10月に派遣社員の就職活動を始めてから、毎日インターネットに派遣会社に応募するという作業をしていると、自ずと私が希望する情報システム業界での派遣社員の求人という事についての状況が見えるようになりました。
情報システムのシステムエンジニアという名称はあるけれども募集の大半はプログラマが多いという感想を持つと同時に、そういう即席のプログラムが作るようなシステムのニーズが多いというのも分かりました。その上に、明らかに募集している会社は一次請けではなくてその下位業者であることが見て取れるようなものもありました。
長い間、情報システム業界という分野で働いてきた者の目から見ると、ベンチャー企業や中小企業の脆弱な情報システムの実態がこういう派遣社員募集という事でも明らかになっていると感じさせられました。ベンチャーも大から小まで沢山あるので一概には言えませんが、そういう会社にはシステムという概念が極めて希薄でシステムとはプログラムであるというような理解がされているというのが募集要項を見ていると分かるものもありました。
そうなると私が希望するようなシステム開発の上流工程の仕事は非常に少なくて、又私の年齢が高齢であるというようなこともあって派遣社員といえども非常に就職先を探すのが難しいと思いました。
一度はそういうプロジェクト案件があって派遣会社から連絡があり面接の日程を決めようとしていた時に、どういう訳かプロジェクトがご破算になり面談は中止というような事もありました。この会社は私が勤務していた会社と競合会社で担当分野も私が担当していた分野と一致していたので、私は採用が決まれば過去のノウハウが提供できるのかなと内心では考えていましたが残念ながらご破算になってしまいました。
ある時は、システムエンジニアと言いながら半分営業マンみたいな仕事もするという話があって面談に出かけた時がありました。そのビルは毎年明治神宮で年始参りをした後に自宅まで歩いて帰る道筋の途中にある場所だったのですが、実際に採用を考えている担当者と話をすると営業マンというような話はなくプログラムを修正する作業をするというものでした。派遣会社の営業マンが相手のニーズをきちんと理解しないで募集をしたのが間違いであったというようなこともありました。
又、派遣会社の営業マンと一緒に顧客に面談で訪問するというようなことばかりではなく、幅広く派遣社員の応募を探すという意味で、インターネットによる登録と応募ばかりではなく、派遣会社を訪問して面談をするというようなこともしました。
派遣社員への応募を始めた時には、最初に大手派遣会社に登録をしていましたが、プログラマの募集ばかりで私の意に沿うような案件は中々出てこないので、中小の派遣会社にもあたる事にしました。当然ながら明らかに大手派遣会社の下請けに思えた会社もありましたが、中には独自人脈で派遣会社を経営している会社もあり、派遣会社の実態を知るという事では勉強になりました。
そういう中小派遣会社の面談では私の希望を伝えるのですが、相手も私が何でも対応できそうに思ったのか案件を紹介してもらったのですが、全て年齢が高齢というのが理由で面談までには至りませんでした。
中小派遣会社の中でも派遣会社の社長に面談したという事がありました。ビルのエレベータを出るなり、派遣会社の事務担当らしい女性が現れて、慣れた様子で社長室に案内しソファに座るように言ったのでした。この会社を訪問する大勢の派遣希望者を見ているのが分かる程に事務的な言葉遣いや態度がロボットのように無表情に見えたのが印象に残りました。応接の横の事務室には営業マンと思しき男が立っていて社長からの指示を待っているのかなと思わせるものでした。
社長は以前外資系コンピュータ会社に勤務していたというのを聞いて、そういう昔のつてで会社を経営しているのかと想像をしました。その社長からは「システムエンジニアと言ってもですね色々あるのですよ」というようなお説教のような話をきかされながら、私の経歴書を見て「派遣社員の話じゃなくて、あなたのやってきた仕事の話でも聞きたいという気持ちがありましてね、そういう方面の話の方が余程興味がありますね」と言われて思わず笑ってしましました。その後、この会社からも何件か仕事の紹介をもらいましたが何れも高齢が理由で相手の会社から断られたのでした。