その11 いま、旬の勝間本です
効率が10倍アップする新・知的生産術~自分をグーグル化する方法~
勝間和代 ダイヤモンド社 1575円
最初に断っておきますが、今回はちょっと長いです。
今、旬の勝間本を紹介します。というか紹介するまでもないとは思いますが。
著者は当ブログの「その6」でも紹介しました、勝間和代さんです。
私はこの本が出版されてすぐに数件の本屋に行き、立ち読み(試し読み)を試みましたが、どこにも在庫がないという事態に遭遇しました。で、結局見つけたら即買いしてしまいました。私はつくづく普通の人だな~と思いました。もしかしたらいつの間にか、勝間ファンになっていたのかも知れません。(強い女性になんとなく魅かれるし)
ここで著者が紹介することを、日本のサラリーマンが皆実行したら、すごい知的生産能力になるのではないでしょうか。本当にこの著者は情報をGiveの5乗してくれます。
でも、私が実行するには困難なこともありました。
5千円以下の良書は惜しまず購入することや、いつもノートパソコン携帯して駆使すること。過剰な付き合いを断ること。
まず、自分の小遣いでは中々一冊の本に5千円近くの金額を投じることができないのです。
ノートパソコン。地方都市では無線LAN環境が余り整っていないのです。(必要性もあまり感じませんが)
付き合い。古い組織なもんでなかなか・・。
ぼちぼち、やれることからやっていきます。
この本、285ページもあってなかなかのボリュームですが、実は何回も同じことを言っているのね。読み直して分かりました。しかし、フレームワーク、ディープスマート力、ベスト・プラクティスという言葉は、なかなかニュアンスがつかめず、私には定着にするかどうか。
たぶん、この本は入り口にしかすぎないのでしょう。本当に理解するには、著者が紹介する本を読むしかないな~と実感した次第です。
それにしても勝間本の影響力はすごいですね。この方が紹介した本は、今まで在庫もなかったような本なのに、今やビジネス書コーナーに所狭しと山積みされてますよ。おかげで古本屋にもないし、あってもすごく値上がりしてます。紹介したツールもきっと売れてるんでしょうね。
試し読みする方は、最終章と巻末に紹介している本やツールを見るとよいでしょう。
ここからは、著者がやる必要がないと言っていた、この本のまとめです。
情報こそが現代の通貨である
賢くない人が賢い人からどんどん搾取される危険な時代
情報主義社会ではより情報を持つ人=賢い人が、情報を持たない人=賢くない人から、合法的にお金を巻き上げているのだ
情報入手の効率を上げるためには、問題意識、すなわち自分のテーマを持つことである。
自分から情報を出せば出すほど、不思議なほど周りの人が情報をくれるようになる。=GIVE5乗の法則
グーグルとIT機器を120%使い倒す=情報は各種ツールを組み合わせることで、能動的に管理できる。
Gmailはプライベートな補助脳=自分宛てのメールは常にGmailに転送されるようにしている
情報の二重化=システムダウンしても対応できるようにコピーを作っておく
知的生産のスキル向上に必要なこと
①原理原則を学ぶ
②原理原則に従ったテクニック、すなわちケースを学ぶ
③ケースをお手本に、自分のやり方を試行錯誤して身につける。
多くの人が①を飛びぬかして②から入ろうとしている。学習は頭ではなく、五感全体で行うものである。
いろいろな情報の中で本質的に必要なものはせいぜい1%。これをすくい取るには
①フレームワーク力をつける②ディープスマート力をつける③失敗力をつける④ベスト・プラクティスの共有で学びを分けてもらう⑤自分の価値を出せないところはバッサリ捨てる
フレームワーク力=情報の中から共通点や相違点を見つけて、その情報が何を意味して自分の生活にどう生かせるか本質を見極める力
フレームワーク力をつけると次が改善できる
①必要な情報と不必要な情報の見分けがつく②いい情報と悪い情報の区別がつく③情報の因数分解ができる④本質的な情報とそうでない情報の区別がつく⑤既存のフレームワークを下敷きに、新しいフレームワーク力を作ることができる
フレームワークの具体的な使い方について→問題解決プロフェッショナル、7つの習慣
フレームワークを使うと情報の価値についての勘が身についていき、それが熟成されるとディープスマート力になる。
歴史から学ぶのがフレームワーク力としたら、経験から学ぶのがディープスマート力、さらに失敗力だ。
失敗することで、何が本質なのかすばやくその部分に近づくことができる。
ベスト・プラクティスとは現場の経験や知恵の中で生まれてきた、最良の方法、やり方である。
自分の価値が出せないところはバッサリ捨てる→仕事を引き受けすぎないこと、自分の価値が出せない仕事については断ること、自分が得意なことに集中する
Not to do list を作ること→勝間氏の場合、時間・お金・集中力がなくなり健康を害するので、たばこは吸わない、お酒は飲まない。情報整理をする大事な時間なので睡眠時間は削らない、脳の老化を加速するので過度に高カロリーの食事をとらない、運動不足になるのと情報が入りにくくなるのでタクシーをなるべく使わない、仕事を必要以上に詰め込まない。
本題をケチらず良書を読む→勝間氏は月に10~15万本代に費やす。隙間時間にパッパと読む、本はじっくり読まない(パーと読んで自分の興味がある部分、分かりやすい部分を抽出して読む)、本を読む前にその本読む理由を設定する(何を得たいから読むのか)、
インプット力を高める6つの技術
①ノートパソコン(補助脳として使い倒す)
→レッツノート、イーモバイル、ウィルコム、フリーマインド、HD革命
②フォトリーディング、親指シフト、マインドマップ
(フォトリーディング→全体を見ること、問題意識を持つこと、ソフトフォーカス・リラックスした状態で情報を入手しやすくなること、親指シフト→入力スピード1.7倍、NICOLA、マインドマップ→MindManeger)
③アナログ入力とデジタル入力をバランスよくつかわける
→小さいメモ帳とボールペン、ICレコーダー、薄型デジカメ、グーグルデスクトップとGmailで検索が容易になる
④マスメディア情報を減らし、実体験、他者体験、良書を3大情報源とする
→テレビや一般誌等のマス情報との接触時間1日30分に抑える、本は対話しているつもりで読む、本はとりあえず買う、5000円以下の本は迷わず買う、自分のテーマアンテナを張ると必要な本が目に入る、保管する本は10分の1でよい、本はスピード優先で線引きやまとめがきは不要、複眼的に読む(賛否両論の視点から)
⑤目以外の感覚器、特に耳をもっと活用する
→視覚だけでなく聴覚や臭覚、触覚を合わせた共感覚により深く記憶に残りやすい。
⑥睡眠は投資、よく運動してよく寝る
→集中力をつけるには体力が必要、毎日の有酸素運動、週2回の筋トレ、1に6時間以上の睡眠
アウトプット力を高める6つの技術
いい情報を見つけてインプットしても、アウトプットしなくては宝のもち腐れ。理想としてはインプット:アウトプットは5:5の比率。
①自分でインプット情報の信憑性を確認する。(自分なりの手法で確認する)
②自分の学びを言葉で表現する(自分が知っている言葉からしか、話し言葉も書き言葉も出てこない→だから本を読むべき)
③自分の学びを常に数字に置き換える癖をつける(日常の些細なことに気づいて、そのことに疑問を抱き調べてみて、新しいことを発見する)
④情報から本質を絞り込み、簡略化、階層化(必要に応じて深い情報に入れる)、フレームワーク化(全体像がいつでもわかる)する。
⑤自分の学びをブログに統合して表現してみる。(自分のアウトプット力を他人に評価してもらう)
⑥自分の学びを本として出版する(本を出すとステージが変わる)→人脈、仕事、情報、チャンスが向こうからやってきてくれるようになる。
知的生産を支える5つの生活技術
①喫煙、飲酒、過度のテレビ・ゲーム・ネット・人付き合いを極力遠ざける
②隙間時間を有効利用する癖をつける
③質の高い睡眠時間を確保する
④集中力を高めるために体力をつける→自転車通勤、スポーツクラブ、万歩計
⑤頭と健康に良い食生活を心掛ける→砂糖、動物性タンパクは控える、加工度の高いものは控える
自分の力が10倍アップする人脈作りの技術
①情報をGive×5乗する
②メールの質量を高める(→素早い発信と返事、文頭は相手への呼びかけから、すべて個人宛、相手への明確な意思表示)
③自分のコミュニケーションスタイルを尊重する→自分の得意な方法で相手に情報をGiveの5乗する。
成果=知識(新しいことを学んだ情報)×実行割合(その中から行動に着手した割合)×定着率(習慣化したもの) この積み重ねが大きな違いを生んでいく。
最後に中年男子お好み度は ❤(★)×4
効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法/勝間 和代
- ¥1,575
- Amazon.co.jp