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 英国人の著者が、2003年以前に世界を巡って精神世界を認識しつつ、自らの魂も覚醒させていった旅の様子が描かれている。2010年1月初版。

 

 

【アヌンナキ】
 古代シュメール人の神話には、爬虫類に属するアヌンナキという地球外生物が、太陽系の果てにある惑星ニビルから地球にやってきたと記されています。(p.79)
 アヌンナキのふたりの指導者は、エンキとエンリルという兄弟だったと伝えられています。ただし彼らはそれぞれ異なる任務をおびており、それにしたがって人類の遺伝子を組み換えました。エンリルが創造しようとしたのは奴隷となる種でした。他方、エンキは、ヒトとアヌンナキの交配によって、途方もなく大きな可能性を秘めた種を具現化しようとしました。(p.80)
 太古の時代、私たちの祖先は、アヌンナキという爬虫類、すなわち龍が地球上を闊歩していた姿を見ていたのでしょう。 ・・・(中略)・・・ 世界各地に龍伝説が存在する事実は、彼らの巨大な影響力を物語るものと思われます。(p.81)
 かつて、シュメール時代に言及していたシュタイナーの著作を読んでいた時、ギルガメッシュやエンキドウと表現されていた個所が非常に輻輳した内容でよく理解できなかったのだけれど、この本のエンキとエンリルの区分けはシンプルでわかりやすい。
 シュメールの高度な叡智の大元は古代の日本から継承されたものなのだけれど、それ以外にアヌンナキ(エンキ)がもたらしたものもあったのだろう。いずれにせよ、アヌンナキは獣性を有するがゆえに、エンリルのように支配力に傾斜する良くない性をもっている。
   《参照》   『フォトン・ベルトの真相』 エハン・デラヴィ (三五館)
             【シュメールの叡智】~【太陽系第10番惑星 「ニビル」 】
                ~【ニビル伝説】~【ニビルの最接近】

 

 

【エンキとエンリル】
 中国の伝説の中では、人類は女媧という、顔は人間でもヘビの体をもつ女神が生み出したとされています。そして宇宙の力を体現する皇帝は龍の子なのです。(p.85)
 私たちは北京をはじめとする中国各地で、依然として龍が重んじられているのを目のありにしました。さらには人類を奴隷化するというエンリルの思惑、また宇宙の可能性を体現しようとするエンキの方針が、この国の文化の中に浸透していることも感じたのでした。(p.86)
 つまり、中華帝国とは、エンリルの力に触発されたものであり、そのエネルギーが今日に至るまで広がりを保ってきた姿、といえるのです。
 しかし、エンリルとエンキのエネルギーが融和したいま、これまで過剰だったエンリルの支配的なエネルギーは放出され、バランスがもたらされることになるだろう、と私は感じていました。(p.97)
 中国に限らず、世界を支配してきた「闇の権力」の霊的中枢はエンリルと表現されているものに触発され汚染されてきたのだろう。むしろ、この本の著者が体感していたエンリルとエンキの融合という近年の事実が、世界史の流れを大きく変えてきたひとつの要因のはず。中国もロシアもこの霊的世界の変容が生じる前までは、世界を分割し統治する「できレース」の支配者側にいたのである。しかし近年、ロシアと中国は覚醒し、世界史を変革する旗頭となっている。
 中国にも朝鮮半島にも、依然として古い思考形態の覇権主義的なおじいちゃん権力者が残留しているんだろうけど、時間の経過と共に彼らの影響力は無くなってゆく。世界史の流れは、目に見えない世界から先に、既に方向を変えている。その顕れの一つが下記である。
   《参照》   『ドル消滅の仕組み』 中丸薫・ベンジャミン・フルフォード (青志社)
             【計画の頓挫】

 

 

【自分自身を癒すことなしには・・・】
 自分自身を癒すことなしには、人類すべての癒しに貢献することもできないのです。いまの私はそのことがようやく理解できたのでした。(p.220)
 癒されていない心理状態の原因って、必ずしも現世に原因があるとは限らない。例えば、過去世において虐げられたという強い感情が魂に刻印されている場合、それが癒されないことには、人類全体ことを祈ろうと思っても、なかなか本気になんかなれっこないのである。
 但し、固有な感情エネルギーが集積した土地の縁に触れることで、自分自身が抱いていた内なる感情に共鳴して気づきを得るという場合もあるんだろう。
 地球のエネルギーを解放するのと、個人の感情エネルギーを解放するのは、実際のところ同時進行である。

 

 

【13番目の星座】
 レイは、多くの占星術師たちは、私たちにもなじみ深い12の星座から判断するけれども、実は13番目の星座があるのだ、と教えてくれました。それが宇宙のヒーラーと呼ばれる、オフィウクス、へびつかい座です。ギリシャ神話に登場する医神アスクレピオスとも関係があり、大きな二匹のヘビを手にする男性として描かれる存在です。この星座はカバラ(注:ユダヤ教の伝統にもとづく神秘思想)における「全きなる者」、アダム・カドモンのあらわれであり、またヘビは私たちのクンダリーニ・エネルギーとDNAの変化を象徴する存在とも見なされています。(p.235-236)
 冒頭のレイとは、銀河系占星術師のレイ・マーダイクさんのことだけれど、日本人のシャーマンさんだってこのくらいのことは知っていて教えてくれるから、多くの日本人にとっても周知のことである。
 ちなみに、この本のタイトルにもある13とは、「キリストと12使徒」や「アーサー王と12人の円卓の騎士」のように、12+1=13 で「完成する」という意味が込められている。
 私たちが2003年12月23日という日付についてレイにたずねたところ、 ・・・(中略)・・・ 2003年に、太陽がこの周期の中で初めて、銀河系と一直線につながる位置に並ぶのだそうです。ちょうど冬至のその日、太陽はオフィウクス座の足に重なるように並ぶのです。ここにいたって太陽系のエネルギーは、銀河人の出現をつうじて、銀河系の中心に結びつくことになるのです。(p.236-237) 
 この周期とは、23.5度傾いている地球の回転軸が、独楽の首振り運動のように2万6千年という周期で1回転する歳差運動のこと。
 この記述は、下記リンクの記述に重なってくる。
   《参照》   『2012人類大転換』 坂本政道 (ハート出版)
             【2012年に向けて】

 

 

【第十一のチャクラ】
 ハワイにやってきたことで、私たちは第十一のチャクラのエネルギーに直接アクセスできるようになっていました。これは18インチ(約45cm)ほど頭の上にあるチャクラです。そしてそこに存在するエネルギーこそが、銀河系の気づきであることを、私たちも理解しはじめました。
 そして、このチャクラこそが、私達を人類の真の姿へと、さらには宇宙的宿命へとみちびいてくれる道標なのです。(p.247)
 ハワイは、地球のアナハタ・チャクラ(愛のチャクラ)と言われている場所だけれど、だからこそ天(銀河系)と地(地球)を結ぶさらなる高位のチャクラが覚醒したんだろう。
   《参照》   『地球大改革と世界の盟主』 白峰由鵬 (明窓出版)
             【アナハタ・チャクラの覚醒】

 

 

【二つの道】
 いま私たちの前にはふたつの道があります。唯物主義的な世界観にしがみつくか、あるいは共同創造のにない手として、意識ある宇宙の可能性に心を開くかどうかです。(p.272)
 現在の地球の延長か、超高文明化か、という二つの道がある。
 誰も強制はしない。どっちを選ぶかは任意。

 

 

【シェキナ】
 ユダヤ教学者たちの間では、いまなお「神の存在」と訳される「シェキナ」が、何を意味するかをめぐって論争がくり広げられていますが、女性をあらわす「シェキナ」とは、本質的には聖なる女性原理のあらわれです。(p.303)
 つまりイエスの教えの核心に、「シェキナ」があらわれているということなのです。ちなみに規模を問わず、この宇宙のあらゆるものの中にあまねく存在する男性、女性、子供の原理が融和し、そのバランスがとれた状態こそが、大いなるワンネス、統合された意識へといたるポータルなのであり、そこから宇宙の無限の多様性は表現されているのです。(p.304)
 シェキナの和解の力を得た上で、家父長的な権威と多くの人々の血にまみれたかつての神殿ではなく、そうしたすべてを超越した新しいエルサレムの誕生を告げる、メタフィジカルな神殿を建設することなのです。
 シェキナが戻ってくれば、ひとつの宗教や派閥に縛られることのない、人類の和解や希望をあらわす、聖なる都を現出させる可能性が生まれるのではないか、と私は感じていました。(p.306)
 シェキナが女性原理であるなら、ヤハウェは男性原理を象徴していたはず。西欧において、力と恐怖で支配する男性原理が表に出ていたのは、アヌンナキの影響を受けてのことだったと書かれている。
 ヤハウェとアヌンナキというふたつの気づきの流れに自分を同調させてみたところ、ヤハウェとはアヌンナキの意図を伝える文化的媒介だったことがわかりました。(p.309)
 アヌンナキの中でも特にエンリルの意図に支配されていた。
   《参照》   『神との対話 ③』 ニール・ドナルド・ウォルシュ (サンマーク出版) 《前編》
             【男社会と神の概念】

 しかし、そのアヌンナキはもう地球に対してマイナスの影響力を持っていない。
 アヌンナキの退場とシェキナの復活は同時進行である。

 

 

<了>

 

 

  ジュード・カリヴァン著の読書記録

     『2012年への13のステップ』

     『宇宙につながる第8のチャクラ』

     『この世のすべては波動でわかる』