「シミリマム」(最適なレメディ)という言葉は、皆さまあまり耳慣れないと思いますが、
クラシカルホメオパシーを語るのに、シミリマムのお話は欠かせないものです。
1人のかたのすべての症状を、その人独自の1つのレメディで改善させていく、
クラシカルホメオパシーだけに用いられる言葉です。
複数のレメディを用いる場合には、当然のことながら、「最適」という考え方はありません。
先日から、シミリマム(最も適切なレメディ)の条件について、見てまいりました。
シミリマム(最も適切なレメディ)とは、
第1に、レメディの種類が最適であって、
第2に、ポーテンシー(強さ)も最適であるレメディのことである、
という基本の2つのお話をさせていただきました。
今日は、ちょっぴり上級編 (その3) です。
以前、ホメオパシーでは、病気によっては、検査は必ずしも必要ではない、と申しました。
それでは、検査をしないでホメオパシー診療は、いったい何を頼りに進めていくのでしょうか?
それは、実はほとんどが、ホメオパスの観察力と洞察力によるものと言っても過言ではありません
クラシカルホメオパシーでは、
1、クライアント様が、どのような問題を抱えているのか? から始まって、
そのかたがお悩みのあらゆる身体的・精神的症状を伺い、
またそのかたのこれまでの人生の様々な出来事や、人間関係のお話などを伺い、
そのかたの全体像を正確に描きます。
2、数千種類のレメディの中から、そのかたに「最も適切なレメディ」 シミリマムを選び、服用していただきます。
3、そして、その服用後の結果を正しく判断します。
大まかに申しますと、この3ステップなのですが、これがなかなか難しかったりします。
今日は、3番目の「服用後の結果を正しく判断する」についてです。
*注意*
以下は、2020年3月のケースです。
今現在は、ポーテンシーの状況が全く異なってきております。
2020年3月3日
とにかく身体中が痛い 強いムカムカ 何も食べられない 高熱 強い眠気 (下痢・咳はない)
というご相談をいただく
この時期、アメリカではまだインフルエンザで多くの人が亡くなっているという情報が流れていました。
しかしながら、クライアント様の症状をお聞きして、おそらく、新型コロナであろうと判断しました。
Phos.フォスフォラス 200c を粒で1回、服用していただく → 3時間後 あまり変化がわからない との返答
急性の症状の場合、レメディ服用後の判定ができるのは、おおよそ3時間後が目安です
レメディ服用後の一般的なパターンとしては、
1、改善する
2、横ばい状態(改善も悪化もしていない)
3、悪化する
の、3つが考えられますね。
今回は、明らかな改善もなく、明らかな悪化もないという、2番のお返事でした。
もしも、レメディが明らかにまったく効いていない場合には、さらにどんどん悪化するという事態も起こりうるわけですが、今回は、悪化はしていないようです(3番ではない)。
しかしながら、レメディが効いたか効かなかったか、判断はできませんでした。
Phosフォスフォラスの反応が定かではないので、ここで、もう一度Phosフォスフォラスをリピートしていただくのか、それとも他のレメディを考えたほうがよいのか迷いました。
一応、インフルエンザの可能性も否定はできないので、その対応レメディを服用していただくことにしました。
Gels.ジェルセミウム 200c を粒で1回、服用していただく
→ 3時間後 あまり変化がわからない との返答
Phosフォスフォラス、Gelsジェルセミウム、どちらのレメディの反応も、思わしいものではありませんでしたが、やはり悪化はしていないとのことでした。
クライアント様の症状の甚だしさから、やはり例年のようなインフルエンザではなく、新型コロナであろうと判断しました。
そこで再び、Phosフォスフォラスを服用していただくことにしました。
そして今回は、粒での単発の服用ではなく、水に溶かして継続的に服用していただく方法を考えました。
Phos. フォスフォラス 200c を水に溶かして、振とう10回を加えつつ、3時間おきに服用していただく
→ 服用後、熱が下がり始め、徐々に食欲も出て、どんどん改善へ向かう
→ 3日後には、完治 おめでとうございます(^^)/
* このケースは、最初にPhos.フォスフォラス200c を粒で1回服用していただいた時には、あまり変化がわかりませんでした。
ブルーローズでは、アメリカの新型コロナのクライアント様は初めての経験でしたので、私どもも、日本と同様にPhos.フォスフォラスが、アメリカの新型コロナにおいてもシミリマムなのかどうなのかの確証はありませんでした。
そこで、インフルエンザの可能性も考慮し、次の候補であるGels.ジェルセミウム200c というレメディを服用していただきました。
しかし、変化はありませんでした。
さて、このような時、いったいどうしたらよいのでしょうか?
レメディの選択に確信が持てない場合は、このあと、「このレメディかな? それとも、あのレメディかな?」 と放浪の旅が始まりがちです。
けれどもブルーローズは、2月半ばに日本の新型コロナのシミリマム(最も適切なレメディ)を見い出し、すでにいくつもの症例を拝見しておりましたので、
「現在の日本の新型コロナにおけるシミリマムは、
Phos.フォスフォラスである」
という確信がすでにありました。
このかたの症状を何度伺っても、日本のクライアント様と、大きな違いはないように思いました。
そこで、もう一度、今度は水に溶かす方法で、Phos.フォスフォラス200cを、継続的に服用していただきました。
すると、その直後から どんどん熱が下がり始め、複数おありだった症状も、急速に回復していかれたのです。
あの時、もしもレメディを変更していたら・・・、改善はもたらされないところでした。
* レメディを変更する際には、しっかりと分析し、吟味することが大切です。
アメリカに住んでいらっしゃるこのかたの場合にも、
Phos.フォスフォラスというレメディ(種類)、
そして、200c というポーテンシー(強さ)が、
シミリマム(最も適切なレメディ)であったわけです。
* 新型コロナは、それぞれの国や地域によって、病気の症状が異なる可能性があります。
つまり、対応できるレメディも、それぞれに多少異なる可能性があると考えられています。
それでは、なぜ最初のPhos.フォスフォラスの服用時には、変化がなかったのでしょうか?
結果的には、シミリマムは、やはりPhosフォスフォラス200cであったわけですが、ご相談をいただいた時点で、このかたは すでにかなり重い病態が数日間続いて いらっしゃいました。
つまり、新型コロナの病気のエネルギーがすでに強い状態になってしまっていたので、たとえシミリマムであっても、最初の粒1回の服用だけでは、病気を終わらせるだけの力がなかった、
つまり レメディのエネルギーが足りなかった、
そのために、改善に向かうことができなかったものと思われます。
新型コロナのような、強い病気の場合には、1回の服用だけでは、病気のエネルギーを追い払うことができない場合が多くあります。
それと同時に、いかに早い時期にレメディを服用するかも、大切なポイントです。
アメリカでは、日に日に死者数が急増し、一刻の猶予も危ぶまれる状態でしたので、クライアント様がレメディをお手元に持っていらっしゃって、本当によろしかったです。
(実は留学のご子息を気遣い、ご両親様が事前に、200cのレメディキットを送られていたのです。)
いくらレメディが、改善へのスイッチだとは言っても、力の強い病気の場合には、多少のリピートは必要である、というわけです。
そういうわけで ブルーローズでは、エネルギーの強い新型コロナの場合には、水に溶かして、継続的に服用する方法を、お奨めしているのです。
![チューリップ紫](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/062.gif)
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このように、
1つのレメディで、1人の人が持つすべての症状を治していくクラシカルホメオパシーでは、
まずは、 レメディの種類 と、ポーテンシーの選択 が、クライアント様にぴったり合っている(最も適切なシミリマムである)こと、
そして、さらに、 ドーズ(服用回数) も適切なことが重要で、その時、驚くような速やかな改善が見られるというわけです。
3回シリーズ 「シミリマムって、何ですか?」 いかがでしたでしょうか?
3回のお付き合い、どうもありがとうございました。
また皆さまからのご要望、ご質問お待ちしております。
それでは、今後の 「ホメオパシーの真実」 シリーズも、どうぞお楽しみに(^^)/
☆注意☆
ホメオパシーのレメディは、改善へのスイッチを押すためのものですので、普通のセルフケア(急性病)の場合には、通常は何度も繰り返し服用する必要はありません。
慢性的な病気を治す場合には、専門のホメオパスのアドバイスのもと、適切なリピートをなさってください。
クラシカルホメオパシーのレメディは、
自然治癒力を刺激するだけのものですが、
海外では、正式に医療として認可され、
医療現場で広く用いられているものです。
副作用がなく安全で、
お子さま、妊婦さま、ご高齢の方まで、
皆さまに安心して服用なさっていただけます。
お薬との併用も可能です。
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