毎日早朝マラソンをしてからパソコンの前に座って、午前9時位から夕方4時位まで昼食をはさんで一日中を派遣会社へのサイト登録作業という事を毎日行うのが、1年半の派遣が終了した10月からの日課になりました。
派遣会社への登録も経歴の入力形式が派遣会社毎に異なるので単純ではありませんでした。登録した情報は採用をしたい企業も見ることになるという事が分かったのは登録作業を始めてから暫くしてからでした。閲覧を禁止する企業の入力項目があったので意味が理解できました。若年層で転職を考えている人が現在の勤務先の会社には見られないように設定できるという事で当然の事だとは思いましたが、定年を過ぎた人には自分の勤務していた会社に経歴を見られて構わないのではないかとも感じました。かって勤務していた企業が求人者を検索するときには、年齢が条件になっていると想像されるので、多分検索しても私は高齢なので見つけることはできないだろうとは容易に想像できました。経歴の入力も担当した業務時期毎に書くようになっている場合もあり、こんなに細かい情報を書いたところで読む人がいるのかなと思えるような転職サイトもありました。派遣会社のサイトに登録をした後で自分ができそうな仕事に応募をするのですが、反応がなかったり断られたりするという事が延々と続きました。
こういう入力作業をしていると、大学を卒業する時に就職活動をしていた事を思い出しましたが、私が大学を卒業した時代は学校推薦で会社に入社できるような時代だったので、今どきの学生がするような苦労はなかったという記憶しかありませんでした。派遣社員の就職活動をしていると作業そのものが新鮮に感じましたが、労力は大変にかかるものだなという印象を持ちました。
インターネットで紹介されている派遣サイトを次から次へと探しては登録と仕事への応募をしていた内に、ある会社に応募すると面談できますというメールが届きました。念のために年齢が高いのですが大丈夫ですかという念押しをしたのですが大丈夫ですという回答があったので出かけることにしました。面談は夕方6時30分からだったのは、若年層の転職者に配慮して勤務後に面談をするようにセッティングされていると思いました。
毎日派遣会社への登録作業以外は何もすることがないので、久しぶりに外出するのが楽しくてついつい早々と出かけたものの、早すぎて駅前の喫茶店で時間潰しをするという事になりましたが、30年以上も昔に喫茶店で会話をして情報交換することも仕事のうちだと先輩社員から教えられたこともあるのを思い出していました。
11月なので6時も過ぎると薄暗くなって初めて行く場所の道が分かりずらいと感じながら、事前に調べた地図を見ながら駅からの細い路地を下ると目的のビルが見えて、入り口には社員が案内のために立っていました。転職説明会の会場では20人の30代らしい男女が集まってきました、当然ながら私は例外的に年配者が一人いるなという感じだったと思います。会社の概要説明を受けた後、応募者は5人位のグループに分かれて社員と面談しますという事になり、私は営業マンとかシステムエンジニアの社員が数人いるグループに入りました。会議室の席にはたい焼きが置いてあったので「どういうものですか」と質問すると、近所に老舗のたい焼き屋があるので用意しましたと能書きを言われ、面白い気遣いだと思いました。
転職応募者は自己紹介後、各人が経歴を説明したのですが、私以外は皆システムエンジニア希望というので説明がありましした。私も営業経験が長いもののシステムエンジニアとして働き場所を探していますという説明には反応はありませんでしたが、営業課長からは「ウェルカムですよ」という反応があって営業マンとして期待されているのかなと感じました。長年の経験から面談をしている社員とか応募者を見ていると会社としての実力感というのが見えるような気がしたのも事実です。
面談後の帰りには40代のシステムエンジニア採用希望という男と地下鉄の駅まで歩きながら話をしていると、派遣という仕事に一度入り込むとずっと派遣社員として勤務することが続いて中々正社員という道には入れないという事例を聞かされたのでした。
面談後にその会社からメールで仕事の相談にのってほしいという連絡があって驚きました。社員でもないのに変な話だと思いながらも、私は暇なのとその会社のあるビルが私の住んでいる場所から割と近いという地理的条件もあって、人助けでもするかという気持ちで再びその会社を訪問しました。この時は丁度登山をした後で足が痛くて仕方が無い時で、普通よりはのろのろと歩きながら訪問をしたという記憶があります。
訪問する時間も担当のシステムエンジニアが帰社する時間に合わせて来てほしいというリクエストでしたので夕方になりました。担当の若いエンジニアの他にもう一人現れたのが何処かで見たような人だなと思ったら、かって私が勤務していた会社の同じ部署でシステムエンジニアとして働いていた男だというのが分かりました。この時はめぐり合わせに驚くと同時に、この男が働いている会社で働くのは如何なものかなという疑問も持ったのでした。
相談を受けた仕事の担当営業マンは若い女性だったのが好印象でした。こういう小さな会社で若い女性が頑張っているというのを見ると益々助けてあげなくてはいけないのかなという気持ちが強くなりました。相談を受けた仕事の対応方法についても私の経験からすればさほど難しい内容ではなかったので早々に打ち合わせも終わりました。しかしながら、最後に若い女性の営業マンからは派遣のシステムエンジニアを探しているので業者を紹介して欲しいと言われて驚きましたが、私の知る範囲内での紹介をして一件落着したようでした。
その後、この会社からは採用するともしないとも返事がありませんでした。私からの回答待ちということだったかも知れません。12月中旬から、私がこの会社の社員が通勤で使うと思われる同じ地下鉄を利用して勤務を始めてから暫くすると、採用不可ですというメールが届きました。地下鉄のなかで私が通勤する姿を見られたのかなと想像をしました。