癖のある課長の行動は正に常軌を逸したものだという事は何度もありました。自分に関わったことで最初に起きたのは10数年も以前になりますが、新規にパッケージソフトウエアを導入することになり1億円以上も投資をすることになった案件でした。
私も何とかサーバーだけは買ってもらえないかと思いましたが蚊帳の外であることが分かり直ぐにあきらめました。裏金を渡すということができていない以前の事であることと、そもそも導入する目的が社内の重要なシステムらしくきな臭く、この顧客の社内でも癖のある課長の他にも裏で関わっている人がいるように感じられたことも一因でした。
何時の仲良しの外資系コンピュータ会社とはこの時ばかりは不調で、多分渡す金が少ないという事だったのかも知れません。外資系コンピュータ会社の営業マンは歩合で四半期ごとの成績が給料に反映されるので、癖のある課長には多分必死に頼み込んだのだろうと思います。それでも注文がでないのでとうとう社長にトップセールスをかけたのですが、これが癖のある課長の逆鱗をかって本当に外資系コンピュータ会社からはサーバーを買わないということに決めたようでした。
癖のある課長からは「社長からメーカーは情報システム部で決めていいと言われた」という話を聞かされると、外資系コンピュータ会社のトップセールスが失敗したのかなと思いました。この時は未だ創業社長の時代で、当の社長はコンピュータなんてものはさっぱり分からないという事と社長は金持ちなので裏金なんて渡しようがなかったということがあったのかも知れないと思いました。
この時、私は癖のある課長に「どうするんですか」という質問をしたら「同じ製品を国産コンピュータメーカーが作っているのでそれを入れますから」といって本当に国産会社のコンピュータメーカーのサーバーをデータセンターに導入してしまいました。当然の様に「代理店はxxxxという会社から購入します」と言って、普通ならば直接購入できる商品をわざわざ代理店経由にして裏金を作っているのだと言うのは明明白白と思いました。
普段から散々裏金で散々お世話になっている外資系コンピュータ会社の営業マンが気に入らないからと言って簡単に裏切って喜ぶような人かなとも思ったのですが、そういう人格的に少し歪みのある人だというのはずっと感じていたので、付き合い上は気をつけるようにはしていました。
その国産会社のサーバーは外資系コンピュータ会社の設置していたラックの間に設置されると周りの色との調和が無く、違和感が漂っていました。それはサーバーが導入される経緯を物語ってもいるのかなと思いました。このサーバーは次の更新ときには外資系のサーバーに置き換えられたので、一時の癖のある課長の怒りが一瞬見えていたとも言えるのかなと思いました。
私の勤務する会社ではデータセンターで運用するのに必要な準備をするだけの仕事しかありませんでした。それでもこの国産コンピュータ会社のサーバーはやたら電力を消費するのでその分売り上げは自然と上がり嬉しくなりました。
外資系のコンピュータ会社ではこれ以降は慎重な行動と多分裏金も相当に水増しをせざるを得ないことになったのだろうと思いました。