20150318

Fabio Luisi指揮
Philharmonia Zürich(フィルハーモニア・チューリッヒ)

舞台神聖祝典劇『パルジファル』より 第1幕への前奏曲
楽劇『神々の黄昏』より 夜明けとジークフリートのラインへの旅
楽劇『神々の黄昏』より ジークフリートの葬送行進曲
楽劇『ヴァルキューレ』より ワルキューレの騎行
楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』より 第1幕への前奏曲
楽劇『トリスタンとイゾルデ』より 第1幕への前奏曲
楽劇『トリスタンとイゾルデ』より 愛の死

2014年録音
レーベル:Philharmonia Rec

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ファビオ・ルイージは私にとって馴染みのある指揮者ではないのですが、2010年のPMFオーケストラの大阪公演でのにこやかな指揮姿に好印象を持っています。
このアルバムで聴く彼のワーグナーも、あの時の指揮姿が目に浮かぶような感触があり、ワーグナーだからといって構えたり大袈裟に飾るような事はなく、弾むような微笑みが感じられる響きです。
オーケストラの演奏も、弦に若干の硬さが感じられたりもしますが、金管群は立派になっていて、大きな不満を抱かせるようなものでは無いと思います。

録音 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

HMVの解説に、フィルハーモニア・レコード(philharmonia●rec)はフィルハーモニア・チューリッヒ(チューリッヒ歌劇場管弦楽団)の話題の新レーベルとの記載がありますが、何となく古い録音を聴いているかのような気になります。
静寂感は今風の完璧さなのですが、そんなはずは無いのにダイナミックレンジが不足しているかのような感触が強奏時の音場の手狭さとなって感じられます。
奥行き感も今一歩で音の輪郭にも僅かにに滲みを感じますが、残響は多い方ではありません。
そんなに悪い録音でもないと思いますが、どうもオーケストラや劇場の自主レーベルの録音、例えばLSOやLPO、RCOでもそうなのですが、余り眼を見張るものは少ないように私は感じます。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150317

Frank Peter Zimmermann (vn)
Radoslaw Szulc指揮
Kammerorchester Des Symphonieorchesters Des Bayerischen Rundfunks
(バイエルン放送室内管弦楽団)

ヴァイオリン協奏曲 第 1番 変ロ長調 K.207
ヴァイオリンと管弦楽の為のアダージョ ホ長調 K.261
ヴァイオリンと管弦楽の為のロンド ハ長調 K.371(K.373)
ヴァイオリン協奏曲 第 3番 ト長調 K.216
ヴァイオリン協奏曲 第 4番 ニ長調 K.218

2014年録音
レーベル:Hänssler

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

私にとっては意外でもあるのですが、ツィンマーマンはモーツァルトの演奏を結構しているようで、アルバムも7枚、HMVのサイトでは掲載されていました。
1986年にはヴュルテンベルク室内管と全集も録音しているようです。
そのツィンマーマンが再録音に臨んだ今回のアルバム、流石と言える一流の演奏だと思います。
存在感が高く、明るく伸びやかなその音色は、それだけで十分魅力的に思えます。
ただ、ドイツ人の保守本流的な演奏と言うか、少し生真面目さが感じられます。
若いモーツァルトの作品(ヴァイオリン協奏曲第1番~第5番は全て19歳の時、1775年に書かれています)には、もう少し弾むような若々しさ、或いは無邪気さが感じられたほうがより楽しめるようには思います。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリンへのフォーカス感が良い意味で高く、ツィンマーマンの演奏を克明に描き出している録音だと思います。
艷やかで明るいヴァイオリンの響きは単純に「美音」として楽しめるものですが、繊細な弓使いが感じられる精緻さも備えています。
オーケストラは室内管らしい小編成ならではの響きですが、そこに物足りなさはなく、しっかりとヴァイオリンを引き立てつつも見通し感の良い音場形成です。

(画像をクリックして頂くと、HMVの当該サイトにリンクしています)
20150316

John Eliot Gardiner指揮
English Baroque Soloists(イングリッシュ・バロック・ソロイスツ)
Monteverdi Choir(モンテヴェルディ合唱団)
Malin Hartelius (S), Nathalie Stutzmann (A), James Glichrist (T), Peter Harvey (Bs)

教会カンタータ 第182番『天の王よ、よくぞ来ませり』 BWV182
教会カンタータ 第 54番『いざ罪に抗すべし』 BWV54
教会カンタータ 第  1番『暁の星はいと美しきかな』 BWV1

2000年録音
レーベル:SDG

ガーディナー&モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツによるバッハ教会カンタータ全集のDisk12です。(全集は56枚組みBox)

Disk1 教会カンタータ 第 63番 / 第191番
Disk2 教会カンタータ 第143番 / 第41番 / 第16番 / 第171番
Disk3 教会カンタータ 第153番 / 第58番 / 第65番 / 第123番
Disk4 教会カンタータ 第154番 / 第124番 / 第32番
Disk5 教会カンタータ 第155番 / 第 3番 / 第 13番
Disk6 教会カンタータ 第72番 / 第73番 / 第111番 / 第156番
Disk7 教会カンタータ 第26番 / 第81番 / 第14番 他
Disk8 教会カンタータ 第83番 / 第82番 / 第125番 / 第200番
Disk9 教会カンタータ 第144番 / 第84番 / 第92番
Disk10 教会カンタータ 第18番 / 第181番 / 第126番
Disk11 教会カンタータ 第22番 / 第23番 / 第127番 / 第159番もご参照下さい。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

第182番冒頭のシンフォニアでのヴァイオリンの音色の美しさ、木管群やピツィカートの優しい響きがとても素晴らしく、イングリッシュ・バロック・ソロイスツの実力の高さを強く感じる演奏です。
ソリストに関して言えば、アルトのナタリー・シュトゥッツマン(コントラルト)の声質が特徴的で、最初はカウンター・テナーかと勘違いしたほど太くしっかりした歌唱です。
第54番のソリストはそのシュトゥッツマンのアルトだけ登場します。
ちょっと私の好みとは異なりますが、これはこれで3楽章12分強の短いカンタータを十分堪能できる深い歌唱だと思います。
第1番の合唱などにも謳い上げる壮麗さが感じられますが、やはりガーディナーのカンタータは荘厳さや敬虔さよりも、日々を生きる普通の人々の持つ明るく質素な生活感が感じられます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

演奏直前、或いは直後の暗騒音が場の雰囲気を訴えかける録音です。
残響はやや少なめかもしれませんが、音の見通し感は良く、オーケストラの演奏にもすっきりとした音の輪郭が感じ取れます。
ヴァイオリンや木管のソロには明瞭なフォーカス感があり、とても精緻な録音に感じますが、そこに息苦しさはなくあくまでも自然体での再生音です。
コラールなどはワイドに奥深く広がりますが、その響きに滲みはありません。

現在、ボックス・セットはHMVでは取り寄せ不可のようですが、Amazonでは購入出来るようです。
J.S.バッハ : カンタータ全集 ~ 巡礼 (2000) (Bach Cantatas / .../SDG
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Disk12に収められた楽曲を含む2枚組CDは残念ながら廃盤です。