Commentarii de AKB Ameba版 -6ページ目

Commentarii de AKB Ameba版

AKBとかその周辺とか

words
Tags:「僕」の歌、School days

   遠い空の裾野から/朝の光が溢れ出す
   Sunrise Sunshine
   ダムの門を開けたように/今、清き水が流れて砂漠の街を満たしてく

 歌い出し。
 この夜明けは、眠ろうとしても眠れずに悶々として過ごした長い夜の果ての光だ。

 明るいメロディーとマスキュリンで華やかな女の子たちのおかげで気がつきにくいけれど、これは決して「明るい青春」のうたではない。そのことは第2スタンザの、

   空しくて切なくてやるせなくて/心の器は空っぽで

 を待つまでもなく「砂漠の街」という言葉に明らかだ。
 全ての「僕」にとってその街は「砂漠」だった。
 
 劣等感と自己嫌悪。それはひ弱な自己愛の裏返し。
 何者かになりたくて仕方ないのに、何者でも無い自分。

 眠れない時間が過ぎ、夜明けの光にやっと仮初めのやすらぎを得たのを思い出す。

 15歳だった。

 何も持っていなかった。有り余る時間だけが味方だったけれど、その時の僕はそれを知らなかった。
 ただ夜明けの光の美しさのおかげで、次の一日を迎える勇気が持てた。
 その光が「希望」という名前であることを知るまでに、まだ幾ばくかの年月が必要だった。

-- 

 新幹線に乗ったら騙されたみたいにあっという間に名古屋到着。
歌の文句の通り地下鉄8番で降りて上がって行くと、もう僕はSKE劇場の前にいた。
 何だよ、もっと早く来りゃよかったじゃんよ。なーんてね。

 ちょいと浮かれてるね、僕。
 そりゃ浮かれもしますよ。久々の公演、しかもお初の劇場なんですもの。
 公演のために買ったベルトを締め直す。
 そうそう、わざわざメタルチェックにひっかからない樹脂製バックルのベルトを買ったんだよね-。8月に。すぐ使うつもりだったんだけどなあ。やっと出番が来たよ。

 なるほど、これがグランドキャニオン。まさにその通り。
 ええ、ええ。もちろん観覧車にも乗りましたとも。おっさん一人で。
 劇場の造作は秋葉よりよっぽど上等だ。ホワイエが狭いのは共通だけど。 

 トリビア。
 栄の抽選のグループ分けって「1~10」「11~20」「21~30」って具合なのね。秋葉だと「10~19」「20~29」ってグループなのに。で、秋葉の抽選だと一桁台は9人「1~9」しかいない。
 だから抽選巡の発表は、「11番から20番」って呼ぶ。秋葉だと「10番台」。
 
 オバチャ、栄版だとちょっと言葉が多い。"Check-it-out!"とか"C'mmon"とか"Hooo!"とか。
 ちなみに難波は"Check-it-out!"の代わりに"Here we go!"で、後ろのの"C'mmon"がない。博多とジャカルタは秋葉とほぼ同じ。

 あとオバチャの時にお客はmix(タイガーファイヤーサイバー…)を打たないのね。その代わりユニゾンの「S-K-E-48」は強め。
 
 Team E。僕が最初に出会った彼女たち。
 思い出す。
 2012年5月、「見逃し公演2@TDCホール」。
「逆上がり」で号泣してた僕。
 松村先輩の速報39位を聞いて会場を飛び出し、震える指で名前も知らぬ仲間たちに報せを送った幸福な夜。
 
 あれから3年半だ。
 去る人あり、来る人あり、Team の名は同じでもメンバーはずいぶん変わった。
 上野、岩永、金子、小林(亜)、原はもういない。
 今残ってるの、磯原、梅本、木本、酒井くらいか? あの時は斉藤はまだ研究生だった。
 その代わりの新たな出会い。井出、鎌田、それからそれから。
 それに今日は、Team の枠を越えたメンバーがたくさん来ている。何でだろと思ったら、握手会があったんですね。
 おかげで青木や石田にも再会できるわけだ。

 遠方枠のシートは前から4列目。周囲とのクリアランスは秋葉のシアターより広くて快適だ。明るいし。
 見覚えのあるフラッグ。バスケのリングがなかったっけ?
 
 目を瞑って開幕を待つ。
 早く始まって欲しい。でも始まったらあっという間に終わっちゃうから、いつまでもこの時間が続いて欲しい。そんな小さなジレンマの中で懐かしのウエストミンスターの鐘が響いた。  
Tags:「僕」の歌、School days
 words

   はみ出さないようにルールを守って/壁の時計をぼんやり見てる
   水道の水が出しっぱなしで/いつの日か僕だけ溺れそうさ

 Glory days。
 どうしてこれが「栄光の日々」なんだろう。 
 僕はずっとその理由が知りたかったんだ。

--

 もうすぐ終わろうとしている2015年。
 AKBの歩みが始まって、記念すべき10周年であった今年。
 オープン10周年記念祭とか、10周年記念公演とか、それなりの盛り上がりがあった。

 それに敬愛する松村先輩にとっては間違いなくビッグイヤーだった。
 日々届けられる彼女からのメールがそのことを教えてくれた。
 
 でも僕自身のヲタ活動的には最低な年だったかも知れない。
 入れた公演はたったの2回。
 4月以降「俺何かやらかしたっけ?」と自問自答したくなるほど抽選にはじかれ続けた。まあ応募出来るのは月に数回なんだけどさ。

 DMMのオンデマの契約も、諸般の事情で全て解約した。
 新しく発売されるCDも、コンサートDVDも、発売日に届けられることは絶えて無くなった。
 タイトル曲はともかく、カップリングに隠れている名曲を探す楽しみも、今はない。

 何よりもこのブログの更新をほとんどしなかった。

 彼女たちへの愛が失われた?
 もう僕は飽き飽きしまった?

 少なくとも、最近の彼のコトバが胸に響かなくなって来ていることは確かだった。
 わかりやすい説明と繰り返しの説教、またはその両方。
 おっさんにはもううんざりだ。
  
 そんな日々の中でも、毎日届く僕の名を呼び続ける松村先輩からのメールと、月に数回だけのシアターへの応募。それだけが彼女たちの世界と僕をつなぐ細い細い糸だった。
 
 そう言えばこの6月には大阪で仕事があった。その数ヶ月前に予約したホテルは難波にした。仕事の会場からは離れていたんだけど。ひょっとしたらという期待があった。

 その夜、劇場は閉まっていた。みんなは博多へ行っていた。
 僕はグランド花月の横の居酒屋で飲み、たこ焼きを食い、ラーメンをすすり、閉まっている劇場をいつまでも酔眼で眺めていた。

 博多と栄に行く用事は、残念ながら無かった。

 暮れゆく2015年。
 このまま終わってしまうのだろうな、という漠然とした諦念。
 10周年記念の歳末なのに、なんてしけてるんだろう。
 
 そんなある日、ふとしたきっかけで見直した何度目かのUC公演ザ・ファイナル。
 ステージには松村先輩と(元)研究生たちと頼もしき助っ人。

 ちょうど1年前のアンフィシアターでの幸福な時間を思い出す。
 忘れかけていた研究生mixを小声で唱えてみる。「おしりん!れおな!わんちゃん!おぎりー!...」
 名古屋に行く用事はなかったなあ。来年はあるかなあ。

 「用事が無ければ作っちゃえよ」。

 ささやいたのは悪魔だったのか天使だったのか。

 「遠方枠ならずっと先だしスケジュール調整できるんじゃね?」。

 シアターの応募に続いて勢いで押してしまったSKE劇場、「申し込む」のボタン。
 その夜、忘れた頃に栄からの初めてのインヴィテーションがやって来た。
 僕にとって最初の出会いだったTeam E。演目は「手つな」だ。

 なるほど。
 奇跡は起きるものではなく起こすものだって何度もかおたんに教わってたじゃないか。
words
Tag: Greeting

   PARTY! さあ楽しみましょう!
   PARTY! 夜はこれからだよ!

 戸ヶ崎さん、レポありがとうございます。
 ネット界隈は余韻でいっぱいですね。
 「客席最前列に空席が1つあった」。
 お会いしたことのない方なんですが、AKBはもうそういうこととは関わりのない存在なのかな、と思っていたのでちょっと嬉しくなりました。
 
 10周年、おめでとうございます。
 
words

   夢を死なせるわけにいかない/あきらめるなよ
   高鳴る胸の鼓動を/もう一度

 
 努力すれば、夢はかなう。

 かつてAKBとはそういう場所だった。
 たくさんの少女たちが、それを信じ、
 たくさんのヲタどもが、それを支えた。

 だが長い年月と、たくさんのお金と、
 大人の思惑がそれを変えていった。

 「どんなに努力しても、夢を見られるのは選ばれた者だけ」。

 かつて輝いていた言葉が色あせ空しく響いた。
 たくさんの友が、傷ついた魂を抱いて去って行った。

 ああ、でも。
 僕らにはかおたんがいた。
 どんなに干されても、
 どんなに叩かれても、
 「夢を死なせるわけにいかない」
 その言葉一つを旗印に立ち続ける、
 松村香織がいた。

 「努力すれば、夢は必ずかなう」。

 2015年6月6日
 僕らはこの日のことを語り継ごう。
 松村香織の夢は、僕らの夢。
 そしてかつて輝いていた言葉を信じ続ける者全ての夢。

 かおたん、本当に本当におめでとう。
words

   汚れている真実/目を背けているより
   自分の掌で/酷いものもちゃんと受け止める

 
 42枚目のシングル(メジャー40枚め)。
 血みどろの戦いへの招待券が添付された新曲のタイトルが「僕たちは戦わない」とは、なんとも強烈なアイロニーだ。

 そのアイロニーまみれの「汚れている真実」とは一体なんだろう。

 たとえば、「誰にでもきっとチャンスの順番が来るから、それを待っていつでもセンターに立てるように精進しようぜ」という教えが、実は全くのインチキであったということだろうか。
 それともかつては神や母親に捧げられた誓いが、古ぼけた御幣のようにとっくの昔に捨てられてしまっている、ということだろうか。

 わかってる。
 僕は言っても詮のない嫌味を言っている。
 
 僕はもう大人なんだから、信じたいことを真実だと思えばいいってことくらい知っている。それを否定する不都合なエビデンスが出てきても、少し目を背ければいいだけの話だ。「真実はひとつだ」なんて野暮はいらないし、あからさまな「嘘」だってきれいに磨いて、リボンをかければ「詩的真実」と呼ぶことだってできる。

 何よりもたかが娯楽だ。パスタイムだ。どうしても気に入らなければ、他のことで時間を殺せばいい。
 
 ああ、それでも心の内のガキが叫ぶ。
 俺は信じたい。
 「努力は報われる」と。
 「夢はかなう」と。
 それを信じている、親子ほど年の離れた俺の大事なトモダチの努力が報われ、夢がかなう日が来ると。
 そしてあそこは、今でもそういう場所である、と。

 今や巨大な産業と化したAKB48の片隅で、なんだか場違いのようにひっそりと、でも確かに続いているTeam 8のムーブメント。
 「大人AKB」とか「バイトAKB」とか、うたかたのようだった企画モノの一貫だと思っていたのに、週末限定とは言え着実に歩みを進めていた。「週末ヒロイン」ってこういうことだったのね。

 「汚れている真実」。
 現在最もそこから遠い場所にいるであろうTeam 8のメンバーにこの曲を歌わせるとは、秋元先生もまだAKBという運動体に多少は興味が残っているということでしょうか。

 歌詞はやっつけですよ。
 というか、秋元センセ、コピーしてカットしてペーストして、空いたスペースの前後の調節が終わらないうちに締め切りが来ちゃって、おいまだ直し終わってないよってのに秘書がメールで送っちゃったって感じだよね。

   存在する真実/ずっと避けていたのは

 とくれば、当然その後に「避けていた」理由を述べるでしょ。それがない。

   これからの人生/絶望したくないと思ってた

だって。
 これは「絶望したくないと思ってた」から、避けていた、ってことなのか。それとも「絶望したくないと思ってた」けど「絶望してしまった」のか。 

 まあそんなこたどっちでもよろしい。
 大事なのはそれを歌っている彼女たちの方だ。

 「Team 8選抜」は10名。
 僕が呼ばれたPARTYに来ていた横道と永野が選ばれていて、素直に嬉しい。
 どちらも印象に残ったメンバーだった。特に横道。
 言っちゃなんだかちょっと吊り目の、特にべっぴんさんという訳ではない、あの場所ならでは出会い。ステージでの彼女を知らなければ、なぜあの10人に横道が入っているのかを理解するのは難しいだろう。
 その彼女が選ばれたってことは、ちゃんと見ててくれている人がいるってことだ。
 ま、後列だけどね。

 PV。
 学校とおぼしき建物の屋上でのダンスシークエンス、線描で埋められた黒板、雑然とした椅子や机に占領された教室等からは、「軽蔑していた愛情」を思い起こさせる。

 秋元からのまさに自死を選ぼうとしているこどもたちに向けられた直接的なメッセージにはじまる「軽蔑していた愛情」のPVは、いじめ、自殺、満たされない愛情希求等々およそアイドルらしからぬテーマによって満たされていた。今見直しても息が詰まりそうになる(もっともみんな若くてカワイイんだけどね)。

 明らかにその「軽蔑」へのオマージュである「汚れている真実」のPV。
 少女たちの内面では血が流れ、石像の頭は砕かれ、黒板と教室は混乱に満ち、手の汚れはいくら洗っても落ちず、髪は切られ、美しい花は燃やされる。
 彼女たちはほほえみを浮かべ続けてその「真実」を受け入れて行く。

 これって「軽蔑」のわかりやすい絶望感より、よっぽど深い病理だよなあ。
 黒焼きと化したランチを食べる永野を見て、ぎょっとする横道がちょっとした救いになってるよね、というのは贔屓目かしら。それにしても何のメタファーなのかしら、黒いランチ。あれかな、可愛い顔してセリカってケッコウ腹黒じゃんってことかな。

 そしてダンスシーン。
 横道の独壇場だろ悪目立ちしてんだろこりゃと思ったらさにあらず。
 みんな踊れてるんだな。これ見たい。生で見たいよこれ。って、これシアターでやってんじゃんか何やってんだよ俺ちゃんとDMMでいいから確認しろよいや見に行けよすぐ応募しろよ。
 うーん、土曜なら何とかなるかこれ。

 もう「PARTY」の時期は過ぎたのかもしらんね、彼女たちも。

 久しぶりの"Dark side of AKB"。
 というか、これこそがAKB。
 そうですよね? カギさんメトロさん
 うひゃあ。
 去る者日々に疎しとは言うものの。
 なっちゃんのバースデイを失念するっちゃどういうことよ。

 今日、仕事の帰りにふいに「マジジョテッペンブルース」が聞きたくなっちゃったの。
 で、その流れでシングルのカップリング曲をずっと聞いてた。
 しみじみ浸って聞いてた。
 タイトル曲よかカップリング曲のPVの方がずっと印象に残ってるなあ、「君について」とか何回見たろう、とか。
 「野菜シスターズ」の野菜、すいぶん忘れてるなあ、とか。

 で、流れてきた「抱きしめちゃいけない」。略して「めちゃいけ」。カット無し長撮りの絵がぽーんと頭に浮かんできて、その中にいた26位のなっちゃん。
 ブランコに座った瞬間にぶるんと揺れる木。
 
 やっべ、誕生日昨日だ。
 なに忘れてんだよなあ。
 ちょっと遅くなりましたが、お誕生日おめでとう、なっちゃん。

 「Vamos」でエキストラ役の男の子になってたなっちゃん。落とした鞄のチャームにちらりと写った小さな写真、たぶんあれなっちゃんだったよなあ。

 で流れた「羊飼いの旅」。
 どうか、迷える子羊を見捨てないで下さいって羊飼い秋元先聖先生に願ったんだっけなあ。そん時にはもうなっちゃんはいなかったけれど。

 その後流れてきた、耳に残るイントロ。「ぐぐたすの旅」だ。
 松村先輩の出世作。これも見たよね。何回も見た。
 
 「夢の河」。ああ、あっちゃんのこのファルセットの出し方好きだったな。
 そして「ドレミファ音痴」。疾走する松村先輩。
 この辺まではじっくり聞いてたんだけど、そっから先はスキップスキップでスルー。スキ!スキ!スキップ!で既読スルーじゃないぜ。
 
 やっとひっかかった「LOVE修行」。劇場盤なんでPVなかったんだっけこれ。アンパンマン西野のシュシュシュシュシュシュが見たかったのにな。
 そっから先はほとんど印象なし。かろうじて「Party is over」がちょっと思い出せるくらい。
 あ、名曲「2人はできてる」があったっけ。

 「僕たちは戦わない」、一枚も買ってないもんなあ。
 聞いたらがっかりするんかなあ。
 でも「うちの子」島崎がついに実力で「黄金センター」を掴んだ曲だからなあ。聞いてやんなきゃいかんよなあ。あ、横道と永野が出てるヤツだけでも買うかな。うん、そうしよ。
 words

 なんか新しいCD出てたんですってね。
 もう41枚(メジャー39枚)目なんですってね。
 あと「人事異動」があるんですって?
 松村先輩が御昇格されたことは素直に喜んでおりますけれど。

 まあ、どうでもいいや、そんなこた。僕には関係ないこと(松村先輩の昇格以外は)。
 今の僕に興味があるのは、あの場所だけ。
 
 2014年4月3日。
 シアターからの2月ぶりのインビテーション。

 いつものようにお賽銭を投入し、「誰かのために」ステッカーを受け取る。
 大判のヤツ。3月11日からあとしばらくはおっきいのが流通するんだよね。

 抽選は6巡。迷わず立ち見最前センター。 
 シアターで見る、三度目の「RESET」、ロビ観を入れれば四回目だ。前回は下手座席に座って、半分くらいは柱を眺めていたのだけれど、今日は違う。目の前には広々とした視界だ。

 前回の「アイドルの夜明け」では前座ガールがいたんだが、今日はない。
 そう、バイトの子はもういない。そうだよね、所詮バイトはバイト、使い捨てだもんね、とはイヤミの言い過ぎかしら。

 それでもオバチャ、イントロが流れれば高まらずにはいられない。

 小学生並みの感想を言うならば、「楽しかった」。
 時折、ここに西野や岡田や岩立や彩希がいないことを寂しく思う瞬間があったけれど、やっぱりあっという間に終幕になった。
 
 ただ前回、柱の陰に隠れて見えなかったものが見えたような気もした。
 すなわち、彼女たちはTeamではない、ということ。
 Teamではなく、たまたまそこに同時に居合わせた、AKBの子たち。
 もちろんそれは、僕にそう思えた、という極めて個人的な感想でしかない。たまにしか現場にこないポッと出DDが何を言うかとお叱りになる向きもあろう。

 でも最近見たTeam 4のステージに比べて、Team のまとまりというものがどうしても感じられなかったのだ。

 たとえばいわゆる「MC」。
 曲間のおしゃべりと言ってしまえばそれまでだが、公演の雰囲気を盛り上げる大切な要素である。
 ただ話せばいい、というわけではない。
 メンバーの話を別のメンバーが拾い、時々客に投げかける。呼吸のいい客がいればそれを利用して広げる。そうすることによって、客とメンバーの距離を縮め、客もまた公演の一部なのだという意識を醸し出さなければいけない。
 ただ「もっと盛り上がって」「大きな声を出して」ではダメなのだ。
 そういうMCができる背景には、メンバー同士の信頼関係、つまりはTeamとしての繋がりの強さがなくてはならない。 

 だが、今日のMC。
 お互いに遠慮し合い、探り合い、そつなくまとめようとしているように思えた。
 話しにくい「お題」だったのかもしれないが、転がりかかった話を誰も拾おうとしない。
 はなはだしきは「お題」に対して「思いつかない」で終わらせてしまう。
 そこに誰かから何らかのツッコミが入れば、「無」もまた「有」に昇華することもあるのだろうが(ま、たいてい失敗するのだが、nothingではなくなる)、ただ「いぇー」で流してしまう。
 この辺の繋がりの希薄さは、たとえばTeam MのMCの暑苦しいほどの濃厚さに比べると天地の差がある。
 かろうじてTeam らしさを取り繕おうとしていたのは、岩佐くらいだったろうか。
 
 Team意識の欠如。
 田野優花欠場のサブスティチュートがTeam 4の大森だったことがその象徴だろう。そう言えば前回僕が見た時も欠場した藤田のサブはTeam Aの谷口だった。
 いわゆる「スタベン」制のTeam構成なのだから、Team Kの他のメンバーが穴を埋めるのが本来のシステムのはずだが、あっさり他Teamからの助っ人。
 田野ポジションができるメンバーがいなかった、ということなんだろう。だから出来るメンバーを呼んだ、と。何よりも大事なのは公演が成立することなのだから。
 だがそこにTeamとしての矜恃というものはうかがえない。

 前にも触れたけれど、同じような事態に陥った時栄ではたかまさんこと阿比留李帆がスクランブル出演、これまでやったことのないポジを、その日のうちに習得して舞台に上げた。
 たかまさんのスクランブルの背景には、KIIとしての強烈なTeam意識が存在する。

 もっとも、現在のAKB本店に関して言えば、これだけポピュラーになり巨大化したグループにあっては、Team 意識はすでに無用の長物なのだろう。
 Team Kのメンバーである、ということは、単に「RESET」公演に出ることができる、くらいの位置づけでしかないのかも知れない。
 どのTeam に属しているかよりは、「テレビに出られる組」「グラビアに載せてもらえる組」に入れるかどうかの方がはるかに重要なのだろう。またぞろ「人事異動」もあるしね、帰属意識を持てって方が無理難題なんだよね。
 「ペナントレースw」もぽしゃるわけだ。
 でも「ドラフト」はまたやるんでしょ。今あるTeamを解体した直後に。
 首尾一貫しないことにおいて首尾一貫しているのがAKBだよね。
 そら中学生にも怒られますわ。

 Teamについては要は僕の繰り言だ。すでにAKBのTeamは、かつてのそれとは異なった存在であると考えるべきなのだ。
 それもまた、ひとつの「RESET」。

   仲間たちが/支え合った
   抜け出せない/生ぬるい水

 Teamの仲間の存在を否定するかのようなこの言葉もまた、秋元先生のご託宣だったのだろうか。

 などとつらつらネガティブっぽいことを書き連ねたけれど、だからと言ってステージを楽しめなかった訳ではない。というか現場は圧倒的に楽しかったのだ。

 後藤萌咲。
 前回何の情報もなく「RESET」を見た時に心惹かれた少女。つーか、少女まで行ってない「こども」だよなもえきゅん。今日はこの人を見よう、決めて来ました。
 やっぱりいいですね、もえきゅん。西野横道の系譜につらなるガチャガチャダンス。
 後列はじっこにいても手を抜いてない。表情のつくり方も工夫していてる。
 俺こういうの見てると、どんどん気持ちが高まっていくんだなあ。
 ただ惜しむらくは余りに線が細くて、与えるインパクトが弱い。ちゃんと喰ってんのかなあ。
 ここ乗り越えたら新たな公演モンスター登場なのだが。

 相笠。
 どこかで何かをこじらせてしまったらしい相笠。
 かつて見せた、周りを圧倒するようなパフォーマンスを見せることはすっかりなくなってしまった相笠。
 それでもTeam 4「パジャマドライブ」公演の「純情主義」のターンは鮮やかでした。
 夕べの「制服レジスタンス」もよかった。
 この曲、細かな所作が多いでしょ。いちいち意味ありげなフリが次から次へと連なる難曲。
 相笠はそれを全く何の苦労もなさそうに、けだるそうに、綺麗に決めていく。
 一緒にやっている下口は一生懸命あわせてるが、残念ながら「一生懸命」はこの歌の心からは最も遠い概念と言わざるを得ない。トリオのもう一人、宮崎はあわせようとしないというか好きなようにやってる風で、むしろその方がこの曲にはふさわしい。
 ああ、思い起こせばこの曲、相笠が慕う板野のための曲だったんだよなあ。
 相笠、この曲では板野を追い越したかもなあ。でもケツの「どん」はまだ△の勝ちだけど。
 
 湯本。
 前回見た「RESET」にも出ていたはずだが、この時は全然印象に残らなかった。
 柱で見逃したのか、湯本が伸びたのか、すげえかっこよかった。
 
 島田。
 「ちょーぜつかわいい、しまだ」とコールされてフイた。
 まあ島田は島田と呼ぶべきだよな、やっぱり。
 「オケラ」の島田はよかった。
 「オケラ」、要するにふられたビッチの曲でしょ。なんか髪振り乱した島田がすげえ入り込んでた。ちなみにその前曲「毒蜘蛛」は不運な処女喪失の曲。Team Kの、というかAKBの厚みって、こういうダークサイドの存在ゆえでもあったんだけどなあ。
 
 鈴木(紫)。
 すらっと伸びた手足が綺麗だった。「ジグソーパズル48」では、女神さまのようだった。もうすぐ辞めちゃうんだよな。見られてよかった。
 
 北原。
 一昨年の10月、「Waiting」公演で一回見てるはずなのだが、この時はさほど印象に残らなかった。でも夕べは何度もその目に吸い寄せられてしまった。不覚。
 
 終演後、後藤萌咲と湯本と北原に声をかけたかったのだが、客がステージ前をぞろぞろ歩く「お見送り会」やらなかった。もうやめちゃったのかなあ。さびしいなあ。せっかく張り切ってシャレオツネクタイしてったのに。
 今となっては「ハイタッチ会」の軽い握りなんて夢のまた夢だねえ。
 4年めの3月11日。

 当選しないだろうな、と思いながら応募したのだけれど、やはりダメでした。
 まあいつか呼ばれる日が来るでしょう。5年めか、10年めか。
 AKBと呼ばれる運動体が続く限り、この日は特別な日であり続けるでしょう。

 4年前。
 あの頃、僕は駆け出しのヲタでした。

 一人一人、メンバーの顔と名前を憶えていくのが楽しくて仕方ありませんでした。まるで新しいガールフレンドが増えていくような気分。
 とびきりのベッピンさんじゃないけど、それぞれ個性があって気のいい女の子たち。

 2011年3月11日、僕は館山界隈にいました。
 そう、「会いたかった」PVのロケ地。
 ダンスショットを撮影した灯台、麻里子さまたちがお茶していたカフェ、高橋と優子さんが駆け抜けた線路沿いの道と駅、そんなところを巡礼していました(仕事のついでに、ね)。

 昼過ぎ、何の問題もなく船で東京湾を渡り、高速道路でオフィスに戻りました。海は穏やかで、道はスムースに流れていました。
 デスクに座って仕事に取り掛かった午後3時少し前。
 
 揺れがすんだ後、オフィスのテレビに映っていた、空からの光景。
 海が陸をのみ込んでいく。家、畑、自動車、そして人を。

 それからの日々、直接被災したわけでも、身内やともだちを失ったわけでもなかったけれど、見上げた空からたくさんの剣がぶらさっているのが見えるような、不安な日々でした。その間、僕はバカみたいに彼女たちの曲を聴きながら過ごしていました。
 そうすることでやっと心の平安を保っていたのかも知れません。

 「誰かのために」。
 身内でも恋人でも友人でもない、それどころか一生会うことのない、ただ「人間」という属性を共有するだけの、どこかの「誰かのために」。
 今にして思えば彼女たちが歌う、その歌に込められた思いに支えられていました。
 感謝をしなければいけませんね。

 4年めの今日。
 我が敬愛する松村先輩は宮城に、最近会ったばかりの岡田(奈)と西野と岩立と彩希は岩手や宮城に行っています。
 僕らの代わりに、僕らの知らない「誰かのために」。



  

 
words

 久しぶりにTeam 4の公演を見て感じたこと。
 まあツキナミなんだけど、みんな成長したねえ。身長的にもパフォーマンス的にも。ヲタどのも視線に晒され続け、数千人と握手を続け、ある者は放送局でスタジオのライトを浴び、ある者はそれをテレビで見る。
 こういうことは、思春期の女の子達の成長にきっとものすごい影響を与えるんだろうな。

 西野未姫と岡田奈々。
 この二人がTeam 4の中核であるという意見に賛同してくれる人は多いだろう。
 今日の公演はそのことをもう一度思い出させてくれた。

 西野は相変わらず明るく人なつっこく、無邪気でうるさい(印象、あくまで印象ですよ)。
 M1の「アイドルの夜明け」のバンドメジャー、Team 4では加藤がわりとおしとやかにやってるって印象だったので、幕開けのあの激しい指揮杖にちょっと混乱してしまった。
 誰だありゃ、ってよく考えたらこんな動き西野しかいないじゃんねえ。
 「ちょお前それマジ?ふざけてんの?」って感じで、正対するメンバー(たぶん土保)が吹き出しそうになってた。もちろんマジだよマジ。
 やっぱり目が奪われるよねえ、あのパフォーマンスには。

 そして岡田(奈)。
 かつてステージで「笑うのが苦手」と心の内を吐露した少女が、満面の笑顔で、ホントに楽しそうに「アイドルの夜明け」を歌っていた。
 一方でその静かな激しさは健在。「拳の正義」で僕はホントに蹴飛ばされそうになって、思わず前の席の人の陰に隠れそうになった。
 
 二人とも、後列の端っこでも決して手を抜かない。客が見てようと見ていなかろうと(まあ見てるんだけどね)、どの場面瞬間を切り取っても、大文字で書かれた「全力」が全身にみなぎっている。

 でもこの二人が似ているかというと、ずいぶんと違う。

 岡田(奈)は「こうあるべき自分」に対峙し、そこに向かって突き進むどこか求道的なニュアンスがある。
 西野は「どうやったってこうなっちゃう自分」を地のままに解放して、自由に振る舞っているように見える。

 曲の時だけじゃ無い。たとえばMC。

 軽く微笑みながら自分を制御している岡田(奈)。本質的には自分を語るのが得意ではない。
 それに対し西野はあくまで自然体。うるさいほど(印象ですよ)くるくる変わるその表情は、自由でいながら観客の目を楽しませることを止めない。それが時折見せる、(特に岩立に対する)軽い嫌悪の表情でも。客に見せることを意識しているのかというと、どうやらそうでもない。 
 見られることに無自覚で、でもちゃんと「見せもの」として成立している。
 よく西野のことを渡辺と似ているという意見があるけど、全然違う。
 渡辺は「アイドルであること」に十分自覚的である。「表と裏」と言ってしまえばちょっと言葉がアレだけど、「アイドルとしての渡辺」と「素の渡辺」がちゃんとあって、それを本人も客も十分に理解している。で、「裏」というか「素」の部分が時々垣間見えるのが、ファンへのご褒美になっているのが21世紀的だよね。もちろんこれとてある程度はコントロールされているものなのだろうけれど。 

 西野と岡田(奈)。
 やっぱ別格だよなあ。
 別に「お見送り会」で西野が「あ、見えてたよ-」と言ってくれたり、岡田(奈)が「おしゃれなネクタイ-!」って言ってくれたからじゃないぞ。たぶん。
 どっちも世の中一般に言うアイドルのあり方じゃない魅力なんだが、惜しむらくは今のところその魅力の射程距離が30m程度しかないこと。
 電波にはなかなか乗らないんだよなあ。

 話のついでに岩立。
 久しぶりに見た岩立は、ちょっと窮屈そうに見えた。前はもうちょっと闊達な感じだったんだが。
 あれかな、かわいいかわいい表現をすればするほど、西野が「いやだ~」てなるのがきついのかな。「うふふふふ」とかね。
 ガキの西野にしてみれば「媚び売ってる」みたいでイヤなんでしょうね。
 でも極論すれば媚びを売らないアイドルってそもそも存在矛盾だろ(すいませんすいませんキモシタモモカ大先生のこと忘れてました。大先生は例外ですすいません)。
 お子ちゃまばかりのTeam 4では貴重な大人メン。「手書きコメント」の自分の名字に常に「いわたて」とルビを振ることを決して忘れないプロ意識の高さを持った人。
 もっと痺れさせて欲しい。

 佐々木。
 薄倖キャラからハピネスキャラへの転換。
 最初はちょっと無理をしている感があったが、うまく行ってるみたい。
 
 ヒラリー。
 赤毛になってた。
 研究生の頃はそこはかとない「変なガイジン」テイストがあったけど、それはなくなってた。ちょっとあった方がいいのかもとか思ったりして。
 「対角線」では西野ときっちり。さすが。

 彩希。ちゃんと変換できるお利口なATOK。
 「真っ赤なゆいりんご」って一時やめてたけど、やっぱりいいよね。 

 土保。
 「チョコレート」、ピンヒールであれができれば凄いんだけど。ってかそれってあまり目立たない柏木の凄さだよねむしろ。

 込山。
 一人称を自分の名前で呼ぶ子って苦手なんだけど、この子は別でした。
 西野にMCを邪魔されてもめげずにスマイル。最後までいい笑顔でした。
 
 前田(美)。
 何か迷ってるのかな?
 
 まりんちゃん。
 耳が小さくなってた?
words

 全国のヲタの皆さん、あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。

 え、もう2月だって?
 旧正月にはまだ早いって?
 
 ふふふ。僕にとっての新年は本日この日からなわけですよ。
 はい、ご明察、2015年初の公演ご招待。演目は「うちの子」Team 4による「アイドルの夜明け」。やっと見ることができました。

 実はこの公演、去年の5月にも当選していたんです。5月28日でした。
 当選メールが届いたのが5月25日。そう、あの忌まわしい事件が起きた日でした。
 朝応募メールを送った日曜の夕方、事件が報じられました。
 直感的に「ああ、これでしばらく公演はお休みだな」と思ったのを憶えています。「今日の応募は無駄だったな」と。
 だからその日の夜、当選メールが届いたのがとても意外でした。それもかなり早い時間。大河ドラマが始まる前だったよね、確か。

 安全のために初めてのお客さんではなく、これまで何度か劇場に足を運んだことがあるリピーターを選んだのかな、と想像しました。自分が一見さんではなくお馴染みさんと認定されているのかしらん、とも(後にメトロポリス@さんもこの日に当選されていたことを知り、その意を強くしました)。

 でも結局5月28日の公演は流れてしまい、以後「アイドルの夜明け」を見る機会には恵まれませんでした。あ、もちろん振り替え当選の権利は貰ったんですけどね、諸般の事情で活用できなかったの。おおお、もったいないもったいない。

 「アイドルの夜明け」、このまま見ずに終わっちゃうの?
 いやいや、そんなことはないでしょ。「うちの子」の公演は、僕は最低1回は必ず見ることができるんです。「RESET」「太陽」「パジャドラ」「手つな」、みーんな呼んでもらったもん。
 シアターの女神はそのおつもりのはず。
 
 ね。ということで、ちゃーんと届きましたよ。ご招待メール。

 抽選は6巡。立ち見最前も空いてたけど、前回に引き続き座ってしまいました。だって立ってると腰に来るんだもん。中央4列目、親子カップルシートの上手寄りは、下手に広い視界が確保できてなかなかの良席でした。

 幕開け。
 倍乗りで指揮杖と髪を振り乱してマーチングバンドを率いるのは…
 西野だ!
 こんなバンドメジャー、見たことないぞ西野!
 止まったら死んじゃうと言わんばかりに全力で躍動し続けるぞ西野!

 そう言や最初に彼女に出会ったのもこの辺りの席だったっけ。
 忘れもしない、「僕の太陽」の「向日葵」だった。

   Ready! GO! GO! GO!/Ready! GO! GO! GO!
   アイドルの夜明けが来た
   Ready! GO! GO! GO!/Ready! GO! GO! GO!
   あの太陽は私だ

 背と髪が伸び、ちょっとだけ大人びて、その分周りを照らす力も増した。
 うん。そうだ。西野、あの太陽は確かに君だ。