青桐美幸(Blue)

ライフスタイルレコードの場にようこそ♡


自己紹介はこちらから。

 

 

自分自身と向き合い

幸せな毎日を創るために。

仕事も遊びも恋愛も、
「好き」を表現することから

自分を確立するライフスタイルを

綴っています。

 

 

 

今までの話はこちら。↓

 

【片恋物語】高校生編①出会いなんてロマンチックなものじゃない。

【片恋物語】高校生編②変化は突然やってくる。望もうと望むまいと。

【片恋物語】高校生編③落ちるのは簡単。免疫ができてないから。

【片恋物語】高校生編④止める術はない。加速するだけ。

【片恋物語】高校生編⑤錯覚しても仕方ない。誰も咎めなかったから。

【片恋物語】高校生編⑥気づいた時には同じ土俵にすら立ってない。
【片恋物語】高校生編⑦羨ましくて、妬ましくて。でも憧れる。 ←今ここ

 

 

 

 

 

 

 

MちゃんからSと
つき合っている報告を受けてから、
私の2人を見る目が完全に変わった。

 


SはMちゃんの彼氏。

 


MちゃんはSの彼女。

 


2人の間に立ち塞がれる人間はいない。

 


だって恋人って特別だから。

 


無意識にそんな風に思うようになった。

 


だからと言って2人が友達で
あることに変わりはない。

 


部活で毎日顔を合わせるし、
他のメンバーと一緒に
遊びにいくこともある。

 


でも、私とSが隣に並ぶことはない。

 


Sが私の方を向いて
くれることはあるけど、
傍には必ずMちゃんがいる。

 


SとMちゃんはセットだ。

 


だから、そう、2人が並ぶ姿を後ろ
から見るのは当然のことなんだ……。

 

 

 

 

 

なのに、どうして。

 


あの時、私の家に来たんだろう。

 


2人がつき合っているという事実を
知ってまだ間もない頃だった。

 


なぜかSが1人で私の家に
遊びにくることになっていた。

 


きっかけも理由も最早覚えてない。

 


でも確かにSは私の家に来て、
私の部屋で寛いで、そして。

 

 

 

 

 

私を抱き締めた。

 

 

 

 

 

何で?

 


何で抱き締めるの?

 


彼女、いるんだよね?

 


私は、ただの友達だよね?

 


何でSはこんなことするの?

 


何で私は、
されるがままになってるの?

 

 

 

 


この時確かに戸惑っていた。

 


でもそれ以上に喜んでいた。

 


だって好きだから。

 


私だって、Sのことが好きだから。

 


Sが何を考えてあんな行動に
出たのかはわからない。

 


でも私はただ嬉しくて、
抱き締められた腕の
感触だけを感じていた。

 


彼女のことは、
その瞬間だけ頭の片隅に追いやった。

 

 

 

 

 

そんな不可解なことがあっても、
どれだけ私とSの距離が近づいても、
やっぱりSの彼女はMちゃんで、
Mちゃんの彼氏はSだった。

 


それが当たり前の光景と
してインプットされ、
私の気持ちも徐々に変質していった。

 


最初は確かにずるいとか羨ましいとか
幼稚な嫉妬があったはずなのに、
あまりに2人がお似合いで、
それほど時間が経たないうちに
妬ましさは憧れの中に埋もれた。

 


仲良しで良いな。

 


楽しそうで良いなって。

 


軋む胸には蓋をして、
でも殊更自分の思いを隠すわけでもなく、
友達として接し続けた。

 


例え恋人という関係には
なれなかったとしても、
私もSもお互い波長が
合うとは思っていたし、
「ただの友達」レベルでとどまるほど
交わした会話は薄くなかった。

 

 

 

 

 

そうして、互いが互いを
「1番仲の良い異性の友達」と
認識したまま高校を卒業した。

 


私だけがSに恋情を残したまま。

 

 

 

 

 

大学生編に続きます。↓

 

【片恋物語】大学生編①喜びと悲しみは背中合わせにある。

 

 

 

 

 

Facebookやってます。


ここでは書いてないエンタメ情報を発信中。

よろしければ友達申請お願いします♪

 

Facebook