石の町の雛祭り | 糸魚川ジオパークのおじさんのブログ

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石の町の雛祭り

 日本の伝統である三月三日は桃の節句で毎年雛祭りが行われます。糸魚川は石の種類が多いということで、「石の町」を自慢することから石をお雛様に見立てた雛祭りが行われるようになりました。    ジオパルの御雛様↓

 本来、節句は年中五節句あり、一月七日の人日(七草)、三月三日(上巳)、五月五日(端午)、七月七日(七夕)、九月九日(重陽)と共に節句の一つで、旧暦では桃の花の咲く四月初旬頃でした。

 女児が健やかに成長を願う祭りです。桃の花を飾り雛人形や菱餅・白酒などを揃えます。飾り方には地方色があり関西風や関東風などがあるようです。

 最上段は天子様か、お殿様夫婦の雛ですが、男性雛が右にあるか、左にあるかなども地域により、或いは時代により異なるようです。

京雛(きょうびな)関西流

左側(向かって右)に男雛、右側に女雛が座る。目が細めのおっとりした目鼻立ちをしている。昔の宮廷では身分の高い方は左側に座ります。左大臣は右大臣よりも上位でした。

関東雛(かんとうびな)右側(向かって左)に男雛、左側に女雛が座っている。はっきり目の鼻立ちをしている。

 関東流は現在の国際基準でしょうか右が上になります。「右に出るものがない」など言いますね。

でも、現代はそんなことも気にしなく適当に並べているようにも思います。

 境界の町、糸魚川ではどのような配置であるか調べるのも面白いと思います。 

      ミュージアムでは関東流

 相馬御風宅では関西流の飾り方↓

キターレのお雛様は関東流↓ 男性が右(向かって左)

   

ギャラリー志麻では江戸時代、八代将軍徳川吉宗公の時代に京都發の雛ですが、当時とは反対の右側(向かって左)が男雛に置かれています。本来とは逆です。↓

さて、本題の石の町の雛祭りでは石の雛が登場します。

石や鉱物の殿堂であるフォッサマグナミュージアムでは市・県・国の石としての三冠王であるヒスイをお内裏様と奥様雛に見立てて飾りました。↓

フォッサマグナミュージアムの石の雛は関東流ではラベンダーヒスイが男雛で普通のヒスイが女雛役です。三人官女役は薬石(石英斑岩)・石灰岩・ネフライト、五人囃子には結晶片岩・流紋岩・花崗岩・安山岩・泥岩と糸魚川海岸で良く見られる代表する岩石が選ばれました。

 ジオパルには小型で扁平に揃った石コロに画かれた御雛様が飾られました。大きなヒスイを平らに切った台の上に置かれています。

 

     男雛が向かって右の関西流↑

ジオパルには絵はがきを雛に見立ててかざられている。ヌーナが女雛・ジオ丸が男雛で関東流の飾り方か。↓

石の町の雛としてはまだまだ普及がたりません。

第四回 石の町雛祭りの案内図です。駅北の雁木通りが主なものですがロの字商店街・ジオパル・フォッサマグナミュージアムが

参加しています。