日本の鉱工業生産(2013年3月速報値)から:出荷・在庫モメンタムは2カ月連続で上昇!
4月の鉱工業生産統計(速報値)が発表されましたので、日本の生産活動を確認しておきましょう。
下記は鉱工業生産指数(予測値を含まず)と在庫率指数のチャートです。2013年4月の生産指数は前月比+1.66%と上昇しました。5カ月連続の前月比プラスで、しかもコンセンサス予想(前月比+0.6%)を大きく上まわりました。
一方で、在庫率指数は前月比+0.50%となりました。7カ月振りの反発です。
なお、経済産業省は「総じてみれば、生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」と、基調判断を据え置いています。
予測指数をみると、5月横ばい、6月-1.4%となっています。
下記は予測指数を加えたチャートです。
下記は出荷・在庫モメンタム(=出荷指数÷在庫指数)のチャートです。4月は3.95で、前月(-0.56)に比べて上昇しています。2カ月連続の上昇です。
出荷・在庫モメンタムは生産指数の先行指標とみなされていますから、生産活動は今後も増加する可能性を示唆しています。
下記は出荷・在庫モメンタムと株価のチャートです。出荷・在庫モメンタムは株価の先行指標とみなすこともできます。出荷・在庫モメンタムの動きからみれば、株価はこの先反発する可能性があります。
足元の株式相場は調整局面に入っていますが、悲観的になる必要はない、といえます。
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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VIX指数の動き(2013年5月30日時点):14.53%、前日比-0.30ポイント
5月30日のNY株式市場は上昇しました。NYダウ工業株30種平均は前日比+0.14%、ナスダック総合株指数は同+0.69%となっています。
朝方に発表された新規失業保険申請件数と4月の中古住宅販売成約はコンセンサス予想よりも悪い内容でしたが、大きく反応せず、終日買い優勢で推移しました。ただ、引けにかけて上げ幅が縮小しました。全体としてみれば、NY株式相場の上昇トレンドは継続しています。
なお、債券相場はほぼ横ばいで、外国為替市場では、米ドルが主要通貨に対して続落しています。
S&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)をみると、5月30日の終値は14.53%となりました。前日比0.30ポイントの低下で、3営業日振りに下落しています。投資家心理が改善したことを示しています。
下記はVIX指数とS&P500指数を合わせたチャートです(2009年以降のチャート)。VIX指数はまだ低位を維持しています。
下記はVXV指数のチャートです。5月30日時点のVXV(S&P500指数の3カ月ボラティリティ)は16.01%で、前日比0.14ポイント低下しました。2営業日振りの下落となっています。
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海外投資家の日本株に対するスタンス:利益確定売りか
5月20日の週のデータが発表されましたので、海外投資家動向について確認しておきましょう。
まず、5月25日時点の対外及び対内証券売買契約の状況(指定報告機関ベース)をみてみましょう。
非居住者による株式の取得・処分状況は274億円の取得超過(買い越し)となりました。3週間連続の買い越しですが、買い越し金額は前週(7,158億円)に比べて大きく減少しています。
海外投資家の日本株に対するスタンスは、「強気」から「中立」に変わったと判断します。
下記は非居住者による公社債の取得・処分状況です。5月25日に終わる週は1兆9,900億円の処分超過(売り越し)となりました。2週間振りの売り越しです。海外投資家は債券も売却しています。
下記は東京証券取引所が発表している投資主体別売買動向のうち外国人投資家の売買動向です(三市場)。
5月24日に終わる週は、わずかですが44億円の売り越しに変わりました。3週間振りの売り越しです。
下記は寄り前の外資系証券の売買動向です(株数ベース、5月31日までのデータ)。5月31日は1,560万株の大幅買い越しとなっています。
以上を総合判断すれば、海外投資家の日本株に対するスタンスが変化していることがわかります。いったんは利益確定の行動をとったようです。
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