D51機関車がやって来た
12月17~18日に糸魚川駅構内に昔懐かしい機関車=デゴイチ
の運転が見学できることとなりました。
12月16日は糸魚川駅が開業してから110周年に当たります。大正元年の暮れに名立~糸魚川間が完成し開業しました。翌年には青海駅まで開通となり、米原・直江津間の北陸線全線が開通しましたので、北陸線としても最後まで残った区間なのです。糸魚川市史には開通前は富直線といわれたが、なかなか着工されないと言う様に姫川や親不知の難所が多く難工事でありました。大正一年七月には姫川の洪水で鉄橋が流されるなどの難工事の末、全線開通したのは大正二年四月一日でした。北陸線は開通後も災害が多く、地辷り・雪崩・積雪・風水害に悩まされ、勝山の雪崩による除雪人夫の死亡事故は国鉄最大の事故としての記録がありました。現在は国鉄北陸線から「えちごトキめき鉄道」になりましたが駅ができてから110年となりました。糸魚川駅では週末の土日を利用して記念イベントが開催されました。
糸魚川駅構内のD51-827機関車↑
一日駅長にはNGT48で活躍している佐藤海里さんが任命されました。佐藤さんはトキ鉄スペシャルアンバサダーの一人です。当日は、D51機関車の駅構内運行の見学会やリゾート列車「雪月花」の運行が計画されています。また、駅の自由通路ではトキ鉄グッズや当地名物の売店が並び賑わいました。
糸魚川小学校の校庭の隅にはかって大糸線で活躍していた機関車C12-88車が保存展示されています。D51型機関車は当地になく直江津のレールパークのD51-827機関車はSLが鉄道の電化により消えてから初めてのお目見えです。此所では2021年4月29日よりこのD51機関車を展示や動かして見せています。
糸魚川小学校隅にあるC12-88機関車↓
直江津D51レールパークのD51-827機関車は昭和18年に浜松工場で製造され、主に中央本線沿線の岐阜県~長野県を走っていた機関車です。昭和48年(1973)に引退した後は愛知県の鉄道愛好家が自宅に保管していましたが、2017年に大阪の「アハチ」と云う企業が個人から購入し、蒸気機関を圧縮空気で動くように改造して有田川鉄道公園に保管していました。
これをトキ鉄が五年間の契約で借入しました。2020,11月に
トキ鉄に搬入され翌2021.4.29日にレールパークがオープンしました。このような履歴のある機関車ですから、長距離の移動は難しく、糸魚川までは電気機関車(ET122)が牽引してきたものです。
蒸気から圧縮空気を動力にしていますので、昔懐かしいモクモクと黒煙を吐く光景は見られませんでしたが、なにやら青白い
煙が少しばかり出るように工夫されていました。現在の子供達は想像もつかないと思います。
糸魚川小学校庭のC12-88は大糸線で活躍した機関車でD51より小型です。C型は動輪が3対ですがD型は4対あります。写真で比べてご覧なさい。
形式番号にも決まりがあり
10~39は最高速度85km以下、
40~49はアプト式機関車、
50~99は最高速度85km以上
の機関車でした。(国鉄機関車の車両形式より)
機関車の記号にもこのような形式が表示されていることを知って見学すると面白いです。