その96  適性を見直す機会となる本 | あなたのとなりにいる 中年男子の本棚

その96  適性を見直す機会となる本

優柔不断は“得”である~「人生の損益分岐点」の考え方~ 竹内一郎


思い返すと自分は優柔不断のくせに、大事なところはあまり考えずに決めてきたナ。


著者は「人は見た目が9割」を書いたあの人。この著者が、30代まで教員をする奥さんの扶養に入っていたとは意外だった。思春期の頃から、パニック障害を患い、それを自覚してサラリーマンにはならなかったという。現在は、劇作家、漫画原作者、評論家、大学教授といくつもの草鞋を履いているが、40歳に芽が出るまでは、それはそれは書くもの書くもの安く買い叩かれていたらしい。著者は、いくつもの顔を持ったことが結果的に良かったと述べている。投資もそうだが人生も卵を一つのかごに盛らないようにしなくてはならない。

 人生には波がある。波に乗ってツキにツキまくってもそう長くは続かない。自分の読みは外れて当たり前。そう考えて、人生は60年以上のスパンで考える必要がある。

 『私たちの生も、大きな目で見れば地球の資源です。資源をムダなく使おうとすることが、自分の生に、より謙虚に接する態度のように思えます。今の日本なら、人生を75年ぐらいに見立てて、60歳ぐらいまでに社会の役に立つように生きることが、資源を効果的に使う態度だとも思います。』

 そうなんだよ。我々の生も資源なんだよ。その資源を一つの組織に吸い尽くされ、あげくの果てに使い捨てられる理由はない。

 何でも「これしかない」と決めつけない。分からなければ、とりあえず進んでもダメならいつでも退却する。

 社会のため、家族のため、自分のために有効に資源は長く使いましょう。


この本の評価 ☆×う~ん決められん。


優柔不断は“得”である
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