県石となった糸魚川産ヒスイ(2) 県石と国石 | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

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県石となった糸魚川産ヒスイ(2) 県石と国石

市・県・国のシンボルとして取り上げられた糸魚川のヒスイの価値について前号に続き考察します。

 石をシンボルにしようしている県は珍しく、今回、新潟県がヒスイを県石に決定しましたが他には山口県が日本地質学会が2016年5月10日に発表した各県の石をそのまま県の石(石灰岩・銅鉱石・美祢層群の植物化石)として採用しています。学会の決めた新潟県の石はヒスイ輝石岩・自然金・石炭紀~ペルム紀

の動物化石群で佐渡の金以外は糸魚川・青海の岩石です。

 この時フォッサマグナミュージアムでは新潟県の石として特別展示を行いました。その時の写真です。

 更に国石は2016年9月24日に日本鉱物科学会が法人化の記念事業として取り上げ決定しました。

 その時は第一次候補に24種が選定され、更に、5種に絞られました。花崗岩・輝安鉱・自然金・水晶・翡翠です。投票の結果では過半数の鉱物がなく、票数の多かった翡翠と水晶の決戦投票で翡翠が最高得票で国石に決定されました。宮島先生は学会が決めた県石も国石の決定にも参加されており著作「国石翡翠」に詳細に記載されています。今回、新潟県が決めた県石翡翠も、住民運動の発端になったのも宮島先生の御蔭であると思います。

 

  各国には夫々代表する石があります。何れも宝石となるものばかりです。

 鉱物名

国 名

サファイア

米国・ギリシァ

真珠(パール)

UAE ・インド・韓国・

フイリツピン・フランス

アメジスト

ウルグアイ

珊瑚

アルジェリア・イタリア・

モロッコ

ダイヤモンド

イギリス、オランダ

ラピスラズリ

ウズベキスタン・チリ・ボリビア

トルコ石

(ターコイズ)

イラン・トルコ

オパール

オーストラリア・

オーストリア・ハンガリー

ペリドット

エジプト

エメラルド

コロンビア・ペルー・スペイン

水晶

スイス・ベルギー

ヒスイ

日本 

玉・

ネフライト

中国・ 

ニュージーランド

瑪瑙

パナマ

ルビー

タイ・ミャンマー

琥珀

ドイツ・ルーマニア

カーネリアン

スウェーデン

キャッアイ

スリランカ

ガーネット

チェコ・ロシア

モルガナイト

マダカスカル

サードニクス

デンマーク

  ※(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)より

 

 ヒスイの産地は日本以外にもありますがヒスイを国石とするのは日本だけです。中国では特に決められていないのですがネフライト系の「玉」が代表です。中国には硬玉のヒスイの産出がありません。大量にヒスイを産出するミャンマーではルビーを採用しました。

 

                          (以下次号に続く)