さよならと書いた小さな切れ端
最後のメッセージ
読まずに捨ててと
どこかで思う
春の光で暖めた手の
震える文字をわかるかしら?
咲き乱れる花の香りがここまで届く
小さく震えた
見えないところで
うずくまっていると
消えてなくなりそうな影
これでおしまい
影が消えたら
歩き慣れた道をゆっくりと歩く
さよならと小さくつぶやいて
いつもあなたからの電話を待って
深夜のデイトの支度をする

いつものシートで
いつもの横顔
そして少しのお酒

あんなに恋したのに

いつもあなたからの言葉を待って
小さくうなずくだけ

いつものお店で
いつものお酒を

あんなに恋したのに

いつもあなたが起きるのを待って
左のまぶたにキスをする

いつもまつげがあたって
いつもくすぐったそうで

あんなに恋したのに

さよならはいつも突然で
電話を待たなくなって
深夜のデイトも断って

眠ることを覚えた

一人で眠ることを
冷たい毛布のなか
私は泣かないけれど

冷たい毛布のなか
あなたを探したりはしないけれど
少し寒いと感じる

あんなに恋したのに
忘れてしまうのは簡単で
『じゃあね』
たった一言でエンドロールは流れ始める
あんなに恋したのに

あんなに恋したのに・・・
会えない時間を過ごす
本当は今すぐ
私の恋人

いつか手をつないで歩いた
夏の入り口
海の近くの短い橋

このまま時間が止まればいい
暖かな光の中
やわらかなあなたの手のひらは
私に優しい時間をくれる

私の恋人
ガラスに映る視線がぶつかる

向かい合っていなくても
見つめる先にキミがいた

さよなら

聞こえない声でつぶやく
聞こえないのに

哀しみのないさよならに
違和感もなく
涙も出ない
ガラスに映る視線の先に
わたしのことが見えているなら
少しだけ笑ってみせて
わたしもほほえむから
ため息のない夜に
きみが見えないことに気づいて
そのまま 知らないふりして
朝が来るのをじっと待って
少し泣いたあの夜の
冷たい空気が 少しほしくなる
わからなくなるまえに
どうして泣かないの?って
そんなこと聞かないで
あと少し もう少しで
朝の太陽が
この街を照らす前に
ふと立ち止まる
私を呼ぶ声がするの
誰もいない
遙か彼方の空に
月と星が瞬いて
この瞬間に
ピントを合わせて
二人で静かに
眺めよう
手のひらから
溢れるこの気持ち
キャッチしてね
二人の上
広がる空の下
空からひと粒の雨
冷たい風に
肩すくめて
どこにも行けないの?
明日の朝は毛布にくるまろう
あたたかな服を着て
すこし大きな
キミの服を着て
手をつなごう
2つの手のひらから
雨の日のあたたかな部屋
窓のそと
耳をすませば
メロディがきこえてくるから
窓を開けたままの部屋

ひんやり冷たい空気がただよう

ベッドに滑り込む

いつかの事を思い出す

君の部屋

温かな腕

包まれた背中

なにもいらないわ

このままずっと

真っ暗な闇

なにも見えなくても

私にはわかるの
すべてなくなればいい

このてのひらから

雨の音

響く夜

午前3時の静けさ

すべてがくずれて

なにもかも変わるなら

それでもかまわないのに

なくなってしまえば

いつものように

朝を迎えて

日差しの中

太陽
いつも何かを考えていても

どこかに何かを忘れたように

遠く空を見上げて

キミのことばに

すこしうなずいたりしながら

ただ過ぎてゆく毎日を

こうして

ながめている今も

とても大切な時間なんだと

目の前のキミが教えてくれるのは

とてもしあわせなことなんだと

ふと

気が付いた

ある日の夜に