「彗星の出現」が意味すること | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 

・『彗星』 (「霊界物語」第四九巻 第一五章)

 

 お寅、魔我彦、ヨルの三人は高姫(たかひめ)と散々争ひ、祠(ほこら)の森を立ち出でイソの館に進み行く。懐谷(ふところだに)の近傍迄来た時に日はずつぽりと暮れた。不思議や南の天に当つて大彗星が現はれて居る。ヨルは空打ち仰ぎ、

 

ヨル 『もしお寅さま、魔我彦さま、あれ御覧なさい、あの彗星を。ハルナの都の恰度(ちょうど)上の方に当つて出て居るぢやありませぬか。屹度何かの変事でせうよ』

 

お寅 『ほんに ほんに不思議な彗星ですこと。あれは大方八十年に一度現はれると云ふ、ハレー彗星ぢやありますまいかな』

 

ヨル 『さうでせうよ、何でも天下に変事の起る前兆(しらせ)でせう

 

魔我 『何、あいつは高姫星だ。どこもかも尻で曇らし廻る妖星だから、何と云ふ星か知らないが、魔我彦は是を称して高姫星と云ひますわ』

 

ヨル 『一つあの彗星について歌を詠んで見ませう。

地上に充満せる

陰鬱の空気は

天に上つて凝結し

忽ち彗星と化つて

妖光を放射し怪煙を吐いてゐる。

是(これ)果して何の

凶兆だらうか

彗星の妖光に毒せられて

紫微宮の色は

非常に変つてゐる。

これを思へば

やがて天下に

大難の到来する前兆(ぜんてう)ならむ。

彼の妖星が

やがては

紫微宮中を犯すであらう。

その時こそは

実に警戒を要する時だ

大黒主の失脚は

歴々として

既に已に

天極紫微宮の中に

今より

現はれて居るやうだ』

 

魔我 『ハヽヽヽヽ、何だか、そんな事を聞くと心が落付かぬやうだなア。併し事実とあれば仕方がないわ』

 

お寅 『魔我彦さま、ヨルさまの言霊を一つ宣(の)り直しなさい、何事も神の顕現だからなア』

 

魔我彦

『森羅万象は

悉く主(す)の神の顕現だ

人間の身は

主の神の聖霊と神格とを

摂受する時

茲(ここ)に初めて

万有一切と

共通し活躍し得るものである』

 

ヨル 『ヤアこれで些(ち)つとばかり気がすんだやうだ。一つ此辺で暗くなつた序(ついで)に休息しませうか』

 

お寅 『宜敷(よろし)からう、夜途(よみち)に日は暮れませぬからなア』

と路傍の岩に腰打ちかけ、三人は暫し息を休めた。

 

お寅 『打ち仰ぐ天津御空(あまつみそら)に彗星(はうきぼし)

            世の塵払ふ仕組なるらむ』

 

魔我彦 『打ち仰ぐ空高姫の彗星(はうきぼし)

            人をごもくのやうに掃出す』

 

ヨル 『夜の空現はれ出でし彗星(はうきぼし)

            空高姫の曲(まが)を払ひつ』

 

お寅 『八十年(やそとせ)に一度(ひとたび)出づる彗星(はうきぼし)

            再び見せよ吾を守りて。

 

    大空も漸(やうや)くハレー彗星の

            力に曲は逃げ失するらむ』

 

魔我彦 『いざさらば河鹿峠を三人連れ

            イソの館に進みて行かなむ』

 

 

*先週から話題になっている「ZTF彗星」について、最接近したのは2月2日の13時で、既に地球からは離れつつありますが、報道によれば2月中旬までは見えるそうです(肉眼では難しそうですが)。「霊界物語」では、ハレー彗星に限らず彗星とは、「天地のあまりの惨状に痛く悲しまれた大神様の御煩慮の息が漏れて彗星となった」と説かれており、彗星の出現は近く宇宙間の大潔斎が行なわれるという警告でもあります。とはいえ、これまでにも数多くの彗星が地球に飛来しており、前回のハレー彗星の接近でも別に世界が壊滅的な影響を受けたわけではありませんし、「霊界物語」でも、この四九巻の『彗星』の章の中で『前兆』と言いながら、この後すぐさま何らかの災害が起こるというストーリーにはなっていません。今回のZTF彗星についても、肉眼ではほとんど見えないものを、神様からの警告とみなすのは無理があると思います。ただ、大正時代の皇道大本の機関誌「神霊界」に載っていた「大峠」に関する記事(出口聖師ご自身が書かれたものではありません)には、「二つの彗星が衝突して云々」とありますし、ガラバンダルの聖母のメッセージでも似たようなことが述べられているのが気になります。今回のZTF彗星の発見が昨年の3月であったように、次に飛来する彗星も地球に接近する直前まで発見できない可能性が高く、更にこれまでとは違って「現在は既に『時の終わり』に入っている」ということでもあり、天体の事象には特に注意すべきであるように思われます。

 

*そもそも「警告」とは、災害や事故などが起こることを前もって知らせ、対処させるために発せられるものであって、災害が実際に起こってしまってからでは意味がありません。「大本神諭」には『まさかのときのかいしんではまにあわんぞよ』とあり、ピオ神父もガラバンダルの聖母のメッセージについて、『人々はいずれ信じるでしょうが、その時はもう手遅れです』と言われています。おそらくガラバンダルの「警告」の後も、ほとんどの人々はただ混乱するだけでしょうし、そうなると「警告」はむしろ「刑の執行」に先立つ「判決」と変わりなく、この警告の時点で各人にダニエル書の「メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン」の宣告が下されると考えるべきだと思います。つまり警告は既に出されているのであって、まさに今が回心のために与えられた最後の時です。

 

・宮古島の神々からの知らせ

 

 “戦いはいろいろの原因によって起きますが、戦いは空間体の中におけるエネルギーの活発な活動から始まるようです。最初に国を守護する神々が激怒して火花を散らしたのが人類に伝わり、人間同志の流血となるのではないか、と私は思います。

 一国内においても、その国民の信仰する宗教が勢力伯仲すると国を乱します。国と国との戦いも、守護神の異なる国家間の融和の乱れからであり、戦争の起きる前には必ず宇宙空間体が異変を起こすのでしょう。

 日本では大きな戦いといえば、日露戦争、第二次世界大戦ですが、どれも戦争の起きる数年前にホーキ星の形のように空間体に異常な光がおき、国難を感じたという古老の経験話には身の毛のよだつ思いがします。

(新城定吉「宮古島の神秘な石庭」(月刊沖縄社)より)

 

 

・「ガラバンダルの聖母」のHPより

 

1977年2

質問:あなたはいつ警告について教わったのですか。そして、それは誰から?

コンチータ:私がはっきりと覚えている唯一のことは、警告について語られたのは聖母マリアだということです。

 

質問:警告についてあなたがご存知のことを私たちのために繰り返していただけないでしょうか?

コンチータ:今、覚えていることはこういうことです。奇跡の前に神は私たちに警告をお与えになり、それは私たちを清めるため、もしくは奇跡を見ることを準備させるためであり、このようにして、私たちは自分の生活を神に立ち返らせるお恵みをいただくことになると聖母はおっしゃいました。聖母は警告の内容を私に教えてくださいましたが、その日付は教えていただけませんでした。私は具体的に警告の詳細を語ることはできませんが、それがどのようなものであるかということであれば、なんとか申し上げることができます。それは世界のどこにいても見ることも感じることもできる現象です。私はいつも衝突する二つの彗星の例を示してきました。それは私たちに肉体的なダメ一ジを与えるものではありませんが、その瞬間に私たちは自分の霊魂の状態を眺め、自分がしでかしてきた害悪を悟るため、私たちは震え上がります。私たちは苦悩に悶えますが、そのせいで死ぬことはありません。でも、自分の実態を知ったショックや恐怖から死んでしまう人もいるかもしれません。私がそのものずばりの説明をしていないなら、聖母がお許しくださいますように。これでも私はその日にどのようなことが起きるのか一所懸命に説明しているつもりです。

 

質問:あなたは警告を見たり聞いたりしましたか?

コンチータ:聖母は警告の到来を告げられただけです。

 

質問:警告が短い時間しか持続しないとすれば、世界はそれを神からのものとして受け止めるでしょうか。それとも、夢や幻として片づけてしまうのでしょうか?

コンチータ:私は警告が短い時間だと言ったことはありません。私が言ったのは、ほんの一瞬であったとしても非常に強烈で恐ろしいものだということです。誰もが疑いなく、これが人間によってもたらされたものでなく、神から来たものであることを悟ります。警告が何かを知っている私はその日が来るのをとても恐れています。

 

1980年8

質問:それ(警告)は肉体的ダメージを伴わないものでしょうか?

コンチータ:はい。私にとって、警告とは衝突した二つの彗星が凄い音と光を発して、それでいて落ちないようなものです。警告は肉体的なダメージを与えませんが、私たちはそれを見ることになります。その瞬間、私たちは自分の良心の状態を見ます。皆さんは自分がしている悪行と自分がしていない善行を見ることになります。

 

1982年10月19

質問:警告に先立つとされる共産主義者による抑圧について聖母がおっしゃったことを覚えていらっしゃいますか?

マリ・ロリ:あたかも共産主義者が全世界を支配したかのようになり、司祭がミサを立てたり、人々が教会の扉を開くといった宗教行為が非常に困難になるでしょう。

 

質問:この現象は人々が宗教上の教えを実践することをやめてしまうからではなく、共産主義者の迫害によって起こるわけですね?

マリ・ロリ:はい。とはいえ、多くの人々が宗教から離れるでしょう。宗教上の教えを実践する人は誰でも隠れなければならなくなるでしょう。

 

 

 

・ルドルフ・シュタイナー

 

“彗星は宇宙の女性的要素から現われるものを地球生活の中にもたらします。彗星は人類の進化に衝撃を引き起こします。本来の進化そのもののなかにではなく、それ以外に人類が摂取していくものすべてのなかに衝撃を引き起こします。

 私たちはそれを、ハレー彗星の背後にある霊的な力のなかに観察できます。ハレー彗星が現われるたびに、地球進化に何かが生じました。ハレー彗星が現われると、唯物論的感覚に新たな段階がやってきます。”

 

 “……最も危機的な状況においても上昇の衝動が広くつよく存在するということを人類が証明するための大きな試練が迫っています。その試練を乗り越えないと、唯物論的な見解から発する抵抗を人類は克服できないでしょう。人間は唯物論にさらされなければ、自力で唯物論を克服できないでしょう。いま、精神的方向と唯物論的方向とのあいだで選択をする機会がやってきています。宇宙が私たちに、危機の年を送り届けるのです。

 精神科学は、天のしるしを読み取って解釈できる人々によって世界にもたらされました。そうして、人類は唯物論的な道に進まないよう警告されます。ハレー彗星が出現するときに外的に認識される唯物論に抗する衝動が、精神科学によって与えられねばなりません。上昇力も、べつの宇宙のしるしによって私たちに送り届けられます。

 

(ルドルフ・シュタイナー「シュタイナー 天地の未来 地震・火山・戦争」(風濤社)より)

 

 

・「霊界物語」第一巻 第二一章『大地の修理固成』より

 

 “天にある事はかならず地に映り、天が乱れると地も乱れ、地が乱れると、天も同様に乱れてくるものである。”

 

 

 

 

 

 

 


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