0⇄1 プロジェクト vol.15 人流楽器制作集団 「移動は感動のはじまり」
みなさんこんにちは、COLORweb編集部です!
この度、仙台市役所とCOLORwebがタッグを組んで、このまちに暮らす若者の新しいチャレンジ「0⇄1(ゼロイチ)」を紹介・応援するプロジェクトを実施中です!
第15回となる0⇄1プロジェクトは、「人流楽器制作集団」の2名にインタビューをしてきました🎤
人流楽器制作集団とは?
「人流楽器制作集団」は、オリジナルのスマホアプリ『人流楽器』を開発した制作チーム。
『人流楽器』とは、ユーザーがまちを歩くことで、その移動情報から楽曲を生成してくれるアプリ。人の流れによって音を奏でるのでアプリを「人流楽器」と名付けたそうです。2024年から構想・開発を始めて、2025年の定禅寺ストリートジャズフェスティバルでは公式参加型コンテンツとして実装もされています。
アプリ開発の詳しいことは分かりませんが、
お散歩すると音楽ができるなんて素敵すぎる!と思い、
主要メンバーの2名にお話を聞いてきました!
人流楽器制作集団 取材者紹介
林 秀星 (はやし しゅうせい)
東北大学 大学院情報科学研究科 博士課程1年
人に新しい出会いや新しい経験を提供したいという気持ちから、個人の移動を大規模に扱う人流データを用いて人の行動動態の研究を行っている。学術領域に留まらない応用を目指し、人流楽器の開発を始める。
佐野 風史(さの ふうし)
慶應義塾大学政策・メディア研究科エクスデザインプログラム修士課程2年
物理的・精神的な「移動」を核とし、ここではないどこかへ向かうための新たな音楽や音響を探求。身体動作を通じたビッグデータの可聴化や「聞こえの作曲」を専門に、音と移動が交差する表現を実践している。
0.活動のはじまりは?
取材は林さんが所属する東北大学で!普段は東京に住んでいる佐野さんにも同席いただきました。
―人の流れを音楽に変換しようという発想がとてもユニークですよね!思いついたきっかけは何だったんでしょうか?
林さん:2024年の2月、全国の大学生が参加するオンラインハッカソン「100 Program」(東京大学産学協創推進本部主催)で佐野と出会ったことがきっかけです。僕はもともと人流データに関する研究を行っていて、佐野は様々なものを音に変換する「可聴化」の研究をしていました。2人で会話したときに、自然と「人流を音に変換できないか」という発想になって。
2人とも研究の根底として
「知らない土地を探索することって楽しい」、
「人に新しい出会いや新しい経験を提供したい」
という気持ちが共通していて、すぐに意気投合しました。
―お2人が出会ったことで生まれたアイデアだったのですね。
アプリを作っていく過程ってあまり想像できないのですが、どんなプロセスがあったのでしょう?
林さん:僕たちの場合は、大きく分けると「①構想」、「②試作」、「③改善」、「④実装」、という流れでつくっていきました。
アプリの操作画面を見せてくれるお2人。プロモーションビデオも作っていて本格的です!
まず「①構想」では、どういう機能のアプリにするか、アイデアをとにかくいっぱい出していきます。
その中で「お店の情報がその場所の特徴になるんじゃないか」というアイデアが出て、それが今の基本的な機能のもとになっています。
ユーザーがまちを歩くと、アプリが地図情報からお店の情報を拾って音に変換するんです。
例えば、和食屋さんがある道を通ると、和楽器の音が入った楽曲になります。
―なるほど!!そういう仕組みなんですね、面白いです。
林さん:「②試作」、「③改善」では、仙台市の「ユースチャレンジ!コラボプロジェクト」(若者版・市民協働事業提案制度。略称:ユーチャレ)も活用させていただきました。市からいただいた負担金でワークショップ実施費用などを賄えたことはもちろんですが、市との協働事業として外部からの信用も得られ、様々な方との情報共有ができたり、試作したアプリをたくさんの方に触ってもらって、改善する機会をつくれたりといった点も制度を活用して良かったと感じています。
試作したアプリを体験してもらうワークショップの様子
具体的には協働課である仙台市都市整備局の職員から、青葉通の人流についてリアルな課題感を実際にお聞きできたり、市民の方にアプリを体験していただくワークショップを開けたりしたほか、ユーチャレのサポート団体である一般社団法人ONE TOHOKU HUBさんからはワークショップの進め方について「ワークショップの参加者には、その後も継続的にアプリを使ってくれるユーザーになってもらえるような告知をしていけるといいね」といった具体的な助言をいただくことができました。
―林さんの周囲を巻き込んでいくコミュニケーション力もすごいですね。市の支援制度を活用することも、アプリ実装までのハードルを下げる良い手段なんだと感じました。
※「人流楽器制作集団」は、若者団体から身近なまちづくりに関する事業の提案を募集し、 仙台市役所と若者団体が協働で取り組む制度「ユースチャレンジ!コラボプロジェクト」 の令和7年度の採択団体です。詳しくは下記URL をご確認ください。
⇄. 音をつなぎ、ひととまちをつないでいく
―「②試作」、「③改善」を経て「④実装」に至るという訳ですね。
「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」(ジャズフェス)でアプリをリリースして、実際に100人以上の方が利用したとお聞きしました。
林さん:はい。仙台のまちの至るところに演奏ステージが設置されるジャズフェスは、来場者が演奏ステージをどのように巡っているのかが計測しにくいという課題がありました。
このアプリにより、利用者にはもっと音楽を楽しんでもらい、イベント運営者には、人流のプロセスが計測できるというメリットを提供することができました。
―利用者だけではなく、イベント運営者側にとっても意義のあるアプリなんですね…!
アプリを実装するのは、なかなか難しいと思うのですが、失敗談などはありますか。
林さん:そうですね、実はアプリ開発がイベントに間に合わなくて(笑)
―えっ?!(笑)
でもリリースはされたんですよね?
林さん:本来であれば、もっとユーザーにとって使いやすいアプリにしたかったんです。
このアプリは機能がちょっと複雑で、位置情報の使い方もコツがいります。はじめてこのアプリを使う人に分かりやすく伝えるところまで開発が間に合わなかったなと…。
―もっと良くできたという反省があったのですね。でも、実際のユーザーの反応はどうだったんでしょう?
林さん:すごく嬉しい反応もありました。
このアプリにはアンケート機能を実装していたのですが、
「このアプリは人を街に誘い出してくれる」
という素敵な表現の感想もいただけて。
佐野さん:それで言うと、僕もアンケートでひとつ印象に残っているコメントがあって。
このアプリは一人で演奏するだけではなく、自分が歩いた軌跡と他のユーザーが歩いた軌跡を重ねて、街全体でひとつの音楽をつくるというモードがあるんです。
ユーザーから、
「この音(自分が生成した音)が誰かに届くといいなあ」
というコメントがあって。自分の作った音と、まちを歩く他の誰かの音とをつないで街をひとつの楽器にしていくことが、まさにこのアプリでつくりたい世界観だったんです。それがちゃんとユーザーに共感してもらえていて本当に感動しました。
―「人を街に誘い出してくれる」、「街をひとつの楽器にしていく」。どちらも本当に素敵な表現です。
林さん:実はジャズフェスでのアプリ実装に至るまでにも、色々と試行錯誤がありました。
佐野さん:最初は持ち歩き型のデバイスをつくるっていう方向だったもんね。
当初はこのデバイスを来場者に配布して、歩いてもらうと音楽が生成できるという仕組みにする構想だったそう。
林さん:懐かしい(笑)
結局ハードウェアはコストがかさんでしまい、そこまで多く生産できないことからソフトウェア(アプリ)の開発へと方針を変えました。
―本当に色んな紆余曲折を経て今のかたちに至ったのですね。それでも、最後まで「人に新しい出会いや新しい経験を提供したい」という当初の想いはブレていないように感じます。
とにかくフランクに接してくれるお2人。専門知識がない私たちでも楽しくお話しが聞けました!
1.これからの展望と理想の街
―それでは最後に、「これから仙台をどんなまちにしたいか」聞かせてください。
ちゃんと考えてきてくれた林さん。それに乗っかる佐野さん。
林さん:「引越し後のワクワクが続く街」です。
新しい街に引越してきた時って、この街にはどんなものがあるんだろうってすごくワクワクしながら探索すると思うんですよね。でも、時間が経って慣れてくると次第にそのワクワクを感じなくなっていく。それって、街の中にはまだまだ見たことがない面白い出会いがいっぱいあるはずなのにもったいないなって。
いつまでも引越し後の、あのワクワク感が続くぐらい、街を歩くことを楽しめるようになっていったらいいなと思いますね。
―引越し後のワクワク感、わかります〜〜。それが続く街ってとても素敵ですね。
もしこれからの展望があれば教えて下さい。
林さん: やりたいことはたくさんあります。
2026年のジャズフェスでも、このアプリが公式コンテンツとして実装されることが決まっているので、まずはそこに向けて、より多くの人に、より楽しんでいただく準備をしていきたいです。
そして、このアプリの他にも「移動」をテーマにしたシステム開発をしてみたいと思っていて。「GPSロガー」というジャンルのシステムで、自分の移動を記録・分析し、新しい出会いができているかを教えてくれるものをつくりたいなと考えています。
佐野さん:活動の拡大に合わせて団体名も変更を考えているよね。
林さん:これからは、「idot」(アイドット)という名前で「移動」(ido)をテーマに、さらに活動の幅を広げていきます!
―本日はありがとうございました!
最後にはまさかの団体名改名の発表もあり、今後の活動の広がりがますます楽しみになりました。
普段何気なく行っている「移動」ですが、動くことによって何か新しい景色が見えたり、知らなかったことに気が付けたり、実は日常の移動の先に感動が広がっているのかもしれないなと感じました。移動は感動のはじまり。私も自分の興味のあることも、ないことも、移動して楽しんでみたいと思います!
人流楽器制作集団(idot)からのお知らせ
人流楽器制作集団は、人流楽器にとどまらず、人々の探索や未知の経験との出会いを生み出すため、新しいプロダクトを作り続けてきました。こうした経験の多くは、地理的な移動の先に広がっています。
この考えをより明確に表現するため、団体名を「人流楽器制作集団」から idot(ido: 移動、t: +)へと改めました。
直近では、人流楽器が今年度の定禅寺ストリートジャズフェスティバルでもバージョンアップして帰ってきます。どうぞご期待ください!
【「ゼロイチ(0⇄1)」応援キャンペーン実施中!】抽選でAmazonギフト券プレゼント!
若者の「ゼロイチ(0⇄1)」を紹介・応援する
SENDAI 0⇄1 PROJECT。
この記事を読んで
「こんなことをしている人がいるんだ〜」
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そんなみなさんの次のアクションを応援する
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SENDAI 0⇄1 PROJECT、次回の更新はちょっと先になります!
パワーアップしてより深く、仙台の若者のゼロイチに密着できればと思っていますので、ぜひお楽しみに~!
Write&Photo:COLORweb編集部
【自己紹介】のべたんです!!
初めまして‼COLORwebに加入しました、新メンバーの“のべたん”です。
この記事では、私の自己紹介をさせていただきます♪
【プロフィール】
・COLORネーム…のべたん
・学校…山形大学
・出身…宮城県
・好きなこと…読書、音楽鑑賞、外出
【読書】
宮城から大学へ通っているので、通学にかかる時間がとても長いのです…。
移動時間の時間つぶしに読書を始めたら、いつの間にか趣味になっていました‼
2026年は、“100冊”を目標に読書生活を楽しんでいます。
普段は恋愛、SF、ヒューマンドラマなどのジャンルをメインに読んでいます。(ミステリーはたまーに…。すぐに頭が混乱してしまうので(-_-;) )
今回は「自己紹介記事」ということで、
私の#名刺代わりの小説10選をご紹介いたします☆ミ
こちらの10冊が、私の大好きな小説です~
中でも、J・P・ホーガンさんの「星を継ぐもの」が、お気に入りです。
と~~っても読みごたえがあるお話で(私は読むのに1カ月近くかかりました…)、もう40年以上前に書かれたSFのお話なのですが、作中の時代設定が2020年代なのでとてもドキドキしながら読むことができました。
長期休みの際にぜひ…♡
今は続編を読み進めています(読了までにまた1カ月かかりそうです…(・・;) )
【音楽鑑賞】
1日の70%ぐらいはイヤホンをつけていますね…(イヤホンの着けすぎには気を付けます…)
邦楽をメインに聴いています(邦ロック、アイドル等…)
ライブに行くことが好きで、中でも“おいしくるメロンパン”というバンドがとても好きです。
まさに、この記事を書いている今もおいしくるを聴いています♪(私のお気に入り曲は“未完成に瞬いて“です)
あとは、ちょっとだけギターが弾けます!真っ白でかわいいテレキャスが私の相棒です。
【外出】
「インドアかアウトドアどっち?」と言われたらインドアなのですが、家にいると寝てばっかりなので、お出かけをすることが多いです。古本屋やガチャガチャ屋での出没率が高いです。
一人で遠出することが好きで、最近はキュンパスを使って東京まで行ってきました。
美術館巡りがマイブームです♪今話題のモネ展にも行ってきました!
高校時代は世界史選択だったので、特に西洋絵画にはわくわくします☆彡
【抱負】
大学生の間に、様々な経験を積みたい、自分の大学以外の人と交流を持ちたいと思い、COLORwebに入らせていただきました。一人でも多くの方に記事を読んでもらえるように、そして、宮城のことを知ってもらったり、懐かしんでもらえるように積極的に活動していきたいと思っております。まだまだ文章を書くことには慣れていませんが、ぜひ温かく見守っていただけると嬉しいです♪
最後まで読んでいただきありがとうございました‼( ꈍ꒳ꈍ )
Write&Photo:のべたん
東日本大震災を振り返る~当時の自分を守ってくれた大人の視点から~
みなさんこんにちは、はなもんです!
先日はCOLORの送別会もあり、3月は別れの季節だと実感しています😢
そして今年3月11日は、震災から15年。
当時6歳だった私は、現在21歳となり、社会人も目前。大人として世の中を見ることができるとまでは言わないまでも、少しずつ社会のことが分かってきました。
そこで、今年は震災当時に私を守ってくれた周りの大人の行動や考えについて振り返ります。
震災直後
震災直後の心境について、母に尋ねました。
「まずは、家族みんなが無事でいるか心配だった。生存の次には生活のことが心配だった。断水していたため、入浴、トイレ、歯磨き、料理ができない日が続き、不衛生から病気にならないか心配だった。特に、抵抗力のない子ども達が心配だった。そして何より、そういった日がいつまで続くのか、元通りに生活できる日は来るのかという不安がずっと続いた。」
私は、当時食べ物や生活で困ったと感じた記憶はあまりなかったため、その傍らで母がこのようにいろいろなことを考えて行動してくれていたとは気がつきませんでした。さらに、考えすぎで不安だったと母は話していましたが、私の前では気丈に振る舞い、私の心配を増大させないようにしていてくれたのかも知れないと気がつきました。
放射線の被害について
さらに私の地元福島では、地震だけではなく、放射線の被害がありました。放射線の被害について、母は次のように話してくれました。
「もしかしたら、放射線の心配が1番心をやられたかもしれない…放射線は見えないからいくら除染しても、木を切っても、マスクをさせても、気が休まることはなかった。まわりもどんどん自主避難して転校していき、子どものことを考えて避難するかも悩みました。子ども達の体に今後異変がおきないかの不安は今でもつきないね。」
放射線の被害や緊張感については私もよく覚えています。料理の際には水道水は使わず、水は購入していたり、県外産の野菜を選んでいたり、近所の方から野菜をもらうときは線量計で測定されたものをいただいたりしていた記憶があります。(今は地元の野菜が大好きです♡)ただ、今でも母が心配しているということは全く知りませんでした。中学生くらいまでは、定期的に甲状腺検査などを受けていましたが、改めて受けてみようと思いました。
まとめ
当時は何も分からず守られていただけの私でしたが、その周りには、私を守ってくれた大人の努力がありました。だからこそ、今健康に生きられているのだと思います。さらに、地震の被害だけではなく、津波、放射線などの被害は今なお続いていると気がつきました。一体どこまでいけば震災が終わった、復興したといえるのかについて考えさせられました。
ただ1ついえることは、次は私が誰かを守る番だということです。そして、震災の記憶を風化させないように、こうして記事などを通して伝えていきたいです。
Write:はなもん























