【はじめに】

 

 前項で概説しましたように、ワイピオ渓谷の水系の問題は渓谷だけに留まるものでは

ありません。ハワイ州政府としても、ワイピオ渓谷という一地方の保全計画というよ

りは、ハワイ島の水利開発・維持・保全計画の一部として取り組む必要が有ったでし

ょう。そのためか、計画書を作成する段階での、多くの利害関係者の間の意見交換の

部分は印象に残るものです。現在の日本では少なくなっているのですが、過去の国土

開発計画などでは同様の、長期に渡る意見交換が有ったと聞きます。そのようなこと

から、第3章と第4章もそのままの形で収録することにしました。 

 

 

 

 

 

 

【計画書第3章:市民参加】

 

これまで、多くの作業グループや対策会議が、一般からの意見に基づいてワイピオの

河川管理問題に取り組んできました。1970年代には、ワイピオ渓谷基本計画[9] で、

今日でも問題となっている多くの他の懸念事項とともに河川問題が取り上げられまし

た。基本計画以前にも、米国陸軍工兵隊による調査がいくつか実施されています。

この河川管理計画の策定に対する一般の参加は、ワイピオ渓谷の農民が NRCS の支援

を求め、約 7年に渡って話し合いが行われたのが始まりです。この中で、計画におけ

る代替案や実施戦略の策定では、歴史的文書や過去の教訓も考慮されました。

 

   訳注:NRCS ~ US Dept. Agriculter, Natural Resource Conservation Service

         米国農務省 天然資源保護局

 

 

  1999年から 2002年までの活動

 

NRCSとハワイ州農業局(HDOA)が低所ハマクア用水路流域の環境影響評価書を作成

している間、ワイピオ タロ農業協会は、ワイピオ水系が ハマクアへの農業用水供給に

利用されたことで、彼らの河川管理活動が影響を受けたと述べました。    そのため、

NRCSと HDOAは、渓谷の資源問題に関する共通の理解を深め、ワイピオ渓谷の地域社

会が策定した目標を達成する方法を探るために、ハワイ大学マノア校 都市地域計画学

部の大学院実習に資金を提供し、その目標達成を図ることに同意しました。NRCSは、

また、ワイピオ水系管理計画の支援に同意し、低所 ハマクア用水取水口に関する土地

取り扱い手順の範囲を渓谷に拡大しました。

 

   訳注:HDOA ~ State of Hawai'i, Department of Agriculture

          ハワイ州 農業局

 

都市地域計画学部の学生は2つの実習レポートで、計画策定の基礎の多くを提供しまし

た。[10,12] 大学院計画コースの二回の実習では、コミュニティからの情報と、渓谷

の歴史、農業、文化的価値、天然資源管理、公共アクセス/観光に関する歴史的文書の

収集を開始しました。コースの学生は、歴史上のさまざまな時点の河川オーバーレイ

を組み合わせて河川システムの変化を評価し、複数のコンピューター マップを作成し

ました。実習の教授 Luciano Minerbi 博士はワイピオ地域会の設立と運営に協力し、 

ワイピオでの地域社会の構築を支援しました。その結果、2003 年春にはワイピオ渓谷

地域行動計画の草案も作成されました。   

 

 

  【大学院実習の学生たち、1999年 10月([8] Section 4 より)】

 

 

2000年 11月、NRCSは 2人の地形学者を招き、周辺地形の観点からの川の挙動の説明

を求め、自然界における川の動的な動きに矛盾しない対応処置を勧告するように依頼

しました。2001年 11月には、 ビショップ博物館ハワイ生物調査所(HBS)による、

ワイロア川下流域の在来・外来 生物調査が実施され、下流域の在来・外来の水生植物

や動物に関する情報、および在 来種の生息地を保全するための河川管理方法が提示さ

れました。2001年 12月と翌年 2月には ワイロア川の横断面調査も行われました。

   訳注:HBS ~ Hawai'i Biological Survey, Bishop Museum, Honolulu, Hawai'i
         ハワイ生物調査所

2002年 8月、NRCSとビショップ博物館は、ワイピオ渓谷で、科学者と地域社会の間の

対話促進を目的とした会議を主催しました。そして、同年 10月、水資源管理委員会

  (CWRM)  は、ワイピオ タロ農民協会が川の砂利を除去するための河川変更許可を承

認しました。これにより、ワイピオ渓谷の農民と住民が将来 CWRM 許可を取得するた

めの手順が確立されました。その年の 12月、米国陸軍工兵隊はタロイモ水田、および

将来問題になりそうな地域の地図を作成しました。

 

   訳注:CWRM ~ Sate of Hawaii, Dept. Land and Natural Resources

          Commission on Water Resource Management

          水資源管理委員会

 

 

 

 

 

 

  2004年から 2005年までの活動

 

この地図情報という強力な技術基盤に基づき、NRCS とワイピオ地域会は、2004年か

ら 2005年にかけて ワイピオ地域の個人や他のグループと追加の会議を開催し、計画

で対処する必要のある問題を特定しました。2004年 12月、ワイピオ展望台で地域集

会が開催され、ワイピオの河川管理に関する問題と可能性について自由討論が行われ

ました。 これにより、河川管理計画の見通す範囲が定められ、地域社会が計画策定に

関与する意欲が新たにされました。

 

  【2004年 12月の地域集会(Figure 11: December 2004 Community Meeting)】 

 

 

2005年 2月には、ホノカア学校のカフェテリアで別の地域集会が開催され、多くの規

制当局や政府の代表者と河川の許可手続きについて話し合いました。同年 8月には、

渓谷において、農家や住民が河川の生物資源について話し合う生物学ワークショップ

が開催されました。

 

 

【生物学ワークショップの様子(Figure 12: Participants in the August 2005 Biology Workshop)】

 

 

2005年 9月には、農民、住民、郡および連邦政府の代表者らが集まり、ワイピオ川の

管理に関する幾つかの実行可能案を検討しました。2005 年 5 月から 9 月にかけて、

個々の農民や住民と数回の追加会議が予定され、ワイピオ渓谷の伝統的な慣行と現在

のニーズについて話し合いました。ワイピオ渓谷の緊急流域保護作業に関する会議も

開催されました。最後に、同年 10 月に渓谷内の各々の用水路の管理者との会議、11 

月に一般の人々との会議が開催され、管理計画案に関する意見が集められました。そ

の後、ワイピオ渓谷の地域の人達との会議が開催され、管理計画案に対して寄せられ

た質問に回答し、意見を受け取りました。 

 

 

 

 

 

 

 

  関係した機関・組織

 

この計画の策定には、多くの利害関係者が特定され、関与しました。まず、ワイピオ

渓谷河川管理計画の策定にあたり、以下の機関・組織がさまざまなグループや個人か

らの意見や提案を取り入れる取り組みを主導しました

 

 

  【計画の策定を主導した機関・組織】

 -------------------------------------------------------------------------

  米国農務省 天然資源保全局 (USDA NRCS)

  マウナ ケア土壌水保全機関 (MKSWCD)

  ワイピオ地域会 (Waipi'o Community Circle, WCC)

 -------------------------------------------------------------------------

       訳注:MKSWCD は準州政府組織

 

 

 この計画に必要な情報や助力の多くは、個々のタロイモ農家と渓谷の住民から提供さ

れましたが、次の多数の機関や組織からも提供されました。

 

 

  【情報や助力を寄せた、その他の機関・組織】

 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

  非営利組織と地域組織
    ワイピオ タロ農業協会 (Waipi'o Taro Farmers Association)
    ワイピオ渓谷地域協会 (Waipi'o Valley Community Association)
    Earthjustice
    ハワイ生物調査所 (Hawaii Biological Survey)
  
  州政府
    ハワイ州土地天然資源局 (Hawaii Dept. Land and Natural Resources)
      水生資源部 (Division of Aquatic Resources)
      水資源管理委員会 (Commission on Water Resources Management)
    ハワイ州保健局 (Hawaii Dept. of Health)
      浄水部 (Clean Water Branch)
    ハワイ州ビジネス経済開発観光局 (Hawaii Dept. Business, Economic 

                        Development and Tourism)
      沿岸地域管理 (Coastal Zone Management)
    ハワイ大学 (University of Hawaii)
      ハワイ河川研究センター (Hawaii Stream Research Center)
      都市地域計画学部 (Dept. Urban and Regional Planning)
  
  主な土地所有者
    ビショップ博物館 (Bishop Museum)
    カメハメハ学校 (Kamehameha Schools)
  
  郡政府
    公共事業局 (Dept. Public Works)
    計画局 (Dept. Planning)
    研究・経済開発局 (Dept. Research and Economic Development)
  
  連邦政府
    米国魚類野生生物局 (U.S. Fish and Wildlife Service)
    米国陸軍工兵隊 (U.S. Army Corps of Engineers)
      規制部門 (Regulatory Section)
      土木事業部 (Civil Works Branch)
    米国地質調査所 (U.S. Geological Survey)
      水資源部 (Water Resources Division)
      生物資源部 (Biological Resources Division)

 --------------------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

【ワイピオ渓谷の土地所有区分(Appendix C:Waipi’o Valley Land Ownership Map)】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【計画書第4章:管理計画の必要性】

 

 ワイピオ渓谷で伝統的な慣習が現代の活動と交差し始めると、河川管理計画の必要性

が浮上しました。これらの必要性の緊急性は、年々高まっています。この計画の策定

に先立って、大量の情報が収集され、それが計画策定の土台となりました。 

 

ハワイ先住民の農民は、1000年にわたってワイピオ渓谷を耕作し、数千人の人口を支

えてきました。その時代の河川管理活動は、集中的かつ広範囲に及んだものだったと

思われます。高い生産性と農業用水システムの効率性を確保するために、個々の農地

と用水路構造に常に注意が払われていたと思われます。人口を養い、世代を超えて持

続可能性を維持するためには、資源の利用を最適化するための、耕作地の割り当てと

水管理の幅広い枠組みも必要でした。コノヒキの専門知識は、広範囲にわたる農業用

水システムを管理できるように、何世紀にもわたって構築されました。伝統的な社会

組織は、用水システムのメンテナンス、河川やタロイモ水田の洪水被害への対応、高

波の後の河口の清掃などを行うために、労働力を迅速に集めることができました。 

 

   訳注:ある定まった範囲の土地を管理するものを コノヒキと呼んだ。

 

近代では、農民の数は大幅に減少しました。しかし、初期の農民の筋力に代わって機

械を使用する能力が高まり、農業用水システムの管理能力は向上しました。

 

一部の人にとっては、機械の使用は、機能する自然の水路システムと、文化的に重要

な作物を生産するための文化的に配慮した方法での水路の使用とのバランスをとる上

で適切な範囲を超えることもあります。

 

歴史的に、タロイモ栽培社会では、灌漑用水路システムの運営に責任を負う取水堤

リーダーが管理の枠組みを構成してきました。しかし、現代では、取水堤リーダーの

組織はコノヒキと同じ権威を持っていないようです。取水堤リーダーの集団知識の多

くは、現代の機械化時代に得られたものです。水路管理の実践は、土木工事と水路整

備に大きく依存してきました。 1980 年代から 1990 年代にかけて、環境価値に対する

意識が高まるにつれ、水路の開削や堤防の再建のためにブルドーザーや重機を使用す

る河川作業をめぐって地域間の衝突が起こりました。そのため、水質と天然資源を保

護する連邦法と州法が、河川内での管理活動を制限するために適用されましたが、タ

ロイモ農家は、経済的および社会的要因によって、河川管理活動を行うために必要な

許可を申請して取得することができませんでした。 

 

   訳注:水田のための用水路に川から水を引くために、川に取水堤を築いて川の

      水を用水路に誘導します。この取水堤の設置と管理に当たるものを、こ

      こでは取水堤リーダーと呼びました。原文では取水口を waterhead と

      呼び、waterhead leader と呼んでいます。

 

 

 

  【取水堤を川から見た様子(左)と用水路側から見た様子(右)】

 

 

 

 

 

 

 

 

  コミュニティ会議で特定された川の問題 

 

以下では、地域社会への働きかけを通じてこれまでに特定された問題と必要性の概要

を示しています。多くの問題が特定され、住民は定期的なメンテナンスを行う必要性

を強調しました。 

 

ワイピオ地域社会の大きな懸念は、渓谷の洪水と、その洪水が渓谷の作物、建物、住

民に与える影響です。外来樹木はこの懸念を悪化させます。たとえば、川の近くに生

育する多くのジャワプラムの木は、洪水時に倒れて川の水路を塞ぎ、流れを変えてし

まいます。この流れを修正するのは困難で費用がかかることがよくあります。また、

川の中の砂州は島を形成し、川の流れを狭めたり、時には方向を変えたりして、川岸

の浸食や危険な洪水状態を引き起こします。また、砂州が河口を「閉じる」と、水が

逆流し、降雨量が多いときには洪水による被害が悪化することがあります。雨季に高

所 ハマクア用水路から水を排出すると、洪水流量も増加すると考えられています。 

 

 

   【川の中にできた島([2] Bars and Islands in Channel より)】

 

 

参加者からは、ワイピオ渓谷の洪水状況に関するコメントがいくつかありました。 陸

軍による、タロイモ栽培地域から海に通じる洪水迂回水路の調査を、地域の 1 人が要

請しました。同様の調査は 1970年代に実施されたようですが、その後の措置は取られ

ませんでした。ロリー シルバは、この要請について、軍の土木工事部門と話し合う予

定です。洪水迂回水路の代替案も議論されました。 地域の大半が同意したトピックの 

1 つは、川の出口(ムリワイ)を海に開いたままにしておく必要があるということで

した。多くの人が、少なくとも年に 1 回は川を清掃し、河口を開く必要があると考え

ていました。また、プランテーション時代のように、低所 ハマクア用水と高所 ハマク

ア用水の取水口を清掃および管理して、渓谷の洪水を減らす必要があるかもしれない

という議論もありました。 

 

ワイピオ渓谷には、川から水を運び出し、川のさまざまな地点に水を戻すタロイモ水

田のための用水路の複雑なネットワークがあります。ワイピオ地域社会の人々は、伝

統的な取水堤システムを取り入れた用水路管理に取り組む計画を望んでいました。水

の分配と用水路システムの把握は、この管理の重要な要素です。 地域の人々は、1800

年代以前の水路図を使用して、渓谷でのタロイモの生産を拡大する必要があると考え

ています。彼らは、これが文化的に重要であり、用水路が洪水の流れを制御するのに

役立つ可能性があると考えています。 

 

 

  【再掲:ワイピオ渓谷の区分(makai~ 海側、middle~ 中間、mauka~ 山側)】

 

クナカ分水路(川)の水流に関して多くの懸念が表明されました。一部の住民は、水

流速度が低いためクナカ川の水質が悪いと考えており、クナカ川の水流速度が低いた

め、タロイモの栽培に利用できる土地が限られています。さらに、クナカ川の水が少

ないということは、本流の水量が増え、暴風雨の際に被害が深刻化する可能性があり

ます。 

 

 

地域社会が懸念しているもう 1 つの重要な問題は、川岸の浸食です。 拡大会合では、

クナカ分水路付近とカワシマ農場より上流の浸食地域が、取り組むべき重要な地域と

して特定されました。 

 

 

      【堤防の侵食([2] Stream Bank Problems より)】

 

 

多くのワイピオ渓谷の人々にとって、川の維持管理による環境への影響を最小限に抑

えることは重要です。川と川周辺の両方で、在来種の個体数が少なく、侵入種や外来

種の個体数が多いことが懸念されています。

 

現在、ビショップ博物館が地域の学校を率いて、川の生物と水質の監視を行っていま

す。[13] コミュニティは、このリソースを、許可水準の監視や河川維持活動の影響の

理解に役立てるなど、より有効に活用したいと考えています。 

 

ワイピオ地域社会は、河川維持のコストについても懸念を表明し、資金源の特定に協

力を求めました。また、当局の過剰な規制が問題であると考え、許可証の取得に必要

な書類作業の削減や、取得すべき許可証に関するガイダンスの支援を求めました。 

 

 

 

 

 

 

  その他の問題

 

ワイピオ渓谷の河川管理に影響を与える可能性のある他の多くの問題が、この計画で

は十分に対処されていません。これらの問題には、アクセス、歴史および文化資源、

観光、農業、天然資源が含まれます。[11] 河川管理計画は、地域社会の完全なサポー

トを得て、より包括的な流域管理計画につながるパズルの 1 つのピースにすぎませ

ん。次の問題に対処する方法についての合意を得るには、ワイピオの地域社会の人々

の間でさらに議論する必要があります。 

 

まず、この渓谷の多くの歴史的、文化的遺跡は知られており、渓谷には未だに発見、

または調査されていない遺跡が数多くあります。保存が必要であることは一致してい

ますが、具体的な方法はまだ決まっていません。これらの遺跡は、神聖で物語のある

場所とみなされ、ハワイ先住民の文化遺産の一部となっています。

 

 ワイピオ渓谷は、歴史的にも、また現在も、タロイモ栽培とハワイ文化の継承に理想

的な場所です。渓谷の土壌タイプと植生パターンは、その農業生産性の可能性を説明

しています。渓谷でのタロイモ生産の成功と拡大を保証する、タロイモの未開拓市場

があります。 文化的および商業的なタロイモ農業の健全性は、関係機関やその他の関

係者の財政的、技術的、許可的支援の下での、農家の継続的な河川管理を行う能力に

かかっています。 

 

道路に関して言えば、どの道路が一般向けで、どの道路が土地所有者や賃借人専用な

のかが明確でない(または明示されていない)ため、さまざまなアクセスの問題が生

 

 

【公道とその他の道路(Figure 7 – Waipiÿo Valley Access and Road)】

 

 

じます。この問題に関連しているのが観光です。渓谷でどの程度の観光が行われるべ

きかは、渓谷で大きな論争の的となっています。この問題は、道路の管理、利用者間

の互いへの敬意、観光による収益、そのためにかかるコスト、その結果生じる影響を

共有する際の責任と公平性の問題など、渓谷で議論されている他の多くの分野とも関

連しています。

 

最後に、河川管理計画は水質と野生生物の問題に表面的にしか対処していません。農

場や住宅地の管理を考慮した、より包括的な計画が望ましいです。対処すべき項目に

は、廃水管理、農薬と栄養素の管理、野生生物の生息地管理などがあります。特に、

侵入種は大きな懸念事項となっています。これらの脅威は、外来種が優勢な植物群か

ら、リンゴガイなどの種による作物への脅威、コキガエルなどの害獣まで多岐にわた

ります。

 

 

 

 

 

 

【タロ耕作([8] Section 4 より、Source: Varez, Dietrich. Collector’s Portfolio, Volcano Art Center.)】

 

 

 

【おわりに】

 

「ワイピオ渓谷の河川管理計画書、2006年」[1] の 3章と 4章を紹介しました。報告書

はまだ続きますが、河川の土木工学の話や各種申請手順など、技術的な話題になりま

す。報告書自体は 2006年と、それ程新しいものではないので、その後の改良や発展な

どがあることを考えると、報告書の紹介はここまでで十分であると考えます。その後

の報告は目にしていませんが、事柄の性格上、着実に取り組みが進められているもの

と思います。

 

 

 

[1]  Waipi'o Valley Stream Management Plan. The Natural Resources Conservation 

  Service (NRCS) Report, Feb. 24, 2006.

 

[2] Dudley Kubo, "Waipi'o Valley Stream Management Plan - DOTS," USDA NRCS,

  May 22, 2008.

 

[3] Abraham Fornander and Thomas George Thrum (ed.), Fornander Collection

  of Hawaiian Antiquities and Folk-Lore.  Vol. 4. Bernice P. Bishop Museum
  Press, 1916.

 

[4] William Ellis,  A Journal of a Tour around Hawaii, the Largest of the Sandwich

  Islands .  J. P. Haven, 1825.

 

[5] Lennox, C. G.,  A report to the Trustees of the Bishop Museum on the 
  resources of Waipio Valley, Island of Hawaii, their past and present uses 
  and an analysis of the problems facing their fuller use in the future. 
   unpublished report, Bishop Museum, Honolulu, 1954.

 

[6] Martha Beckwith,  Hawaiian Mythology. University of Hawaiÿi Press, 1940.

 

[7] R.A. Englund,  C. Imada,  D.J. Preston,  N.L Evenhuis, R.H. Cowie,  C. Puttock,

   K. Arakaki, and J. Dockall  (Hawaii Biological Survey), "Native and Exotic 

  Organism Study: Lower Wailoa River, Waipi‘o Valley, County of Hawai‘i,"
  Bishop Museum Honolulu, Hawai‘i, November 2001.

 

[8] Leanora Dizol, Dawn Hegger, Hilarie Keehne, Korinne Kinjo, MaryAnne Le 

  Maitre,Kawika McKeague, Sagar Prasai, Alan Resture, Celia Shen, Xifang 

  Xing, and Luciano Minerbi, Waipi'o Valley: Towards Community Planning 

  and Ahupu'a Management. Dept. Urban and Regional Planning, Univ. 

  Hawai'i at Mānoa, Honolulu, Hawai'i, Fall 1999.

 

[9] Susan A. Lebo, A Mater Plan Proposal for Waipi'o Valley, Hawaii, "Waipi'o 

  Valley Master Plan." Hamakua District Development Council Inc., Honokaa,  

  Hawaii, 1975. 

 

[10] Luciano Minerbi, et al., "Waipi`o Valley: Towards Community Planning and 

  Ahupua`a Management," Graduate 1999 Practicum Report, Depat. Urban 

  and Regional Planning, Univ. Hawaii at Manoa, 2000.

 

[11] Luciano Minerbi, et al., "Waipi’o Valley: Stream Overlaying Methodology," 

  Graduate 2000 Practicum Report, Dept. Urban and Regional Planning,

  Univ. Hawaii at Manoa, 2001.

 

[12] Luciano Minerbi, et al., "Waipi`o Valley: Towards Community Planning and 

  Ahupua`a Management Phase II," Graduate 2001 Practicum Report,  Depat. 

  Urban and Regional Planning, Univ. Hawaii at Manoa,  2002. 

 

[13] Waipi'o Valley Stream Restoration Study: A Collaboration of Scientists and 

  Students, Bishop Museum.