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Windows Media Playerを使った.cdaからmp3への変換方法

今回は、クリプトンの英語テープ起こしをご注文されるお客様から時々尋ねられる、Windows Media Player11を使ったリッピングの手順をご案内します。

CDには入っている音声データCDをお手持ちのパソコン経由パソコンでクリプトンに提出される場合に、このプロセスが必要になります。

※リッピングとは、CDに記録されているデジタル音声データを抽出し、パソコンで処理できるようなファイル形式に変換して保存することを指します(IT用語辞典より引用)。

1. CDを挿入します。

2. Windows Media Playerを起動します。

3.『RIP(取り込み)』を押すとCDAトラックのリストが表示されます。

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4.『RIP(取り込み)』タグの下のリストボタンをクリックし、『More Options..(その他のオプション)』をクリックします。
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5.『Rip music to this location(取り込んだ音楽を保存する場所)』欄で、リッピング後のmp3ファイルの保存先を指定します。

6.『Rip Settings(取り込みの設定)』欄の「Format(形式(F):)」でmp3を選択します。

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7.『Rip Settings(取り込みの設定)』欄の「Audio quality:(音質(U):)』にあるスライダーで任意のビットレートを選択します。mp3への変換で選択可能なビットレートは128kbps, 192kbps, 256kbps,320kbpsです。

8.『Apply(適用(A))』をクリックした後に、『OK』をクリックします。
9.  3.のトラックリスト表示ページの右下『取り込みの開始(S)』をクリックすると、リッピングが開始します。


.cdaオーディオデータに関する豆知識
CDのオーディオトラック(=.cdaファイル)は、ウィンドウズによって各オーディオトラックごとに生成される44 bytes程度の小さなファイルです。このファイルに含まれるのは、音声を再生したりディスクからデータを抽出したりする際に必要となるindexing に関する情報のみです。.cdaファイル自体には実際の音声データは含まれておらず、ディスク内データのどの部分からあるトラックが開始し、どの部分で停止するかという情報を含んでいるに過ぎません。つまり.cdaファイル自体には実質的にはショートカット的な意味合いしかないため、CD-ROMなどからパソコンにコピーすると、そのデータは意味を成しません。


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テープ起こしを業者委託することのメリット

自分で録音した音声のテープ起こし作業を自分(または社内)でするよりも、テープ起こし業者に委託するほうがはるかにメリットがあります。実際にクリプトンでは、これまでお客様に完成物を納品するたびに「業者に発注してよかった」「非常に助かった」「想像以上に精度が高くて満足した」というフィードバックを頂いています。

なぜ自分でテープ起こしをするよりも業者に委託したほうがいいのか、4つの理由を挙げました。

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1. 時間が節約できる
テープ起こしのプロタイピストではない一般の方がテープ起こしをすると、5分間の英語スピーチでも1~2時間はかかるといわれています。これに対し、プロのタイピストが仕事をすると1時間の音声のテープ起こしが8時間できれいにフォーマットの整った原稿に仕上がります(もちろん、聞き取りづらいオーディオ素材の場合は話は別ですが)。タイピングの速さの違いはもちろんですが、作業が早い理由にはテープ起こし専用の機材(フットペダル・アンプなど)や作業効率を上げる専門のソフトウェアを使用しているなど、テープ起こしノウハウの量が圧倒的に異なる点が挙げられるでしょう。

2. コスト(人件費)削減になる
時間はお金に比例します。すでに述べたように、 テープ起こし以外に主な仕事のある方がテープ起こしに丸1日の時間をかけたとします。どれくらいの費用がそこでかかっているのかはすぐに分かるはずです。例えば雑誌編集に関わっている人の平均月収を400万円とすると、17,000円弱が1日あたりの労働対価。ほぼ同等のコストでテープ起こしを業者に依頼できるだけではなく、編集者としてよりフォーカスしなければならない仕事(企画編集、記事執筆)に貴重な労働時間を割くことができるのです。

3. 専門分野に精通したプロがいる
このインタビュー内容には医療系の専門用語がたくさん含まれているから、業者がちゃんと一語一句を正しく書き起こしてくれるか不安・・・初めて業者発注を考えていらっしゃる方は、そう感じるかもしれません。が、業者はテープ起こしのプロ。これまでにもたくさんのお客様からありとあらゆるテープ起こしの依頼を受けています。実はお客様からいただくオーディオのうち、専門性を要求されないケースのほうが少ないのです。「録音する価値」のある、特別なイベント(会議、講演会など)や専門家によるスピーチだからこそ、テープ起こし需要がそこに発生します。逆説的に言えば、テープ起こしの作業者には強みとする専門分野の知識がなければ仕事は務まらないのです。また、テープ起こしのプロは該当専門分野の知識をもってプロというわけではなく、「分からない情報をどこに行けば探せるか」というノウハウを把握しているからこそプロであるといえます。だから、業者の腕を信じてみてください。

4. テープ起こし作業効率・品質を上げるためのノウハウ蓄積がある
一つ前の項目でも触れましたが、テープ起こしのプロは、オーディオの再生・一時停止、リスニング、タイピングそして情報収集の方法まで、全ての作業プロセスにおけるベストプラクティスのやり方・道具を熟知しています。タイピングの手を止めないためのフットペダル、音声ノイズ除去ソフト、極端に小さい音声を拡大するアンプスピーカーヘッドフォンなど、一般の方が普段使わないような機材・ソフトを使用しています。その他にも、分からない単語を調べるための各種オンライン辞書を必ずPCに備えています。また、MSワードの各種ショットカットキーにも熟知しているため、原稿を仕上げるスピードも圧倒的に速いです。

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自力でのテープ起こしではなく業者に委託したほうがいい理由を、上記4つ挙げました。ここまで読んでみて、参考になったでしょうか?

よい点ばかりを挙げても説得力がないかもしれません。そこで、業者に委託する場合に生じるデメリットとして、①音声データをインターネット経由で提出する手間と、②作業後にお支払いをする手間が発生する点を加えてここに添えます。10分未満のような短いテープ起こしであれば、自分で済ませてしまったほうがトータルでの効率はいいかもしれません。それ以上の場合は、どちらが最終的に経済的・合理的かを判断する材料に、この記事が参考になれば幸いです。

実は大事な録音時のマイク選び

クリプトンには、様々なシチュエーションにて録音された音源が寄せられてきます。英語による各種会議、グループインタビュー、セミナー、スピーチ・講演会、講義など。この他にも多種多様な場面で録音された音源がありますが、共通して言えることがあります。

それはICレコーダーなどを使用して個人レベルで録音した音源であるという点です。

もちろん、録音のためだけに大掛かりな録音装置や、高価な機器を日常の場で使用することは稀であり、最近のICレコーダーの録音性能も非常に上がっているとも思います。
ただし、性能が上がっていたとしても、どうしても録音環境やスピーカー(話し手)と録音機器の距離などの問題によって、録音品質の良し悪しが変わってきます。

クリプトンでは、テープ起こしの素材となる録音メディアの質の良し悪しを、グレード別にABCの3段階に分類しています。それぞれのグレードごとにテープ起こしの品質基準を定めています(詳細はこちら)。

▼クリプトンのオーディオグレート基準

A. 最もクリアな音質。誰が聞いてもはっきりと聞き取れるレベル。
B. ところどころ聞き取れない(もしくは聞き取れない)、ノイズが混じっていたりする。
C. ノイズが大きく、またスピーカーの声が小さくほぼ聞き取れないなど。

このうち、実際にお客様から寄せられる録音メディアの約6~7割がグレードBに該当します。
テレビ番組の撮影のように、スタジオやスピーカーと録音機器が適度な距離になっているかどうかを測るための録音前のテスト、ここまできっちりやればAレベルになります。
しかし、一般的なユーザーに上記レベルを求めるのは時間の制約面や機材の性能面を見ても、かなり難しいことと思います。

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そこで、今回クリプトンは録音機器の中でも非常に大事なマイクに焦点を当ててみました。

まずはマイクのことを知らないといけません。以下、クリプトンのお客様がよく使用されている
ICレコーダー内蔵マイクの製品仕様によく出てくる頻出用語について簡単にまとめてみました。

▼マイクの特徴 (正式名称:マイクロフォン)

・音を拾う範囲による違い
指向性:ある一定の範囲にある部分からの音だけを拾う。
無指向性:マイクロフォンを中心に一定の空間の音を拾う。

・ダイナミックレンジとは
単位はdBで表され、音の大小の幅をどの程度まで拾うことができるかの基準を示す。
一般的なICレコーダーだと、-40dB ~ -50dBくらいの範囲、数値が小さいほど感度が高いといえます。

・録音周波数特性
大抵のレコーダーは、40Hz ~ 20kHzが多い。各機器のモードや録音形式によって幅が変わる。

・リニアPCM
非圧縮状態で、アナログの音声をデジタル音声へ変換したデータを指します。


その他にも色々な用語が出てきます。意外とマイクは奥が深いようです。

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次に、どうすればクリアで高音質な音声を録音することができるか、についてまとめてみたいと思います。

■ポイント① ~録音環境のチェック~
会議室や小中規模のプレゼンテーションをするような部屋では、ある程度遮音性が保たれてるため、録音環境には適してるといえます。
反対に、屋外や大きな会場などの場合、スピーカーとレコーダーなどが遠くなるため、指向性と感度の高いガンマイクなどを使用しないと録音は難しいでしょう。
また、ノイズが入る可能性も多いにあります。

■ポイント② ~スピーカー(話し手)とマイクの接点距離~
マイクの種類、性能によって精度の高い音声を拾うのに、最も気を付けなればならないのがスピーカー(話し手)とマイクの距離です。適度な音量で、こもらない音を拾う適切な距離感を掴んでください。ICレコーダーの内臓マイクの位置、向き、距離などを考慮して録ることが大事です。

■ポイント③ ~外部マイクを使う~
録音機器(ICレコーダーなど)について内臓マイクではなく、外付け用の外部マイクを場面によっては使うのも高音質で録音するための秘訣です。
ミーティングやグループインタビューなど、複数人の声を拾いたい場合は、テーブルトップに置ける平型のステレオマイクがお勧めです。
対照的に講演やスピーチなどの対象者が一人の場合、単一指向性マイクなどをスピーカーに付けてもらうなどして、ダイレクトに声を拾うことをお勧めします。

最後に。

昨今、録音だけではなく、講演やセミナーなどを映像として記録(録画)することが多くなってきていると個人的に感じています。

ビデオカメラなどの内臓マイクでは、多くの場合、あまりクリアに対象スピーカーの音を拾うことは難しいと思います。映像だけ綺麗に録れても音声だけがイマイチというのは、せっかく映像記録として残しても価値が半減してしまいます。市販のデジタルビデオカメラのオプション品でも、外付けマイクがどんどん充実してきており、是非とも使用した場合と使用しない場合の差を実感して欲しいです。

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