ブロンプトンで下部温泉古湯坊源泉館≪参拝編≫ の続き)

 

ブロンプトンで秘湯へ行こうセカンドシーズン。

 

毒沢温泉 に続く「信玄の隠し湯シリーズ」第二弾、下部温泉の古湯坊源泉館へ日帰りで行ってきた。ちなみに信玄隠し湯シリーズ、あとは増富と三富と奥蓼科(渋辰野館)ぐらいしか思いつかないのであまり長続きしないだろう。

 

目当ては「信玄隠し湯岩風呂」だ。まず本館にて受付をして、三つの重要な入浴ルールを教えてもらう必要がある。

1.入浴前に全身をせっけんでよく洗う。(掛け湯だけでは駄目。)

2.入浴中は男女ともに前をタオルで隠す。(小タオルは湯に浸けて良い。頭には乗っけない。)

3.興味本位で入浴しない。(湯を楽しむべし。)

特に1.は、ここには怪我の療養の方もいらっしゃるため湯の清潔度がとりわけ重要となるので、強調しておきたい。

 

ご主人によると、源泉風呂(摂氏31度の源泉)と加温浴槽(第二源泉を加温)の交互浴を行い、シメに源泉風呂に入って水で洗い流さずにそのままあがるのがおススメとのことだ。

 

それでは行ってみようか。せっけんを使って入念に身体を洗い、いざ出陣だ!

 

これが足元の岩盤自然湧出で有名な『武田信玄公かくし湯大岩風呂』である。大人気の混浴風呂なので写真を撮ることはまず無理なのであるが、本日は熊野権現の御利益か、なんと入浴者が他に誰もいないではないか。大チャンスである。これは貴重な写真だ。

 

奥の湧出している岩盤以外は深みになっているらしく、檜の板で覆われている。

 

そして湧出している箇所の上にある岩には小さな神棚が設けられている。

 

こちらは上手(かみて)にある洗い場と同じレベルの加温浴槽だ。第二源泉を加温しているとのことだ。

 

奇跡の大チャンス到来で、身体をくまなく洗った後であたふたと撮影していると、60秒ぐらいでご高齢の女性一人、そして暫くして男性一人が入室してきた。チャンスは短かった。即終了だ。冬なので湯気がこもり、照明の暗さと、私の気持ちの焦りも加わって、非常に写りが悪い。ご容赦いただきたい。

 

この後、続々と人が来た。おばあさん二人組、一人のおじさん×2、一人のおにいさん×2、三人組の若オジサン、二人組のオジサンが加わって、既に合計十三人の大賑わいだ。どうも宿泊者の方が殆どのようで、それもリピーターが多い雰囲気であった。おばあさんたちは昔は便座が冷たくてとか最近温座でさらにシャワー付きトイレにもなったとか話していたので相当昔から来ているらしい。普通の土日はもっと混んでいるとの話もあった。尚、岩がそのままになった箇所が、深いこととやや温いことでベストポジションらしく大人気で、常に5~6人の男女が固まって「鎮座」ましましており、他の方々が空くのを待っている状況であった。

 

この大岩風呂はまさに古湯であり秘湯であり神泉である。古湯坊源泉館の立ち寄り湯には二時間という制限時間があるが、私はその大半をこの源泉大岩風呂に浸かって過ごした。身体に良いだけでなく、気持ちが落ち着く、まさに「神の泉」であった。上記の3つのルールを守れる人ならば是非、泊まってでも入浴体験して欲しいと思う良湯である。

 

  走り 秘湯度 総合
下部温泉古湯坊源泉館 ☆☆☆☆☆ 7

 


(ご参考)

大岩風呂の概要



武田信玄公かくし湯大岩風呂は、約15畳の大岩盤から自然湧出している場所に浴槽が作ってある国内でも数少ない温泉です。
季節にもよりますが、毎分200~400リットルの豊富な湯量が自然湧出していて、一切「循環」「加熱」「加水」しておりません。温泉成分100%の天然温泉をかけ流しにしております。
お湯の温度は、湯治に最もいいと言われている約30℃です。温度は低めですが夏の気温ぐらいなので冷たくは感じません。


(古湯坊源泉館公式ホームページより)

 

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