昨日の記事 「『伊藤詩織事件』 に感じるもの」 の続きです。
昨日の記事では、民事裁判の 「経過」 と 「判決」 の視点から書かせて頂きました。
彼女に対する、多くの誹謗中傷が存在する中、「彼女の言っていることが正しい」 と仮定し、心理的な要因も踏まえた上で、彼女の行動を振り返っても、あまり矛盾は感じなかったというのが、自分の結論でした。
唯一 「おかしいな?」 と違和感を感じた 「ホテル」 のセキュリティ映像が何処にも見つからない件も、裁判所による閲覧制限が掛けられているためであれば、致し方ありません。
しかし、また新たに 「自分の違和感」 をそそる行動を、彼女は取り出します。
うーん。
彼女の 「敵」 は誰で、彼女は 「何」 に戦いを挑んでいるのでしょう?
「誹謗中傷」 や 「名誉棄損」 は確かに、「民事訴訟」 の対象でありますし、「名誉棄損罪」 もしくは 「侮辱罪」 による刑事告訴も可能です。
そして 「セカンドレ/イプ」 というのは、性的被害を受けた人たちが、再度、その他の人たちの面前で、同じような羞恥を味わわされることを言いますが、これは、現在の社会制度において、性被害者が被害者の立場から感じる苦痛を表わしているものであって、「セカンドレ/イプ」 が法的に禁止されている行為でもありませんし、法的保護を受けられる対象でもない。
「社会問題」 として、こういう問題を如何に緩和していけるかというのはありますが、現時点では、守らなければならないもの、ではないのです。
そもそも、自ら実名にて 「記者会見」 を開いている以上、「噂の種」 になるのは致し方のないことです。「記者会見」 を開くことによって、広く世間に事件の存在が知られるようになったわけですが、その副作用が 「噂話」 です。効果も強い反面、副作用も強く出て当たり前。
そしてもうひとつの違和感は、自らを 「ジャーナリスト」 を名乗り、報道活動に携わっているにもかかわらず、なんで {法的措置」 に訴えるのかということ。
まがりなりにも、「ジャーナリスト」 を名乗っているのであれば、訴えるのは 「法」 ではなくて、「文筆」 なはずです。
自身が感じる違和感
何なのでしょう。
単なる 「噂話」 であれ、「ハニートラップ説」 であれ、「売名行為説」 であれ、
悪意を持って、相手の評判を落とすために、あることないこと言う人もいますし、悪意はなくても、その発言の威力が凄くて実際に、相手に多大な損害を与えてしまう人もいます。
後者は、最近あった例では、「デビ婦人」 が名誉棄損で訴えられた事件が、「わかりやすい例」 かも知れません。
しかし、全ての国民が感じる 「違和感」 は、彼女の実名による 「記者会見」 に端を発しているのです。
―― なんで、「記者会見」 なんだろう?
―― なんで、実名なんだろう?
自分の 「行動原理」 と突き合わせてみればみるほど、良く分からなくなる。違和感を感じるのです。そして、全てが合致する 「真実」 を探したたくなるのです。
自分にしても、まがりなりにも 「ジャーナリスト」 を名乗るならば、何故 「文筆」 によらず、「裁判」 なのだろう と思ってしまうのです。
まだまだ、あります。
自分がもし、山口氏の 「レ/イプド/ラッグ」 の使用を疑ってやまないのであれば、そちらの 「社会問題」 を追及するでしょうし、それこそ山口氏の周辺で、同じような被害を受けた女性がいないか、地道に探そうとするでしょうし、内閣や警察の捜査介入を疑うのであれば、それを明らかにするべく行動するでしょう。
そもそも 「ジャーナリスト」 というのは、そもそも 「記者会見」 の場に行って、質問し、メモを取り、記事を書く人のことではありません。「ジャーナリズム」 の精神は、それこそその現場に何度も足しげく通い、そこにある問題の、真実の構図を暴き出す職業なのです。
まあ、それは既に古い 「価値観」 で、今は 「時代」 が違うのかも知れませんが。(苦笑)
伊藤詩織の敵?
伊藤詩織の今現在の 「敵」 は、「山口(ヤマロ)詩織」 という、これまた絶妙な名前の登場人物を描いている漫画家の 「はすみとしこ」 氏なのでしょうか。
「伊藤詩織氏を風刺したイラスト拡散?『法的措置』発言受けて漫画家が苦しい釈明『フィクションであり…』」
「当時米国でキャバ嬢として働いてた詩織ちゃん」
「安倍総理に近い記者に枕営業を仕掛けるも、山口氏は自由恋愛と勘違い。音沙汰なかった詩織は2年後『レイプ被害者』として、彼の前に現れるのであったー」
などとツイートしたほか、同月にはツイッターで 「まぁ、だいたいこんな感じじゃね?と理解」 とコメントしつつ、「枕営業大失敗!!」
「米国(アメリカ)じゃキャバ嬢だけど私ジャーナリストになりたいの! 試しに大物記者と寝てみたわ だけどあれから音沙汰なし 私にタダ乗りして これってレイプでしょ?」
でもねえ、この 「としこ」 さんが言いたくなる気持ちは解ります。(笑)
これはね、あくまでも 「風刺」 です。
きちんと 「フィクション」 と謳っているわけですし、少なくとも、これを見てウケた人たちには、もやもやが取れて 「スッキリ感」 があったはずです。
現時点では立場上 「弱い者」 を弄(いじ)っているという意味では、たちの悪い 「風刺」 とも言えますが、「記者会見」 を開いて、「時の人」 となってしまった以上は、致し方ないわけです。
そして、多くの人が感じる 「もやもや」 は、空前絶後の 「記者会見」 を始め、そもそもこの伊藤詩織さんから出ているのです。
そして、次の 「敵」 がもし、この 「としこ」 さんということになると、
―― もしかしたら、これが事実であるだけに、目障りなってるんじゃないの?
と、うがった見方をしてしまうのです。
彼女の方向性がブレればブレるほど、違和感を感じてしまうのです。
だって、「実名」 を出して、しかも 「外国特派員協会」 なんかでわざわざ 「記者会見」 なんかを開いてまでして、「レイプ」 を告白したんでしょ?
そのときの 「怒り」 は、たった 330万で治まる程度のものだったの?
こういう 「損害賠償」 って、自分が受けた実害に比べれば、「賠償額」 は全然満足出来ないというのが普通の感覚なんですけどね。
しかも、記者会見で記者からの質問には、次のように答えているようなのですが、
どんな結果になろうと、民事でのピリオドが打てましたら、次は(セカンドレイプへの)法的措置を考えています。というのは、こういう措置を行わなければ、同じことがどんどん続いてしまう。一番心苦しいのは、私に対するコメントを見て、他の(性被害)サバイバーたちが『自分も話したら同じように攻撃されるんじゃないか』と思ってしまう。そういうネガティブな声をウェブに残してしまうことが、いろんな人を沈黙させてしまう理由になるので、法的措置を取りたいと思います
そうですかね?
少なくとも、他の 「性被害サバイバー」 達は、実名で記者会見などは開かないと思いますので、そこまで多くの人の関心を集めることもなければ、バッシングを受けることもないと思います。、
違和感はつづく
ブレればブレるほど、「違和感」 は続きます。
本人の意識がなかったのが幸いして、彼女の場合はそれほどでもないのか、その辺は良く分りませんが、そもそも、「レ/イプ」 のトラウマっていうのは、凄く残るものです。
それに 「法的措置」 というのは、世間では正攻法ですが、「ジャーナリズム」 の世界では、邪道です。
まあ、「報道の自由」 と言いながら、背中をペンで刺してくる 「ジャーナリスト」 も多い中、生きていくためには、「法的措置」 という凶器を持ち出して、破茶滅茶のバトルを繰り出すのも、致し方ないのかも知れませんし、全盛期のプロレスを見ているみたいで、それはそれで楽しめますが。
しかし、ブレればブレるほど、
―― あれは山口氏の主張の方が、やっぱり正しい?
―― もしかしてホテルの映像も最初から、カメラを意識した上での演技だった?
と穿(うが)った見方をしてしまうのです。
整理再び
わかんない、わかんない。
やっぱり、警察がまさに逮捕しようとしていた寸前で、逮捕は中止になり、そしてその後、検察審査会に掛けようにも 「不起訴」 はひっくり返りません。
伊藤さんの証言が正しくて、二軒目の寿司屋でクスリを盛られたのが正しいのか、もしくは、伊藤さんは自分でクスリを飲んだか、あるいは、お酒を飲めないのに飲んだかの何れか、なわけです。
もし、後者であれば、伊藤さんはかなりの 「賭け」 をしたことになりますが、介抱と称して何処かに連れ込まれる可能性が高いのは、自認していたことでしょう。これはもし、後者であれば、という仮定の話です。
意図的に、されようとしていたのかどうかまでは、分かりませんが、「枕営業」 だったとして、わざわざ自分を酩酊の状態にまで持って行こうとするものなのか。
どちらの可能性も残りますが、しかし、寝たからといって、会社に入れてくれる確証が高くなるわけでもありません。もし、山口氏が、「俺と寝たら入れてやる」 と言ったとして、それならば単に着いて行けば良いわけで、わざわざ酩酊状態になる必要もありません。
男が約束を反故にしたときのことを考え、カメラの前で酔ったフリをしていたとするならば、それはかなりの狸と言えますが、それならば、のこのことお持ち帰りした山口氏が適うわけもありません。
山口氏が 「俺と寝たら入れてやる」 みたいな言葉に引っ掛かった女性を含め、通常の 「枕営業」 的女性であれば、ホテルにはすんなりと入ろうとするでしょうから、やはり、伊藤さんの演技とする仮説は、かなり現実的でない。
やはり、彼女は就職を相談し、「あわよくば、就職出来たら」 くらいの考えだったのでしょう。
「魚心あれば水心」 ではありませんが、就活女性に対して、「あわよくば」 と下心をもつ男性。しかし、「俺と寝たら入れてやる」 と言って簡単にホイホイ着いてくる女性などは、まずいません。それが現実です。
そして、下心を持つ多くの男性。しかし多くは、したとしても 「セクハラ」 程度に留めるのですが、一部には暴走してしまう人たちがいるわけです。
そんな不祥事がない企業もたくさんあるでしょう。しかし、それは大企業であるから大丈夫というわけではありません。大林組に住友商事。緩い企業は緩いということ。
やはり現実は、そこにあると言えます。
「“わいせつ就活”大林組 人事部が被害女性社員に“詰問ヒアリング”『彼氏に申し訳ないとは……』」
「住友商事社員『就活女子大生レイプ』一流企業に潜むSEX毒牙」
やはり、「伊藤詩織事件」 にも、「就活女性」 に色気を出した 「暴走オヤジ」 という構図が成り立ちますし、それが一番本質を突いており、現実的であるということ。
伊藤さんの場合も、自分の意思と関係なく 「されちゃった」 という事実と、「就職」 という現実に挟まれていたわけで、そこで相談に乗って貰ったという 「負い目」 もあったかも知れませんし、人間ですから、「あわよくば」 みたいな 「後ろめたさ」 も、少しはあったかも知れません。
しかし、考えれば考えるほど思い出されること、そして、見えてくるものは、自分の意思に関係なく搾取され利用されたという現実、だったのでしょう。
まとめ
彼女の行動や言動を見ていると、どうも 「違和感」 を覚えてしまうのですが、やはり、彼女は彼女なりに、もがきながらも、乗り越えようとしているんだな、と思う次第です。
自ら望んで 「時の人」 になってしまい、名前は売れてしまいましたが、「売名」 しようと 「記者会見したのか」 と問われれば、現実から目を逸らしたくなる自分を認識し、自分が引くことの出来ない状況に持って行こうとした結果が、今の 「彼女」 なのだと思います。
伊藤さんは、自分のことを 「被害者」 と認識しているでしょう。確かに山口氏の毒牙に掛かったレ/イプの 「被害者」 ではありますが、それがメディアに流れ、違和感を感じた結果、反応してしまったのが 「としこ」 さんだったわけです。
誰しも 「好き嫌い」 はありますし、「時の人」 を見ての 「好き嫌い」 だって誰にでもありますし、人であれば、それを表現したくなる気持ちもあります。
「時の人」 が風刺の対象にされることについては、ある意味致し方ありません。
今回の裁判にしたって、「勝ち負け」 では、公の場において自分の主張が認められたという意味においては伊藤さんの 「勝ち」 かも知れませんが、次に第二回戦が控えていますし、その 「勝ち負け」 は、あくまでも 「民事」 の話に過ぎません。
世の中で言えば、「浮気」 や 「不倫」 と同列の話であるということ。
「としこ」 さんは、そもそも伊藤さんのことを好きではありませんし、「時の人」 を風刺したに過ぎません。
「としこ」 さんにムカついて訴えるのは勝手ですが、しかし訴えたところで、ペンで戦う 「ジャーナリスト」 にとっては、その結果は、多分 「マイナス」 以外の何物でもないと思います。
「ジャーナリスト」 であるならば、やはり、「浮気」 や 「不倫」 と同列は、不本意なわけで、再度刑事事件としての立件を視野に、そもそも警察の中で何が起こっていたのかを明らかにするべきでしょうし、民事の勝訴で良しとするならば、そこで一度立ち止まってみて、あらためて自分の進む方向を考えるのも悪くないと思います。
「『山口敬之』記者はいかに『安倍官邸』とベッタリか 週刊新潮の取材から再検証」
「「安倍総理ベッタリ記者」山口敬之逮捕を中止した、次期警察庁長官の忖度捜査」
結局のところ、百田氏の見立てが一番正しいのでしょうか。
「百田尚樹氏、伊藤詩織さんと山口敬之氏の裁判に『下品な事件』」
百田氏は
「合意のないセックスの賠償金が330万円か。それが高いか安いか妥当かはわからんけど、合意ないセックスはあかん以前に、全然楽しくないやろと思うんやが…」
と持論を展開した。さらに
「男と女の密室での事件、何があったかは第三者である私たちには知る由がない。裁判が必ずしも真実を明らかにするものではないが、私たちはそれをひとつの目安とするしかない」
との見解も示した。同氏は
「この事件に関して私の見解を述べる気はない。ただ個人的意見を一言だけ言わせてもらえば、『下品な事件』!」
とツイートした。また、百田氏は
「昔の人はいいこと言うなあ。タダほど高いものはない。安物買いの銭失い」
とも付け加えた。
まあ、確かに。(^^;
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