あれは何年前だったでしょうか。
フィギュアスケートの高橋大輔さんがまだバリバリの現役だった頃
彼に密着した番組があってそれを見ていたんですが、
その時食べていたのがコンビニの総菜。
レポーターが思わず
「コンビニの物を食べているんですか!?」
と聞いたところ
「はい。最近はいつもこんな感じです」
とフツーに答えていたのを見て
ヤバい・・・・
マジでヤバイ・・・・
オリンピックに出るようなトップアスリートが
コンビニのご飯ばかり食べているなんて
世界で戦えないよ~?
と、老婆心ながら心配してしまったものですが、
昨日の「news every.」を見てかなりホッとしました。
人生初の自炊スタート
4年ぶりの現役復帰を発表した高橋大輔選手は人生初の自炊をスタート。
「鶏もも肉」と言いかけて「あ、鶏むね肉だ」
鶏もも肉より鶏むね肉の方がたんぱく質量は多いのにカロリーは低いですからね。
体力をつけないといけないのに太ることはできないフィギュアスケート選手にとってとても大事な部分ですが、そういうことも自炊をして初めて分かったのかもしれません。
ネットの料理サイトで情報を収集。
「料理は楽しいっていうか無。無の時間。料理を作るだけで満足」
「作るだけで満足」と言っていた割りに凄い料理です。
ナスやトマトを使った料理が多く、週に5回は自炊をしているそうです。
野菜の量がハンパない!
夕飯で残った物は翌日のお弁当に。
「取りあえず、野菜を大量に食うっていう・・・あと肉と」
コンビニの総菜で同じ量の野菜を摂ろうと思ったら
家計が破綻してしまいますよね。
バンクーバー五輪で日本男子初の銅メダルを獲得した高橋選手。
世界一と称されたステップなどで日本男子を世界のトップへ押し上げたものの
集大成として挑んだソチオリンピックでは試合直前に怪我をし6位。
演技直後は将来について「第一線で戦える気力がないから限界」と語っていました。
その8ヶ月後、現役引退を発表した高橋大輔さんでしたが新しい目標が見つからず、
「(今は)何もないですね。楽しい事ないです」
「辛い事もないけど楽しい事もないです」
生き甲斐というものを完全に見失っている感じです。
新しい生き甲斐を求め2015年にはニューヨークのダンススクールへ留学。
スケートから離れた日々を過ごした高橋さんは
「スケートをしていない自分に違和感がない。スケートをしない世界もありと感じた」と語っていたんですが・・・
帰国後はニュース番組のキャスターなど新しい分野に挑戦したり
ダンスの舞台に挑戦してみたものの
心にぽっかりと開いてしまった穴を埋めることはできなかったようで
今年7月に現役への復帰を決意。
「自分自身もうピークは終わったと思って1度引退している」
「成長できなくて当たり前だけど成長できたら、そこができれば納得できるんじゃないか」
「もしできなかったとしても納得できると思う」
高橋大輔さんが現役を引退した時
「この人全然納得していないし満足もしていない」と感じたのは私だけではないと思うんです。
「体もボロボロだし、もう気力もなくなってしまったんだから引退するしかないでしょ」っていう感じがアリアリだったので、またまた老婆心なから
「本当にそれでいいの?」「人生は一度きりなのよ?」「本当に後悔しない?」と思っていたので、今回の現役復帰は本当に良かったと思っています。
何らかの結果を残せれば一番いいのかもしれないけれど
多分、今の自分に出来る努力を全てやり尽くすことが出来たのなら
結果を残せようが残せまいが、今度こそ納得して引退出来るのではないでしょうか。
そして、人生初の自炊生活を始めたというのは
「今の自分に出来る努力」の中のひとつだと思うんです。
食事は一般人にとっても重要なものなんですから
トップアスリートにとってはまさに『命』のようなもの。
自分のその命をコンビニなんかに託してはいけないのです。
ダイエットする人も同じですよ