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日本株のバリュエーション指標(2007年11月22日時点):日本株は割安

 日本株の下落トレンドが続いています。ここで11月22日時点での日本の株価のバリュエーション指標を確認しておきましょう(TOPIXベース)。


 下記は、TOPIXベースの予想EPSの推移です。上昇傾向が続いています。


1126TOPIXのEPS推移


 この結果、予想PERが低下し、TOPIXベースの予想PERは11月9日時点で16.86倍まで低下しています。


1126TOPIXのPER推移


 予想PERの低下により、株価のバリュエーション指標のひとつであるイールドスプレッド(=10年国債利回り-株式の益回り)は-4.30%となり、債券と比べて株価が割安であることを示唆しています。


1126TOPIXのイールドスプレッド


TOPIXベースの予想配当利回り(加重平均)は1.50%まで上昇しています。


1126TOPIXの予想配当利回り


 株価純資産倍率(PBR)は1.75倍まで低下しています。


1126TOPIXのPBR


 TOPIX全体でみれば、株価のバリュエーション指標は、日本株が割安であることを示唆しています。


  バリュー投資家にとっては、仕込み局面が到来したといえるでしょう。



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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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国際通貨研究所
マネーの動きで読み解く外国為替の実際







米国株式のバリュエーション指標(2007年11月21日時点)

 11月21日時点の株式のバリュエーション指標を確認しておきましょう。 


 まず、S&P500指数の週足チャートです(指数は週央値)。株価は天井をつけた可能性があります。


1126SP500の推移


 S&P500ベースのEPS(1株利益)とPER(株価収益率)のグラフです。EPSはいよいよ減少が明確になってきました。2008年半ばにかけて企業業績はさらに減少する可能性があります。なお、PERは11月21日時点で17.99倍となっています。


1126ニューヨーク株式市場のPERとEPS


 株式の配当利回り(S&P500ベース)は2.02%となっています。10年国債利回り(4.00%)との格差は2%を下回ってきました。


1126株式の配当利回りと10年債利回り


 イールドスプレッド(=10年国債利回り-株式の益回り)は直近の安値を下回ってきました。11月21日時点ではマイナス1.56%です。債券と比べて株式の割安感が強まっています。
 
1126イールドスプレッドの推移


 株価のバリュエーション指標をみる限り、米国の株価は割安感が強まってきました。ただし、今後、EPSが急低下すれば、状況は変わってきます(このリスクは常に頭に入れておくべきでしょう)。


  現時点で、株価のバリュエーションだけをみて、株式の組み入れ比率を引き上げることはリスクが大きいとみています。他のテクニカル指標と併用して判断することが肝要です。 
 
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*当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。配信する内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものでもありません。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利は筆者に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。
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ポール R.クルーグマン, 高中 公男
国際金融の理論





ニューヨーク株式の動き(11月23日時点):週末に反発!

 休日明けの23日のニューヨーク株式市場は反発しました。


  下記はニューヨーク工業株30種平均のチャートです。前週は1.5%の下落となりました。週末23日は181.84ドルの上昇(+1.4%)となっています。ただし、まだ13,000ドルの水準は回復していません。


1126ニューヨーク・ダウ推移


 下記はナスダック総合株指数のチャートです。前週は1.5%の下落となっています。週末23日は1.3%上昇しています。


1126ナスダックの推移


 下記は筆者が注目しているS&P500指数のVIX(ボラティリティ・インデックス)のチャートです。週末(11月23日)は25.61%となっています。市場参加者の心理状況は不安定な状況が続いています。



1126VIXの推移


1126VIXの推移(2)


 下記はS&P500指数の週ベースのチャートです。前週は1.2%の下落となっています。


1126S&P500の推移


 投機資金は株式から債券に流れており、このところ長期金利の低下が顕著となっています。


1126米国株式と10年債利回り


 下記はT-Note先物のチャートです。上昇トレンドが明確となっています。


1126米国T-Note先物の推移

 

 

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クルーグマンミクロ経済学