データセンターにコンピュータを移転してから、この取引先の業績もうなぎのぼりに上がって行ったせいかどうか分かりませんが、情報システム部にも新人が何人かは配属されました。この会社は歩合給による営業が主な仕事なので大量に新入社員を採用するものの1年後には半分くらいは厳しいノルマに耐えられず退職するというような状態が毎年続いていましたが、情報システム部に配属された人で退職した人はいませんでした。少々給料が安くても仕事が楽なので割り切って続けていたのかなと推測をしていました。同時に、女性の採用基準は容姿もあるということも聞いていました。
その情報システム部には毎年新卒の女性が数人配属されたのですが、付き合いが始まっての数年は美人が何人か配属されたので私もこの会社を訪問する楽しみが増えました。
癖のある課長もこういう女性を自分の言うがままに使いたいということもあるのが見え透いていて、何度か接待する度に若い女性を連れてきていました。
接待とは仕事上での御礼とかいうふうに考えるのが普通で、癖のある課長には現金と引き換えに色々な見積書の注文を貰うというので意味があるのですが、一緒に部下まで面倒をみてほしいというような事には少々抵抗がありました。それも注文書を貰えるということには変えられないかなというのが私の感想でした。
 
彼女たちがどれほどの仕事をしているのかが皆目見当もつきませんでしたが、ある時実態を垣間見えたように思えた時がありました。
付き合いを始めたころには情報システム部の部屋には自由に出はいりしていたので、時々は癖のある課長の席の横に座っては雑談をするようなことも多々ありました。私は世間話をするのは仕事の一環だと割り切って色々な話をしていました。
そんなある時、情報システム部で急に資料を修正しなくてはいけないと言われた時がありました。空いている席を借りて持参した資料を手書きで修正した時に、線を引くので定規が必要になり新入社員として入社して1・2年もしていた美人の女性に定規を借りると、机の引き出しから出して貸してくれたのですが新品で未使用のような定規だったので驚きました。机の中を見るときれいな事務用品ばかりが整理整頓されていて、仕事をしているという感じが全くありませんでした。そういう状態を見ていると会社に来てとても仕事をしているという風にも感じられないと思ったことがありました。それでも暫すると、開発ツールを利用して開発をするというような仕事をしていると聞いて何となくほっとしたような気分になったことがあります。
この女性は役員にも認められる程の美人でした。ある時役員が何かの行事でこの女性と一緒に酒を飲む機会が大いに盛り上がったという事でした。後日、役員がわざわざ情報システム部の部屋に来ると、頼りない部長が慌てて起立したのですが役員は全く無視してその前を通り過ぎて、この若い美人の女性の席に行って歓談していたという話も聞きました。
他の女性陣は、プログラム開発をしている人を除くと仕事は割合に暇そうで、支店から送付された壊れたパソコンの埃を取ったりとかしていたので、何とものんびりした仕事振りだなと思いました。
情報システム部一番の美人の女性は直ぐに結婚するのかと気になっていましたが、入社後10年後位に何処かで知り合ったのか経緯は不明ですが結婚して子供もできたという話を聞くに及んで、随分と遅い結婚の理由はなだろうなという感想をもちました。もちろん会社は辞めないで勤務していると聞いましたが、趣味同然で会社勤務をできるのは何とも羨ましいことだなと思いました。