廃娼運動
加藤泰・桜町弘子コンビの佳作「骨までしゃぶる」
を見て以来、廃娼運動に
関心はあったが、この新書を手にすることはなかった。すなわち大して興味が
なかったのだが、この新書はなかなか面白い。
明治に起きる廃娼運動はまるで進まなかった。自由民権運動家の中江
兆民は業者に担がれ公娼支持を喧伝し、同じ自由民権運動家の植木枝盛は
廃娼運動に賛同するも「夜、千日前席にて演説を為す。男女同権論を述ぶ。
菊江妓を召す」(1880年9月17日の日記)と記すように言論と反対に娼妓を
買っていた。という具合に上滑りした運動であった。
【通勤用にGOOD】 1982年
関心はあったが、この新書を手にすることはなかった。すなわち大して興味が
なかったのだが、この新書はなかなか面白い。
明治に起きる廃娼運動はまるで進まなかった。自由民権運動家の中江
兆民は業者に担がれ公娼支持を喧伝し、同じ自由民権運動家の植木枝盛は
廃娼運動に賛同するも「夜、千日前席にて演説を為す。男女同権論を述ぶ。
菊江妓を召す」(1880年9月17日の日記)と記すように言論と反対に娼妓を
買っていた。という具合に上滑りした運動であった。
【通勤用にGOOD】 1982年
-
- 竹村 民郎
- 廃娼運動―廓の女性はどう解放されたか
江戸遊里盛衰記
立教大の日本文学者による遊里紀行。
赤線紀行は殿山泰司の「三文役者のニッポンひとり旅 」「日本女地図 」
赤線跡紀行では木村聡の「赤線跡を歩く 」「消えた赤線放浪記 」が有名で
あるが、本書も負けずにいい。
吉原や島原でなく、港に集められたおんなたち、山に集められたおんなたち、
遊女の墓を取り上げる。
佐渡・相川では遊女と客の情死事件がかつてあった。その名残で本興寺には
「情死之墓」と刻まれた墓があり、「真情落つる松の葉」という音頭も作られて
いる。著者は「柳川と虎吉の心中は、なりゆきも死にざまも、下男と遊女の
どこの遊里にでもありそうな平凡な事件である。汚れた雑巾が無造作に捨てら
れるように、忘れ去られていくような事件である。だが佐渡の人々は、この話を
鎮魂の中で美化し盆踊りに歌い。乱舞しながら刻印した。」(163)と言う具合に
長くは生きられないおんなたちの生きた跡を偲びながら歩く。
【書物としてGOOD】 1994年
赤線紀行は殿山泰司の「三文役者のニッポンひとり旅 」「日本女地図 」
赤線跡紀行では木村聡の「赤線跡を歩く 」「消えた赤線放浪記 」が有名で
あるが、本書も負けずにいい。
吉原や島原でなく、港に集められたおんなたち、山に集められたおんなたち、
遊女の墓を取り上げる。
佐渡・相川では遊女と客の情死事件がかつてあった。その名残で本興寺には
「情死之墓」と刻まれた墓があり、「真情落つる松の葉」という音頭も作られて
いる。著者は「柳川と虎吉の心中は、なりゆきも死にざまも、下男と遊女の
どこの遊里にでもありそうな平凡な事件である。汚れた雑巾が無造作に捨てら
れるように、忘れ去られていくような事件である。だが佐渡の人々は、この話を
鎮魂の中で美化し盆踊りに歌い。乱舞しながら刻印した。」(163)と言う具合に
長くは生きられないおんなたちの生きた跡を偲びながら歩く。
【書物としてGOOD】 1994年
- 渡辺 憲司
- 江戸遊里盛衰記
1985年
坪内祐三「一九七二
」、四方田犬彦「ハイスクール1968
」
あるいは1941年体制論、そうしたものに並べると
本書が弱いのか1985年の価値が弱いのか不明だが
こうした著書が出ることにあまり意味を感じない。
第一章が「中曽根政治とプラザ合意」である。
中曽根政治とは戦後政治の総決算に他ならない。
つまり昭和の総括である。
プラザ合意はそれにより円高が起きる。
結果造船などの構造不況業種を死に追いやる。
中曽根もプラザ合意も次の時代の始まりというよりは
それまでの終わりであると言えよう。
本書では1985年から何が始まるかは書かれているが
何が終わったのかが深くは書かれていない。
【時間つぶしにはGOOD】 2005年
あるいは1941年体制論、そうしたものに並べると
本書が弱いのか1985年の価値が弱いのか不明だが
こうした著書が出ることにあまり意味を感じない。
第一章が「中曽根政治とプラザ合意」である。
中曽根政治とは戦後政治の総決算に他ならない。
つまり昭和の総括である。
プラザ合意はそれにより円高が起きる。
結果造船などの構造不況業種を死に追いやる。
中曽根もプラザ合意も次の時代の始まりというよりは
それまでの終わりであると言えよう。
本書では1985年から何が始まるかは書かれているが
何が終わったのかが深くは書かれていない。
【時間つぶしにはGOOD】 2005年
-
- 吉崎 達彦
- 1985年
熱烈応援!スポーツ天国
都市対抗野球に訳あって観戦に行ったことがある。
がらがらのスタンドでお弁当でも食べながらと目論んでいたら
とんでもない目にあった。太鼓を打ち鳴らしチアリーダーが飛び跳ね
おちおちお弁当を食べている場合ではなかった。
あるいは村上春樹の「シドニー!」に書かれる陸上競技観戦の穏やかさ。
という具合にマイナー競技には予想だにしないサプライズが見込まれる。
というわけで本書を手にする。ビリヤード大会やボディビル大会など
会場の雰囲気がまるで読めない競技が多数取り上げられている。
でありながら、読みすすめるのが苦痛なほど、文章が下手。
【車窓からの眺めの方がマシ】ちくまプリマー新書 2005年
がらがらのスタンドでお弁当でも食べながらと目論んでいたら
とんでもない目にあった。太鼓を打ち鳴らしチアリーダーが飛び跳ね
おちおちお弁当を食べている場合ではなかった。
あるいは村上春樹の「シドニー!」に書かれる陸上競技観戦の穏やかさ。
という具合にマイナー競技には予想だにしないサプライズが見込まれる。
というわけで本書を手にする。ビリヤード大会やボディビル大会など
会場の雰囲気がまるで読めない競技が多数取り上げられている。
でありながら、読みすすめるのが苦痛なほど、文章が下手。
【車窓からの眺めの方がマシ】ちくまプリマー新書 2005年
- 最相 葉月
- 熱烈応援!スポーツ天国
審判は見た!
プロ野球審判について。
有名な「俺がルールブックだ」、そのもともとは同時はセーフかアウトか
であった。それを巡って名将三原脩と二出川延明(当時のパリーグ審判
部長)がもめた際の名ぜりふである。この同時はセーフかアウトかで私も
子供の頃もめたことがある。ヤフーで「同時セーフ」で検索して2番目の
サイトによるとそのもめ事は草野球では一般的だそうな。
http://www.japanlittle.jp/kouza/jissen_23.html
本書によるとそもそもは一時期「同時アウト」とするルールがあったとのことで、
それによって混乱が生じたとのこと。
ラグビーーは審判が試合を作る。同じように時には野球も審判が試合を
作り、仰木彬が肩の出来ていない投手にうっかり交代させてしまい、
見かねた審判が1球投げたら判定に抗議してくれ、その間に投手に肩を
作らせようと謀議を提案したことがあるという審判の話などが紹介される。
織田淳太郎にしては面白くなくて残念。
【時間つぶしにはGOOD】 2003年
有名な「俺がルールブックだ」、そのもともとは同時はセーフかアウトか
であった。それを巡って名将三原脩と二出川延明(当時のパリーグ審判
部長)がもめた際の名ぜりふである。この同時はセーフかアウトかで私も
子供の頃もめたことがある。ヤフーで「同時セーフ」で検索して2番目の
サイトによるとそのもめ事は草野球では一般的だそうな。
http://www.japanlittle.jp/kouza/jissen_23.html
本書によるとそもそもは一時期「同時アウト」とするルールがあったとのことで、
それによって混乱が生じたとのこと。
ラグビーーは審判が試合を作る。同じように時には野球も審判が試合を
作り、仰木彬が肩の出来ていない投手にうっかり交代させてしまい、
見かねた審判が1球投げたら判定に抗議してくれ、その間に投手に肩を
作らせようと謀議を提案したことがあるという審判の話などが紹介される。
織田淳太郎にしては面白くなくて残念。
【時間つぶしにはGOOD】 2003年
- 織田 淳太郎
- 審判は見た!
日本の国境
日本財団勤務の著者による、竹島や沖ノ鳥島・北方領土など日本の国境に
位置する島々の現在とその保護策の紹介。
排他的経済水域の面積においてはわが国は世界6位。狭い国土狭い国土と
いうけれども海洋を含めると実に広い。反対に排他的経済水域が狭いのが
中国。このアンバランスが齟齬を来たすものだから、このような新書が登場。
余談であるが、竹島(対韓国)尖閣諸島(対中国)沖ノ鳥島(対中国)は盛り
上がるけれども、これら無人島と異なり実際に日本人が住んでいた北方領土
(対ロシア)の返還はまったく盛り上がらない。竹島と違い、議論の余地もない
のにである。中国・韓国に対しては「愛国心」を向ける。ロシアには無関心。
不思議な話である。
【時間つぶしにはGOOD】 2004年
位置する島々の現在とその保護策の紹介。
排他的経済水域の面積においてはわが国は世界6位。狭い国土狭い国土と
いうけれども海洋を含めると実に広い。反対に排他的経済水域が狭いのが
中国。このアンバランスが齟齬を来たすものだから、このような新書が登場。
余談であるが、竹島(対韓国)尖閣諸島(対中国)沖ノ鳥島(対中国)は盛り
上がるけれども、これら無人島と異なり実際に日本人が住んでいた北方領土
(対ロシア)の返還はまったく盛り上がらない。竹島と違い、議論の余地もない
のにである。中国・韓国に対しては「愛国心」を向ける。ロシアには無関心。
不思議な話である。
【時間つぶしにはGOOD】 2004年
-
- 山田 吉彦
- 日本の国境