元芸人として・・ -2ページ目

元芸人として・・

元芸人がお笑いについて真面目に語る場。多少の自己満足あり・・

この方のネタは、構成とキャラクターがメインで作られています。ただ、現在の時流と少し違うのは、キャラクターで押し通すのではなく、「グー」にどうやってつなげるかという構成に重きを置いている点です。

エドさんのネタは基本的に語尾が「グー」になるような言葉を繋ぎ会わせて、作られているんですが、その「グー」への持っていき方に工夫を加え、「落差」を作っています。この作り方をしていれば、まだまだパターンをたくさん作れると思います。

簡単に、聞いてる人の考えを裏切ればいいわけです。私が今考えたので面白くないんで、申し訳ないんですが例えば…

「私は東京出身のサイボーグ」

面白くない…(T_T)ただこの様に東京出身という言葉を入れることによって、この後ろに続く言葉を限定的に考えさせて、それを裏切るというパターンとか、後は語尾が「グー」じゃないのに無理やり「グー」にするとかも出来るんじゃないでしょうか?

本当に面白くない例で恐縮なんですが、エドさんの場合はひとつひとつにちゃんと意味を持たせて、上手に繋げているなぁと思います。そして、その上にキャラクターを加えることによって、相乗効果を生んでいると思います。

こういうやり方は、音楽にあわせたりしてはいますが、昔からよくされているピン芸人さんの典型的なネタの作り方です。逆にそれが目新しく感じるのかもしれません。そして、今の若い芸人さんのネタは若い人からは笑いがとれても、それ以外の世代からは全く受け入れられないという場合がほとんどですが、この方の場合は、きっちりとわかりやすく、意味をもって作られているので、老若男女問わず笑いをとれると思います。

ただ、現状ではキャラクターが評価されてテレビに出ている状態なので、キャラクターが飽きられた場合にテレビへの露出は減ると思います。その前にどういう方向性にもっていくかで決まるとは思うんですが、たぶんマルチタレントいった方向になるでしょう。

私としては、きっちりネタをつくれる方なので、もう少し時間をあげれれば、まだまだ面白い事が言えるようになると思います。ただ、今は消費されるのが速いので、そういう時間があまりないかもしれません。それはもったいないなと思います。
この方たちは特徴がブラックマヨネーズさんとよく似ています。かなりの力を持っておられます。技術もあり、ネタも上手に作ることができ、発想も面白いすごくバランスのいいコンビです。

ただ唯一足りないのが、キャラクター・華の要素です。

Mー1に優勝したあとも、あんまりテレビには出ていない感じがするんですが、(私が見ないだけの可能性が高いですが)出れば確実に笑いがとれるでしょうし、もっと出てもおかしくない力があります。

ですが…お笑い界をとりまく現状では、難しいのかもしれません…。

最近のお笑い界は「インパクト・キャラクター」重視です。レッドカーペットとかエンタもそうなんですが、「考えなくても笑える」ものしか面白いと評価されません。

こういう現状では、お笑いは無益に消費され、飽きられて消えていくという芸人しか生み出しません。

来年、今人気のある芸人のうちどれだけ残っているか考えた時、その数は限りなく0に近いでしょう。

逆に言えば、知名度の上がったサンドウィッチマンさんが爆発的に仕事が増えていないと言うのは、彼らがキャラクターやインパクトに頼った芸をしていないという証拠にもなります。

今の時代、こういう正統派で力のある漫才師は希少になりつつあります。ですので、彼らがいわゆる「消える」状態になる事はないでしょう。

昔、養成所時代に講師の先生が、「若い女の子にキャーキャー言われて、自分達を面白いと勘違いだけはするな。そんな目先の笑いをとっても、なんの力にもならない」と言っていましたが、今はその言葉の意味がよくわかります。当時は、若い女の子から笑いがとれないと売れないので、違うのではないかと感じていましたが、そこで笑いをとっても「目先」でしかないというのは納得できます。

つまり、そこで笑いがとれても先々には、飽きられて消えていく事になるからです。キャラクター・インパクトだけではその場で笑いをとれても、生き残るのは難しくなります。生き残るには、精進して4要素の四角形を少しでも大きくするしかありません。

その中でも発想はかなりのウエイトを占めています。この要素が芸人の本来持つ「面白さ」を評価する基準にするべきです。

この要素の見方は簡単で、キャラクター・構成・好き嫌い、そういうものを省き、その上で言ってる事が面白いかどうかで判断できます。

そう考えると、ほとんどの芸人は、消えてしまいます。

サンドウィッチマンさんはそうではなく、見た目も雰囲気もキャラクターも強いインパクトのあるタイプではありません。その方たちが笑いをとれるのは「面白さ」が際立っているからです。この辺りは本当にブラマヨさんに似ています。

私は彼等の漫才をみるのは楽しみですし、これからも楽しませてもらえるだろう事を全く疑っていません。

麒麟さんのネタといえば、私にとっては第一回のMー1グランプリの決勝でした「漫才を小説風にする」というネタです。

当時、私はまだ現役の芸人だったので、よみうりテレビ(大阪の日テレ系列)の笑いの超新星という番組を見学に行った時に見たんですが、かなりの衝撃でした。会場は大爆笑でしたし、私も笑ってしまいました。その後、再びMー1の決勝でこのネタを披露しましたが、当時全国的にはまだ無名だったにも関わらず、かなりの笑いをとり、ダウンタウンの松本さんに「おもしろい」と言わせました。

このネタがなぜこんなにも評価されたのかと言うと、このネタは発想メインで作られているからです。
流れはまず一度、「普通の」漫才をします。その後、これを「小説風に」解説を加えながら同じことをするというネタです。そして、この「解説」の部分を発想メインでボケていくという作りでした。

この発想がおもしろく、またアイディアも斬新で、同じことを繰り返し行うという構成のわかりやすさも加わり大きな笑いにつながりました。

このネタを見た時、欠点もあるけれど、このコンビはもっと売れるかもしれないなと感じたのを覚えています。

ちなみにこの笑いの超新星の時は、キングコングさんに負けてしまい、かなり納得いかなかったんですが、その2ヶ月後のMー1でお互いにその時と全く同じネタをしたんですが、結果は麒麟さんの方が上位になり、Mー1の正当性を認識するきっかけにもなりました

あれからもう8年経とうとしていますが、正直この時のネタよりおもしろいネタを麒麟さんは作ることができていません。あの時の衝撃からすれば、今の麒麟さんは私にとってはもの足りません。
原因は一言で言えば「慣れ」だと思います。

残念ながら、麒麟さんは知名度と人気が上がった事で「何を言っても笑いがとれる」状態になってしまい、その状態に「慣れ」てしまっているのかなと感じています。

この状態になると、一番避けなくてはいけないのは、楽に構成で笑いをとりに行く事です。つまり、「おもしろい事」を言わなくても「面白い」と感じてもらえるので、「面白くない」事を、「楽に」構成で笑いをとるという事です。

そういう状態になると、発想で笑わせていればたいして問題にはならない欠点が浮き彫りになります。

それは技術です。この部分がまだ弱いので、例えるなら発想が少し飛び出た四角形をしていたのが、小さい四角形になってしまったという事です。

私はこのコンビはもっともっと出来ると思っています。あれだけの発想を持ちながら活かしきれていない現状ははがゆく感じます。正直、技術を伸ばそうという事であれば、まだまだ時間がかかると思います。ですので、もう一度原点に戻り面白い事を追求していただきたいと思います。

添乗員を引退してからもう一年以上になりますが、日本全国色々な所に思い出があります。このゴールデン・ウィーク前後で思い出すのは、立山・黒部アルペンルートです。ご存じかとは思いますが、アルペンルートとは富山県と長野県の麓にある立山連峰をケーブルカーやトロリーバスなどを使い越えていくルートの事で、私がはじめてアルペンルートに行ったのは、まさにゴールデン・ウィーク入ってすぐの4月29日でした。先輩と一緒に行ったんですが、あまりの混雑ぶりにどんどんと時間が遅れ、大阪に深夜1時くらいに帰りつきました。

この時期はアルペンルートが開通してすぐなので、まだ雪も残っており、途中にある雪の大谷をあるきたい方が多く、有り得ないくらい混雑します。そのためアルペンルートを越えるには、乗り物を6つ使うんですが、その乗り物に乗るのに、2時間待ちとかになってしまい、どんどんと遅れていってしまいました。

しかも、大阪から出発する安いツアーの場合、アルペンルートに行く場合、近くにある大町温泉や宇奈月温泉は使わず、少し離れた富山市内や山田温泉、長野側なら白馬を利用することが多く(どこもアルペンルートの入口まで、バスで1時間半程) 、ホテルにつくのも遅く、翌日の朝も早いという風になります。

ちなみにアルペンルートの乗り物は、旅行会社で時間の予約は入れてるんですが、この時期はほとんど関係なくなり、早いもの順になります。

最初の時は、それにはまってしまい、アルペンルートの富山側の入口の立山駅に9時半くらいに着いたんですが、乗れたのが12時半くらいになりました。

その日は大阪に帰る日だったんですが、長野県側に抜けてからどんなに頑張っても6時間はかかるので、今日中には帰れないというかなりの絶望感にさいなまれました。

そうならないように、お客さんには申し訳ないんですが、観光の時間をカットし協力もしていただいて、17時くらいに長野側に抜けることができ、頑張れば23時くらいには帰れるペースだったのに、帰りの中央道で事故渋滞にはまり、日付が変わってしまいました…。ちなみに、この翌日も同じコースに行く事になっていた私は、その旅行会社にも何度も連絡をしたのに、ほったらかされ、結局、漫画喫茶に泊まり、翌日仕事に行きました…。

こう書くと一つも楽しくなさそうですが(笑)、ここはものすごくいい所です。天気がよければ、高地特有の美しい草花や、雄大な立山連峰の美しい景色などを見ることができます。添乗員からしても、ここの乗り物は、団体の場合は、切符がなくみんな揃って乗るしかないので、集合場所の案内漏れとかは絶対できないし、責任も重いんですが、その分お客さんとの距離が近くなり、やりがいも感じることが出来ます。私もここは大好きでまた行きたいなと思います。ただ、ゴールデン・ウィークには絶対行きませんが。

このツアーのお陰でアルペンルートは全く怖くなくなり、このあと私は「自然に翻弄される不運な添乗員」となるんですが、何があっても動じずに、冷静に対応できるようになったかなと思います。

もう5年前のことになりますが、今となればいい思い出です。ですが…この仕事を担当した某旅行会社は、この後の仕事でも迷惑をかけられたので、2度と使いません。そこ以外のツアーに参加しようと思っています。
閑話休題。プロフには大阪在住の添乗員となってますが、実は仕事もかわり、それとともに去年の4月から福岡に移住しました。

1年たちましたが、正直福岡はかなり住みやすくて気に入っています(^-^)唯一不満なのは大阪風お好み焼きのおいしいお店にまだ出会えてない事ですかね?(おいしいお店があれば是非教えて下さい。)ですが、もしかしたらずっと福岡で暮らしていくかもしれないんですが、悔いはないですね。それくらい気に入っています。

そんな中でも一番気に入ってるのがいい温泉が近くにたくさんあるというところです。

こないだ福岡県から熊本県に入ってわりとすぐの所にある平山温泉に入ってきました。

私は添乗員を3年ほどしていたので、ほぼ毎日全国の色々な温泉に入っていたんですが、ここの温泉は本当に良かったです!ぬめり感が最高で、疲れもとれ、今まで入った温泉の中でも上位に入ります。

関西人からすれば、こんないい温泉が、車で一時間半ほどの所にあるなんて信じられません。関西ならば下手すれば名神高速の渋滞抜けるのにそれくらいかかりそうです(笑)

平山温泉の周囲にもいい温泉がたくさんあり、考えただけでもよだれが出そうです。添乗員生活のせいで(?)、すっかり温泉に入らなければ生きていけない体になってしまった私にとっては、よりどりみどりで何て住みやすいんだろうと有り難く思います。

さて、次はどこの温泉に行きますかね?添乗員時代にあまり行くことのなかった山奥の秘湯とか行きたいですね~(^-^)そういう訳で、本屋で温泉のガイドブックを購入しました。それに載ってるのを全制覇するくらいの心意気で頑張ります(笑)やっぱり考えただけでテンション上がります。あ~楽しみ(^-^)

私は今、この人にすごく注目しています。消えそうな芸人の堂々1位に輝いていますが、もしかしたら生き残るかもしれないと感じているからです。

この人のネタを見て思うのは、「純粋な人なんやろなぁ」という事です。例えば、水着ですが、何回見ても、どう考えても水着になる必要性というのが私にはわかりません。おそらく水着になった方が面白いと考えて、そうしてると思うんですが、これはもう「カラオケで盛り上がってとりあえず脱ぐ」という学生のノリと何ら変わりはありません。

奇抜な衣装で出てくる芸人さんは結構いますが、基本的に彼らの衣装には意味があります。にしおかすみこさん、レイザーラモンHGさん、ムーディ勝山さん、ヒロシさんなどは衣装でキャラクターを演出しています。

ですが、小島よしおさんの場合は、全く理由が読めません。ネタの中で水着だからこそ言えるフレーズとかも出てきませんし…。

近いと言えば近いのが、江頭2:50さんなんですが、江頭さんの場合は、「常にめちゃくちゃなことをやる」という観点から考えれば、衣装もその一部かなと思えるんですが、ただ彼の場合は、そんなにむちゃくちゃな事を出来るタイプでもないですし…。

最近は衣装をオチに使う人もいるんですが(例えば、たむけんさん、くまだまさしさん)、彼らほど奇抜なスタイルではなく、「普通の」水着ですし…。
不思議な芸人さんです。本当に純粋に自分が面白いかなと思ったことをしているのでしょう。

私も当初インパクトはあるけど、すぐ見なくなるんだろうなと思っていたんですが、このことに気付いてから少し考えを改めました。つまり彼は真っ白なんです。まだ何色にも染まってない状態でのびしろがまだまだあるかもしれません。

トーク番組を見てて、時々、面白い事言えてるやんと感じるときがあります。その力が延びれば…と感じます。

それともう一つ。彼からは好い人オーラが出ています。これは意外に武器になるかもしれません。こういう要素を使えば、息長く活躍できるかもしれません。

最後に服を着るかどうかですが…どっちでもいいんじゃないですかね?(笑)例えば江頭さんとかなら着てはいけないんですが、彼の場合は特別水着を着る理由がないからです。ただ、その場のノリで着るか着ないか決めればいいんじゃないでしょうか?そういう人は今までいなかったし、理由で笑いをとれる可能性もありますからね。
先に言っておきますが、私はこの人の芸大好きです(笑)あのゴリ押し感がたまりません。

ですが、この方も関西では「LaLaLa」というコンビで大人気でした。その人が今や獅子舞とは…その「落差」でも笑ってしまいます。

それでも、たむけんさんのネタをみるとやっぱり力あるな~と思います。

基本的には発想とキャラクターによる笑いです。発想は、体に書いてあるあの言葉と、他の芸人の悪口を言うときの、あの「東京で売れてる芸人死ね!」というあのセリフです。

その部分については、もう構成とか関係なく、面白いと感じることをそのまま表現しています。私個人的にはそこで笑えることが多いので、やっぱり力あるな~と感じます。

ただ、たむけんさんの場合はそれにキャラクターが加わり、多くの一般のかたに「受け入れられない」感を与えて、マイナス印象にしています(笑)いくら面白いことを行っても面白くない、というよりは聞きたくないと思わせています。

実は、私が好きなのはこの「本当は好かれるようにするべきなのに、逆に嫌われようとする」という「落差」です。そしてこれが、他の芸人さんに愛される理由だと思います。

こういうタイプの芸人さんは、他の芸人さんのサポートもあり、冠番組をもつのは難しいんですが、ちょくちょくゲストとして呼ばれ、息長く活躍できます。

例えば、江頭2:50さん、村上ショージさんなどです。ですが、決まって好感度は低くなります(笑)
こういう芸人さんのネタを見るときは、食わず嫌いにならずに、キャラクターを取り除いて、暖かい目で見てみてください。そうすれば、この方たちの面白さ・必要さがよくわかると思います。

個人的にはいくらスベッても、たむけんさんにはのキャラクターを貫き通して欲しいと思います。「芸人なら笑いをとって当たり前なのに、とれない」という「落差」も大好きなので(笑)
3の倍数と3のつく数字の時だけアホになるというネタで大人気の世界のナベアツさん。ただ、私と同じ世代の関西の人間で、お笑いに少し興味のあった人は、もう10年以上前から彼が「おもろー」な事は知っていました。彼は以前「ジャリズム」というコンビで活動し、天才と評され、関西では爆発的な人気をほこっていました。

彼は間違いなく天才です。どこがすごいか?それはネタを見れば一目瞭然です。

この3の数字のときアホになるというネタですが、皆さんはこのネタのどこを面白いと感じ笑いますか?

笑いにはキャラクター、発想、構成、技術の4要素があるとお話ししましたが、このネタはどれにあてはまるでしょうか?

答えは発想です。このネタはおそらく発想ありきでその後にキャラクターを付け加えてできたネタでしょう。

人を笑わせるには「落差」を作る必要があるんですが、このネタの場合は
「普通に数える数字を普通に数えない」という落差だけです。つまりつっこむとすれば、「なんでアホになってんねん」という類のセリフになります。これだけの落差では普通大きな笑いにはなりえません。しかし、大きな笑いになるのは、単純にその発想が面白いからです。

この発想という要素は人によって感性や感覚が違うので難しく、これだけで笑いをとるとなると余程突抜たことをしないといけません。ちなみに、この発想で笑いをとって人気が出たのがダウンタウンさんです。これがどれだけ凄いことかというのを想像するのはそれほど難しくないと思います。

さらに、ナベアツさんの場合はキャラクターを隠し味的に使い「落差」を生み出しています。

それは芸名と衣装と髪型です。どう考えても、アホなことはしそうにない雰囲気ですよね?それがアホになるんですから、「落差」が発生しますよね?

今、ネタがこれしかないので飽きたとか言われてしまうようですが、全く心配していません。絶対に面白いネタがまたできると思います。なぜなら発想が武器だからです。また斬新なアイディアで私たちを笑わせてくれるでしょう。ただ、キャラクターは重視してないと思うので、もしかしたら次のネタをやるときは芸名とか変えてくるかもしれないですが。

それと…ジャリズム解散後、ダウンタウンDX等で構成作家として参加しておられますし、そちらでも相当評価されてますので、そんなにテレビにはこだわらず、このネタで終わらせるかもしれないなとも思います。
2年前にぼちぼちとやってた事を少しネタがたまったので(笑)、久々にやってみようと思います。なお、くどいですがこれは芸人の批判ではありません。私などに批判する資格なんかないからです。あくまでも堅く分析し、より深く楽しんでいただくというのが目的です。

さて、久々の今回は一昨年のM-1グランプリの覇者チュートリアルさんです。もともと第一回のM-1グランプリで決勝まで行ってるように、昔から関西では評価されていたコンビです。その頃のネタは、いたってオーソドックスな漫才で、話術をいかした構成で笑わせるタイプだと思っていました。その上、ボケの徳井さんが男前なので、タレント性もあり、このまま行くのかなぁと思っていました。

ところが…今はそうではなくなっています。正直、こんな引き出しがあったのかと驚きました。

それは「妄想する変態」という要素です。これは斬新な発想です。しかもこれを男前の徳井さんがやることによって、それだけで笑いの基本である「落差」が生じます。

例えが悪いとは思いますが、徳井さんと同じことを130Rのホンコンさんがやれば間違いなくどん引きになるでしょう。なぜなら、本当にそういう人かも知れないと考えられてしまうからです。ところが、徳井さんがやると誰もそういう人とは考えないでしょう。だから、引くことなく話を聞こうという事になります。

さらに変わったと思うのが、ネタの内容が構成よりも発想重視になったことです。どういうことか?例をあげるのであれば、M-1優勝のときのネタで島田洋七師匠が気に入ってた「ゆきずりの女を抱いた」というフレーズです。これは私も大爆笑してしまいました。このフレーズは、これだけでも面白いんですが、自転車のチリンチリンをなくしただけでそれをしてしまうのかという大きな「落差」が大きな笑いを生んでいます。この部分で笑いをとるのであれば、もっと簡単なフレーズでも行けるはずです。例えば、捜索願いを警察に出したなどです。こんな面白くないことでも「落差」が生まれるので、技術・構成力があれば笑いをとれるはずです。そんな中で「ゆきずりの女」というフレーズは恐らく誰も予想できないでしょう。このフレーズをチョイスできるっていうのはすごいと思います。

この変化によって私が言う漫才の要素、キャラクター・構成・発想・技術の4要素がバランスのよい、しかも大きな四角形になりました。現状の漫才であれば欠点が本当に浮かびにくいコンビです。完全優勝も当然の結果です。現時点でこのバランスがチュートリアルさんを上回っているコンビは私には見当たりません。もちろん、発想だけなら、構成力ならば上回っているという人はいますが、総合力でいえば今の若手の中ではトップだと思います。老若男女問わず笑わせることが出来ますし、これからも楽しい漫才を見せてくれるのは間違いないでしょう。
ようやく仕事も一段落つき、お笑いをみる時間が出来ました…。しばらくほとんど見れなかったので、分からないこともおおかったんですが、随分分かってきました。少し余裕も出来たので、ぼちぼち更新していこうかなと思います。

はてさて、しばらく見ない間に状況はかわりましたね。悪い方向に…

前回書いたことと基本的には感じることは同じです。今のお笑い界は大量生産・大量消費です。分かりやすい芸・インパクトのある芸しか残りません。

こんな状況では…はっきり言ってしまうと、誰が面白くて、誰が面白くないかを議論するなんて無意味です。誰にも差はありません。

なぜなら、キャラクターでとる笑いは、キャラクターが受け入れられた段階で、何を言っても笑いをとることが出来るからです。
以前、クラスの人気者と目だたない人が同じことを言っても、クラスの人気者が言った事の方が面白いと感じるとお話ししましたがそれと同じです。

また、笑いをとる=面白いではありません。なぜなら面白くないことでも人を笑わせる事が出来るからです。

そういうわけで、今人気のある若手芸人が面白いか面白くないかを議論することは果てしなく無意味なことなんですが、そんな中でも面白いことを言ってると感じる人はいます。誰でしょうかね?