27日、長野市で新型インフルエンザ感染によって肺炎を併発し、重症となっていた30代の男性が死亡しました。


男性は慢性心不全の持病があり、長野市内の病院で人工呼吸器を装着して治療中でした。


これで国内では新型インフルエンザによる死者は5人目となりました。

26日、新型インフルエンザに感染した名古屋市の女性(74歳)が亡くなりました。新型インフルエンザによる4人目の死亡者となります。女性には基礎疾患がなかったものの病院に長期入院しており、他の患者ら3人が感染しているのが確認されたため、新型インフルエンザによる死亡例と判断されたのです。


新型インフルエンザの猛威は止まりません。夏休み明けの学校での感染拡大が心配されます。


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新型インフルエンザの症状について「asahi.com」が沖縄県で感染入院していた7歳男児の母親にインタビューしていました。記事を参照し、症状について以下に抜粋してみました。


7月中旬、男児が頭痛を訴えた→平熱だったので仮病を疑った→翌日も頭痛を訴え咳が出始めた→熱は37度→近くの診療所へ行く→診察した医師は「1日様子を見よう」と言って帰宅させた→翌日も咳が止まらない男児は「胸が痛い」と訴えた→熱は38度→診療所に行くと低酸素状態と判明→総合病院へ→レントゲンで「大葉性肺炎」と判明→簡易検査でA型陽性反応→タミフルを投与→その日から1週間入院→精密検査で2日後に「新型インフルエンザ」と判明した。


母親は男児の看病のために仕事を休み、父親も1週間仕事を休みました。男児の弟も保育園通園を休ませました。男児が通う小学校からは「男児は小学校生徒の誰と接触したか」の問い合わせがありました。予防投与としてタミフルを一週間投与した家族にも男児宅の近所の人にも新型インフルエンザの症状が出ませんでした。


以上の経緯を見ると、男児が頭痛を訴えた時に家族は「平熱だったので仮病を疑った」と言っています。これが重要です。小学生でも成人の方でも「頭が痛い」と言うと、まずは「お前仮病じゃないのか?」と疑われるのが通常です。何度もこのブログでは同じことを書きますが、「仮病と勝手に判断して無理に登校、出社させるのは感染拡大の最大要因」なのです。時期が時期だけに仮病を疑ってはいけません。


ただし、子供の家族、または企業の社員が病状を訴える連絡をしてきた場合には強制的に「発熱外来のある診療所や病院に行きなさい」と学校や企業の責任として命ずるべきです。これはインフルエンザの病状を訴える方々も意識し、それなりの覚悟をするべきです。もしかしたら新型インフルエンザに感染しているかもしれないのですから周囲に感染を拡大させないようにきちんとマスクをして注意しながら発熱外来に向かうことです。


そしてできれば診察後に医師から診断書をもらうことも重要です。これは仮病だったのかどうかを確認するものではありません。誤解しないでください。診断書の提出によって学校や企業は生徒や社員が新型インフルエンザ感染の有無がわかり、対応ができるからです。


また、男児の両親と兄弟は、男児の看病と感染の疑いがあることから仕事と保育園への通園を休んでいます。父親は1週間会社を休んだと言っています。「未知のウイルスによる新型の病気」への対応は、これが当たり前なのです。学校を休ませることは大丈夫だと思いますが、あなたは会社を1週間も休むことができますか? あなたが単なる風邪だと勝手に解釈して、そのまま出社したらどうなると思いますか? あなたと接触した他の社員にも感染が広がってしまうのです。


あなたの無責任な行動によって他の社員(同僚や上司)が新型インフルエンザに感染し、その家族も感染、家族に高齢者や幼児がいて、その方たちが亡くなったら・・・あなたはどうするのですか? そうなればあなたは間接的な殺人者となるのです。


誰から感染したのか特定できないじゃないかというのは愚かな考えです。そういった考え方は自動車によるひき逃げと同じです。死亡した方が感染した日時や行動範囲を調べれば簡単に感染の元凶(表現が悪いですが・・・)が判明するからです。


従来のインフルエンザであれば医療機関は充分に対応できるので、生命を奪う確率は低いし、感染経路を辿ったりしませんが、新型インフルエンザであれば話は別です。国、または専門の機関が未知のウイルスの感染経路を調査するのは当然のことです。感染経路を確認すれば新型インフルエンザの元凶があなたであることがすぐに判明するのです。


インフルエンザ感染ですから、あなたが感染元であったとしても、殺人の罪で逮捕されたりはしませんが、あなたは精神的に耐えることができますか? 「お前が会社に出社しなければ、自分の家族は死なずに済んだのに」と感染させられた同僚から恨まれる・・・会社もあなたに冷たく接するようになる(こうあってはならないのですが)となれば、普通の神経の持ち主であれば誰しも耐えることはできないでしょうね。

昨日早朝に起きた「緊急地震速報の誤報」の原因は、「千葉県東方沖を震源とする地震」が起きた際に南房総市の地震計から過大なデータが送信されたものですが、気象庁は地震計のソフト改修ミスが原因だったと発表しました。


この地震計を設置した群馬県伊勢崎市の業者が、前日の24日に改修を実施したのですが、この際に震度情報送信ソフトだけでなく、緊急地震速報に関わるソフトも無断で改修。この改修過程でミスをしたために過大なデータが速報システムに送信されることになったというのです。


同社はこの改修について気象庁に報告せず、同庁でも気がつかなったものです。伊勢崎市の業者は他にも3カ所の地震計についても同様の改修をしていたようですが、誤報発覚後に、いずれも改修前の状態に戻したそうです。


伊勢崎市の業者は気象庁を訪問して謝罪、作業体制を見直すことを約束しました。気象庁は同社を改修業者として引き続き委託するということです。


この業者は深く反省し業務の見直しを図ることで許されましたが、精度が向上してきた緊急地震速報の信頼を失墜させた責任は大きいと思います。昨日の誤報によって緊急地震速報は信用できないということになれば、正確な報知があっても「また誤報だろう」と避難対処しない人々が危険に巻き込まれる可能性は高いと思います。


昨日の誤報は“地震が来ると言って来なかった”ものでしたが、これが逆に「大災害が起こるほどの大きな地震が来るのを報知しなかった」場合だったらどうだったでしょうか? 数秒でも危険を避けるチャンスがあるのとないのとでは大きく違います。


昨日の誤報はたまたま大きな事故や災害につながらなかっただけです。人々の命に関わる仕事をされる企業は、責任ある仕事をしなければなりません。伊勢崎市の業者は企業として信頼を失うところだったのです。運が良かったのと誤報後の迅速な対応が企業を救ったのです。


企業の事業継続とはこういったことも重要になるのです。

ヒヤリ・ハット事例 とは大きな災害や事故ではないものの、その一歩手前で発見され大事に至らなかった事例のことを言います。文字通り、ヒヤリとしてハッとするという、ダジャレでふざけているかのような言葉ですが、その意味は非常に重いものです。私感ですが、なぜこのようなふざけた名称がつけられたのか非常に疑問です。重大な事故が発生した場合には多くのヒヤリ・ハット事例が潜んでいる可能性があり、ヒヤリ・ハット事例を集めることで重大な災害や事故を予防することができるのです。


職場や作業現場などで個人が経験したヒヤリ・ハットの情報を公開し蓄積または共有することによって、重大な災害や事故の発生を未然に防止する活動が行われているようです。このような活動を「ヒヤリ・ハット・キガカリ活動」とも呼ばれるそうですが、これも名称的にはどうかと思います。


特に医療現場では医療事故に至るものや直前のヒヤリ・ハット事例が毎年数多く発生します。


最近では川崎市の大きな病院で医療事故が起こっています。この病院に入院している70代の男性患者さんに誤ってカテーテル(栄養を送る管)を動脈に挿入したことで患者さんが死亡する事故が起きました。この患者さんは心筋梗塞で入院し、心臓弁を人工弁に取り換える手術を受けたのですが、担当医が5日後に心臓に栄養物を流入させるためのカテーテルを頸動脈から誤って挿入し、さらにカテーテルの先端を人工弁に接触させて弁に不具合が生じてしまったのです。病院側は人工心肺を付けるなど緊急措置を施しましたが2日後に患者さんは亡くなりました。


財団法人日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部 は「医療事故情報収集等事業 平成20年年報」を発表していますが、2008年の医療事故は過去最多の1440件であることがわかりました。『地域別報告義務対象医療機関の報告医療機関及び報告件数』の内訳は、北海道66件、東北93件、関東甲信越497件、東海北陸256件、近畿167件、中国四国178件、九州沖縄183件です。


この報告書では発生の月(9月)、曜日(水曜)、時間帯(14時~15時台)、患者年齢(70代)、性別(女性)、入院期間(031日)*外来では再診で多発、発見者(医療従事者)などが報告されています。 *各項目の()内は最も多かったものです。



ただし、医療事故と言っても死亡に至る例は減少したということです。同報告によると2008年に医療事故による死亡例は115件で、重い障害が残るものは144件でした。同機構は事故のリスクが増えたものではなく軽微な事案も報告する姿勢が定着してきたものだと分析しています。


いつ起こるかわからない危険・・・常日頃の油断しない心掛けが重要なのでしょうね。


気象庁は25日の午前6時半ごろ「緊急地震速報」が「関東で強い揺れ」が予測されると報じましたが、結局、震度1以上の揺れを感じた地域はなかったそうです。


この誤報によって東京メトロは地下鉄8路線で走行中の電車を含め最大9分ほど運転を停止しました。私鉄でも一時運転を停止する騒ぎになりました。


さらにNTTドコモでも同時刻に緊急地震速報に連動したサービス(*)によって「千葉東方沖で地震発生。強い揺れに備えてください」というエリアメールがサービス加入者の携帯電話に送られました。


*気象庁が配信する緊急地震速報や、国・地方公共団体が配信する災害・避難情報を、回線混雑時の影響を受けずに受診することができる無料サービス。被災の可能性があるエリアのみに配信される。


気象庁によると千葉県東方沖を震源とする地震があり、これをシステムが過大評価した可能性があるということです。


困るのは何度もこういったことが起きると緊急地震速報の信憑性が薄くなるということです。特に今回は関東に大きな揺れと誤報し、短時間ではありますが電車が停止する騒ぎになったのです。しかもドコモの加入者の間では結構な騒ぎとなったようです(ちなみに今月11日の駿河湾地震の時は正確に速報されたようです)


最近、気象庁は緊急地震速報システムを強化し精密度を上げたばかりなのに本当に困ったことです。


これから大きな地震が来ると本当に予測されても“地震速報に半信半疑”な人々の意識は大きな隙を作り、結果的には大災害に結びついてしまうかもしれません。

新型インフルエンザワクチンの製造が急ピッチで行われているようですが、生産量がゆきわたらないのでは?とちょっとした騒ぎになっているようです。僕は未知のウイルスである新型インフルエンザに対して大騒ぎすべきだと思っていますが、でも、それは予防に対する意識の高揚であって、実際に効果があるかどうか不明なモノに対する期待とそれに伴う喧噪などではありません。


未知のワクチンは生産段階ですから、まだ接種者がいない状況でしょうね。仮に接種者がいたとしても新型インフルエンザ感染の環境にあるわけでもありませんよね。間違いだったら申し訳ないのですが・・・。


ワクチンがインフルエンザを治療するため、もしくは罹患しないようにするための特効薬なのでしょうか? 僕はワクチンのことに関して何も知りません。


それでは、いつものようにWikipediaを参照して、ワクチンのことを勉強してみます。


ワクチンとはインフルエンザなどの感染症の予防に用いる医薬品のことを言います。


病原体そのものを使用します。毒性をなくしたり弱い病原体を意識的に人の体内に注入することで抗体を作るのです。弱いものとはいえ病原体そのものなのですから人によっては具合が悪くなったりします。


ワクチンの発見者はイギリス人の医学者であるエドワード・ジェンナーで、牛痘に罹患した人が天然痘にかかりにくいことを発見してワクチンを開発したのが始まりです。その後、フランスの細菌学者であるルイ・パスツールが病原体を培養し、これを弱毒化して接種すれば免疫が作られることを理論的に裏付けたのです。


ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンがあります。生ワクチンは毒性を弱めた微生物やウイルスを使用するものです。液性免疫だけでなく細胞免疫もできるために、不活化ワクチンより免疫力を得る力が強いといいます。免疫持続時間も長いのですが、生きている病原体を使うので副反応を発症する可能性もあるということです。


生ワクチンには、BCG、経口生ポリオワクチン、麻疹ワクチン、風疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、水痘ワクチン、黄熱ワクチンなどがあります。


不活化ワクチンは、化学処理などで死んだ病原体を使用するものです。生ワクチンより副反応を発症する可能性が低いですが、液性免疫しか獲得できないために免疫持続時間が短いのが欠点です。


不活化ワクチンには、インフルエンザウイルスワクチン、Hibワクチン、狂犬病ワクチン、コレラワクチン、日本脳炎ワクチン、百日咳ワクチンなどがあります。


インフルエンザワクチンは1971年以前に使用されていた全粒子ワクチンによる副反応(死亡または脳に重篤な障害を残す)の危険性が高かったことと、100%の発症を抑えることができなかったために接種は避けるべきだという意見も現在でも根強くあるそうです。


高齢者や慢性疾患を持つ人がインフルエンザに罹患した場合、肺炎等の重篤な合併症や死亡などに至ることがあり、インフルエンザワクチンは、これを抑える効果があることが認められているのでWHOだけでなく世界各国が積極的にワクチン接種を薦めているのです。


日本では、他国に見られない厳密な接種間隔の順守法則があります。原則として同日に複数のワクチンを接種しないこと、生ワクチン接種後には4週間以上間隔をあけ、不活化ワクチン接種の後は1週間以上間隔をあけることなどが実施されているようです。


いずれにせよ、インフルエンザ抗体を作り、インフルエンザにかかりにくいようにするワクチンが時と場合によっては・・・あるいは運が悪い時には、人の「生命を奪ったり重い後遺症を残す」ものとなることを忘れてはいけません。


新型インフルエンザの特効薬は、まずは感染が拡大しないように、ひとりひとりが予防の意識を高めることと、感染した場合に外部にウイルスをばらまかないように気をつけることです。


今のうちにマスクを用意し、最悪な場合には、外出できなくなったことを考えて備蓄食料や水の確保、会社や顧客と電話やメールで連絡が取れるように、社員の自宅ではインターネット接続が可能なパソコンを用意したりすることの方が重要でしょう。さらにセキュリティの問題があるので、それなりのシステム変更も必要になるでしょうね。


本格的な新型インフルエンザ感染の季節は、もう目の前に迫っていますよ。

新型インフルエンザが猛威をふるい出しました。国内の死亡者は3名。重症患者も多発しています。重症患者は幼児が多いのも特徴的です。春の発生当時と比べるとマスコミもインフルエンザ報道をしなくなったためなのか、これほどまでに感染拡大しているとは誰もが想像できなかったのではないでしょうか。


インフルエンザが沈静化するはずの湿度の高い梅雨から気温が高い真夏にインフルエンザが流行するなんて専門家でも考えられなかったのでしょうね。


新型インフルエンザは、従来では考えられない特徴を持ったウイルスだということがわかってきたと思います。何しろ新型なのですから、罹患者が増えて、ある程度の経緯と実証を見ないと「未知」のままなので対処ができないのです。


専門家の中には喧噪を軽蔑して「騒ぐほどのものではない」と冷ややかに笑って傍観し、批判だけする方々もいらっしゃいますが、こういった方々は、肝心の場合に問題解決の阻害要因となる可能性が高いので「冷めた見方をする方」の意見に惑わされてはいけません。


自己防衛、ご家族、それにあなたの大切な社員のためにも、暑い真夏にマスクをする勇気を忘れてはいけません。マスクをしない慣習の外国の方に軽蔑されても堂々と防衛に努めるべきです。マスクだけではありません。自分の命を守ると同時に、他人にも病気を移さないという意識が重要になるのです。


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新型インフルエンザの重症患者さんに幼児が多いのも特徴だと書きましたが、ここに参考資料があります。


厚生労働省インフルエンザ脳症・脳症研究班班長の名古屋大学医学部保健学科に勤める森島恒雄さんの「インフルエンザ脳症の手引き」 です。これはインターネットからPDFファイルをダウンロードできますので、小さなお子さんを持つ方は是非ご一読ください。


これには新型インフルエンザだけでなく従来のインフルエンザによる脳症について書かれています。


インフルエンザ脳症は、小さなお子さんがインフルエンザに罹患した時に発病する合併症のひとつで、毎年数百人が発病し、死亡率は30%、命が助かっても、25%のお子さんに後遺症が残るのだそうです。


この小冊子を引用させていただき、まとめてみましょう。


●インフルエンザ脳症とは?


子供は「水ぼうそう」や「はしか」、「突発性の発疹」など、いろいろなウイルスに感染します。ほとんどの場合、これらは数日間で治癒し、後遺症も残らないのですが、時には脳・神経に合併症を引き起こし意識障害やケイレンなどの症状を呈することがあります。その代表的なモノが「脳炎」と「脳症」なのです。


「脳炎」は主にウイルスが直接脳に侵入して増殖して炎症を起こすもので神経細胞がウイルスによって破壊されたりします。このときに脳の中にリンパ球、マクロファージといった炎症細胞が多数出現して脳が腫れやすくなるのです。


一方「脳症」は、脳の中にウイルスも炎症細胞も見当たらないのですが、それでも脳が腫れ、頭の中の圧力が高まり、脳全体の機能は低下して意識障害を起こすのだそうです。


「インフルエンザ脳症」とは、インフルエンザを起因とした脳症という意味です。


「インフルエンザ脳症の特徴」


1.インフルエンザの流行の規模が大きいほど発症が多発する

2.主に6歳以下の幼児が発症し、インフルエンザの発熱から数時間~1日と神経症状が出るまでの期間が短い

3.主にケイレン・意味不明な言動、急速に進行する意識障害が症状の中心である

4.死亡率は30%であり、後遺症も25%の子供に見られるなど重い疾患である

5.現在までわが国で多発し、欧米での報告は非常に少ない


小冊子には「平成10年度の厚生労働省人口勤態統計より、人口10万人における1~4歳の死亡原因」も掲載されており、インフルエンザによる幼児の死亡は、なんと6位なのです。


インフルエンザ脳症の原因ですが、ウイルスに感染した人体にはウイルスと闘うために反応・・・炎症が起こります。インフルエンザの場合にはこれが強くなる傾向にあるというのです。


発熱、咳、痰といった炎症の徴候は感染した当人にはうっとうしい症状ですが、熱によってウイルスの増殖を阻んだり、痰の中にウイルスを輩出して咳の勢いで体外に排出するという役割があるのです。


炎症が生じる場合には白血球が主役を勤め、血管やそのほかの細胞もこれに協力します。白血球には顆粒球、マクロファージ、Tリンパ球、Bリンパ球などの種類があって、誰がどの役を演じるかを互いに連絡を取り合うのですが、この連絡手段となるのが「サイトカイン」です。いろいろな細胞が多種類のサイトカインを分泌します。


サイトカインを別の細胞が受け止めて、それに対応した炎症反応を起こすことで病を治癒させようとするのです。


サイトカインは、このブログでも触れましたが、稀に過剰な反応を起こして結果的に病を悪化させてしまう場合もあるのです。サイトカインの過剰反応を「サイトカインストーム(サイトカインの嵐)」と言います。


「インフルエンザ脳症」も、サイトカインストームの特殊な状態ではないかと専門家は推測しています。


ちなみにサイトカインストームは、特に乳幼児、日本人、東アジア人に起こりやすいということです。


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Wikipediaにも同じ項目がありましたので以下に引用いたします。


「インフルエンザ脳症(Wikipedia)」


インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルス感染に伴う発熱後に、急速に神経障害や意識障害を伴う症候で、病系は「急性壊死性脳症」「ライ症候群」「HSE症候群(出血性ショック脳症症候群)」などに分離される。


急性壊死性脳症:5歳以下(特に1~3歳)に多く発症が見られ、A型インフルエンザ(A香港型)が原因であることが多い。発熱してから短期間で発症する。嘔吐、下痢、腎機能障害、意識障害が出現する。血小板が減少してDIC(播種性血管内凝固症候群)になることもある。原因は不明で、解熱剤のNSAIDの内服などが脳の血管性皮細胞が障害されて起こる。


ライ症候群:6~12歳に多く発症が見られる。B型インフルエンザが原因の場合が多い。水痘・帯状疱疹ウイルスなどでも生じる。発熱してから5~7日後に発症の場合が多い。嘔吐、意識障害、ケイレンを生じる。高度の肝機能障害、低血糖、高アンモニア血症を伴うことがある。解熱剤のアスピリンに含まれるサリチル酸がミトコンドリアを傷害するという説がある。発症者の脳からはインフルエンザウイルスが検出されたことはない。海外では使用されない日本では認可されている解熱剤によって発症するという説も無視できない。


*小児は高熱を発した際に「熱性譫妄」という幻視、幻覚から異常行動を行うことがあるそうです。アニメのキャラクターが壁に見えると笑ったり、意味不明の言葉を話したり、理由もなく怯えたりすることがあるが、これらがインフルエンザ脳症の初期症状であると専門家は注意を喚起しているそうです。


新型インフルエンザは学校や職場などでの小集団感染が拡大しています。充分に注意してください。


といってもほとんどが軽症なので“病気を軽く見る”傾向にあります。職場では単なる風邪扱いされ、感染者が休めない可能性があります。または「忙しい時に風邪なんかひきやがって」などと健康管理ができていないことについて悪く言う同僚や上司がいるかもしれません。


極端と思われるかもしれませんが、こういう人たちは国を滅ぼしてしまう可能性に気がついていないのです。


こういった場合には、どんどん告発しましょう。労政事務所などの公的な職場の相談窓口に相談すればいいのです。


インフルエンザは誰でも罹患するのです。インフルエンザも含めて風邪をひかない人を僕は知りません。通勤途中の電車や人込みの中で、たまたまインフルエンザ感染者が咳やくしゃみをしていれば、感染するに決まっています。その人の健康管理についてとやかく言われる筋合いはないのです。インフルエンザ感染者も自分でも気がつかないうちに罹患していて、たまたま咳やくしゃみをしていただけかもしれませんから悪くは言えませんが、いつ自分の身に降りかかるか予測できない病気なのです。


これからはインフルエンザに罹患していなくても、マスクを持ち歩くことが重要です。マスクがなければハンカチやティッシュで口を押さえるのが常識となります。


単なる風邪・・・と、この病を軽く見ることが、結局は、あなたのご家族に危険が及ぶことになるのです。


「また大騒ぎしやがって」などと笑われてもいいんです。積極的に大騒ぎしましょう。土壇場で慌てるよりはいいんです。あなた自身やあなたのご家族の命に危険が及んで後悔したくなければ、周りに何を言われようが笑われようが構わないじゃありませんか。

三洋電機は、群馬県衛生環境研究所との共同研究によって、一定の塩素濃度を保持する電解水に10分間接触させることで新型インフルエンザウイルスの感染値を99%抑制できることを確認しました。


抑制メカニズムについては、電解水中にある2種類の活性酸素種が、ウイルスが感染するときに必要となるウイルス蛋白と反応し、ウイルスの変性・分解が起きて抑制できるのだそうです。


このこともひとつの要因となって三洋電機の株価が急伸し、東証1部では値上がり率がトップになったそうです。

名古屋市で80代の女性が新型インフルエンザによる重症肺炎のために死亡しました。国内では3人目の死者となります。女性は多発性骨髄腫と心不全の疾患があったそうです。


女性は13日に救急外来を受診後に入院しましたが、39.5度の高熱に併せて咳がひどくなったために4人部屋から個室に移動したということです。17日に簡易検査を行って、翌日に新型インフルエンザ陽性反応が確認されました。


新型インフルエンザ単体では腎臓病や糖尿病、呼吸器疾患などの持病があれば危険性が高くなるそうですが、持病がなくても、未知のウイルスですから油断は禁物です。感染の予防と感染後の早期対処が重要になるでしょう。


しかし・・・今回亡くなった女性は80代です。高齢者の一部の方には新型インフルエンザの免疫があるはずなのですが・・・。


新型、旧型?のインフルエンザを含める国内のインフルエンザ罹患している方の数は、推計でなんと6万人で、そのほとんどが新型インフルエンザであるといいます。そのため厚労省は「本格的な流行開始」を宣言しました。


これからは個々や企業での感染防止対策に勤める必要があります。