日本最高峰!
東京大学大学院の合格者が出ました!
今日の記事
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こんにちは!
埼玉県久喜市にある多読中心の英語教室
クローバーペン英語村のスペンサーともえです。
社会人→東京大学大学院合格
おめでとうございます!!!
Congratulations!
フルタイムで仕事をしながら受験準備を進め
見事、志望されていた大学院での合格を勝ち取られました!
今回ご紹介する方は、私の高校時代の親友の会社の先輩。
親友からつながったご縁で受験直前期のサポートをする運びになりました。
■経緯
ある日「社会人で大学院受験をする人がいるの」と親友からLINEが来ました。
私が対応可能な内容か確認するからまずは過去問を送ってと頼んで、届いたものには大学名はなし。
でも内容を見て
「こ、これはもしや東大か!?」
とピンときました。
だって今までの大学受験では見たことないくらい難しかったんだもんw
そしてとても興味がわきました。
私「東大?」
親友「そう」
(おおおっ!やっぱりね!)
でもこれは指導できると感じました。
これまでの翻訳家としての経験が生かせる問題形式だったからです。
指導したい気持ちに火が付き、引き受けることにしました。
しかし今だから打ち明けますが、
(これを指導して合格に導くには、ご本人に相当の英語力が必要だなぁ)
という一抹の不安はありました。
一応、出身大学と現在の職業を聞いていたので
(基礎力はきっとある。大丈夫かも)
とは思いつつ、サポートを開始。
そして最初に送っていただいた過去問の解答を見てすぐに、「これはいける!」とワクワクしたのです
難関大の長文問題ですらあまり見ないような複雑な英語の構文が、きちんと正確に読み取れている!
英語の語彙力が半端ない!
日本語のセンスが素晴らしい!
問題文の背景知識を理解している!
英作文が流れている!(=文法が崩壊しておらず論理的で自然な英文)
私も翻訳家の端くれですから、言葉には敏感でいるつもりですが、そんな私が見ても光る言葉のセンスがありました。
ご職業柄なのでしょうか。
さすが!と思いました。
送っていただいた解答は、和訳も英訳も大きな間違いというものはほとんどなかったのですが、なにせ相手は東大大学院ですからね。
ここからが指導の始まりです。
過去問の傾向から、英語論文を問題なく読めるか、さらに自分の考えをきちんと英語にできるかというのが問われていることが分かったので、さらにハイクオリティな「東大大学院の学生に必要とされている」解答を作るために最大限のアドバイスをしていきました。
英語も日本語も、文章って読み手を意識すると全く違うものになるのです。
読み手が見たい答案を作っていく必要があります。
■英文和訳
単語や構文、文章全体から読み取れる書き手の雰囲気や意図などからどのような訳語が適切かを考え、採点者が見ているであろう外してはいけないポイントをお伝えし、英語論文を理解する力があることをアピールするために気を付ける訳し方、などを指導しました。
■和文英訳
細かい文法の使い方(それこそカンマひとつあるあなしで意味が変わってしまうようなもの)と、さまざまな主語と動詞の組み合わせでいろいろな正解訳が作れることを、私の作例をできるだけたくさんお見せして、発想のバリエーションをお伝えました。そして求められている英単語が思い出せない・知らない苦しい場面に遭遇してしまった場合の英作文の仕方なども。
■英語面接
二次試験は英語か韓国語かもしれない!ということで、英語面接の練習もZoomで行いました。自分の考えを英語で述べることも全く問題なくできていました。英検とは違って時間制限がないので、相手が理解しやすい答え方、自分の話す内容に説得力を持たせるための話す順番、話す時に気になった文法のクセなどをお伝えしました。実際の試験は予想に反して日本語で行われたそうですが、英語だったとしても大丈夫だったでしょう。(というか、韓国語も話せるトリリンガルなんて・・・すごすぎる!)
師走という仕事も家庭も超多忙の時期に、何年分もの過去問を解いて送ってくださいました。
勉強ってやらされるものじゃなくて、こうやって自ら目的を持ってやると自然と頑張れるものなんだよなぁ。
受かってほしい!
■結果
合格。
まずは一次合格!
そして二次も合格!
努力が実ることを心から願っていたので、合格の知らせを聞けた時には本当にうれしかったです。
■ご本人インタビュー!
短い期間のサポートでしたが、少しでもお役に立てたのでしょうか。
ご本人に聞いてみようと思います!
受験生のみんなが気になるであろう、英語の習得法なども聞いてみましょう!
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まずは東京大学大学院への合格、おめでとうございます!ブログに掲載しても差支えない範囲で、ご自身の経歴や趣味について教えていただけますか?
東京都内在住の会社員男性、50歳です。大学(文学部の日本史学科)を出て全国転勤の会社に20数年勤めていて、これまで東京のほか、大阪や福岡などを転々としました。大学時代に韓国留学の経験はありますが英米留学はありません。妻と、大学生の長男を筆頭に子どもが3人います。
すでに安定したお仕事もあるなか、どうして大学院を受験しようと思ったのですか?
学生時代に韓国留学をしていたので、会社でも関連の仕事に携わることがあり、朝鮮半島方面への関心や知識、語学力は維持している状態でした。ただ、徐々に他の仕事が忙しくなり、人生の「ゴールライン」も徐々に見えてきて、このまま会社の仕事に追われまくって消耗したあげく放り出されるよりは、自分が蓄積してきた朝鮮半島方面の知識を何かに生かしてみようと思い、一昨年に半年間、休職して韓国の研究所に滞在しました。そこで初めて「研究者」になり、大学教授や本物の研究員の生活を間近に見たことで、帰国後に本格的に大学院に通って自分も学位を取ってみようと思ったのです。
受験すると言った時のご家族の反応は?
休職して韓国にまで行っていたので、特に驚きはありませんでした。「やりたいことを自由にやればいいんじゃないの」という感じですね。就活中の長男は「そういう道もあるのか」と興味を持ったようでした。
合格した時のご家族の反応は?
これといって驚かれませんでした。長男が大学に受かったときは寿司を出前してみんなでお祝いしたんですが、私には何もなし。もっと喜んでくれるかと思ったのですが笑
東大大学院の入試は全体を通して具体的にどのような試験でしたか?
1次試験は語学と論述、2次試験はオンライン面接です。
1次試験の語学は、一般受験の場合は3科目、社会人入試の場合は1科目免除されて2科目となります。英語がⅠとⅡに分かれていて、一般受験は英語Ⅰ・Ⅱと第二外国語、社会人は英語Ⅰ・Ⅱまたは英語Ⅰと第二外国語の試験となります。私は社会人入試だったので、英語Ⅰ(60分)と韓国朝鮮語(60分)で受験しました。一般受験の場合は英語Ⅰ60分、英語Ⅱと第二外国語で計90分です。これを午前中にこなします。
英語Ⅰは、英文和訳が2問と和文英訳1問の構成で、過去数年間、ほぼ同じような傾向ですが、西洋史から社会学、女性学など、とにかく人文学のあらゆるジャンルの長文を読まねばならず、しかも混同しやすいような文章を敢えて訳させる、かなり意地悪な問題が多数ありました。
午後は論述の試験が180分です。様々なテーマの長文を120字に要約して賛否とその根拠を述べる問題(3問中1問選択)、「あなたの専門とする地域において●●はどのような意味を持つか述べよ」という問題(5問中1問選択)の2問構成です。
1次試験に合格すると、論文と研究計画の提出を求められます。論文は大学生の場合は通常、卒業論文ですが、私は大学を卒業して20年以上経っているので卒論を出しても仕方ないと思い、韓国の研究所で書いた報告書を提出しました。提出すると日時が指定され、1人あたり30分ぐらい、自宅から論文についての質問を受けます。教授たちが9人ぐらいずらりと並んで登場しましたが、実際に質問をしてきたのは3人ほどでした。
他の専攻の入試要項には「面接は日本語で行う」と書かれていたのに対し、私が受験した専攻には面接言語の指定はなく「書いてないということは、もしや、英語? それとも韓国語?」と慌てました。というのも、新型コロナの影響で前年まで3年間、1次試験が行われず、1次は書類選考、2次は英語と第二外国語による面接だったからです。3年ぶりに復活した試験の形式がわからず戸惑いましたが、面接は日本語でした。
なお、来年度から英語の科目は独自の試験問題ではなく、TOEFLなど民間テストに置き換わるようです。
その試験の中で、英文和訳・和文英訳・英語面接についてのサポートをご依頼いただきました。LINEでのやり取りを通じたサポートとなりましたが、お役に立つことはできたでしょうか?
大変役に立ちました。大学院を受験しようと決めたはいいけれど、仕事に追われて受験勉強などはまったく手つかずのまま出願の時期を迎えました。そこで過去問を購入してパラパラめくってみたものの、ふむ、まあ何とかなるだろうと思ったまま、さらに仕事に追われ1カ月。気がつけば1次試験まであと1カ月となり、年末が近づいた頃にやっと時間ができたので、改めて解いてみたところ、眺めると解くのは大違い、英語が予想以上に難しいことを知って愕然としてしまいました。その時点で「普通の人は院試専門の予備校に通うらしい」と知ってさらに焦りました。
院試は大学生協で販売している過去問に模範解答がついておらず、独学で挑むのは効果が薄いと判断しました。ネットで探すとオンライン添削の院試英語塾がいくつか見つかりましたが、文系・理系がセットになっていたり、和文英訳の指導がなかったりと、こちらのニーズにマッチしておらず、超短期で挑むには効率が悪く感じられました。
途方に暮れていたところ、大学院修了の後輩が「英語は足切りに使われますから、舐めちゃだめです! 英語塾やってる私の友人を紹介します」と言われたので、わらにもすがる思いでお願いすることにしました。
先生からの指示は、過去問を2回、1回は辞書を引かずに、2回目は辞書を引きながら解くことでした。1カ月で3年分の過去問を、実際の試験時間を意識しながら解いて送ると、数日後に添削されたPDFファイルと、問題解説と音読の音声ファイルが返送されてきました。そもそも回答がついていない過去問だったので、模範解答を作って頂いたことになり、これだけでも大変ありがたかったのですが、添削して頂いたことで、長く複雑な構文の和訳で間違いやすいポイントや自分自身に足りない文法・語彙の知識が分かりました。
先生が問題を音読して頂いた音声ファイルもとても役立ちました。「5~10回は音読しましょう」と指示されたので、最低5回をノルマとしましたが、単語や構文を有無を言わさず頭にたたき込むには実に効果的な方法でした。このファイルはスマホに入れて、入試当日に会場に向かう電車の中でずっと聴きながらシャドーイングしていました。
英語面接は、やはり模擬面接が必要です。入試で提出した論文の要旨をChatGPTで英訳して、模擬面接の材料としましたが、これもやはり、先生が幅広い教養をお持ちの方だったので、内容を理解した上で会話ができたことが大変ありがたかったです。しばらく英語を喋る機会がなかったので、なかなか言葉が出てこず、当日の面接に向けて課題を洗い出すいい機会となりました。
特に役に立ったアドバイス、新しい知識などはございましたか?
院試の英語で必要なことは、日本語として多少違和感があっても正確な直訳を心がけ、自分が理解していることを採点者に分からせることが必要なことを教えて頂いたほか、「十分、自信を持っていいレベルです」と励まして頂いたことで、モチベーションが上がりました。余談ですが「ラテン比較級」という文法知識を初めて知りました。また、クオーテーションマークにもバリエーションがあるということは、まったく知りませんでした。
すでに英語力はだいぶ完成されているとお見受けしますが、講師の英語力について思うことはありましたか?
過去の入試問題はどれも専門的な内容で、語彙、文法、テーマともかなり難解だったにもかかわらず、きちんと対応して頂けたので感服しました。やたら長く複雑な構文の文章を和訳させる「ひっかけ問題」的なものが多かったにもかかわらず、間違いやすいポイントを的確に指摘して下さいました。英語力もそうですが、専門的な文献を読みこなす基礎的な教養が高い方で本当に助かりました。
海外在住経験はありますか?
大学生のときに韓国に1年留学しました。世界各国からたくさんの人が来ていて、韓国語でのやりとりが中心でしたが、英語での会話も多少ありました。一昨年に滞在していた韓国の研究所では、英語のセミナーなども頻繁にあり、欧米圏からの研究員もいました。正直、その内容をきちんと理解したとは言えず「もっと英語が出来ればなあ」と後悔しました。
どのように今の英語力を習得しましたか?
洋楽が好きで、英語自体への興味はありました。中学時代は英語は得点源だったのですが、高校に入ってからは生硬な原書購読が中心となり、興味を失ってしまいました。大学から先は朝鮮半島の研究が中心となって英語はおろそかになってしまい、社会人になってからもほぼ使う機会はありませんでしたが、仕事に余裕が出来たときに英会話学校に断続的に通っていたことがあります。また、外資系の企業にも3年ほど出向していたので、英文の記事の読み込みや英語のメール、Slackでのやりとりのほか、ニューヨークの本社からやってくるアメリカ人の応対などもあり、そこで生身の英語と間違いを恐れない胆力はかなり身につきました。
今回は過去問のご指導と並行して『大学院への英語』という問題集を購入して、何とか2周しました。実際の入試問題より少し難しい程度だったので、試験対策にはちょうどいいレベル感でした。
今はまっていることは?
大学院の新学期が始まり、20数年前とは様変わりした科目登録など履修手続きに追われていますが、仕事以外では韓国ドラマの「ペントハウス」でしょうか。実はリコーダーを吹くのが好きです。意外と奥深い音が出ます。
夢や、今後やってみたいことはありますか?
日本と朝鮮半島という狭いエリアを行き来して30年以上経ってしまったので、もっと世界のあちこちを行ってみたいですね。特にアメリカはハワイとニューヨークしか実質行ったことがないので、もっといろいろな街を訪ねてみたいです。
今の中高生に向けて、英語や英語以外の勉強のアドバイスなどありますか?
目的を見いだせないと単に苦痛なだけなのが英語。音楽でもファッションでも映画やドラマでも旅行でも何でもいいので「これが好きでもっと知りたいから英語を勉強する」「ここに行きたいから英語を勉強する」というモチベーションにつなげると、語学の習得が楽しくなって大きく伸びると思います。そもそも英語はツールなので、英語自体を目的にせず、英語を使ってものにしたいことを追い続けるのがいいと思います。
私と同じ子育て中の親として、子育てや教育について思うことや悩んだことなどあったらぜひ教えてください。
長男が不登校だったときは悩みました。無理やり行かせようとしたこともありましたが、親子の溝は深まるばかり。こうあってほしい、こうしなきゃ、とはいろいろ思うのですが、親の思うように育たないのが子ども。違う人格なんだから当たり前なんですが、やりたいことを見つけ出して、そこに向かって伸びていくのを陰で見守ることにしました。
心に響く言葉がたくさんあります。お忙しい中、ご協力ありがとうございました。今後のさらなるご活躍をお祈り申し上げます!
50歳の挑戦物語。
いかがだったでしょうか?
「英語はそもそもツール」
「英語自体を目的にせず、英語を使ってものにしたいことを追い続ける」
「親の思うように育たないのが子ども」
まさに私が日々感じていること。
勉強や子育て真っ最中には気づきにくいのですが、ひと段落して後から振り返ってみると思えること。
心から共感します。
そして何歳になっても挑戦するのってかっこいいですね。
人生まだまだこれから。
お話を聞いていて、私も何かに挑戦したい気持ちがムクムクと湧き上がってきました!
今年度から、教室での新しい取り組みも始まります。
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2024/4/19現在の空き状況(グループ多読)
小6で英検2級、準2級に合格