芸人分析~世界のナベアツ~ | 元芸人として・・

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3の倍数と3のつく数字の時だけアホになるというネタで大人気の世界のナベアツさん。ただ、私と同じ世代の関西の人間で、お笑いに少し興味のあった人は、もう10年以上前から彼が「おもろー」な事は知っていました。彼は以前「ジャリズム」というコンビで活動し、天才と評され、関西では爆発的な人気をほこっていました。

彼は間違いなく天才です。どこがすごいか?それはネタを見れば一目瞭然です。

この3の数字のときアホになるというネタですが、皆さんはこのネタのどこを面白いと感じ笑いますか?

笑いにはキャラクター、発想、構成、技術の4要素があるとお話ししましたが、このネタはどれにあてはまるでしょうか?

答えは発想です。このネタはおそらく発想ありきでその後にキャラクターを付け加えてできたネタでしょう。

人を笑わせるには「落差」を作る必要があるんですが、このネタの場合は
「普通に数える数字を普通に数えない」という落差だけです。つまりつっこむとすれば、「なんでアホになってんねん」という類のセリフになります。これだけの落差では普通大きな笑いにはなりえません。しかし、大きな笑いになるのは、単純にその発想が面白いからです。

この発想という要素は人によって感性や感覚が違うので難しく、これだけで笑いをとるとなると余程突抜たことをしないといけません。ちなみに、この発想で笑いをとって人気が出たのがダウンタウンさんです。これがどれだけ凄いことかというのを想像するのはそれほど難しくないと思います。

さらに、ナベアツさんの場合はキャラクターを隠し味的に使い「落差」を生み出しています。

それは芸名と衣装と髪型です。どう考えても、アホなことはしそうにない雰囲気ですよね?それがアホになるんですから、「落差」が発生しますよね?

今、ネタがこれしかないので飽きたとか言われてしまうようですが、全く心配していません。絶対に面白いネタがまたできると思います。なぜなら発想が武器だからです。また斬新なアイディアで私たちを笑わせてくれるでしょう。ただ、キャラクターは重視してないと思うので、もしかしたら次のネタをやるときは芸名とか変えてくるかもしれないですが。

それと…ジャリズム解散後、ダウンタウンDX等で構成作家として参加しておられますし、そちらでも相当評価されてますので、そんなにテレビにはこだわらず、このネタで終わらせるかもしれないなとも思います。