【NHK東洋医学ホントのチカラ】④頭痛特集:頭痛を克服!古代から現代に続く東洋医学の秘策
東洋医学は古代、中国から日本に伝わり、頭痛の原因や治療法について独自の理論を展開してきました。
多くの伝統医学の典籍にその知見が記されています。
約2000年前の『黄帝内経素問』から近世の『証治准縄』まで、頭痛に関する中国医学の理解と治療法の歴史を時代ごとに解説していきます。
これらの古典的な知見は、現代の頭痛治療にも参考になることがあり、東洋医学と西洋医学の融合による新たな治療法の開発につながる可能性があります。
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紀元前200年 黄帝内経素問 - 頭痛の原因と外邪
「脳風」、「首風」という名称があり、頭痛の原因を外邪に帰し、風邪の気が頭脳に侵害することで頭痛が起こるとされています。
紀元前200年 黄帝内経素問 - 頭痛の特徴
「頭痛巅疾、下虚上実」という下部(体の下半分)が虚弱である一方で、上部(頭部)に痛みが発生している状態を指しています。
200年 傷寒論 - 頭痛を引き起こす六経病
太陽病、陽明病、少陽病、厥陰病が頭痛を明確に引き起こすものとされており、太陰病、少陰病は頭痛を引き起こさないとされています。
1347年 丹渓心法 - 頭痛の主な原因と症状
頭痛は主に痰が原因で、痛みが激しい場合は火が多い。嘔吐や下痢を伴う。
1406年 普済方 - 頭痛の原因と陽経の損傷
人の気血が虚弱になると、風邪が陽経に損傷し、脳に入ると、頭痛が起こる。
手の三陽の脈に風寒邪が潜伏し、去らないものを厥頭痛と呼ぶ。
1529年 東垣十書 - 頭痛の種類と症状
頭痛を内傷頭痛と外感頭痛に分け、症状や病因の違いにより、傷寒頭痛、湿熱頭痛、偏頭痛、真頭痛、気虚頭痛、血虚頭痛、気血虚頭痛、頭痛などがあるとした。
傷寒論で頭痛を引き起こさないとされていた、太陰頭痛と少陰頭痛が追加され、これが頭痛の分経用薬の始まりとなりました。
1602年 証治准縄 - 頭痛と頭風の違いと治療法
古代から医学書には頭痛と頭風と二つに分けられていましたが、一つの病気であり、新旧去留の違いがあるだけでわけて考える必要はない。
浅くて近いものは頭痛と名付けられ、痛みが急に現れ、解消しやすく安定するものである。
深くて遠いものは頭風と呼ばれ、痛みが起こったり止まったりし、治った後も刺激を受けると再発するものである。
いずれも邪の由来を確認して治療すべきである。
まとめ
東洋医学の典籍に記載の頭痛に関する記述を時代ごとにまとめました。
古代から現代に至るまで、頭痛は人類が直面する普遍的な問題です。
その原因や治療法についての理解は、時代とともに進化してきました。
東洋医学の知見は、現代の頭痛治療にも参考になるでしょう。
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