牧神の午後
「ロレンス」に引き続き、名前を見ただけで吹きだすようになった作品・・・。なんじゃその説明は。
理由はまたまた青池保子さんの作品なのですが、
これは置いといてっと。
これは実在したバレエダンサー・ヴァーツラフ・ニジンスキー
の生涯を追った作品です。
バレエ好きな山岸さんらしく、動作や衣装なども大変緻密に
描かれているらしく、バレエのファンの方にも人気が高いんだ
そうです。
そしてこのニジンスキー氏は変わり者。
彼が振り付けした舞台でタイトルにもなった「牧神の午後」は
この作品を読むまでまさかこんなとんでもないシーンがあるとは
思ってもなかった。
山岸さんの創作だと思ったけど、そうじゃないらしい。
ニジンスキーという名前だけは知ってました。
そのときのほんの僅かな知識は「バレエの天才」とだけ。
確かに天才とは思いますが、「奇才」でもあるんですね。彼は。
「牧神の午後」って今もあのままの振り付けで演じられているん
でしょうか・・・。
一体どんな奇抜な振り付けかというと・・・ぶっちゃけ舞台上で
自らを慰める行為をするわけです。観客はびっくりしただろうな。
ニジンスキーの青年時代から死までを描かれているんだけど
その死まで実に彼の人生は不思議だらけです。
バレエ団のスポンサー(になるのかな)のおじさんと付き合って
いたかと思うと、ぱっと別れ普通のお嬢様といきなり結婚。
ここでいい旦那・父親になったかと思うとそれも少し違うし
発狂してからはまたまた不思議な感覚と共に話は進み
ひょろっと死を迎える。その時彼の娘も不思議な体験をする。
天才って本当はそういうものかもしれませんね。
アインシュタインもかなりの変わり者だったって言うし。
そんなわけでこの本も宝物でありました。
何度も読み返しては不思議な気持ちになり、もっと彼の事を
知りたいと思い検索などしていました。
映画もあるというのでそれも探していました。
が、しかし・・・・・
冒頭にあるように、今では悲しい?事に「ニジンスキー」と聞くと
笑う私・・・。それはなぜか。
青池保子さんの「イブの息子たち」を読んでしまったからw
これにニジンスキーというバレエダンサーが登場しますが
「牧神の午後」のニジンスキーとはまた別の意味で変わり者です。
機会があったら読んでみて下さい。
キーワードは・・・
「ヒース・・・私を見て・・・」
「苦苦苦(くくく)・・・」
いかん。また笑いが・・・・苦苦苦w
鬼
割合最近の作品です。
ストーリーは山岸さんお得意の心の底からゾーッとするホラー。
もちろん恐いです。幽霊が出てくるし。
だけど珍しい事に恐い話なのに涙が止まらなくなって
困ってしまった作品でもあるのです。
それはその幽霊がまだ子供であり、とてもかわいそうだからという
のもあるかもしれません。
山岸さんってやっぱり凄い。
幽霊をただ恐いとだけ感じさせるだけじゃない描き方が出来るなんて。
昔、東北の方で冷害が出るたびに沢山の農民たちが餓死した
というのは歴史で習ったと思います。
彼らは当時の日本人としては御法度だった、家畜の肉などを
食べて飢えを凌いでいました。
しかしそれすらも足りなくなると、農家の後継ぎとなる長男を
除く子供を深い穴の中に入れ、そのまま放置していたのです。
子供たちは親を呼び続けます。
だけど親は助けに来てくれません。
でもいつかお母さん・お父さんがぼくを助けてくれるからと
そういう状況にした親を恨む事もなく死んでいきます。
しかしその前にひとつ・・・
彼らは飢えを凌ぐため、死んだ仲間の肉を食べます。
まだ子供ですからどうしても弱く、また雨よけもない穴の中では
冷たい雨が降ると打たれたままなのです・・。
そして最後まで生き残った子供は、仲間の骨に囲まれて狂気の
日々を過ごす事になってしまいます。
ですが親を恨めないのです。。
そして仲間の肉を一番たくさん食べたのは自分だと
そんな自分は鬼になってしまったんだと、自分を責め続け
亡くなります・・。
その子供は現代になってやっと救われる事が出来ます。
きっかけはお寺の跡継ぎの青年たちが大学のサークルで
その現場近くにやってきた事でした。
彼らは不可解な事件を解明しようとしますが、それで
知った冷害による被害の事実、そして子供たちの存在・・。
本当にこの子は鬼なんだろうか。
色々考えさせられる作品でもあります。
鬼 山岸涼子 潮出版社
青青の時代
「ヤマタイカ」「火の鳥 黎明編」と卑弥呼を扱った作品を挙げて
きたので、更にまだあるぞと追加。
こちらは「日出処の天子」で有名な山岸涼子さんの割合最近の
作品です。
分類するとしたら「ヤマタイカ」は卑弥呼はとてもカッコ良く描かれていて
「火の鳥 黎明編」&「青青(あお)の時代」は・・人間らしいとでも
表現しておきます。
でもこの「青青の時代」の主人公は卑弥呼ではありません。
卑弥呼の跡をついだ壱与(いよ)のお話。
元々僻地の島で暮らしていた壱与が不思議な力を持っていたため
卑弥呼に見出され、後継者争いに巻き込まれていくという話。。
正直言うと、不思議な力を持つ・・というので、「日出処の天子」の
聖徳太子の描かれ方のように、山岸さんの解釈・創造力を
とても期待して手に取った本でしたが、そこまでは壮大な物語
というわけでもなかったです。
それよりも壱与がかわいそうでかわいそうで。
日出処みたいな壮大で驚きのストーリーは期待せず
読んでみたらいいかな・・と思う次第です。
青青の時代 全4巻 潮出版社
信じたくなかったけど
84歳の大往生。最期まで意識はあり、「アーメン」というのが
最期の言葉だったそうです。
ローマ法王といえば、やっぱりどうしてもエロイカファンの私としては
「エロイカより愛をこめて」を真っ先に思い出されました。
伯爵のアイドルであり、それが高じて伯爵に盗まれ
少佐をポカーンとさせた事件がありました。
結局法王は伯爵と少佐が大嫌いな棺桶刑事に
罪をなすりつける形で無事誘拐事件も解決したのですが。
その後も何度か名前だけは「私のアイドル」という
言葉で登場しました。
その頃法王はおいくつ位だったのかは知らないけど
ラヴェンナの書店主に憧れるボーナム君に
「老人の話ばかりするな」と言った伯爵だけど
「アンタ、人の事言えませんから~~~残念!」と
つっこみたがったファンも少なくないかも。
ローマ法王へは青池保子さんも日記でメッセージを
残されておりました。
←の少佐のバナーから行けますので、是非青池さんと
ローマ法王へ愛をこめて訪問してみて下さい。
あと最近報道されていましたが、KGBがローマ法王を
暗殺しようとした計画があったそうです。
実際に起こらなくて良かったです。
第一もし作中でミーシャや白クマがそんな事
しでかしそうになったら少佐と伯爵が何するか
わかりませんし、そもそもそんなミーシャや白クマは
嫌だな。


