1496年から1499年の間、共にロドヴィゴ・イル・モーロに仕えていた数学者ルカ・パチョーリのために、レオナルドは幾つかの多面体を描いている。
これらの多面体の中には「プラトンの正多面体」や「アルキメデスの多面体」が含まれており、更にレオナルド自身による多面体もある。
プラトンの正多面体は全部で5種類あり、それぞれ元素と対応しているとプラトンは考えていた。
正四面体=火
正六面体(立方体)=土
正八面体=空気
正十二面体=天
正二十面体=水
ちなみに、これらの正多面体はプラトンが生きた紀元前427~347年よりも、もっと前に発見されていたらしい。
パチョーリの記録によれば、1498年にレオナルドはある書物を書き、「5種類の正多面体の驚くべき作図」を行ったと伝えている。
こちらはアルキメデスの多面体を元に、レオナルドがデッサンした多面体である。
神聖比例のための挿絵(切頭二十面体)
神聖比例のための挿絵(五方十二面体)
参考文献:プラトンとアルキメデスの立体~三次元に浮かび上がる美の世界 ダウド・サットン著 青木薫訳