寿々乃、踊りました
台風14号の襲来に恐々としたシルバーウィーク前半戦の三連休、皆様はご無事でしたでしょうか。
子供の頃はこんなに気圧の変化に敏感だったっけ!?と思わず振り返ってしまいたくなるほど、自らの体の経年変化による気圧への反応に驚く連休でした。
それもまた人生の一興かしらね。
さてさて、寿々乃、この度師匠のゆかたざらい会で『玉屋』という演目を踊らせて頂きました。
三月に本ざらいを経ての、半年後のゆかたざらい。振りをちゃんと覚えられるのか!?とハラハラしておりましたが、私たち弟子に出来るだけ舞台に立ち人前で踊る機会を設けようとしてくださる師匠の日本舞踊愛とバイタリティたるや…!改めて尊敬です!!!
今回踊らせて頂いたのは、江戸時代のしゃぼん玉売りを表現した踊りで、踊るに際してのテーマは《のんびりと》。
町中で子供らにしゃぼん玉を売って生計が立てられていたなんて、なんておおらかな時代なのだろう…と思うと同時に《のんびり》を表現することの難しさに挑戦する踊りでした。
のんびり屋さんを演じなさい、というオーダーが来たら皆さん、どんな風に演じます??
私は普段が割りとせかせかした合理的な人間なので、自分のどこに《のんびり》の引き出しの取っ手があるのかを探る作業が難しくも面白かったです。
そして、日本舞踊、音と振りと型をちゃんと取ることが出来れば誰でもその役を最低限表現できる、というのがすごいところで、また、それを一朝一夕には身に付けることが出来ないところが大変でりありやりがいでもあり。
大体において、子供の頃から邦楽(洋楽に対してのJ-POPや歌謡曲という日本の流行歌という意味の邦楽ではなく、三味線や鼓なんかでチントンシャンと奏でられる五線譜で記されてこなかった日本の音楽)なんてほとんど聞かず、五線譜で表せてメトロノームで刻めるリズムの曲ばかり聞いて育ったので、日本舞踊を始めた当初は、耳が邦楽独特の音の流れや間合いを識別できないのですよね。
年数を重ねてきて多少は邦楽に耳慣れて馴染みも出てきましたが、お稽古を始めた当初は音を取れるようになることが先ず一苦労で、音が分からないまま勘で動いて結局曲を余らせて無駄にじーっと止まって次の音を待ってる…なんてこともよくありました。
ふふふ…
音が取れて振りと型を取れるようになってきたら、今度は役の"性根"(しょうね/キャラクターの肝のようなもの?と解釈してます)を醸し出せるか?という挑戦になるなぁと思っており。醸し出す、って…言葉にするとなんとも掴み所のない行為ですが、良く分からないだけに考え探る楽しみを感じてます。
地味に地道にお稽古を続けてるのですが、始めの頃より音が聴こえるようになったり、色んな曲をお稽古していく中で見えてくるものが少しずつ増えてきたりと、まるで自分を定点観測するように、続けてるからこそ発見し得られるものがあることを三月の舞台の時と同様に感じられ、続けて来たからこその面白味をご褒美のようにじんわり味わえたありがたいひとときでした。
これからも、無為に年数だけを重ねることのないよう、咀嚼して少しずつ積み重ねを増やし自らの血肉にしていこうと思います。
細く、ながぁく、ね。
真ん丸お月様
夏の終わりに大興奮(※注 写真多めです)
気がつけばもう八月も残り数歩で完走のところまでやって参りましたね。皆々様、ご無事にお過ごしでしょうか。夏のエネルギー、たくさん吸収されたかしら。
私が今夏に味わったこの季節らしさといえばスイカとレーコーくらいでしょうか…夏…生命力ほとばしるこの季節を無邪気に楽しめていたのはいつだっけ…もうずっとずっと遠い昔のことのように思えてきます。
でも。
やってきましたよ、そんな私にもこの夏最大のときめきと興奮が!思いがけず、やってきたのですよ!!!