TOKYO GLOBAL GATEWAY は東京都の「英語村」事業として始まった英会話の体験施設です。
初期整備費(改修費)に4.5億円、補助金(賃料)が年2.6億円使われていますが、運営は民間の会社がやっており、独立採算となっています。そのためか、利用料金は学校利用でも半日コースで2400円/人(都外は3500円)と少々お高め。
ちなみに個人でも利用できますが、料金は3000円代~約10000円までプログラムによってさまざま。2019年4月からはミュージカルコース、プレスクール、アフタースクールなど定期プログラムも始まるそうです。
「TOKYO GLOBAL GATEWAY」のOfficial Website↓
https://tokyo-global-gateway.com/
さて、そんな噂のTGGで「東京若手市議会議員の会」が主催する研修会が行われると聞き、神奈川県ですが大和市はほぼ町田だし自分の名前も町田だしということで潜り込ませて頂きました(笑)
場所はお台場のテレコムセンター駅(ゆりかもめ)から歩いて2分。建物に入ると午前中のプログラムを終えて楽しそうに帰っていく小学生の団体が。入れ替わりに午後からのプログラムに向かう、ちょっと緊張した面持ちの高校生の団体もいました。随行して下さった東京都教育局の職員さんに聞いたところ、長野県の高校の修学旅行だとか。修学も勉強なんてさすが長野県!

まずは施設と事業の概要説明を聞きました。運営事業者は学研、市進、エデューレ、博報堂などによるJVなんですね。
今年の9月にオープンしましたが、当面の営業予定は10年間だそうです。
その後の予定は白紙だそうですが、そういう形は今の時代に合っているというか、大切な視点だと思います。公の事業は一度始めると終わらせるのが難しいですからね・・・
ではいよいよ施設見学スタート。全体では7000平米もあるそうでくまなく回ると1万歩くらい歩くんだとか。頭にも身体にも良さそうです。
最初はアトラクション・エリア。ここには4つのゾーンがあり、海外にありそうなお店や施設が再現されています。それらを1つ1つ回って会話をしたり買い物をするなどの「ミッション」をクリアしていきます。

(薬局のブース)

(旅行会社のブース)

(ファストフードのブース)

(ホットドッグを自分好みにカスタマイズして注文せよ、というミッションでした)
実際の学校利用の場合、8人あたり1人のネイティヴスピーカーが付いていっしょに回ってくれるのですが、最初はやはり緊張している子が多いので自己紹介やアイスブレイクをしたりしてから始めるそうです。



(飛行場と機内のエリア。ANAと提携していてシートは本物です。マイアミに行くのにNYでトランジットしなきゃいけないけど、飛行機が遅れててどうしよう!とCAに相談する、という結構ハードなミッションもありました。)

(大学をイメージしたコーナー)

(NZの留学案内などもありました)
次はアクティブイマージョン・エリアです。ここは中高生をメインに少しレベルの高いプログラムが用意されています。
日本語でも難しそうなのに英語でできるの?と思いますが、ちゃんとみんなできるそうです。

(プログラミング教育も英語で。球体のロボットを動かすゲームです。)


(本物のブルームバーグ端末を使った投資の勉強コーナー)
参加メンバーたちと一番盛り上がったのは放送局のコーナー。
誰ひとり英語をしゃべってませんでしたが、本物の放送機材などに触れる機会はそうそうないので本当におもしろかったです。

他にも日本文化を英語で体験したり、理科の実験をしたりとさまざまなプログラムが用意されています。


1時間半ほどで一通りの見学を終え、質疑応答と謝辞があって、研修終了。
今までは英語体験といっても普通は、ネイティヴ・スピーカーが教室に来て会話するだとか、せいぜいネットで海外と繋いで会話をしてみるといった程度のものでしたが、ちょっとここは次元が違いました。
「文法も発音も気にせずにとにかく話してみる」という体験を、極力ストレスがないように提供していくという点ではこういう施設は他に見たことがありません。
以前、英語教育についてとりあげた一般質問でも言いましたが、英語は本当は実技科目であるべきです。日本の学校教育における英語教育は、やればやるほどかえって会話力が落ちるんじゃないかと思うくらいですし、入試で英語なんてやめればいいのにと本気で思います。
だから、たとえ英語のテストで点が取れなくても、こういう施設などを通じて英語って楽しいと思えればそれでじゅうぶんだと思います。
もしかしたら10年後には完璧な翻訳機をグーグルあたりが発売してるかもしれませんが、だとしても言語の本質であるコミュニケーションの楽しさや必要に気づかせてくれるTGG、大和市のこどもたちにもぜひ一度は体験させてあげたいと思いました。
小中学生が1回は行くとして毎年2000人×3500円で700万円・・・。バス代とか入れるともっとかかるので教育委員会には一蹴されること間違いなしですが、なんとかして行かせてあげたいなぁ・・・