の数々の懐の深さ!曲の良さを分かっていただけたであろーか?


ああ、まだ「Is this call」とか「FOR HiM」「Marionnette」「まだ途中」あたりも入れたいんだよなあ。なんて考えだすとキリがないぞ。


これを聴いたらまだまだ名曲揃いのBiSHの魅力、皆さんも納得だと思うのだけどいかがでしょうか(笑) 。



下の娘が1年と少し勤めた地元の商業施設から浜松に異動になった。

同じ県内とは言え通える距離ではないのでアパートに一人暮らし。半月前までは「もしかしたら」だったのが慌ただしく現実のものとなった。

自分がこちらに戻って実質1ヶ月半くらいしか一緒にいられなかった計算だ。


早番の時は俺が仕事に行く前に職場まで送り、帰りもこちらの仕事帰りにピックアップしたり、帰宅して夕食を済ませてから迎えに行ったりと、この1ヶ月半よく送迎をしていたが、それもしばらく無くなる。


行き帰りの短い時間に会話するのも楽しかったのになあ。

職場での出来事やお客様との対応、失敗談などなど。疲れてあまり話さない時もあったが、10分程度の会話は良いものだった。

異動が決まってからは、昨年同時期に配属になっていた同期のような職場のパートさん(俺と同年代())が泣いちゃった話とか、同僚や後輩とお別れ食事会に行った話、商品の仕入れなど次の職場で広がる業務の不安と期待、何より引越しに関わる様々なことも話してくれた。


5年前の大学入学の上京時には俺もかみさんもアパート探しから付き合ったが、今回は自分でネットで物件を探し、一人で不動産屋さんと交渉し現地に出向いて何軒か下見をして決めてきちゃったし、引越し業者とのやり取りを含め、俺たち出る幕なかったものなあ。


社会人とは言えまだ、やっと一年目が過ぎたばかり。毎日仕事をしながら休みの日に全て一人で手配をしたことは、自分もつい最近引っ越しをしたばかりだっただけに、親バカだが褒めてやりたいのだ()


まあ、かみさんが彼女が持っていくつもりのお気に入りのぬいぐるみを洗ってあげたり、洋服類や日用品、俺が持ち帰ったもののダブついたアイロンなどの小物の準備をしてあげたりと、そっとフォローしていたけどね()

あ、俺も彼女が大学時代一人暮らしで使っていて持ち帰ったものの、一年以上使われずにいた洗濯機や冷蔵庫などの家電の作動確認はしておいたことも記しておこう()


一昨日の日曜に1日早く鍵を預かれるとのことで、引越し先まで一家で出向き、近くの店でカーテンや枕など新調したものを買い出しした。

先行して部屋にも入り確認、買った荷物を置いて一度帰宅したものの、なんだか慌ただしく一日が過ぎてしまった。

「最後の夜」的なこともなく下の娘は最後の荷造りを済ませ、皆、疲れて寝てしまう普段通りの夜であったのが、ちと悔やまれる。


引っ越し先まで車で高速を使えば50分足らずだが、電車だと乗り換えを含め倍以上かかる。

で、引っ越しはなんと昨日月曜の朝。

おまけに荷物引き取りが朝8時。俺もかみさんも仕事で立ち会えず、荷物到着前に現地に着きたい娘は早めに向かうとのことで、俺は下の娘を駅まで送り、彼女はそのまま電車で現地に。

その後来た引越屋による家からの荷物出しは、仕事が休みの上の娘が対応という段取り通りに進み、午前中の荷物受け取りは無事済んだとのこと。


昨夜は今日のプレゼン準備で少し遅くなり、今までのように娘を迎えに行くこともなく真っ直ぐ帰宅した。かみさんと上の娘は食事を済ませていたので、下の娘がいない一人での食事となった。

これがこれから続くのだなあと思うとやはり少し寂しい(笑)。


下の娘は「パシフィック・リム」を観て以来のギレルモ・デル・トロ監督ファンで、そこそこ映画もよく観ていて、あれはどうだった、これは面白いか?などよく話したものだった。

俺のDVDコレクションから、これとこれは観たい!とセレクトしていたのだが一緒に観ることなく行っちまいやがった()


そんなこんなで、今日は先週出した企画書が無事採用の連絡があり、プレゼン3連敗で何とかストップできホッとしているのだが、何となくつまらない夜なのである()


何度か書いたが、かく言う俺もそうだが「一人でいること」が全く苦痛ではない我が家の面々のことだ。彼女も今頃一人の夜を「どうぶつの森」でもやりながら楽しんでいるのであろう。

あ、さっき部屋を見たら「パシフィック・リム」の公式ガイドや「シェイプ・オブ・ウォーター」の記録本や最近お気に入りの格闘漫画「ケンガンアシュラ」まで持っていってしまっているな。この趣味の良さも父としては褒めてやりたいのだ(笑)。

まあ、いざとなればすぐに行ける距離だし、現に次の土曜には彼女も休みとのことで、積み残したぬいぐるみや、あっさり忘れた眼鏡などを含め、かみさんと上の娘と共に届けに行く予定なんで、ほんの少しの別れではあるのだが、賑やかな話を毎晩聞けないのがなんかつまんないんだよなあ…と言う親父の呟きでした()



プレゼン、また負けの知らせが入って、今週もまた何だかなあで終わってしまった。
来週頭に引っ越す下の娘の荷造り手伝いながら、昨年だったか劇場鑑賞した「キングダム」のテレビ放映を、アクションシーンだけまた観たくて鑑賞したが、結果全部観てしまった(笑)。
思えばテレビ放映の映画を最後までオンタイムで観たのも久しぶりだったな。

そんなこんなで風呂に入って酒飲んだらすっかり床で寝入ってしまい朝になっていた(笑)。
普段より早起きの朝、思い立って、このところ書き散らしているBiSHの記事と、溜まってきたマカロニウエスタンについて、テーマカテゴリーを新設して移し替えることにした(笑)。

マカロニウエスタンとアメリカ西部劇は、映画カテゴリー「シネマニアック」のサブとして
「シネマニアック:ガンマンの祈り」。
BiSHは「星の瞬く夜に」。

因みに我が書き散らしブログの記事は、アメブロに移る前から、映画や音楽についてと日記的記録なのだが、何人かの方は気づいていただいたが、そのテーマタイトルは殆どが様々な曲名からいただいている。故にわかりづらい(笑)。

今回もそんな要らぬこだわりに沿って(笑)、
マカロニは「夕陽のガンマン」の劇伴から、
BiSHは「言わないで 化け物だって気にすんだ」という歌詞でお気に入りとなった、彼女らの代表曲からいただいて追加とした。
ついでにと、書籍カテゴリー「濫読」も大好きなS&Gからいただいて改題。
うーん、やっぱりわかり辛ぇ(笑)。

他のテーマのカテゴリーは何だよ?って方は、曲名の元ネタは記しておりませぬが10年前にアメブロに引っ越した当時の以下の記事貼っておいたのでご参照ください(笑)。
以前のブログでは「曲名元ネタは何でしょう?」とクイズにして、そこそこ盛り上がったのだった。もうアメブロでも10年経っていると気づいてビックリ。あの頃の皆さんは元気でいるのかなあ…。
BiSH、初のベストを緊急発売

 

BiSH、初のベストを緊急発売 収益は全額ライブハウスに寄付 #BiSHベストアルバム大作戦 | Daily News | Billboard JAPANBiSHが、7月8日に全27曲収録の自身初となるベストアルバム『FOR LiVE -BiSH BEリンクBillboard JAPAN

 

BiSHが初のベストを緊急発売するニュース。

新型コロナの影響で苦境に晒されているライブハウスに全額寄付されるとのこと。販売も配信などはせずにCDショップでの販売のみらしい。

ライブハウスもCDショップもインディーズ時代からお世話になっていたが故の恩返しって言う気持ちが嬉しいやね。


緊急事態宣言が解除になっても、彼女たちをはじめとするミュージシャンや俳優、音楽業界も映画業界も本当に大変な時。実際、こちらも大変だが、それ以上に仕事で付き合っているイベント業者さんも悲鳴を上げているのも、目の当たりにしているのでその深刻さは良くわかるのだ。


それぞれができることをして、活動を絶やさないようにする動きがいくつも出てきているが、BiSHも予定されていたライブがことごとく中止になって大変なのに、ライブハウスやCDショップへのことまで考えている姿勢が気持ち良いよなあ。


こりゃ、7月に発売されるメジャー3.5thアルバムも応援して購入せねば!(笑)


正直実家に戻ってからなかなか毎日のように聴けなくなっているが、7月は有無を言わせず散財してやるのである!(笑)

下の娘の6月からの異動転勤が決まり、せっかくの家族勢揃いも2ヶ月足らずで終了が確定したところに、先週プレゼンした案件が金曜に敗退の知らせ。

なんだかなあの気分のところに持ち帰りの仕事もあり、土日ともちょいちょいと仕事していたのだが、無事いつものペースに戻った映画秘宝の新刊を読み、以前書きかけたまま消えてしまったと思っていたブログ記事もいくつも見つけたので、仕事漬けの土日を払拭すべくアップであります(笑)。

 

スガラムルディの魔女(2013年)

LAS BRUJAS DE ZUGARRAMURDI/英題:WITCHING AND BITCHING

監督・脚本 : アレックス・デ・ラ・イグレシア 製作:エンリケ・セレッソ 脚本:ホルヘ・ゲリカエチェバァリア 撮影:キコ・デ・ラ・リカ 衣装:パコ・デルガド 編集:パブロ・ブランコ 音楽:ジョアン・バレント

出演:ウーゴ・シルバ、マリオ・カサス、ハイメ:オルドニェス、ガブリエル・デルガド、カルメン・マウラ、テレーレ・パベス、カロリーナ・バング、マカレナ・ゴメス

 

数ヶ月前にアパートでGYAO!で鑑賞。何気に見始めた冒頭、キリストやトイストーリーに出ていたような緑の兵士、スポンジボブに透明人間などの扮装をした強盗団と子どもが宝石店を襲う。

何人かが撃たれたりするが、キリストの扮装をした主犯のホセとその息子のセルジオ、そして緑の兵士のトニーは通りがかりのタクシーをジャック。巻き込まれた客も含めて何とか現場から逃走するまでのテンポが良くて見入ってしまった。


実はホセは離婚したばかり。強盗に息子のセルジオも連れて行って実行したので(笑)、警察からそれを知らされた元奥さんは激高。

あのクズ野郎!とホセたちを猛然と追撃。当然、警察も追ってくるという笑える展開なのだ。

必死で逃げるホセたち一同はフランスの国境を目指すが、国境の近くにはスカラムルディという村があって、なんとそこは恐ろしい魔女の村だったのだ!


強盗した連中が、妖魔と出会うというと、ロバート・ロドリゲスの「フロム・ダスク・ティル・ドーン」を思い出す。あちらは前半はクライムアクション、後半はホラーとはっきり分かれていたが、こにらはのっけから笑えるコメディ仕立て。

そもそも強盗にいくのに息子を連れていく時点でホセがダメ男だとすぐわかるのだが、相棒となる単純なトニーも憎めないけどやはりアホ(笑)。

巻き込まれたタクシー運転手マヌエルなどは同情すべき連中なんだが、酷い扱いをされればされるほど笑えるキャラだし。

刑事たちも相棒が自分を下に見るのが気にくわなくて文句言いあっている二人組と、揃いも揃ってダメ男ばっかりなのがいいんだ(笑)。


この情けない男どもに、色っぽい娘、恐い母親、そしてほとんど人とは言えない祖母と、三代の魔女が関わるのに加え、えらい剣幕で追っかけてくる元妻がいるんで、自然と話は「男はアホ、女は強い」というしっかりとした軸を持ったわかりやすい展開になっているのである(笑)。

 

教育費も裁判もうんざりだ!と強盗したはずが、元妻の更なる怒りを買って追いかけられているのに、魔女のきれいなおねーちゃんについ惹かれてしまうバカなホセ。

まあ、こんなの見ちゃったら無理もないか(笑)。ホウキの使い方がエロいんだ(笑)


「女は悪魔だ。夢中にさせるだけさせといて、ポイッと捨てるか、つきまとうか」

「女は自分が優位に立っていると知ったら容赦ない」

などなど、まあラテンの血がまったく混じっていない自分でも、ついうなづけるセリフが多いのがまたなんとも(笑)。

女性が観たらあまりにアホな男どもに笑いが止まらないだろうが、男にしてみたら、笑いながらも身につまされることが多い一本なのである(笑)。


コメディ仕立てだとは言え、そこそこホラー風味も交えている。

いかにも魔女っぽい空中浮遊とか、壁面に張り付いて壁を伝い歩いたりとかの動きもきちんと見せてくれるのはOK。ハリーポッター的な呪文を唱えての魔法ではなくて、悪魔的な魔女っていうのは個人的には大いに好みなのだ。

 

ホセたちは結局はとっ捕まえられ、魔女の集会の餌食になるところだったのだが何とか逃げ出し、

加えて魔女の娘(この通り色っぽいけど凶暴なパンクスみたいなルックス)のエバが、本来は生贄になるはずのホセに惚れちゃったもんだから、ややこしいというか、すったもんだの展開になる(笑)。


最後には魔女のサバト大集会に、肉のマシュマロマン的親玉まで出てきてひゃあひゃあ言っているうちに大団円となる、スパニッシュ・ジェットコースタームービーなのであった(笑)。

 

笑いあり、ホラーあり、テンポ良し。

男は馬鹿で

女は怖い(笑)

かみさんと2人の娘に囲まれて暮らしているとつくづくそう思う(笑)。

監督のアレックス・デ・ラ・イグレシア作品はこれが初見だと思うが、お腹一杯になる飽きさせない一編であるのは間違いなしなんで、良かったらどーぞ。