Yahoo!が、誤って「Yahoo!メール」で、
 約449万通のメール本文を消失させてしまったそうです。
 
 これに対してYahoo!は、
 「申し訳ありませんでした。
  今後こうしたことのないよう、再発防止策を徹底してまいります」
 という謝罪をしています。
 
 このメールの中には、重要なメールもあったかもしれませんが、
 それらついては「ごめんなさい」で終わりです。
 誤って消してしまったメールは、復元しようがないという訳です。
 
 原因は、Yahoo!がプログラムミスにより、
 誤って迷惑メールに振り分けたためというもの。
 
 
 一般の人たちは、コンピュータに間違いはないと思っているようですが、
 これはある意味正しく、ある意味正しくないです。

 よくプログラムミスと言うが、プログラム(=コンピュータ)というのは、
 言われたとおりのことしかできない(或いは、やらない)が、
 逆に言われたとおりのことは間違いなくやる、というものです。
 
 では、プログラムミスと言うのは何なのか?となると、これは
 『プログラムに対する、人間の指示ミス』というものなのです。
 
 だから今回の事例も、
 『迷惑メールに振り分ける際の指示を、人間がミスしたものだった』
 というのが正確なところなのでしょう。
 
 要するに、プログラム(=コンピュータ)も、結局のところ動かすのは
 人間な訳で、だからこそ、間違いも起こり得るのだ。
 ということを認識しておかないといけないということなのです。
 
【1】求められる“能力”が従来とはかなり違う…?

 1》現場の“スキル”が世の中の変化に追いつかない
 
  販売代理業を営むA社では、
  社内向けに“優秀な営業マンの条件”という冊子を作ったそうです。
  
  それは優秀な営業マンに求められる能力や活動方法が、
  以前とは大きく違ってきているにもかかわらず、
  なかなかその違いが組織内で明確に意識されていなかったからだそうです。
  似たような話は異業種にも見られ、
  受注生産を基本業務とするB社や仕入れ販売を営むC社では、
  たとえば“納期管理”のような比較的内容が明確な仕事においても、
  現場のスキル(技能)がなかなか追いつかないと指摘されています。


 2》時代を先取りしているはずの事業でも…
 
  こうした傾向は、伝統型事業ばかりではなく、
  新しいビジネス分野に属しているシステム企画作成業のD社にもあり、
  以前はシステム担当者が顧客とコミュニケーションできないのは
  “オタク”的な人材が多いからだと思っていたが、実はもっと現実的な
  “スキル不足”にあることが分かった
と指摘されるに至っているのです。
  
  営業、製造、流通、企画…、様々なビジネス分野で指摘される
  “以前とは違う能力”とはいったい何なのでしょう。
  それぞれの事例を総合しながら、
  その実体について事例を通じて探ってみることにしました。


 3》不足している“スキル”とは?
 
  結論から申しますと、その不足スキル、つまり欠落能力は、結果や段取り、
  作業過程での障害等を“イメージ”する
力のことのようです。
  つまり“事前イメージ力”です。
  
  売れるイメージのないまま右往左往する営業マン、
  段取りイメージがつかないまま納期を安請け合いしてしまう現場担当者、
  システムの完成イメージを持てずに、顧客と意味のある対話ができない
  システムエンジニアなど、現代ビジネスの中には
  “イメージ不足”が引き起こす問題が非常に多い
からです。
  
  そこで、もう少し詳しく事例を見ておきましょう。


 【2】イメージ不足で成果が出せない“現場”事例

 1》“納期”が守れない理由は…
 
  受注生産のB社では、納期遅れが問題になっていました。
  そこで、受注担当者が現場に生産を依頼する際に、そのことを指摘すると、
  現場から反論がありました。
  
  それは、受注内容が複雑で
  今までやったことがないケースが多い
からだというのです。
  
  では、経験のない作業の“仮(見込み)”納期をどう決めるのかと聞くと
  『経験則をもとに、だいたいこんなものかと決めている』と答えるのです。
  経験したことがない作業について、
  過去のどんな例で決めるというのでしょうか。
  新しい“作業”をイメージできないまま、適当な思いつきで過去の
  “記憶”を引用するところに、納期が守れない最大の原因があるようです。


 2》売れない営業マンほど忙しい…?
 
  販売業のA社では
  『売れない営業マンほど忙しそうだ』と営業部長が嘆いておられました。
  
  どうやら『何をすれば売れるかというイメージを持てない営業マンは、
  考え始めると不安に押し潰されるらしい』と言うのです。
  
  そこで、不安な気持ちを心の底に沈めてしまうために無益な訪問や
  電話セールスを繰り返して自らを多忙にし、
  それで不安を忘れたがる傾向があるといいます。
  
  その期間が長期にわたると、突然やる気を失って
  “引きこもる”こともあるようですが、
  そもそも売れるイメージも持てないのに上司に相談しない点に、
  すでに“引きこもり”の兆候があるのかも知れません。


 3》イメージできないのは顧客が悪いから…?
 
  システムエンジニアの事例は、更に深刻で、担当者は客が
  システムに無知だから仕事がはかどらない
と言っているのだそうです。
  『もっと(システムを)勉強して分かりやすい依頼を出せ』
  ということです。
  
  そんな担当者に対し
  『自分がイメージできるところでしか勝負しない習慣がついてしまった
  ため、分からないことが起きると全て顧客のせいにしてしまう』
  という社長の指摘には、やや厳しすぎる部分があると思いますが、
  傾向としては確かに、言い当てている面もあるのかも知れません。


 【3】なぜ今“イメージ不足”問題が現れるのか…?

 1》流通業者C社の指摘
 
  しかし、なぜこうした状況が多発しているのでしょうか。
  流通業C社の社長は、次のような指摘をされていました。
  つまり
  『以前はどの仕事も比較的シンプルで、仕事の基本を覚えれば、
  たいていのことには対応できた。だから一つ一つの業務を
  改めてイメージする必要もなく、がんばって働けば結果が出た』
  と言われるのです。
  
  そのため仕事の前に、段取りや完成、あるいは途中の障害などを予め
  “イメージ”しておく習慣や能力が育たず、
  それが今になって“マイナス”要因として出てきている
というのです。
  
  特に管理者クラスにイメージ形成指導者が少ないのだそうです。


 2》相談が少ないのも同じ理由から…?
 
  販売業A社でも、社長は、
  『営業担当者から報告や相談がないのは、資質や育ち方の問題
  というよりは、自分が何をしているか、本当のところ分かっていないから
  ではないか』
と指摘されます。
  
  そもそも、どうすれば売れるかのイメージがないわけですから、
  何が問題かについても見当がつかず、
  相談すべきことも思いつかないのでしょう。
  
  人材の質が以前と違っているのではなく、
  仕事の多様性や複雑度合いが変わっているのに、
  以前と同じような働き方をしていることが問題
なのかも知れません。


 3》教育の前にまず“事前管理”
 
  そのため今、確実に成果を出すには
  “現場が成功(達成・完成)イメージを持つこと”から
  始めなければなりません。
  
  ただ、そのためにイメージ形成力アップの“教育”に乗り出す前に、
  経営として取り組むべき“課題”があるように思います。
  
  それは、できないことを事前に把握するという“事前管理”です。
  教育は成果が出るまで時間がかかります。
  
  イメージが湧かない担当者や現場に、そのまま仕事を任せてしまって
  取引先からの信用を失う前に、まずは経営として現場に
  “できる”ことと“できないこと”を明確に把握しておくことが
  大事なのです。
  
  しかし、どのようにすれば“事前管理”ができるのでしょう。
NHK土曜ドラマ 『ハゲタカ』


 外資系投資ファンドのファンドマネージャーが主人公となって
 日本企業に次々、買収を仕掛けていくというドラマ。

 つい先日までNHKで放送されていましたが、
 ご覧になった方もおみえになるのではないでしょうか?

 このように最近は、ドラマでも取り上げられ、
 経済新聞や経済誌だけではなく一般の新聞などでも

 良く見かけるようになった「合併」「買収」など企業再編。

 この流れは、記憶に新しい数年前、IT関連の企業が

 「競争力の強化」や「成長のスピード」を追い求めて

 企業の買収を進め、それが連日、ワイドショーに取り上げられた

 ころから始まったものだと言えます。


 最近では企業再編に積極的な人を

 「時代の寵児」ともてはやすことはなくなりましたが、

 つい先日前には老舗百貨店同士が提携する、といったニュースが

 大々的に新聞の一面を飾っており、

 身近な話題になりつつあります。

 このような複数の「大企業」が関係する「合併」「買収」などは
 「二社が統合すれば売上規模では○○を抜いて業界最大手になる」

 など、それだけインパクトが強く、注目を集めやすいです。

 そのようにインパクトの強いものだけが注目を集めているために、
 ニュースなどを見ている側が
 「合併や買収などは大企業にしか関係がないことだ」
 という誤解が生じているように思います。

 しかし、中小企業には中小企業に合った、

 独自の「企業再編」があり、

 かつ今後はそれが増えていくはずです。

 そしてそのときに、大企業とは状況が全く違うにもかかわらず、
 企業再編について

 「大企業がああしているとニュースでやっていたから」
 というような固定観念を強引に中小企業に当てはめてしまえば、
 思わぬ「落とし穴」におちてしまうことでしょう。


 ところで、大企業が積極的に進めている企業再編は
 果たして「成功」しているといえるのでしょうか?

 何を「成功」とすべきかという問題もありますが、
 「競争力の強化」や「成長のスピード」を強く求める

 大企業の企業再編は、短時間で結果を求める必要があり、

 また利害関係人も多数にのぼるため、痛みをともなった

 「ハードランディング」になりやすい傾向にあります。

 そしてその成果と引換えにして一方

 (特に吸収されて消滅する側)の
 「地域性」や「企業文化」といったものが完全に消えてしまって、
 逆に評判が落ちた事例も往々にしてあるのです。

 それと同じことを「地域性」や「企業文化」が

 色濃く出ている中小企業がやってしまっては

 逆にマイナスの効果が出るでしょう。
 
 ですから、中小企業は「それに合った形」での企業再編を考え、
 それを求めていく必要があるのです。

 そしてそれは、法律論やロジック(論理)、
 カネといった無味乾燥のものではなく、
 「想い」や「ファン」「地域性」「社風」といった

 「非論理的なもの」、だけれども「あたたかみ」を感じるものが

 中心になると考えます。

 また企業再編の当事者同士がお互いに「調和」し、

 ウインウインの関係をつくっていけるか、

 が大切な視点なのではないでしょうか。

 上記のことは「企業再編」に限ったことではありません。


 「青臭い」かもしれませんが、

 中小企業には「血の通った」経営が、


 企業の存続に欠かせない要素だと思っています。

 なぜなら、「経営者の個性」「従業員の人間性」が

 全面にでてくるもの、それが、中小企業だからなのです。

 今日の日本列島は中国からの黄砂でどこも黄ばんで視界が悪かったですね。

 今年の黄砂は、暖冬の影響で、例年より早く、
 しかも規模(砂の量)も多いとか。

 今後、この黄砂に対する何らかのビジネスがでてくるのではないかと思いますが、

 それにしても、こうした現象の根本は異常気象によるもので、

 さらに突き詰めれば、それは人間が環境を破壊してきたからに他なりません。

 もはや、ビジネスとして捕らえて環境に対して何かをする。
 というレベルの話ではないのだとワタシ個人は思っております。

 環境が破壊して、地球が壊れたら、ビジネスどころの話ではないのですからね。

 最初に断っておきます。
 今回は少々難しいかもしれませんが、頑張って平易な文章で書きますので
 サラッと最後までお読み下さい。
 
 
 さて、アナタはRSS(Rich Site Summary)を知っていますか?
 RSSとは、簡単に言うと、
 『登録しておけば、サイトの最新の情報を自動的に更新してくれる』
 というものです。

 
 一般的なのは、『RSSリーダー』
 (OutlookExpressはメールを読むソフトですが、そのRSS版と思って下さい)
 に、InternetExplorer(ホームページを見る際に使用するソフト。以下、IE)
 で言う『お気に入り』のように、
 アドレス等、RSSを受取るための情報(『RSSフィード』と言います)を
 登録しておくと、そのサイトの最新情報の見出しや内容が
 リアルタイムに見られるというもので、
 主にニュースサイトやブログなどでよく見られます。
 
 サイトは、情報を更新するたびに、『RSSフィード』を配信し、
 『RSSリーダー』は、登録されたサイトの情報が更新されていたら
 それを受けて『RSSリーダー』で表示するという訳です。

 ただここで注意が必要なのは、
 全てのサイトがこの機能をもっている訳ではないということです。 なので、確かに現状では、使えるサイトは限定的なのですが、
 しかし、今や普通のホームページより、
 ブログの方が遥かに普及しているのですが、その理由の一つとして、
 ブログはRSSを配信しているからだということからもわかるように、
 これからサイトは『RSSフィード』を配信するようになっていくことは
 明らかです。
 
 
 『RSSリーダー』には、様々なソフトが存在していますが、
 手軽に始めるなら、IEでも始められます。
 
 サイトを開いた時、IEのツールバーに設置されているRSSアイコンが
 オレンジ色なら、そのサイトは『RSSフィード』を配信しているので、
 RSSアイコンをクリックすると、そのサイトが『RSSリーダー』に登録されます。
 
 IEだと、『お気に入り』を開かなければならないのが難点ですが、
 更新された項目の見出しが見られます。
 
 
 このRSSの最大の利点は、
 『こちらからサイトを見にいかなくても、
  相手から更新したことを教えてくれる』
ということ。
 逆に言うと、
 『こちらから相手にサイトの最新情報を提供できる』

 ということです。

 
 
 さあ、アナタもRSSを活用して、情報収集をより効率化しましょう!
 気象庁が桜の開花予想にミスがあったとして
 謝罪していたニュース がありました。
 
 最初聞いた時、
 「自然相手の事なのに謝罪しなきゃいけないなんて可哀想だな」
 と思っていたのですが、どうも、謝罪の内容が違っていたようです。
 
 桜の開花予想は、平成7年までは、
 各地方の気象台が、毎日桜の木を見て、桜の開花日を発表していたのですが、
 翌年から、気象庁が一括で、計算式を基にして各地方の桜の開花日を
 予想するようになっていたんです。(知りませんでした!)
 
 で、今回の謝罪は、その計算式に放り込む値
 (具体的には、昨年12月の気温と言っておりましたが)
 を間違えたことへのものだったのです。
 
 なんでもIT化(デジタル化)されていく現代ですが、
 桜の開花予想まで、アナログでなくなってきているのだ!
 という意味で、驚かされたニュースでした。
【3】もう終わりにしたい“200X 年問題”的視点

 1》時代の“危機”ではなく“現実的日常”
 
  実際のデータに触れてみると、
  2007 年問題は大きな高齢化の流れの中では、
  その傾向が瞬間的に強調される“一時の現象”に過ぎないと分かります。
 
  少なくともコンピュータが誤作動を起こすような
  スリリングな問題ではないのです。
 
  しかし、これを機会に、たとえば2040 年には北極海の氷が解けてしまう
  (米国立大気象研究センター)などとして特定の年を追うのではなく、
  この辺で捉え方自体を変える必要があるように思うのです。
 
  つまり、もはや人口変化も環境変化も、問題や危機ではなく、
  現実に起きている日常的変化なのだと考えるべきだということです。

  たとえば異常気象も、むしろ異常なのではなく気象のトレンドの変化
  (温暖化という日常的変化)であり、
  危機や問題として特別視するのではなく、
  日常の中で普通に対応しなければならない段階に来ているのです。


 2》目に見え始めた“見えない問題”
 
  ところが、そうした感覚の中で、
  気象変化ではなく“高齢化”の問題で
  『変化が現実の日常になり始めて、気付いたことがある』
  指摘する経営者がおられます。
 
  その経営者は『機械化などによって、
  高齢者の業務範囲が極端に狭くなりはしなかったが、
  精神的なものが大きく変わり、それが新たな問題になっている』
  と言うのです。
 
  肉体の衰えとしての高齢化問題には前々から取り組んでいても、
  目に見えない心の問題には、気付くのが遅れたということです。


 3》“心の問題”って?
 
  その“心の問題”について、
  A社長は『分かりやすく表現するのは難しい』と付け加えながらも、
  こんな指摘をされました。
 
  『私が若い頃は、先輩はバリバリ働いていた。
  それで自分も当たり前のように働けたものだ。
  しかし今は、どうしても高齢者が“余裕”のようなものを持ってしまう。

  それは落ち着きという点ではよいのだが、なかなか組織の活気には
  つながらず、若い世代に昔のような懸命さが出てこない。
 
  それが今後、どのように影響するか考えると不安になる』

  という指摘です。


【4】年齢を超えて広がる経営者の“新た”な問題?

 1》経営者ご自身にも言えること!
 
  それは経営者ご自身にも言えるかも知れません。
  すでに60歳が近いその経営者も、
  若い頃のように無条件で事業成長のために働くという意欲を持てない
  と言われるからです。
 
  しかし、そうした目に見えない意欲の低下は、短期的には
  “余裕”を生み出しても、長期的には事業衰退の原因を作ってしまう恐れが
  小さくありません。
  事業は短期的な問題より、ボディーブローのように効いてくる
  “積み重ね”で、そのパワーが大きく変わってしまうからです。
 
  もし現役を続けるなら、現在60歳の経営者の皆様にも、
  あと10年や20年程度の事業期間は十分に残されています。
 
  事業の寿命が30 年を切ったと言われる今、その期間は
  事業にとっては非常に長い
ものだと受けとめるべきかも知れません。


 2》意欲の減退が招いたこと?
 
  たとえば今年57歳を迎えられる寿司屋の店主の方は
  『数年前店舗改装の話があったが、必要を感じなくて実行しなかった。
  その後、店の老朽化もあって、客足が遠のいた気がする。
  こんなに元気なので、まだまだやりたいが、この年齢で“赤字”を
  心配しながら続けるのもせつない気がする』と言われます。
 
  先の経営者の例が、高齢化すると将来への対応意欲が薄れ、
  それが事業継続の基盤に悪影響を与えるという話だと理解すれば、
  この寿司屋でも同じことが起きているのだと分かるのです。

 

 3》比較的若い経営層にも…
 
  更に最近では、社会全般の傾向を受けてか、
  比較的若い経営者層でも、かつてのようなエネルギッシュな経営より、
  プライベート優先の姿勢が大きなウエートを占めつつあるようです。
 
  もちろんガツガツしない経営は、顧客側にも落ち着いた感覚を持つ高齢者が
  増える
中で、今後ますます重要になるでしょう。
 
  しかし、それでも事業である限り、基盤強化の手を抜くべきではありません。
  事業意欲を忘れることは危険なのです。
 
  ただ、そんな“ゆとり”と“活力強化”を
  両立させる方法
があるのでしょうか。
 
  それは、マネジメントに計画経営視点を導入することで、
  ずいぶん容易になるのではないかと思うのです。

【5】“ゆとり基盤”と“活力基盤”の両立を狙う!

 1》計画経営?
 
  計画経営手法は、長期の経営だけではありません、1年半年
  あるいは3ヵ月単位で業績や活動の目標とその実現方法を定め、
  計画的な行動を組織内に導入することです。
 
  特に最近では、向こう1年を“月別に予算”化して、今月は予算を超えた、
  今月はもう少しがんばらないと予算に達しないという具合に、
  予算達成を活動の尺度にする企業経営者が増えています。
 
  それは、経営者ご自身に
  『昔の昨年対比のような単純な目標がないと意欲が出ない』という傾向が
  あるのに加え、もう少しがんばらないと予算を実現できないという
  現実を前にすると、組織内に“共通の目標”が生まれ、
  皆で力を合わせやすい
からなのだそうです。


 2》予算管理の意欲高揚効果
 
  がむしゃらだった時代には『成長』という合言葉で、組織は自然に
  一枚岩になれましたが、人口さえも減少する今日では、多様な価値観の人が
  “協力”し合える基準のようなもの
が不可欠なのかも知れません。
 
  そして、その基準こそが“今年度はここまでやろう”と、
  あらかじめ決める予算管理なのです。
 
  更に単年度ではなく、たとえ概算ではあっても、
  数年先までの見通しを立てる習慣がつくと、今度は、
  短期的な変化“だけ”で一喜一憂しない“長期的経営観”を実感でき、
  基礎的なエネルギーを保持したまま“落ち着いた”経営を
  実践しやすくなるはずです。その長期計画の“終点”を、
  ご自身の“引退時”に置く経営者も増えつつあります。


 3》変化を的確に受けとめる経営
 
  時代はもはや変わっています。
  年齢を問わず、経営者の皆様が“高齢化社会の生み出す文化”
  なじんでしまうのではなく、それらを前提条件にして、
  その上でどう経営するかを、当然のごとく考えるべき時期に、
  今来ているのかも知れません。
 
  計画経営はそんな経営視点の一つで、世の中の変化を的確に受け入れ、
  不足もやり過ぎもなく淡々と経営する姿勢確立
の一方法です。
 
  今後も、こうした視点や方法を含め、
  様々な経営情報をお届けしたいと考えます。
 名古屋は今、名駅前にオープンした
 『ミッドランド・スクエア』が話題をさらっています。
 
 先回、『ミッドランド・スクエアは高級な店ばかりで、見学者は多くても、
 実際の利用は、セレブなど、限られるのではないかと思います。』
 と書きましたが、各店を見回ってきたところ、
 その想いは当たっていないように思えました。

 1階にドーンと並んでいる、ブランド店のおかげで、
 そうしたイメージがすりこまれたようです。
 
 確かにそうしたブランド店は別格で、
 現実離れした価格の商品だらけでしたが、
 ビル内にはコンビニもあり、そうした店は、確かに店構えは、
 ビル外の他店と違って高級なのですが、商品揃えは他店と一緒でした。
  
 いずれにしても、1度は見に行ってみるのは良いと思いますが、
 連日、開業時間前から行列をして待つ人が出ているという話を聞くと、
 期間限定の施設ではないですから、そんなことをしなくても良いです。
 ということだけは断言しておきますね。


【1】流行し続ける“200X年問題”~そして今年も?

 1》ノストラダムスから始まった?
 
  ノストラダムスの大著“諸世紀”を解釈して、1999年に世界は滅びると
  言われたことはさておいても、翌年の2000年から○○年問題という形式が
  “定着”してしまったかのようです。
  
  たとえば2000年問題は、年号を下2桁でしか認識しないコンピュータが、
  2000年と1900年を混同して誤作動を起こすとされたもので、
  コンピュータで飛ぶ飛行機が墜落するとまで言われました。
  
  次に2003年問題では、大型オフィスビル完成ラッシュに沸く東京で、
  賃貸オフィスの賃料が暴落し、それに伴って東京から全国へ、
  再び地価下落の嵐が起きると指摘されました。


 2》更に続く“200X年”問題
 
  更に、2004年1月1日に施行された新著作権法で、2003年12月31日24時と
  2004年1月1日0時は、同じ日か別の日かが争われたのが2004年問題です。

  裁判所はその後、常識通り両者を別の日として、著作権の適応範囲を
  明確にしました(ローマの休日事件:2006年7月11日東京地裁)が、
  当時は2004年問題として、主として著作権を争うメディア業界を
  にぎわせました。

  そして2005年問題としては、東京で、今度はオフィスビルではなく、
  分譲マンションの過剰供給で価格が暴落するという噂がありましたが、
  逆にその後、東京都心のマンション価格は値上がりに転じており、
  ようやく“200X年問題”は終息したかに見えたわけです。
 
  そうでなくても、問題が一部の関係者に限定され過ぎて、
  この種の問題が一般の興味をひかなくなりました。

  そんな沈滞ムードを一掃したのが2006年問題です。


 3》2006年問題?2007年問題?
 
  その2006年問題とは、日本の人口が2006年をピークに減少に転じる
  (実際には、既に2004年にピークを迎えたことが2006年に確定)という
  歴史的な事象ですし、“ゆとり教育”を受けた層が初めて大学に入学する
  “教育問題”の象徴でもありました。
  
  ただ、いずれも短期で影響が出る課題ではなかったため
  『ああそうか』程度で終わってしまった形跡もあります。
  
  しかし、2007年問題ではそうも言っていられないようなのです。


【2】“2007年問題”~再び世の中全体に“衝撃”?

 1》2007年問題とは…
 
  2007年問題とは、60歳の“退職年齢”に達する人口が、前年、
  つまり2006年の約1.6倍に達するという、非常に大きな問題だとされます。
  
  これは65歳定年制度が定着しないまま、大企業を中心に団塊の世代が
  (定年)退職してしまうからで、企業にとって、仕事のノウハウを
  中核的に担った層の大量退職が大きな問題になり、
  市場では、時間と資金を豊かに持つ高齢消費者の急増
  指摘されるわけです。
  
  ただ、それが良いことなのか悪いことなのかを考える前に、
  まずは確認すべきことがあるようです。


 2》“1.6倍”の背景を見ると…
 
  実際に人口データを見ることにしましょう。
  下のグラフは総務省統計局がインターネットで発表している
  平成15年(2003年)の国勢調査の結果を、年齢別の人口で表したものです。



  このグラフでは、確かに1947~50年生まれの人口が突出しています。
  そして、1947年生まれが60歳に達する2007年から、この層が大挙して
  “(定年)退職”すれば、確かに企業も市場も大きく変化することでしょう。

  しかし2007年の60歳該当者、つまり1947年生まれの人口が
  前年の1.6倍に達する最大の理由は、戦争末期と直後の混乱の中で、
  子供どころではなかった状況にあったためであり、
  むしろ、その少なさの方が異常なのです。
 
  だとすれば、2007年問題にもそれほどの衝撃はなさそうなのです。
 開業前から話題だった商業施設
 『ミッドランド・スクエア』が、いよいよ明日、名古屋駅前にオープンします。
 
 これで名古屋駅前もさらに活性化されると言われていますが、一部で、
 「あれは、トヨタ迎賓館だよ」と言われるくらい、
 入居する店舗が、ブランド店とか、ランチで何千円するようなレストラン
 といった、『高級』な店ばかりで、利用するのは、セレブか、高級接待か、
 口説き落すといった、大勝負を賭ける時(笑)くらいだと思われ、
 正直、”おのぼりさん”でヒトは溢れるだろうけど、
 利用者は限定されるものだと思っています。
 
 まずは、”おのぼりさん”で、
 こうした見解が正しいか見てこようと思っています。