友人たちと六本木の「国立新美術館」のフレンチ、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』で過ごす楽しい夜の続き。
今夜は”16周年記念パーティー”で、ご一緒しているメンバーは、きゅーちゃん、KEiさん、すみれさん、ちぃさん、茶目子さん、そして私。
焼きあがった、魚のパイ包み焼きが紹介される。
『ポール・ボキューズ』と言えば、鱸のパイ包み焼きが有名。
今回は鮃が使われている。
合わせるのはワインではなく、日本酒。
石川県白山市の車多酒造が醸す、天狗舞 黒ラベル 山廃 純米酒。
今回のパーティーは元々は石川県の食材を使った企画だったが、能登半島地震の発生により食材が入荷しなくなり、急遽産地と料理を変えて実施されている。
一方、日本酒やワインは昨年中に入荷していたので、そのまま石川県産を使うことができている。
この黒ラベルは飲食店専用で、一般向けには販売されていない。
通常の山廃純米が二回火入れなのに対し、これは一回火入れなのだそうだ。
マイルドな米の旨みと綺麗な酸を持つ、切れの良い辛口。
使用米は非開示、精米歩合は60%。
切り分けたポワソンが届く。
常磐産鮃と帆立貝のムースと縮みほうれん草のパイ包み焼き、ソース・ショロン。
ソース・ショロンはポール・ボキューズ氏のスペシャリティ。
通常は鱸のパイ包み焼きに使われるソースだ。
鮃と帆立貝のムースにはピスタチオが入っている。
文句なく美味い料理だ。
ヴィアンドに合わせるワインは、再び石川県金沢市の金沢ワイナリーが造る、OKU-NOTO、メルロー、2022年。
このワインにも、珠洲産のぶどうが使われている。
ヴィアンドは、北海道根室産蝦夷鹿モモ肉のロースト、ソース・ポワヴラード、根セロリのフランとマロンのピューレ、季節野菜添え。
蝦夷鹿の火入れが素晴らしく、柔らかな肉には旨みが凝縮されている。
ソース・ポワヴラードはジビエの定番ソース。
蝦夷鹿のフォン・ド・ヴォーに黒胡椒、グロゼイユ(赤スグリ)のジャム、赤ワインを加えて煮詰められている。
マロンのピューレが良い味変になる。
根セロリのフランはとてもまろやか。
食後も赤ワインを楽しむ。
ダークチェリーやカシスの香り、カカオやシガーのニュアンスも。
果実味は控えめで、タンニンはまろやか。
飲み飽きしないミディアムボディだ。
ここで、誕生日が近いきゅーちゃんにハピバプレート。
お誕生日、おめでとうございます。
デセールは、ヴァローナチョコレートのスフレ、ヴァニラ風味のアイスクリーム、フリュイルージュのマセレ。
フリュイルージュのマセレ、赤い果実のシロップ漬けをアイスクリームに合わせて食べる。
スフレは熱いうちに食べないと萎んでしまう。
ヴァローナチョコレートが使われたスフレは最高に美味い。
〆は濃いコーヒー。
と思ったら、スイーツが苦手なちぃさんからほとんど手付かずのチョコレートスフレが引っ越してきた。
六人で記念撮影。
今夜のドレスコードは、フランス国旗に因んで赤や青をワードローブに取り入れて下さいとのこと。
私は青のジャケットに赤のシャツとポケットチーフ、そして青のスラックスと靴で参加。
会の〆は、各店の支配人とシェフの一言ずつのご挨拶。
支配人は、『ミュゼ』の松尾さん、『メゾン』の先崎さん、『銀座』の竹内さん、『大丸東京』の外山さん。
店を出る前に、シェフの皆さんと記念撮影。
皆さんにお願いし、ボキューズ・ドールのトロフィーのポーズをとっていただく。
シェフは、『銀座』の星野さん、『メゾン』の入砂さん、『大丸東京』の鈴木さん、『ミュゼ』の植田さん。
これがボキューズ・ドールのトロフィー。
ボキューズ・ドール(Bocuse d'or)は、2年毎(奇数年)の1月にフランス・リヨンで開催される世界最高峰の料理コンクール。
創設者はポール・ボキューズ氏で、料理オリンピックとも言われている。
今年のパーティーも楽しかった。
満腹満足で、『ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ』をあとにする。
外に出ると、二つのビルの間に、東京タワーと森JPタワーが見える。
右側の建設中のビルは、野村不動産とケン・コーポレーションが手掛ける再開発ビルで、2028年度に竣工予定。
完成すれば、地上54階建て、高さ200mのビルとなる。
前庭のオブジェが照明で浮かび上がっている。
ここは、吉岡徳仁氏の「光の茶室」があった場所。
今の作品は、和田礼治郎氏の「FORBIDDEN FRUIT」。
「国立新美術館」の明かりはほとんど消え、静寂に包まれている。
友人たちと過ごす六本木の夜は、楽しく更けていきました。
ご一緒したメンバーの皆さんは既に記事をアップされています。
きゅーちゃんの記事はこちら。
茶目子さんの記事はこちら。
すみれさんの記事はこちら。
KEiさんの記事はこちら。