昨日の記事 「女性は何故 『セックス』 でイケないのか」 の続きです。

 

昨日の記事では、ほとんどの男性は無理なくイケるのに、何故女性には 「イキやすい」 女性と 「イキづらい」 女性がいるのかを、進化生物学的な見地から説明しました。
考えてみれば当たり前であるのに、今まで誰も、このような説を唱えていないのは、やはり未だに多くの人が、「性」 に対して保守的なのだからでしょう。

実際のところ、気持ち良くはなるものの、「オーガズム」 までは、なかなか達することが出来ず、悩んでいる女性も少なくありません。
「不感症」 というレッテルを貼られるのが怖いので、友人においそれと相談することも出来ませんし、自分を 「不感症」 と認めるのも、自分が他の人よりも劣っているようで癪(しゃく)に障(さわ)ります。

結局は、どうして良いのか分からず、しかし、特に生活に実害があるわけでもないので放置している、という女性が大半でしょう。

そして、30代、40代、50代と年を経ると共に、セックスから離れていく女性も少なくありません。

セックスしなくても、死んだりしませんし、「もともとセックスは好きではない」 という女性もいますので、無理にする必要はありません。

 

しかし女性は、今までずっと興味もなかったのに、ある日突然、「性」 に目覚めるような場合も、中にはあるようです。

以前お会いしていた当時35歳の主婦さんも、もともとは、性的なことには興味なかったし、セックスも好きではないというよりは、むしろ嫌いだったと言っていました。
こういうのは、体内のホルモン分泌の変化とか、そういう影響によるのでしょうか。それでも、こういったケースは稀にしか見られませんが、30代前半から半ばの女性である場合が多いように思います。

彼女の場合は、初回でイケそうな兆候を見せ、二回目で確実に 「中で」 イケるようになりました。

真面目で大人しく清楚な感じで、不倫には一番縁遠く見える女性でしたが、現実は小説よりも奇なり。一度イケるようになれば、補助輪付きから、補助輪なし自転車への乗り換えと同じで、ずっと乗れるようになります。
 

話が横道に逸れてしまいましたが、今回は、昨日の続きで 「女性がイケない」 もうひとつの理由を解説してみたいと思います。

 

女性がイケない理由(その2)

 

女性がイケない理由。その二つ目の理由は、実に簡単なのですが、誰もイき方を教えてくれないことです。

 

女性の場合は、必ずしも皆が同じではありません。男性と比べるとバラつきが多い。何処が気持ち良いか、どれだけ気持ち良いかだけでも、人それぞれですし、形状ひとつにしても、大まかには同じですが、細かく見れば実にさまざまです。
特に胸はともかく、陰部は男性と違い隠れていますので、同性同士で見比べることも出来ません。
 

そこが話を大変難しくしているのです。友人に何かを聞いても、同じこともあれば、違う場合もあるのです。そして、これは女性に限らないかも知れませんが、他人と同じことを望みます。

内容によっては、聞いている方も、聞かれている方のどちらも、不安を感じている可能性があるということです。

 

女性は、当事者としての 「女性の性」 については知っているかも知れませんが、しかし、広い意味での 「女性の性」 を知らないのです。

 

誰に聞いたら良いのか

 

誰に相談したら良いのか。

 

健康や保健衛生にかかわることや、一般的な 「性に関する知識」、体験談などは、友人でも、親でも構いませんし、先生や専門家でも良いので、自分が相談出来る、信頼できる相手に聞けば良いと思います。

しかし、「女性の性」 の 「質」 や 「感覚」 に関する部分は、実に微妙なのです。

どういう意味かと言うと、親に聞いても、親が実践出来ているとは限りませんし、それは医者も同じなのです。専門家という観点に立てば、一番頼りにすべきは、医師やカウンセラーです。

 

しかし、医師の場合は、自己が体験し確信がある場合を除き、立場上、医療の世界でコンセンサスが取れている以外のことには、言及しません。そして、例え、「性」 に関する著作が多い女医であったとしても、必ずしも、その人がセックスでイケているわけではない、ということです。

とは言え、知見も多いでしょうし、嘘やハッタリは言わないでしょうから、相談してみる価値はあると思っています。

 

ここでひとつ言えることは、女性をイカした経験のない男性は、女性をイカすことは出来ません。誰しも最初はあるので、論理矛盾を起こしているような気がしますが、確率がかなり低いということ。

何故ならば、女性がどのような反応を示したとき、女性はどのような状態にあるかも認識出来ていないし、それに応じて自分がどうすれば良いのかも分かっていないためです。

ですので、男性からアドバイスを貰うのであれば、まずはその人の体験談を聞いてみると良いかも知れません。

中には、自信満々であっても、単に AV を見て信じ込んでいる人や、奥さんの 「嘘イキ」 に騙されて、自分のことを 「性豪」 と勘違いしている残念な男性もいたりしますので注意して下さい。(笑)

 

とりあえず安心したくて、友人などに相談する女性も少なくありませんが、女性は広い意味での 「女性の性」 には詳しくありませんし、センシティブな問題になればなるほど、聞かれた方も自信がなく、答えづらい場合もあるかも知れません。

そういうときには、男も女もそうですが、やはり実際に多くを経験している人の方が、頼りになったりします。しかしそれにしても、噂話や雑多な知識ばかりの人や、他人の受け売りばかりの人もいますので、ネットに転がっている情報全般に言えることなのですが、最終的には、どれだけ信憑性があるのかを自分で確認しながら読み進む癖をつけると良いように思います。

 

イケないのは何かの欠陥か?

 

多くの読者の気になるのは、やはり 「イケない」 原因でしょうか。「イケない」 のは、「イキづらい」 のは、何かの欠陥があるからなのか。

自分の経験から言えば、神経の損傷などで感じづらくなるようなケースはあるかも知れませんが、神経に先天的な問題があるようなケースは稀で、イケない人の多くは、知覚的な問題、あるいは、心理的な問題だと思っています。

 

自分は女性の 「オーガズム」 を良く、「補助輪ありから、補助輪なし自転車への乗り換え」 に例えます。一度コツや感覚さえ掴めれば、ずっと乗れる。つまり 「イケるようになる」 ということです。

 

話がちょっと横道に逸れますが、鼻の穴をひくひくさせたり、耳をピクピク動かせる人がいます。もちろん、動かせない人もいますが、最初は動かせなくても、練習していると動かせるようになる人もいます。

これはヒトがまだ動物だったときの名残りなどと言う人もいますが、これと少し似ていて、動かせない人は、神経や筋肉に問題があるのではなくて、どの神経あるいは、どの筋肉に意識を集中して、どのようなイメージを持てば良いのか。神経や筋肉にどのような指示を送ったら良いのかが、感覚的に掴めていないのです。

セックスもこれと同じで、「オーガズム」 は、寝転がっていれば勝手に波打ってくるものではなく、自分の身体に意識を集中して、自分で呼び込んであげる必要があるのです。

 

中には、膣収縮を起こしているのに、「オーガズム」 の快感を感じない人もいます。こういった人は、心理的にブロックしていたり、あるいは、知覚や意識の持ち方に問題があったりします。

 

要は、人によって 「イケない理由」 は、さまざまなのです。

 

若い頃に 「オ/ナ」 を経験している女性は、少なくとも、していない人よりは、自分の身体のことを細かく確認しているでしょう。そのこと自体は良いのですが、しかし、「イキそう」 になって止めてしまう癖(寸止め癖)をつけてしまうと、今度はその癖を直す必要が出てきますし、

これは男性も経験することですが、「オ/ナ」 で得られる刺激と 「セックス」 で得られる刺激は異なります。「セックス」 でイクためには、少なくとも、まずこの刺激の違いを克服し、再調整もしくは再学習していかないと、文字通り 「イケない」 のです。

 

(つづく)

 

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